それにしても人間って、・・・いや、人間だけじゃなくて
生物って、何て精密に出来ているのだろう。
たとえば、脳がものごとを記憶するしくみでさえほとんど何も
わかっていないのだ。
その精密さはもちろん、俺の想像を超えている。
そして、すべての生物には生存本能、というか
自己保存本能がある。
「生きる」ってことをあらかじめプログラムされているのだ。
何のために?
・・・わからない。俺は手当たりしだいの他人に聞いて回ったし
倒れそうなくらいの量の本を読んだ。
自問自答してみたし・・・・
やれるだけのことはやってみたつもりなんだ、
その答えを知るためにね。
でもわからない。
・・・・とか言いながら、でも少しづつ
わかってきたような気にもなってきているんだ。
何のために生きる?と聞かれたら、
「生きるために」生きる、と言うしかないよ。
これは決してくだらないレトリックなんかではない。
禅問答を気取って逃げているわけでもない。
俺達は「生」を、この瞬間を肯定するために生まれてきたのだ。
ただそのことだけのためにこの、
身体という素晴らしく精密な乗り物は あるのだ。
俺達はこの「世界」の一部だ。
俺が強く憧れ、激しく憎んだこともあるこの「世界」。
「WHAT A WONDERFUL WORLD」と、俺の友達は言う。
そのことを通じて 俺も理解する、
この世界とは、そんな所であったことを。
佐治の歌うその曲を、みんなにも聴いて欲しいな。
2007年の6月3日まで、あと少しだ。