カワセミ側溝から(旧続・中岳龍頭望)

好きな言葉は「のこのこ」。好きなラジオ中継「相撲」。ちょっと苦手「煮た南瓜」。影響受けやすいけど、すぐ忘れます。

無視できる労力の低さとストレス

2013-05-13 | net & 社会

 Facebookのハードユーザーなんだろうな、とは思う。やっぱり面白いものだし、その、なんというか、自然と気になって見てしまうというのはある。友達が増えるのも楽しみだし、みんなが何をどうしているという、一見どうでもいい情報に「いいね」を押せる(押せないものも正直あるけど)のは喜びである。コメントが来るのも嬉しいし、時には返答に困るものがあるにせよ、コメントを返すのも楽しい。理由はいろいろあるんだろうけど、これは生理的に快感があることなんじゃなかろうかと疑っている。べつに会って話をしてもいいんだろうけれど、実際には物理的にそんなことは不可能だ。でも多くの人が参加しているSNSならそれか簡単に出来てしまう。その状態そのものが快楽と関係があるというのは、僕なりに不思議な事件かもしれない。
 僕は学校が特に好きな人間ではなかったとは思う。登校拒否的なことをしていた訳では無いにしろ、何となく合わないなという感触はあった。友達は多くて(だから自分からはあんまり増やさないようにしていたくらいだ)、そのこと自体には特に不満は無い。嫌な奴もいるにせよ、僕自身の方が嫌な奴にはもっとずっと圧力をかけられる自信も持っていた。いわゆる一定の強さも持っていたように思う。高校くらいになるとそういう自分の力の使い道を放棄するようになったけど、それはある意味で同世代を馬鹿にしてたんだと思う。もちろんそんな自分の方がもっと馬鹿だということは知っている。思春期だからひねくれていたんだろう。僕自身の性格のめんどくささは僕自身が一番よく知っている。嫌な奴からひどく嫌われるのが分かっていても、そのことから素直に逃げるような事があんまり得意じゃない。結果的には度々衝突を起さざるを得ない訳だが、めんどくさいので本当には関わりたくない。でも学校の環境というのは、そのような関わりをいわば強要するようなところがあって、本当に自分の考えを曲げてしまうしか、その場をやり過ごせないという場面が多々出てくる。そういうことが、いくら親しい友人がたくさんいるからといって、自分の居り場をしっかりと確保することを阻害しているように感じていたのかもしれない。
 大人になった今でも、人間関係の不満はたくさんあるようだ。誰とウマが合わないということは特に秘す訳だが、それでも一応は誰とでもお付き合いは出来るくらいには大人のふりをしているだけのことだ。リアルはそれで仕方がない。今後も何とかやっていくさ。
 たぶんそういうもののつきあいのバランスを取るために、ブログで好き勝手なことを書いたりもするんだろうと思う。何でも書いているというのはウソだが、ある程度は鬱憤を晴らすことにはつながっている。自己顕示欲のようなものもあるに違いなくて、どちらかというと発信する場があるという安心感が、それなりに自分自身に寄与しているのだろう。
 そうしてやはりSNSである。これはリアルでも知っている人が圧倒的に多い。でも、なんというか、そんなに密に付き合っている感じでも無いんだな。そうなんだけど逆説的に、そんなに知り合いでもない人のことは却って親密に知ってしまったりする。要するに発信する度合いがそれぞれ違うので、リアルの親密度とはちょっとばかりズレがある訳だ。そこに微妙な親密さの濃淡が出てきている。背景まで分かる人だから特にかえって意見を控えたりする場合もあるし、知らないから容易に意見を書いたりもする。それは全部こちらの都合で恣意的にやってもぜんぜんかまわない。いつもネットの前にいるわけじゃないから、無視しているのか見忘れているのかだって厳密には分かりえないだろう。やっぱり相性の悪そうなヤツもいて、拒否までするつもりは無くても、堂々と無視できる。リアルだとこれにも気を使いそうだけど、まったくといっていいほどどうでもいいことになってしまったのである。
 学校の様に多くの人が集まることが可能で、しかし目の前にいても相手には分からない。このことのストレスの小ささというのが,facebookなどが中毒になってしまうひとつの理由なんじゃないかと思う。学校なら行くのが億劫でも、行かないと何かと問題になってしまう。でもそうじゃないハードルの低さが、とりあえず覗くという行動を助けているのではないだろうか。そうして嫌なやつはちゃんと無視してくれるだろうという安堵もある。さらに反撃のこない攻撃だってしかけることができるのだ(そこのあたりのことはまた考えてみよう)。もう少し使い方については今後も変化がありそうだけど、とりあえずの居場所は、かなりいいことは間違いないようだ。
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