9月18日、バファローズはイーグルスに勝利してリーグ優勝へのマジックを「4」とした。これで、19日からマジック対象であるマリーンズに連勝すれば20日に本拠地での胴上げとなる。
さてその前段として、9月17日~18日に関西遠征。このいずれかでリーグ優勝が決まる可能性があるとして2試合のチケットを押さえていたのだが、このところの成績のためリーグ優勝は最短で20日となった。ならばこの2連戦はどちらか片方だけでの現地観戦でもいいかという気になり(いや、熱心なファンなら優勝マジックがどうあろうと2試合観戦すべきとおっしゃるのだろうが・・)、結局関西の神仏霊場巡拝の道めぐりと組み合わせることにして、17日は京セラドームでの現地観戦、そして大阪市内に宿泊し、翌18日に神仏霊場めぐりで次のミッションとなっていた京都市街地に向かうことにする。この記事は17日の観戦記。
さて17日、広島から「こだま」にて新大阪に到着し、いったん天王寺まで行った後(近鉄百貨店では応援セール開催中!)、大正駅から京セラドーム大阪に向かう。9月も半ばを過ぎたが暑さは相変わらず。またバファローズも優勝間近ということで早くからファンも詰めかけており、雰囲気も熱い。
この球場での私のお気に入りスポットである1塁側上段指定席の最前列に陣取る。イーグルス戦は今季初観戦だが、これでホーム、ビジター合わせて、パ・リーグ5球団との試合に足を運ぶことができた。
終盤に来て、今季も「全員で勝つ!!」の言葉が踊る。このスローガンも連覇の中で定着している。
バファローズの先発は3年連続となる2けた勝利を挙げた宮城。この先さらに勝ち星を積み上げたい。
その立ち上がり、小郷のヒットの後二死一塁となり、4番・浅村を迎える。浅村は先日、パ・リーグの連続試合出場記録を更新(1144試合)したばかりで、CS中継でも表彰されたのを見たのだが、パ・リーグにも長年プレーした選手が大勢いる割に、連続試合出場記録となると意外にも少ないなと感じた。それを思うと、いかに衣笠祥雄の2215試合というのがとてつもない数字というのがわかる。まあ、最近ではベテラン、若手を問わずあえて休養日を設けることでシーズン全体を通したコンディション維持を重視するのが主流で、それほど「連続」にはこだわらない、いやあえて「連続」を避けるというのが世の流れ(一般の企業にもあてはまるぞ)。
その浅村、いきなり左中間への当たり。これが先制の2ランとなる。イーグルスもCS出場に希望をつないでいるだけに(レフトスタンドからは試合中何度も「CS行くぞ イーグルス!」のコールが起こっていた)、負けられないところだ。
イーグルスの先発は荘司。ドラフト1位ルーキーでここまでなかなか勝ち星が伸びないが、8月下旬からは先発で3連勝と少しずつ芽が出てきている。対するバファローズ打線は体調不良で頓宮、若月らが離脱する中、4番にセデーニョが復帰。二死一塁で打席を迎えるが、荘司の前に空振り三振。
バファローズの反撃は3回、二死から中川が四球で出塁し、西野がチーム初安打となる二塁打で二死二・三塁とする。
ここで森がライトへのタイムリーで2対2の同点とする。さすが頼りになる存在だ。ここでセデーニョに回るがフライで凡退となり、一気の逆転とはならなかった。
2回、3回は危なげなかった宮城だが、4回、先頭の浅村の二塁打、岡島のヒットと続き、阿部がタイムリーを放って3対2とイーグルスが勝ち越す。なおも無死一・二塁と続くが、辰己が送りバント失敗、太田が併殺に倒れ何とか最少失点で切り抜ける。
この試合はもつれる。その裏、二死からゴンザレスがライトへの見事な当たりを放つ。2けた10号となる本塁打。バファローズの外国人野手で2けた本塁打というのも久しぶりに目にするように思う(直近では2020年のジョーンズが12本)。
