たまには長距離も走るのです。
「走る」と言ってもこれはランニングではなく、
ディーゼルエンジンに乗っかって、積み荷とともに行く、
「お仕事長距離ラン」である。
今回の広島行きが冬至の日と重なったのはただの偶然・・・・
でしかないのだが、
何だか感慨深いものがあった。
北陸とか東北でなくてよかった。
雪道って本当に怖いのだ。へたなホラーよりずっと怖い。
広島の方はほとんど雪など降らないから安心。
とは言え、ハイウェイのパーキングの真夜中はやはり寒かった。
長距離に出ると僕は何故か、ラジオも音楽も聴かないで走る。
無音で、エンジン音だけが響く中・・・ずっと考え事をしている。
もしくは「無」の境地で走る。
こーゆーのが続くと僕はもしかしてそのうち、
「悟り」を開いてしまうかもしれない・・・・愚か者の悟りを。
考え事は遥か昔にまで遡ることもある。
僕にとって
人生の中で出会えた友達は全員が全員、重要人物なのだが、
その中でも飛び抜けて特別な人が何人かいて、
その一人、岩佐亘という人は
誕生日が冬至の日と重なるのだ。
ということは、普通なら12月21日だ。
今年は「うるう年」だから冬至が12月22日になる。
昨日が、岩佐の誕生日だったはずだ。
僕は昔は、誕生日というものに、あまり興味がなかった。
だから岩佐に誕生日プレゼントなどをあげたことはなかった。
岩佐だけではなく、誰の誕生日も興味がなかった。もちろん自分のも。
でも考えてみたら僕は何度か、岩佐から誕生日にプレゼントをもらっている。
1987年の誕生日には確か、仲井戸麗市のファーストソロアルバム
「仲井戸麗市ブック」をくれた。
CDではなく、30センチのLPレコードである。
あれ?でもその頃って・・・・少し疎遠になっててもおかしくない時期だ。
いろんなことがあって
いろんなことがあって
いろんなことがあったから。
でも実は全然、疎遠になんか、なってなかったんだよ。
実際、よく会ってたし。よく話して、一緒に馬鹿笑いしてた。
バンドも、ギリギリまで一緒にやってたはず。
何か昔のことって、いろいろと混ざり合ってぐちゃぐちゃになってて、
真相がわからないような気になる。
でも、それでいいのかもしれない・・・とも思う。
でも数少ない「わかってること」の中の一つが、
岩佐の誕生日が冬至の日だった、ってことだ。
今だったらレコードとかCDとか買ってプレゼント出来るのに。
昔はとにかくカネがなくてさ。まぁ、今も大して変わらないが。
我々のことを覚えている人も年々、少なくなって行くけど
それはそれでしょうがないよな。