銚子・角巳之・三代目

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竜馬・140年③

2007年12月02日 | 日記・エッセイ・コラム

Img_2008 坂本竜馬という存在に思いを致す時、司馬遼太郎さんの“竜馬が行く”最後の一節が象徴的です。天に意思がある....。勝海舟は悪いやつだ。と仲間を募って殺しに行くけれど、反対に勝に説教される。長えもの振り回してねえで俺の話を聞きやがれこのバカヤロー....。すっかり惚れ込み、その場で弟子入り...。念願叶って長崎の海軍伝習所に通うけれど、勝の失脚で行き先を失う。そんな時、愛妻・お竜さんに出逢い、西郷隆盛に出逢う。西郷家の居候となり、身近で見た西郷さんはどうだった?との勝の問いに、西郷はバカにて候(そうろう)、しかも史上稀に見る大バカにて候....。北辰一刀流の免許皆伝にも関わらず、人を斬らず、懐には高杉晋作から譲り受けたピストル。はかま姿なのにブーツを履いて...。万国公法(世界の法律のようなもの)を読み、一介の浪人でありながら、国の行く末を考える...。幕末の動乱期に八面六臂の大活躍をするけれど、新政府の要職には就かず、これからは世界の海援隊を。と束の間の安らぎの最中、暗殺される....。小中学生の時、坂本竜馬のような男になりなさい。なりたい。と周囲でそんな声を良く聞きましたが、30を過ぎて40に手が届きそうになった昨今、自らの生き様を鑑みるに、それとは正反対の生き方をしているような....。竜馬の凄さは、数々の偉業ではなくて、仲間を大切にして、その仲間の為に汗や涙を流せる心ではないだろうかと思っております。西郷さん、後世の日本人に何て詫びる...と凄んだ竜馬。その140年後、現代に生きている我々を見て、竜馬は何て言うのでしょうか?写真は外川から長崎方面を眺めたもの。冬になると、海上の雲が非常に幻想的な形になります。こんな雲も140年前に竜馬が眺めてたかも。そんな事をふと思いました。