西部劇と懐かしのカントリー&ウェスタン日記

現代とはかけ離れたOld Countryの世界ですがずっと続けていきます。興味のある方は時々のぞいてみて下さい。

懐かしのカントリー & ウェスタン 69 [ ジーン・オートリー(1) ]

2008年11月30日 | つれづれに
Gene Autry (1) 
米国盤 Harmony HS-11199 You Are My Sunshine and Other Great Hits

(1)When The Swallows Come Back To Capistrano (2)We Never Dream The Same Dream Twice (3)Blueberry Hill (4)When It's Springtime In The Rockies (5)Tweedle-O-Twill (6)I Don't Want To Set The World On Fire (7)Maria Elena (8)You Are My Sunshine (9)Twilight On The Trail (10)Someday You'll Want Me To Want You


ジーン・オートリー(1907~1998年テキサス州出身)といえばカントリー好きの人達はどんなイメージを持っているんでしょうか・・・・・・今の時代、「Back In The Saddle Again(鞍に戻ろう)」を歌ったカウボーイ歌手というぐらいで、古すぎて知らない とか 興味ないという人の方が多いかも知れません。好き嫌いや愛着度、どう感じ取るかは人それぞれですから仕方のないことですが、僕自身はけっこう好きで時々はレコードを聴きたくなる人です。

このアルバムはその昔「どうしたらカントリーのレコードが安く買えるかなあ~」と苦心惨憺していた頃にアメリカの中古レコード店から直接まとめ買いした中の1枚で、自分にとっては今でもとても愛着のあるレコードです。
Columbiaレコード傘下の廉価レーベル Harmony盤 だから解説も簡単にしか載っていません、補足を加えてざっとこんな具合です・・・・・・「ここにアメリカの人達が最も愛するPopular Songの傑作集があります、歌うはかの有名なジーン・オートリーです。ジーンのbroad , warm smile and lighthearted vocal style は幾多の西部劇映画ファンや長く続いたラジオ番組 ”Melody Ranch”の愛聴者にとってはまさに最も愛すべきものでしょう。 
 ジーン・オートリーはテキサス州 Tioga 近郊の牧場で生まれました。18才の頃 railroad telegrapher (鉄道通信士)の仕事をしていた時代に、余暇にジーンが歌うのをたまたま聴いたWill Rogers(1879~1935.オクラホマ生まれのカウボーイ、コメディアン、俳優ほかのキャリアがあってアメリカではとても有名だった人)が=歌手として身を立ててみたらどうか=と薦めたのがきっかけになってone of America's most successful careersのジーン・オートリーが誕生したのでした。 このアルバムには Autry's finest hits が入っています。 ”Blueberry Hill”は60本以上出演した西部劇の中の1本 [The Singing Hill]で歌った曲ですし、"When It's Springtime In The Rockies" と "Tweedle-O-Twill" は 西部劇 [Home In Wyoming] で紹介されたものです、もちろん”You Are My Sunshine”もね。
Listen to GENE AUTRY SINGS. Your world will be filled with sunshine ! 」・・・・・・という具合。

Columbiaレコード時代の音作りはストリングス風の数本のフィドル(バイオリン)にアコーディオン、スティールギターなどが入ったソフトな音作りという感じですが、ジーンの声が鼻にかかった渋い声なので泥臭くないような工夫をしてあるのかもしれません。カントリーバラッドありウェスタン・スイング調のものあり、カウボーイソング風の曲ありで これはこれで楽しいアルバムになっています。カントリー・ミュージックの歴史と共に歩いてきたような人だから超有名でCDも新旧たくさん出ているはずです。
ジーン・オートリーは1969(昭和44)年に Country Music Hall Of Fame に選ばれています。
コメント (4)
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懐かしのカントリー & ウェスタン -68- [ ウィルフ・カーター(3) ]

2008年11月30日 | つれづれに
Wilf Carter (3)
 米国盤 Camden CAL-527 Montana Slim

(1)Roll Along Kentucky Moon (2)It Makes No Difference Now (3)You Are My Sunshine (4)I'm Hittin' The Trail (5)Rye Whiskey (6)Sittin' By The Old Corral (7)I'm Thinking Tonight Of My Blue Eyes (8)Red River Valley Blues (9)The Prisoner's Song (10)There's A Love Knot In My Lariat (11)Waiting For A Train (12)Yodeling Love Call


