梶哲日記

鉄鋼流通業会長の日々

新たな仕事(その3)

2023年09月23日 06時05分27秒 | Weblog
「今年5月から新たな職場で働き出す」、それが今回のテーマです。一体どのような職場か、です。身体、知的、精神障害の方々のサポートをする職場です。私は施設内でその利用者の生活支援と、利用者の送迎ドライバーとして働くことになりました。このテーマのブログ(その1)で書きましたように、送迎車両がトヨタのハイエース(車椅子昇降付き)で、その車を運転することになりました。

ある方が起業された「話し相手ビジネス」で、聴き手として協力者となった私は、今年2月事業が頓挫し関与することがなくなりました。その時期は、梶哲商店の相談役としても3年半が過ぎていて、実質会社にも行く必要性も無くなっていた段階です。後進に一切任せる為にも、むしろ私は顔を出さない方が得策と考えていました。

振り返って言えることは、話し相手ビジネスにずっと関わっていたら、新たな職場で働くこともなかったかもしれません。関わらなかったからこそ、再就職の道を歩んだともいえます。ほぼ梶哲商店の会社にも行くこともなくなり、傾聴が生かされるビジネスからも遠ざかり、私は完全にフリーになりました。長く一定の所に出社して、規則ある会社生活を送って来た私にとって、経験したことのない世界となりました。

会社から距離を置く中で、傾聴に関しての仕事をしたいと考えたのも、何かしなくてはとのあせりの気持ちからでした。その傾聴の仕事もできなくなり、私は世間でいう定年退職状態となりました。疎外感も少しあり、自分は何ものかと、自分を見失いかけていたのも事実です。ふと浮かんだのが「再就職」という言葉でした。今年の2月頃から、日に日にその言葉が現実味をおびてくることになります。 

高齢者の再就職について、最近見聞きする世の中の動向です。読んだ新聞記事の見出しに、「シニアの有職率上昇/65~69歳、初の5割超え/人手不足背景に」とありました。60歳以降の定年延長の他、定年を迎えても働く人は増えた。総務省、2022年の就業構造基本調査の数字。年齢別でみると65~69歳の有職率は、22年50.9%で初めて5割を超え、70~74歳の有職率は33.3%と3割を超え、過去最高を更新した。とありました。つまり65~69歳の二人に一人、そして70~74歳の三人に一人が、再就職などにより働いているとのことになります。

このような記事も目に留まりました。「職場存続 切り札はシニア/70歳雇う企業4割 急増する労災、対策急務」、との見出しです。労働市場でシニア人材の重みが一段と増している。70歳以上でも働ける企業の比率は2022年に4割となり、この10年で2倍になった。建設業や小売りでは従業員の1割超えが65歳以上だ。人手不足の解消に向けてシニアの活用が欠かせない一方、労働災害は急増している。とそのような内容でした。

いずれの記事も、人生100時代を迎え、言うまでもなく働く年齢が上がっている表れでしよう。人によって、それぞれ働きたい(働かなくてはならない)理由はあると思います。老後の貯えを減らしたくない、年金だけでは生活は不安で稼ぎたい、家に閉じこもらず社会と関わっていたい、仕事で働き甲斐を見いだしたい、など個々に違いもあるはずです。

一見すると二つの記載は、企業側の高齢者の受け入れも改善され、高齢者もスムーズに就職先がみつかり、互いにウイン・ウインの関係が築かれているように感じます。しかし実態はどうなのでしょうか。今年3月頃から、私は再就職活動をして、この記事と現実のギャップを感じました。つまり、企業側は年齢不問と言いながら、高齢者を避けている。このギャップによる弊害は、高齢者が自分の希望している職種・職場に、必ずしも就けないというこです。

70歳の私が実際に就職活動をして、企業側の年齢制限を感じ、そして今の職場で働くことになった、その経緯を次回以降お伝えしたいと思います。  ~次回に続く~


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