ふるさと加東の歴史再発見

少し気をつけて周囲を見回してみると、身近なところにふるさとの歴史を伝えるものがある。

播磨高野-五峰山光明寺で花まつり

2016年05月04日 04時34分23秒 | Weblog
            

 5月3日(火)、新緑の五峰山光明寺で花まつり法要が営まれ、多くの人が訪れました。朝から空は曇って、山上まで登ると強風が吹いて枝をゆすっていました。

 五峰山には4ヶ寺の塔頭寺院があり、それぞれの寺院で甘茶の接待や寺宝の公開などが行われ、訪れた人々はお釈迦様に甘茶をかけて感謝と祈りを捧げます。
 中腹の駐車場から急坂を歩いて登り、最初の寺院が多門院。毘沙門堂にお参りし、お釈迦様に甘茶をかけ、そのあと甘茶をいただきました。足の疲れと喉の渇きを甘茶が癒してくれます。
 さらに坂を登って、遍照院へ。ここでは、国の重要文化財に指定されている「銅造如来坐像」が公開され、その姿を間近に拝することができました。この仏像は昭和55年(1980)に遍照院の蔵で発見され、翌年、国の重要文化財に指定されたものです。高さ24.2センチメートル、重さは6キログラムの銅造りで、平安時代中期の作とされています。
 次は大慈院。大慈院では、日本に一つしかない善導大師の自画像があります。善導大師は7世紀の唐の高僧で、生涯に3幅の自画像を描き、その一幅が当時唐に留学していた僧によって日本に伝えられ、光明寺に納められたと伝えられています。あとの2幅は、インドと唐の長安の光明寺に納められたそうです。
 一番上は華蔵院。境内の苔、白壁の塀、緑の若葉が美しい寺院です。華蔵院を過ぎると、山門が目の前に現れます。光明寺の境内には神社や常行堂があり、さらに階段を上ると本堂に着きます。
 数年前から花はじめの法要を山頂のこの本堂で行うようになり、この一年間に亡くなられた方の家族や縁者が出席しました。
 元は「花まつり」は4月8日に行われていたのですが、太陽暦の普及する中、昭和17年から5月8日開催に変更され、さらに社会状況の変化に対応して5月3日に行われるようになった、と聞いています。

 いつもは、山上は静寂と緑に包まれ、読経の声と虚無僧の吹く尺八の音が響き、心が安まるのですが、今日は黒い雲が流れ、激しい風の音が轟いていました。本堂のさらに裏には光明寺合戦の本陣跡になっており、南北朝時代の戦乱の舞台があります。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする