ウルトラQの放送は1966年。
私が小学校1年の時だ。
オープニング映像が不気味だった印象がある。
人間たちが怪獣に立ち向かう設定だから
後のヒーローたちが最後に怪獣に打ち勝つ
ある意味水戸黄門的予定調和なストーリーと違って
けっこうハラハラする番組だったように思う。
次がウルトラマン。
ヒューマンドラマ仕立てになっていたりして
特にジャミラの回は涙なしには見られなかった。
最近知ったのだが、
脚本がまだ日本に復帰していなかった
沖縄出身の方だったらしく
ウチナンチュの心を描いたものもあったという。
子どもながら
単なる勧善懲悪ではなくヒューマンなストーリーということを
ちゃんと理解していたと思う。
そのあとはキャプテンウルトタを挟んでウルトラセブン。
この2作は宇宙が舞台で、出てくる悪役は宇宙人たちだった。
これらが放送されたのは1967年で
アポロ11号の月面着陸の2年も前のことだった。
私が夢中でウルトラシリーズを見たのはここまで。
ウルトラシリーズはその後も続くが
ほとんど記憶にないほど興味を失ってしまった。
仮面ライダーシリーズが始まったのは1971年。
私は小学校5年生で、
友人たちは仮面ライダースナックについてくる
カードを集めるのに夢中だったが
私は番組を含め、まったく興味がなかった。
テレビアニメは
1963年の鉄腕アトム、エイトマン、鉄人28号、狼少年ケン、
1964年のビッグX、1965年のスーパージェッター、宇宙少年ソラン、
オバケのQ太郎(オバQ)、ジャングル大帝、
1966年のハリスの旋風、魔法使いサリー、
1967年の冒険ガボテン島、ドンキッコ、おらぁグズラだど、
1968年の巨人の星、怪物くん、妖怪人間ベム、
1969年のひみつのアッコちゃん、ムーミン、
1970年のいなかっぺ大将と
1971年のふしぎなメルモまでは見たが
それからはテレビアニメへの興味そのものがなくなった。
ところで、そう考えると
ヒーローものや子ども向けアニメから卒業するのは
だいたい10歳ぐらいだろうか。
興味を持つ年代と失う年代では何が違うのだろう。
そして、特にアニメだが
徐々に興味を持ってみるジャンルが変わってくるのがわかる。
勧善懲悪というか、敵を倒す系のアニメは
小学校に入る頃にはもうあまり見なくなっている。
男の子が「敵」と戦うのは小学校低学年までと考えていい?
自分の子どもの頃のことを思い出してみると
子どもの成長過程がわかる。
幼児に対して
「鉄砲や刀を振り回して、将来が心配だ」
と嘆くどこかのお母さんの話を聞いたことがあるけれど
そんなのは成長過程のほんの一時のこと。
教育やしつけを大人の感覚で考えるのではなく
自分のその頃を思い出してみると
子どもの気持ちもわかると思うんだな。
ということを
いろいろ思い出しながら思った。