ウィルフ・カーター(1904~1996年カナダのノヴァ・スコシア州出身)は個人的にはとても好きなカウボーイ&カントリー歌手だった。大きなヒット曲があるわけでもなく、広く一般に知られているわけでもないのに妙に存在感があってカントリーファンに支持されてレコードもLPで30枚以上も出していた・・・・・これは僕が中古で集めた彼のLPレコードの中の一枚、ジャケットはきれいだけれど中身はけっこう聴かれていて針飛びする曲もあった(2ドル位だから仕方ないかな・・・・)。
スリムは1933年が初レコーデイングとかなり古い世代のカントリー歌手に属するのでLPレコード時代になってもRCAビクターのレギュラー盤ではなくて廉価レーベルCamdenからの発売ばかりです(全盛期を過ぎた歌手とみなされてのことか)。

補足を加えて解説を訳してみると(1960年発売のレコードですので念のため)・・・・・・「アルバータ州カルガリーに着いた貨物列車から十代の若者が一人降り立った。西部に憧れ、Western Songを歌う若者・・・・・Wilf Carterの西部への憧れは遡ること10年前のノヴァ・スコシア州ガイズボローにいた頃、巡ってきたスイスの旅芸人一座の”The Yodeling Fool”のショウを見てヨーデルのとりこになったことに始まっています。 貧しいBaptist教会の神父だった父親の猛反対にもめげずWilf 少年はヨーデルの練習と西部への夢を育んでいったのでした。(Wilf の述懐・・・・”I yodeled upstairs and downstairs, in the parlor and in the apple orchad. Dad could't stop me, though he wore out more'n a dozen slippers on the seat of my pants !”と表現しています)
そして今、カルガリーに降り立ったWilf 少年は”西部人”になったのです。すぐに牧場でカウボーイとして働くようになり、Bunkhouse(カウボーイ宿舎)やChuck wagon(炊事用馬車)で自慢の喉を披露するようになったのでした。アルバータ州で有名になり、やがて1935年頃にはニューヨークのCBSラジオの朝番組に出演するようになりましたが、そこの若いアナウンサーBart Parks が Wilf Carterという名前はラジオ向きではないから と ”Montana Slim~!”と紹介したことからこの別名がついたのでした。
1933年にアメリカのRCAビクターと契約してMontana Slim 名でレコード発売されるのが常でしたが、Wilf Carterという名前も有名で同時に2つの名称が通用するのはこの世界では珍しいことです。

寒い冬は広大な果樹園を持つ温暖なフロリダで過ごし、いつもはカルガリー近郊にある320エーカーの牧場に妻と2人の娘と暮らしています。そして、北アメリカ全土はおろか遠くはオーストラリア、ニュージーランド(彼はこの2国ではとても人気がある)まで演奏旅行にでかけるのです。
Wilf Carterは Gisele MacKenzie、 Hank Snow、 Percy Faith 、George Beverly Shea、 Guy Lombrdo、 Gil Evans、 Oscar Peterson といったカナダ出身の音楽家達と同様にカナダの誇りです。
さて、ウィルフは500曲以上の曲を書いており、このアルバムにある ”I'm Hitting The Trail” は代表的なものです。また、カーター・ファミリーの古典的名曲 ”I'm Thinking Tonight Of My Blue Eyes” やフロイド・ティルマン作で(ルイジアナ州知事になったカントリー歌手)ジミー・デイヴィスの歌でヒットした ”It Makes No Difference Now” 、ジミー・ロジャースの ”Waiting For A Train(汽車を待って)” と ”Roll Along Kentucky Moon” 、ヴァーノン・ダルハートが歌ってカントリー界初のミリオンセラー曲となった ”Prisoner's Song(囚人の唄)” 、さらには ”Rye Whiskey”、 ”You Are My Sunshine” といったCountry Musicのスタンダード曲を歌ってくれます。」・・・・・・・といった内容が述べられています。
音的にはウィルフ自身のギター弾き語りを中心に、曲によってはスティールギター、フィドル(バイオリン)、ハーモニカなどが入った素朴なカントリー&カウボーイソング的なもの( simple and honest sound と表現される)といえます。 ヒット曲至上主義の時代になってもウィルフ・カーターのような人が生き残れたのは、彼自身の人柄のほかにこうした素朴なスタイルのカントリーを愛する人達が多数存在しているのだという事実があったからだと思います。レコードジャケットもとても好き・・・・・今でも大好きな Wilf Carter です、今後もどんどん登場させたい (嬉)。
なお、彼の単品のCDは Starday と Decca レコード時代のものが出ています。RCAビクター時代のものはドイツの Bear Familyレコードが大部のCD-Boxを出しています(苦々)。  僕は音が悪くてもレコードで聴きたい歌手です
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