
COWBOY SONGS (5)
米国盤 Folkways Records FA-2022 COWBOY BALLADS Sung by CISCO HOUSTON with guitar
(1)Chisolm Trail (2)Riding Old Paint (3)Diamond Joe (4)Tying A Knot On The Devil's Tail (5)Stewball (6)Little Joe The Wrangler (7)Betsy From Pike (8)Trouble In Mind
アメリカの有名なFolk singerの一人シスコ・ヒューストン(1918~1961年デラウェア州出身)がフォークウェイズ・レコードに残したカウボーイソング集のレコード (通常のLPよりも小さな10インチLP) です。シスコ・ヒューストンという人は若い頃からさまざまな仕事を経験したようで(1930年代の大恐慌が影を落としているよう・・・)、カウボーイの経験もあって採りあげたと思われ、彼のレコードの中でもごく初期のもの(1952年)のようです。
カウボーイソングは本来は一種の労働歌ですからまあ日本の民謡がそうであるように地味なものが多いです・・・このLPは全曲生ギターの弾き語りで渋~い作りですがメロディがいいものばかりです。 どんな内容の歌なのかカウボーイソングの定番曲(1)の「Chisolm Trail」で見てみます。 チザム・トレイルは昔テキサスからオクラホマを経てカンザス州の鉄道駅ウィチタやアビリーンまで牛を運ぶルートに使われた道で、この歌はその道中でのカウボーイの日常を何でもかんでも歌にして面白おかしく歌っているもので、単純だけど調子がよくて楽しい(時には自嘲的)ものです・・・
歌う人によって内容はさまざまで代表的なものを挙げてみると・・・「みんな傍に来て俺の話を聴いてくれ、チザム街道での話しをよ~10ドルの馬と40ドルの鞍にまたがって牛を追ってテキサスを行く~食事とくりゃあ来る日も来る日もベーコンと豆ばっかりで量は少ないしアッいう間に食っちまわあ~朝から晩まで牛追いでクタクタだってのに給料は少ないとくらあ、もうあんなbossのためになんか働きたくないってんだ・・早く女房を見つけて落ち着きたいな~」・・・といった辛い仕事や不満を歌にしてうっぷんを晴らす・・みたいなことですね。でもそこには陽気なアメリカ気質も顔をのぞかせていて一寸ユーモラスなところがあります。
キャトル・ドライヴを描いた西部劇「赤い河」やテレビ西部劇「ローハイド」などを見ていると何だかイメージがわいてきますが、特に食事の時に炊事係りに 「とっつあん!もちょっとましなものはないのかい!」とか「ひでえコーヒーだ!」なんて言おうものなら「今度からおめえにゃ食わせねえぞ」と一喝される・・・などといったユーモラスな場面がありますが・・あれですね、西部劇の楽しい場面でもあります(smile)。 それから、カウボーイソングにはカウボーイの専門用語があって簡単には訳せない語がしばしば出てきます・・・例えばpaintはまだら馬、wranglerはcowboyのことですが特別に使い分ける理由があるようです・・などなど(??)
