まつなる的雑文~光輝く明日に向かえ

まつなる兄さんのよしなしごと、旅歩き、野球、寺社巡りを書きます。頼りなく豊かなこの国に、何を賭け、何を夢見よう?

第2番「紀三井寺」~西国三十三ヶ所巡り・3

2014年10月03日 | 西国三十三所
パ・リーグの優勝争いが激しくなる中で、延び延びになっている西国三十三ヶ所巡りである。

8月末、粉河寺をお参りした後でJR和歌山線に揺られて和歌山に到着。ここで紀勢線の御坊行に乗り継ぐ。この線も223、225系の姿が目立つようになった。全席転換クロスシートというのも快適である。紀伊田辺から先が全てロングシート車というのはどないかならんかと思うのだが・・・。あ、和歌山線もそうか。

2駅目が紀三井寺。実はこの駅に降り立つのは初めてである。最近建て替えたのか、札所の玄関駅という風情はなく、ごく普通の橋上駅舎である。小さな窓口に駅員は常駐しているようで、オリジナルスタンプはいただいたご朱印を窓口に提示して押してもらうことになる。

駅の裏手のほうが紀三井寺の近道のようで、矢印の方向に歩く。同じように向かう人も何人かいる。10分ほどで門前町に出る。古くからの名刹ということもあり、参詣用品の数々や和歌山土産も多数取り揃えている。

室町時代の再建という楼門の前で拝観料を支払う。境内に入るのにお金を取られたのはこの西国三十三ヶ所巡りで初めて。西国の札所は四国と比べてカネを取るところが多いとボヤく人もいるようだが。

その楼門をくぐった目の前には長い石段。合計231段ある。この石段には「結縁坂」という名前がある。

話は江戸の頃。当時若くてまだ貧しかった紀ノ国屋文左衛門。ある日、母親を背負って紀三井寺にお参りしようとこの石段をあがっていた。すると途中で下駄の鼻緒が取れてしまった。それを見かねて鼻緒を取り替えてくれたのが玉津島神社の宮司の娘。これがきっかけで二人は惹かれ合い、やがて結婚する。後に文左衛門は巨額の富を得るまでになり、名を後世に残した。そうした良縁と出世のきっかけになったことからその名がついた。

・・・それだけ聞くと、できすぎる話だと思う。まあ、だからこそ伝説として残るのだろうが。翻って私自身を見ると・・・まあ、そんな出会いがあるはずもないわな。

石段の途中に清浄水というのを見る。紀三井寺には3つの井戸水が湧くことからその名がついたそうだ。正しくは紀三井山護国院金剛宝寺と呼ぶが、各種案内はほぼ全て紀三井寺である。私はてっきり、近江の三井寺の紀州支店(支店はおかしいな)という感じで関連があるのかと思っていたが、そうではないみたいだ。

石段を上りきる。桜の名所で、和歌山の桜の標準木の表示も見える。訪れたのは夏だが、春に来ればより一層の賑わいを感じられるだろう。

早速お参り。また「勤行次第」を取り出してブツブツと。そしてご朱印を受ける。西国三十三ヶ所の中でも有名な札所ということもあるのか、ページをひっくり返すこともなく、速攻でしゅらしゅらと書き記す。「慈悲の道」は、「ご自由にお取りください」のパターン。

本堂の反対側には「祈祷杓子」というのがある。1mほどの長さのしゃもじがぶら下がり、多くのしゃもじが奉納されている。しゃもじといえば広島の厳島神社が有名であるが、ここ紀三井寺にもしゃもじとのゆかりというのがあるのだろうか。私も1本奉納するということで、しゃもじに願いと氏名を書き、大しゃもじに3回打ちつけて奉納する。後でネットで知ったことで、本堂の下には多数のしゃもじが納められているという。しゃもじを焚き上げるということはしないのかな。

本堂を出て正面には朱色も鮮やかな建物がある。新仏殿。高さ11mの「大千手十一面観世音菩薩像」が安置されている。新仏殿は2002年に竣工、観音像は2008年に落慶したという。そのためか金箔も鮮やかである。通常は新仏殿の拝観料を取るのだが、訪れた時は無料であった。ただちょっとそれは申し訳ないので、賽銭をその値段だけ入れる。

