だいぶ以前のニュースだったのだけれど、
マリリン・モンローの遺品の中から かのスコット・フィツジェラルドの
名著「グレート・ギャッツビー」の初版本が出て来て、
サザビー(か何か)のオークションで高額で落札された、という話があった。
よく知られている事なのだが、マリリン・モンローは
彼女の一般的なイメージ「一世紀前のセックスシンボル」とは裏腹に、
実は熱心な読書家であったらしい。
だから僕は彼女に好感を持っているのだが、そう言いながら・・・・
主演映画は一本も観たことがない。
大体が映画って・・・僕にとっては縁遠いのだ。
で、マリリン。
その、初版本を彼女が手に入れた経緯を、いろいろと想像してみると楽しい。
「グレート・ギャッツビー」の発売日が1925年4月10日。
マリリンの誕生日が1926年6月1日。
産まれる前の本だから、普通にマリリンが新刊本屋に発売日に買いに行った
・・・・・のではない。
マリリンにとっては、親世代のベストセラーだ。
ところで
僕(1966年産まれ)にとってのストーンズは、完全に親世代である。
ミックとキースと うちの母親は同い年なのだ。
マリリンに話を戻すが、だから、親が発売時に買ってて(ベストセラーだから有り得なくはない)、
自然に家にあった・・・のを持っていた、のかもしれない。
それか、古本屋で希少本を、高額で買って、手に入れたのかもしれない。
思い入れがあれば、それくらいするだろう。
それに、今現在より、まだ手に入れやすかったのではないだろうか。
もしかしたら、
私生活での友人であった文豪・トルーマン・カポーティからプレゼントされたのかもしれない。
「ティファニーで朝食を」が映画化された際、主演女優にマリリン・モンローを・・・と、
著者であるカポーティは猛プッシュしたらしい。
どれをとっても、いい話だ・・・と思う。
僕の持っている本たちの中には、そんな希少なものはない・・・と思う。
僕が死んだらブックオフの出張査定とかで、一山いくら、の二束三文で売られるのだろう。
でもそういえば
村上春樹の初期のものは、今では初版本に結構な値がついているものもあるらしい。
僕は1982年(1983年?)ごろからの、古いファンなので、
お?と思ったのだが、
発売されて間もなく(発売日は1985年6月15日)、
19歳の誕生日のプレゼントして頂いて手に入れた(誕生日は9月4日)
「世界の終わりとハードボイルドワンダーランド」
は 、後年・・・・・
誰かに貸してしまって、その貸した人は行方知れず。
あれは初版本だった可能性が高い。
発売日に(1987年9月4日!何と僕の21歳の誕生日))、
自分で新刊本屋で買った「ノルウェイの森」は、
あれも初版本だったと思うのだけれど(買ったのが発売日だからねぇ)・・・・・・・
読んだ当時、結末(というか「直子」の扱い)に納得がいかず、
その時病院で長期の入院中(その後そのまま亡くなる)であった祖母の姉に貸した
(話題のベストセラーみたいだから興味あるかも、と思った)のだ・・・が、
「つまんないから途中で読むのやめたわよ」と怒られその後知らない間に破棄された。
ので、両方手元にない。
哀しい。
いや、もし今も所持してて、高額で売れる、としても
意地で、絶対売らないけどさ・・・・・・・・。
出来れば 僕の死後にサザビー・・・・・・いや、ヤフオクに出品して欲しいな。
マリリン・モンローみたいに。
あ、でももう、手元にないんだった・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(暗転)