銚子・角巳之・三代目

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ほどよく...①

2022年02月21日 | 日記・エッセイ・コラム

白河の清きに魚も棲みかねて・元の濁りの田沼恋しき...。江戸時代後期、寛政の改革半ばで失脚
した時の老中・松平定信に対する江戸市中の落首(=らくがき)だそうです。白河とは定信が
以前、白河藩主であったことに由来し、清きとはその清廉さ(反対に言うと厳しさとでも)...。

元の...とは定信以前の政治であり、濁りとは賄賂等の横行した世の中、そして田沼とは時の老中
田沼意次...。田沼意次の行った政治は、大胆な財政改革によって市中経済を活発化させ、幕府
の税収(年貢等)を上げる...。いわゆる大きな政府であり、中央集権化...。

田沼意次以前の幕府運営は、それまで積み重ねられた江戸の豊富な資産をただ食い潰し、財政
が悪化し続けていたようです。当時の税は年貢である米...。鎖国をしていた訳ですから米が不作
でも外国から輸入することが出来ないゆえ度々飢饉が起こる...。税収どころか生きて行けない...。

ここにメスを入れて大胆な改革を行うも、今度は特定の人間に利益が集中するような形になって
しまい賄賂が横行し、武士道は廃れた...と。何事もそうですが、何かの作用が有ると反作用が働く...。
田沼意次は近代日本の先駆者と言う評価をされておりますが...(続きは次回に)