階段を上がり、最上階に至る。先ほどの観音像の顔の位置に来る。何だか妙な心持ちだ。また、ここまで鮮やかだと逆に胡散臭さを感じてしまう。仏像は古いのがありがたいイメージがあるからだろうか。でもまあ、そんな古い仏像も新しい時期があったわけだし、今の新しい仏像もいずれは古いものになる。

ここは和歌山の絶景ポイント。右手には和歌山の中心部、そして和歌浦、左手には和歌山マリーナシティも見える。こういう絶景ポイントを早くから押さえて寺の勢力を維持してきた紀三井寺。西国三十三ヶ所の巡礼だけではなく、ごく普通に観光地としてもうならせるところである。

拝観を終えて、再び石段を下り紀三井寺駅まで戻る。次の和歌山行きの列車まで時間は少しある。その間に駅員に申し出て三十三ヶ所のスタンプをいただく・・・としたところ、ちょうど昼の時間帯で「休憩のために窓口を外しています」との表示。あらあら。そうこうするうちに和歌山行きが到着して出発する。ここで列車を一本逃すことになった。もっとも、紀三井寺に行った証明のスタンプは和歌山駅でも押してくれるそうで、和歌山なら間違いなく常時駅員のいるところ。もう少し予備知識があれば、最初の時点で和歌山行きの列車に乗っただろう。

駅から少し歩いたコンビニで時間をつぶした後、戻ってきた駅員にスタンプを押してもらう。やはり、外で自分が自由に押せるスタンプよりもきれいに写る。

次の列車で和歌山に出る。昼食をということで向かうは和歌山ラーメンの井出商店。昼を過ぎても行列はできていたが、案外早く入ることができた。くせになる醤油豚骨味をいただく。

これで、1番の青岸渡寺に行くまでに3ヶ所を予行編のような形で巡った。次のバスツアーではいろいろあったし、またもう一度和歌山に来ることにもなった。それらはまた別の話として・・・・。
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残念無念・・・

2014年10月02日 | プロ野球(バファローズ・NPB)
松田の打球がレフトに飛んだ瞬間、思わず絶叫してしまった・・・。

10月2日、福岡での最終決戦。福岡ソフトバンクホークス対オリックス・バファローズ。延長戦にもつれる接戦だったが、最後はホークスの意地でサヨナラ勝ち。

・・・優勝したのだから、ホークスの皆さんおめでとうございます・・・。

一方でバファローズの健闘にも大拍手であるとともに、大喝!!である。どこか「あの試合を勝っていれば・・・」というのはあったと思う。「あの投手が」とか、「あのバッターがなあ・・・」ということを拾い上げればキリがないだろう。ホークスの終盤ボロボロの状態でもおつき合いして敗けるとか、勝てる試合を見事に落としたとか・・・あげつらうのは簡単。実質、ゲーム差なしながらわずかな差で優勝を持って行かれたようなものである。非常に残念だ。皮肉にも、森脇監督のいう「微差が大差」ということになってしまった。

ただ、ここまで戦い抜いた監督、コーチ、選手、そして170×1万人のファンの皆さんにも、この健闘には拍手。監督の采配も賛否両論あっただろうが、ここまで持ってきた手腕はすごいと思う。

でも、結果というか、後世から見た歴史では、「2014年はホークス優勝」という事実しか残らない。最後は本当にガックリ・・・。

ただ、現実を受け止めよう。これからクライマックスシリーズがある。まずはファイターズを迎えてのファーストステージだが、前回はあっさりと連敗してそこで終わってしまった。まずは何とかもう一度福岡に乗り込めるように、気持ちを切らさないことである・・・。


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クライマックスシリーズ入場券

2014年10月01日 | プロ野球(バファローズ・NPB)
本日1日、球団サイトで予約していたクライマックスシリーズ・ファーストステージのチケットを発券した。いつもなら自由席で悠々座っていたエリアが座席指定でギュッと押し込まれるのはちょっとどうかと思うが・・・。

でもまあ、ファンとしては「このチケットが紙屑となる」ことが理想と違いますか・・・??

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