シャツのほころび涙のかけら

昔よく聞いたNSPのタイトルを拝借。…趣味や日常を綴っています。基本はガンバレ自分!時々覗いてみてください。

清津峡と田代の七ツ釜(新潟県)

2012-08-19 | お出かけ

信濃川の支流である清津川(きよつがわ)の途中、湯沢町八木沢から十日町市(旧:中里村)小出にかけての約12キロ間は、切り立った岸壁が続く大峡谷となっており、ここを『清津峡(きよつきょう)』という。

国の名勝・天然記念物であり、昭和24年には国立公園(上信越高原)に指定され、その豪壮&雄大&荘厳さは富山:黒部峡谷、三重:大杉谷とともに日本三大渓谷の一つに数えられている。

個人的には、小学生低学年の頃(だと思う)両親と共に見に行ったのが最初。
清津川に沿って遊歩道があって、かなり奥の方まで歩いて行った。橋がかかっていたと記憶している。ただ、所々落石や土砂崩れがあり、クサリにつかまらないと歩けない所もあった。

直近では、昭和62年ごろ妻と見に行った。遊歩道は途中までで通行止めになっていたと思う。それでも、川はキレイでそそり立つ岸壁(屏風岩)は迫力があり、様々な表情を見せていた。

昭和63年、不幸な落石事故が発生し一切の立ち入りが禁止になったが、地元・観光客からの要望が多く、歩道の代替として平成8年に清津峡渓谷トンネルがオープンした。おかげで一部であるが清津峡の渓谷美が見られるようになった。

8月15日、妻と二人でトンネルオープン後の清津峡を初めて見に行った。
トンネルは片道750メートル。途中3か所の見晴所(横穴が岸壁をくり抜いている)があり、終点はパノラマステーションといい雄大な眺めが拡がる。

入坑券は大人500円。トンネルの中は所謂坑道の雰囲気で、とても涼しい。温度は20度、湿度は90%を超えていた。

トンネルから横に抜ける形の見晴所(第2)。このようにして眺めることができるわけだ。


第1見晴所からの眺望。

第2見晴所からの眺望。

第3見晴所からの眺望。屏風岩の岩肌を間近に見ることができる。

この景観美を形成している柱状の岩は「柱状節理(ちゅうじょうせつり)」という。
太古の昔の海の中、堆積岩に地下からマグマが入り込み冷えて固まって、ひん岩という火成岩になったが、マグマがゆっくり冷える際、収縮しながら固まって五角形や六角形の柱状の岩になったものだ。(↓掲示されていた説明書)

その後、海底が隆起して山になると同時に、川が地表を削り深い谷が作られ、ひん岩の柱状節理が現れて今の風景になったようだ。

さて、終点パノラマステーションは見晴所の倍位広い。

パノラマステーションからの眺望が素晴らしい。左側には昔の遊歩道跡。

岸壁の上の方までもれなく柱状節理。高さは約100メートルとか。


殺風景なトンネル内だが、清津峡の成り立ちや四季をパネルやビデオで紹介していたり、照明を工夫したりと変化を持たせている(所もある)。

入る前は激しい夕立だったが、帰る時には青空となった。

限られた箇所から限られた風景しか見ることができないので、その昔を知っている者としては物足りなく感じてしまう。
でも、トンネル内で幼い子や車椅子の方を見かけ、なるほど~とも思った。
ちなみに、尾根沿いの登山道もあるのだが、上級者向けなので止めた方が良いようだ。

※清津峡のことは、以下参照。
・Webサイト http://www.nakasato-21.com/kiyotsu2/
・清津峡情報 http://kiyotsukyo.daizinger.jp/



この後は、『田代の七ツ釜』に向かう。清津川沿いを下り釜川と合流するところから、釜川沿いに上っていく。ここは初めてなので、期待感が高まる。

“釜”とは滝つぼのことで、七ツ釜は7つの滝と滝つぼが約1キロにわたって連続している。清津峡と同じ「柱状節理」が見られるのだが、右岸が断面層、左岸が切り立った縦層という全国でも稀で、学術的にも大変珍しい景観ということから、名勝・天然記念物に指定されている。

