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現在、加東市下滝野の滝野図書館2階ギャラリー「伝」で開催されている加東市収蔵品展で、河高地区にあった丸山商店の商品や帳簿などが展示されています。昨日は、昭和初期のマッチ箱を紹介しましたが、もう一つ、珍しい物がありました。牛の鼻輪です。一目見て、牛の鼻輪と分かりましたが、こんな物まで売っていたとは、とその驚きが先に立ってしましました。
小さい頃、農家だった母親の実家には牛が飼われており、農作業で活躍していました。庭に繋がれた牛のお尻あたりについた乾いた糞を金属のタワシのようなもので取るのですが、子供がおそるおそるやっているとお尻の筋肉をぶるんぶるんと振るわせたり、尻尾でパチンとたたいたりして脅かし、それはおそろしいものでした。同じ屋根の下に飼われており、餌を食べている牛のところへ行くと、ぎょろりと大きな目で睨まれました。長い舌を口から出してべろりとするその様は、小さい私にとっては巨大な怪物のようでもありました。夕方には村の中の道を散歩させる光景も目に焼き付いています。大きな牛の散歩です。
もう一つ、家のすぐ近くに牛市場があり、毎月4の日だったか、牛市が開かれ、早朝から牛の鳴き声がしていました。道には牛の大きなうんこがぽたぽたと落ちていました。
牛の思い出はそうしたものですが、牛の鼻先に付けられている輪は当たり前のように見ていましたが、付けられる前の物、商品としての鼻輪は初めて見ました。