君は僕にとっての「重要人物」で、
その重要性は年月を経ても変わらない。
世界は確実に劣化していくけど、
君にはそんなこと、はなっから無縁の話だった。
君の持つ「聖性」が、世界を内側から食い荒らしていく。
そういうのって、僕の予言した通りだっただろ?
でもそんなの予見できたところで、何にもならなかった。
・・・僕らときたら、指一本動かせなかったよね。
空がゴゴゴ・・・という音を立てて陥落するのを、
ただ見てるしかなかった。
そんな風にそんな風に、
移り変わってゆく風景は一瞬だって同じ表情を見せはしない。
君のことだって僕は、そんなに真剣に受け取る気はなかったんだぜ。
でも今になって、ひと段落着いたような気になって、
そこで感想だけ言わせてもらえるなら僕は・・・・・・
すべてのことが、
結局は良くも悪くもなかった、ってことにしておきたい。
始めから最後まで、逆回りしていくだけの音楽なんてもう
まっぴらごめんだし、
それをまた逆回転させたところでね。
何かが始まっていくのかまた終わっていくのか、
見分けがつかない、なんて事にならないようにしなきゃ。
それだけだよ。