銚子・角巳之・三代目

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適地・適作!

2020年05月29日 | 日記・エッセイ・コラム

今年も新玉ねぎの季節がやって参りました...。もうシーズン終了間近ですが、いつもの“白子の玉ねぎ”であります...。
千葉県長生郡(ちょうせいぐん)白子町...。銚子から九十九里海岸を南下...。セグロイワシ(カタクチイワシ)の
水揚げ港として有名な、片貝漁港を通過して15分ほど(車で)走ると、玉ねぎの一大産地が広がっております。

因みに片貝漁港は前回の漁港分類でいえば、第4種漁港...。漁場開発や船の避難場所として特に重要な港とされて
おります。そんな九十九里・海の要衝からほど近い場所、しかも特定の一地域だけで生産されている千葉のブランド
白子の玉ねぎ...、生産者の方々に聞くと、この地域の土壌が玉ねぎ生産に最も適しているのだそうです...。

適地適作なる言葉があります...。生産者は物言わぬ彼ら、彼女ら(今回の場合は玉ねぎ)の内なる声を聞き、父祖
伝来の、特性を知り尽くした土地で、惜しみない手間と時間を掛けて、生育を見守る...。時に自然災害(台風、大雨
など)に遭い、呆然と立ち尽くすも、また苗を植える...。この絶え間ない生産者の営みが産地を作るのです...。

その場所が、その野菜の生育環境に適しているならば、自然の力で植物はどんどん育っていくけれど、適していない
場所であれば、いくら手を加えても育たない。あるいは美味しくない...。その野菜が美味しいと感じられたら、それは
育った環境が適していたからこそ...。人間も同じ...ですかね。白子の玉ねぎ、もはや解説不要。抜群に美味しいです。