・・・クリスマス時期のホールデン・コールフィールド並みにめげた気分。
奴の気持ちが今ならわかるよ、閉口しちまうぐらいね。
減らず口をたたく元気なんてこれっぽっちも残ってないぜ。
やってられないのはさ、
奴はただの小説の主人公で、しかも恐ろしく昔の話だ。
それにひきかえこっちは生身の人間で、この現実世界っていうひどい所で
これからあと何十年も必死になって
やっていかなくちゃならないって事だ。
ひどい話さ・・・・そうだろ?
でもひとつ、気付いたことがあるんだ。
俺の欲しかったのは何か?って話さ。
どうせ君は興味なんかないだろうからここで言っておくけどそれは
「ガラスケースにしまわれたイノセンス」だ。
・・・永遠に変わらない心だよ。
それじゃやっぱり「何もかも気に入らない症候群」じゃないかって???
違うよ・・・・・・・・。
まったく君ときたら俺のことなんて
これっぽちも解っちゃいないんだな、昔から。
まあ別にどうでもいいことなんだけどね。
俺が今言いたいことはそれだけだ。