当地は濃いコミュニティを持つ田園地帯。
この他ならではの伝統的生活慣習が残っている。
昨日は花巻産業大博覧会での神楽披露のあと
夕方から地域の班の組割りといわれる会合があった。
簡単に言うと班長交代式なのだが、
年に1度同じ班の人たちが顔を合わせて近況報告する
いわば地域の忘年会のような形になっている。
昨日もみんなが芋の子汁や漬物など持ち寄り
都合つく限り夫婦での参加で盛り上がった。
この地に伝わるご祝いを歌い、
おのおのあちらこちらで話の花が咲く。
私がこの地に住み始めて31年。
若い頃は組割り出席が面倒で仕方なかったのだが、
地域に慣れるに従い楽しい会と思えるようになってきた。
30年前は長老だった方々がだんだんいなくなり、
当時中堅だった方々が長老となりつつある。
若手だと思っていた私もいつのまにか中堅どころ。
手拍子もおぼつかなかったご祝いは
今じゃ拍子の太鼓を担当するようになっている。
時間はゆっくりゆっくり進んでいる。
少しずつ世代も替わり、受け継がれてきたんだな。
それを今実感している。
私もいつか記憶の中の人になるのだろうが、
その頃もまだこういうコミュニティが残っていて欲しいと
しみじみ思っているのだ。