駐車場に着くが、川面からはかなり高い位置にある。ここから遊歩道を下れば七ツ釜に着くのだろう・・・遠いな~。とりあえず下りはじめた時、下から親子3人が上がってきたのだが、表情に余裕が無いし無言だし重そうな足取りを見て、妻が「止める」と。そっそう、じゃぁ仕方ないな~と。足元も濡れているし・・・。

そこで、展望駐車場に移動し上から眺めることにした。手前の草や葉が生茂っていて全体が見にくい。身を乗り出して眺める。


柱状節理が垂直なことに驚く!柱状の岩は清津峡よりも細そうだ。


駐車場に砂防ダムの竣功碑があったが、↓このことなのかな。

後で調べて分かったことだが、平成7年の土砂災害により滝全体が崩壊したため復旧がなされ、平成9年秋に全国初の擬岩による砂防ダムが完成し、崩壊前の滝に近い型で復元されたという。

それはエライものだね。そうと知っていれば見方も違ったのだが。それに右岸(こちら側)が見えないのも残念。まぁ、それはまたの機会に(いつにるのか?)。

*清津峡と田代の七ツ釜を別々にとりあげようとも思ったのだが、同じような柱状節理のことでもあるので一緒にした。おかげで珍しく画数が多く、ページも長くなってしまった。最後までお付き合い頂いた方、お疲れさまでした。

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8 コメント

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わぁ~行かれたのですね。。。 (紗真紗)
2012-08-19 14:38:04
KAEDEさま^^こんにちは~♪

清津峡、もちろん知っておりましたが、
まだ足を踏み入れたことがありません。
眺望が限られていることで、今年は断念しました。

これほどまでの柱状節理、
自然の醍醐味、大迫力ですね。
あぁ~この岩肌を見て見たいです。
また、七ツ釜もありがとうございます。
少しの違いも分かりまして、嬉しいです。
やはりこの目で見たい・・・です。(#^.^#)
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紗真紗さん こんばんは (KAEDE)
2012-08-19 23:41:21
清津峡のトンネルは避暑地でした~(笑)。

渓谷や滝は自然の凄さ・迫力・美しさを感じますね。
是非一度こちらの方に。
なお、紅葉時が一番キレイかもしれません。
一番混雑するようなので・・・。
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帰省 (kawa)
2012-08-20 00:27:42
ご夫婦だけの帰省になりましたか。
予定があわなかったとはいえ、徐々にそうなるかも。
さびしいでしょうが、これも、成長の証しか。

清津峡、トンネルが出来てから一回行ってます。
ないときに事故があったんですよね。
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kawaさん こんばんは (KAEDE)
2012-08-21 22:26:28
まぁ~しかたがないですね~。
理由があれば納得するしかないですし。

今となっては望めませんけど、昔の清津峡は、
危ないし大変だけど見応えがありましたよ~。
でも、安全が優先ですね。
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Unknown (ディック)
2012-09-01 10:28:59
古い方へ遡りつつ拝見しています。
すごいところだな、と驚かされていますが、お話しをお聞きしていると、どのような場所も「いつまでも変わらない」とは言えない。見に行けるときに行っておかなければいけないなあ、と思いました。
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ディックさん こんにちは (KAEDE)
2012-09-01 15:25:31
そうですね~それでなくとも自然災害で景観が変わってしまう事が多いですもんね。
華厳の滝だって昔の方が・・・とか。
植物にしても、そうですね。群生が無くなるとか、巨樹が無くなるとか・・・見たかったな~と思います。
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素晴らしい風景ですね (ringo)
2015-07-06 07:31:13
清津峡は、知りませせんでした。
素晴らしい風景ですね。
昔は、川沿いに遊歩道があったのですね。
今は、安全第一でトンネルからの見物で、少し残念な気もします。
名古屋からは遠くてマイカーで行くのは大変そうですが、バスツアーがあれば、ぜひ行きます。
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ringoさん こんにちは (KAEDE)
2015-07-18 12:04:11
昔の遊歩道は手すりがあるわけではありませんし、自然に崩れているところもあり、確かに危ないと感じましたが、このような光景が延々と続く様は衝撃でした。
機会がありましたら是非お訪ねください(とりあえず一回は・・・)。
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