ところでFolkways Recordsというレーベルはもともと営利を目的としない殊勝な志を持ったレコード会社で特異的な存在でした・・・売れそうもないけれど記録として残してあわよくば普及させたいと思う音源(アメリカに限らず全世界に渡る)をレコードにしていましたし、必ず歌詞付きのbookletが入っているのも特徴でした。今はSmithonian-folkwaysとして活動していて、このレコードはCD(FW-02022)でも出ているようです。 尚、曲順がジャケット記載とレコード盤で一致していないうえに(9)The Dying Cowboy (Bury Me Not Lone Prairie=寂しい草原に埋めないでおくれ・・・西部劇「駅馬車」のテーマ曲と同じ)という曲も入っています・・・米国盤レコードではよくある現象で"ちゃんと入っているからいいじゃないか"・・・といった鷹揚なところがあって笑ってしまいそう・・・
米国盤 Folkways Records FA-2022 COWBOY BALLADS Sung by CISCO HOUSTON with guitar
(1)Chisolm Trail (2)Riding Old Paint (3)Diamond Joe (4)Tying A Knot On The Devil's Tail (5)Stewball (6)Little Joe The Wrangler (7)Betsy From Pike (8)Trouble In Mind
アメリカの有名なFolk singerの一人シスコ・ヒューストン(1918~1961年デラウェア州出身)がフォークウェイズ・レコードに残したカウボーイソング集のレコード (通常のLPよりも小さな10インチLP) です。シスコ・ヒューストンという人は若い頃からさまざまな仕事を経験したようで(1930年代の大恐慌が影を落としているよう・・・)、カウボーイの経験もあって採りあげたと思われ、彼のレコードの中でもごく初期のもの(1952年)のようです。
カウボーイソングは本来は一種の労働歌ですからまあ日本の民謡がそうであるように地味なものが多いです・・・このLPは全曲生ギターの弾き語りで渋~い作りですがメロディがいいものばかりです。 どんな内容の歌なのかカウボーイソングの定番曲(1)の「Chisolm Trail」で見てみます。 チザム・トレイルは昔テキサスからオクラホマを経てカンザス州の鉄道駅ウィチタやアビリーンまで牛を運ぶルートに使われた道で、この歌はその道中でのカウボーイの日常を何でもかんでも歌にして面白おかしく歌っているもので、単純だけど調子がよくて楽しい(時には自嘲的)ものです・・・
歌う人によって内容はさまざまで代表的なものを挙げてみると・・・「みんな傍に来て俺の話を聴いてくれ、チザム街道での話しをよ~10ドルの馬と40ドルの鞍にまたがって牛を追ってテキサスを行く~食事とくりゃあ来る日も来る日もベーコンと豆ばっかりで量は少ないしアッいう間に食っちまわあ~朝から晩まで牛追いでクタクタだってのに給料は少ないとくらあ、もうあんなbossのためになんか働きたくないってんだ・・早く女房を見つけて落ち着きたいな~」・・・といった辛い仕事や不満を歌にしてうっぷんを晴らす・・みたいなことですね。でもそこには陽気なアメリカ気質も顔をのぞかせていて一寸ユーモラスなところがあります。
キャトル・ドライヴを描いた西部劇「赤い河」やテレビ西部劇「ローハイド」などを見ていると何だかイメージがわいてきますが、特に食事の時に炊事係りに 「とっつあん!もちょっとましなものはないのかい!」とか「ひでえコーヒーだ!」なんて言おうものなら「今度からおめえにゃ食わせねえぞ」と一喝される・・・などといったユーモラスな場面がありますが・・あれですね、西部劇の楽しい場面でもあります(smile)。 それから、カウボーイソングにはカウボーイの専門用語があって簡単には訳せない語がしばしば出てきます・・・例えばpaintはまだら馬、wranglerはcowboyのことですが特別に使い分ける理由があるようです・・などなど(??)
ところでFolkways Recordsというレーベルはもともと営利を目的としない殊勝な志を持ったレコード会社で特異的な存在でした・・・売れそうもないけれど記録として残してあわよくば普及させたいと思う音源(アメリカに限らず全世界に渡る)をレコードにしていましたし、必ず歌詞付きのbookletが入っているのも特徴でした。今はSmithonian-folkwaysとして活動していて、このレコードはCD(FW-02022)でも出ているようです。 尚、曲順がジャケット記載とレコード盤で一致していないうえに(9)The Dying Cowboy (Bury Me Not Lone Prairie=寂しい草原に埋めないでおくれ・・・西部劇「駅馬車」のテーマ曲と同じ)という曲も入っています・・・米国盤レコードではよくある現象で"ちゃんと入っているからいいじゃないか"・・・といった鷹揚なところがあって笑ってしまいそう・・・
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