人生はカラフルに過ぎてゆく。
あれから膨大な時間が経過したはずなのに、
僕がまだ何気ない顔をして、生きていることは不思議。
誰もが忘れてしまっても・・・
逆に、
僕が誰も彼もみんなを全員、忘れてしまっても。
そんな事とは何の関係もなく、
僕はまた一人で電車に乗るのだ。
親しい人の数は年々、減って行き、
だんだんと心を開くのが億劫になってきたような気がする。
頑なに、偏屈に、
世間に向けて斜めに構えたままで
僕はただ、
日々が悲しみを培養するのを見ている。
永遠に続く倍音は 鏡の中に吸い込まれてゆき、
僕にそっくりな僕の影が
生きるという行為のあさましさに絶望的な溜息をつく。
”恥ずかしげもなく生きる”のはみっともないぜ、
って
誰かが言った。