6回裏、一死から宗が四球、紅林のヒットで一・二塁のチャンスを作る。ここで先ほど本塁打を放ったゴンザレスを迎え、イーグルスは荘司から安樂に交代。するとゴンザレスは四球を選んで満塁となり、打席には杉本。この日は8番での出場である。
ここで杉本がセンターへの犠牲フライを放つ。4対3とこの試合初めてリードを奪う。その後は野口、中川と倒れて1点止まりだったが、これで宮城に勝ち投手の権利が生まれた。
4対3のまま終盤7回に入る。7回表、太田が二塁打を放ってチャンスを作るが、最後は第打・伊藤が三振で無得点。
その裏イーグルスは3人目の鈴木が登板し、一死から森の四球、セデーニョのヒットで一・二塁とするも、宗が併殺に倒れて追加点ならず。
迎えた8回表、一死から島内が四球で出塁。100球を超えたこともあってか、またここまで本塁打、二塁打を放っている浅村を迎えたためか、宮城から宇田川に交代。
その宇田川、浅村に死球を与え、これで一死一・二塁となる。二塁には島内の代走・田中が入っている。
ここで続く岡島がセンターへのヒットを放つ。二塁から田中がヘッドスライディング、判定はセーフ。中嶋監督から物言いがついたが、ビデオ検証の結果、軍配通りセーフ。これはセンターのビジョンを見ても田中の手が先についているのがはっきりしていた。4対4とまた同点になる。なおも一・二塁の状態が続くが、宇田川が踏ん張って逆転は許さなかった。
8回裏は宋が登板。先頭の紅林がヒットで出塁。続くゴンザレスの打撃に期待するところ、何とセーフティ気味のバント。バントは来日初とのことだが、こんなことまでできるとは。
そして杉本の当たりは左中間へ。紅林が生還し5対4とまたも勝ち越し。杉本も「俊足」を飛ばして三塁に到達。昇天ポーズならぬ両腕を突き上げてのガッツポーズ。ここで「俊足」の杉本の代走で本職の小田に交代。続く野口の内野ゴロの間に小田が生還し6対4とリードを広げる。
2点リードとなった9回表は、平野も体調不良で登録抹消の中、山﨑颯が登板。村林、小郷のヒットで二死一・二塁とするが、最後は代打・フランコを内野ゴロに打ち取り、そのまま6対4で逃げ切った。
点の取り合い、シーソーゲームとなったが、まんべんなく当たりが出た試合であった。いったん同点とされたものの、直後に味方が勝ち越したことで宇田川に勝ち投手がついた。
お立ち台は杉本。犠牲フライ、決勝の三塁打と2打点である。「紅林ヒット、マーゴのバントがあったので自分で決めようと思った」とした後で、「今日は徳島から親友のタカシマ君が来てくれていて、ヒーローになれてよかった」とあった。タカシマ君て誰やねん、今ビジョンに映っているファンの人ではなさそうだな・・というところだが、後で見たスポーツ紙の記事によると、「タカシマ君」とは杉本の徳島商高の野球部の同窓生で、今季初めて観戦に来ていたとのこと。もっとも、これまで杉本が試合に招待しても、当日杉本が2軍落ちしていたということが何度かあったそうで、やっと親友の前で打ててほっとした様子。今季の杉本は何度か2軍落ちを経験しているが、この先、この選手の打棒は必ず欠かすことはできない。
試合前はマジック7だったが、この日のバファローズの勝利、マリーンズの敗戦でマジックは5となった。
翌18日は神仏霊場巡拝の道めぐりで京都に行くことにしており、私のスケジュールとしては今季の現地での公式戦観戦は一応終わりである。いや、この後のクライマックスシリーズ、さらには日本シリーズもある。こちらにはぜひ来たいのだが、果たしてチケットが確保できるものかどうか、今からいらん心配をしてしまう・・・。
・・・そしてこの記事を書いている19日、バファローズはマリーンズとの直接対戦に3対2で勝利し、いよいよマジックが2。20日の同カードに勝てば本拠地での胴上げである。20日はぜひとも早くに帰宅してテレビ桟敷に座らなければ・・どうせ地上波中継はないし、あっても広島では映らないだろうから、いつものJSPORTSでの観戦になるのだろうな・・・(NHK-BSはどうかな)。
ここまで来れば一気に決めたれ!!