カワセミ側溝から(旧続・中岳龍頭望)

好きな言葉は「のこのこ」。好きなラジオ中継「相撲」。ちょっと苦手「煮た南瓜」。影響受けやすいけど、すぐ忘れます。

イノシシとの距離が近づき過ぎている

2023-11-07 | HORROR

 イノシシの被害が深刻化しているらしい。イノシシの数が増えていることによることは間違いなさそうだが、人間とイノシシの暮らしている領域があいまいになっていることに起因するものともいえる。そもそも人間はイノシシの住む領域に既に侵入しているのであり、またイノシシの方も人間の側に入り込んで危険を感じなくなってもいるという。いわゆる成功体験が重なっていき、人間の住む領域で暮らしていける個体が、増えてきているのかもしれない。
 イノシシは雑食性で、人間の住居近くに出てくるだけで、それなりに問題が多い。一般的にはコメなど農作物への被害が話題に上がるのだが、人間の防災上の、いわば命にかかわる問題とも関連してきているのだという。
 それというのも、斜面等あちこちを掘り起こすので、人間が水はけをよくするために作っている側溝などの水路が、埋まってしまっているところが増えているのだという。側溝にもいろいろあって、斜面などの水を逃がすことで、地滑りなどを防ぐ役割もあるのだそうだ。近年は大雨被害などが増えているような印象があると思うが、大量の雨が降ったり、長く雨が続いたりすると、斜面などが地滑りしやすくなる。こういうものは大災害つながることが多く、住宅地に近い場所が滑ると、多くの人命が危険にさらされる。ひとの近くの人為的な防災インフラにイノシシが影響を与えているということは、由々しき事態なのだ。
 また、ひとの近くに出没することで、公園などで過ごしている人に、マダニの感染被害をもたらすことがあるという。マダニの感染症にもいろいろあるらしいのだが、野生動物がもたらす未知のウイルスなどもある可能性もあり、個人差もあるが、感染症により重篤な状態に陥る人もいるのだという。亡くなる人はもちろん、後遺症に苦しめられる人もいる。マダニに噛まれて6日から二週間程度潜伏期間を経て発症する場合もあるらしく、その時は、噛まれてかゆいくらいに思っていても、後で恐ろしいことになったりするのかもしれない。まるでホラー映画だが、野生とのつながりを絶って生活している現代の人間には、なかなかに難しい問題なのである。
 個人的には、イノシシを敵対する考え方には疑問があるが、そのような問題を自ら招いている人間には、呆れるばかりである。ハンターが駆除したらいいという問題ではなく、地域の問題として対処していかなければならない課題だと言えよう。
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