一連の報道は完全に後手に回ってしまって、ほとんどネットでなければ物事が伝わってこない。表では憶測だが(もちろんネットもそれはあるしガセも多いが)かなり細部にわたって内容が報じられているのは圧倒的にネット上の方だ。有名人というのもあるが、未成年でも堂々と写真付きだし、本人の発信らしいものさえ雑音つきで見ることができる。かなりの確信犯だったことは間違いなかったようで、それは大変にショッキングだが、目的もそれなりに浮かび上がってくるようにも感じられる。個人的に知人だったこともあるので僕もショックを受けたが、この破壊工作というのは、間違いなく父親に向けられたテロのようなものなのだろう。病んでいるといえばそうだけれど、素直といえばそうともとれる。それで良い訳は無いが、確実にその思いは当人にも届いていることだろう。だからこそ本当に心配である。
しばらく表ではこのようなことを小出しにして、言いにくいことは専門家という人を出して、あくまで表面を装って報道するより無いのだろう。既に的外れというのもあるし、しかしウラから情報を得て解析する人も逆にでてきているようである。
さらに外野の愉快犯はエスカレートしている。教育関係者への風当たりも強くなっている。多くの場合当事者の子供からの発信だとは思うが、いつまでも取り繕うことでいいことはない。影響力が大きいというのは分かるが、結局後手でしかない。沈静化まで沈黙するのかもしれないけれど、結局自らこれを題材にするのだろうから、遊びのようなものである。向き合うというのはどういうことか、一定のまじめさは必要だろう。
本人の思いがどこまで成功したのかは分からない。しかし手法は歪んでいるので、少し戸惑いはあるに違いない。しかし確実にいえることは、既に損なわれてしまったものが大きすぎる。巻き込んだものが取り返しがつかないだけに、長期にわたっても、簡単には済まないことだろう。このような頭のよさというのは、使い方の決定的な頭の悪さと絡んで、ひたすら悲しいという感じがする。だが、もう逃げ場もない。破壊の方向が、自らに進まないようにと願うばかりだ。どちらに転んでも誰も救われないが、本当に検証を進めるためにはそれでは何も分からない。いずれにしても、時間が必要なのだろうけれど…。