シーブレ日記

愛艇と綴る釣り日記
最近は登山や自転車へと 遊びの範囲が拡大中

北岳チャレンジ

2015年06月30日 00時19分15秒 | 山遊び
6月28日(日)

国内第2位の高峰、南アルプス北岳。
昨年7月に一度行こうとしたが、途中の林道崩壊で行けずじまいだった。

この週末、日曜は予定が無くなったし、天候が安定しそうなので急遽決行することにした。
遠征ミーティングから帰宅後、速攻で準備を整え0時前には家を出る。
中央高速を飛ばし、深夜2時ごろに芦安の駐車場に到着。そのまま車中泊。。。

登山口の広河原までの林道は一般車通行禁止。20kmほど手前の芦安からバスか乗り合いタクシーで乗り込むしか手段が無い。
朝一番の5時半発の乗り合いタクシーに乗るつもりだったが、満車で乗れず。
仕方なく6時発の一番バスに乗り込むが、広河原着はタクシーに比べ1時間のタイムロス。
帰りの最終バスが16時半。これに間に合わないと帰る手段が無くなってしまうという時間的な制約あり。
ヤバイ、日帰りのつもりなんだが・・・


天気は最高。とにかく進もう。
いきなり北岳が見えました。テンション上がりますねー! 沢筋には残雪が見えます。


大樺沢沿いの登山道を進む。
登山者はそこそこ居ますが、基本的に北岳登山は一泊行程です。


二俣の分岐に到着。
右俣は雪無し一般登山道、左俣は雪渓直登ルート。当然殆どの登山者は右俣ルートへ進みます。


僕はここでアイゼン装着。左俣ルートへ進む。
今年最後の雪の感触を味わいましょう。


そこそこの斜度がありますが、雪山経験者であれば何の問題もありません。
簡易アイゼンの人も居たけど、それはチョットなめてるような気がします。
ここは隠れクレバスと落石に要注意ですね。


北岳バットレス(岩壁のこと)が間近に迫ってくる。
600mの大岩壁。あまりにも有名なアルパインクライミングのクラッシックルートだ。
この光景を眺めながらの登高はかなりテンション上がります。


「北岳バットレス」 この名前も20代のころから僕の中で憧れの存在だ。
今日もクライマーが取り付いており、ときおりコールが聞こえてくる。
僕は度々立ち止まって、4尾根のクライミングルートを観察した。チャンスがあればチャレンジしてみたい。


下の写真を等倍でよーく見たらクライマーが4人写ってました。 見つかるかな~?


雪渓を登り詰め、浮石だらけの最後のガレ場を慎重に登り、八本歯のコルへ到達。
一気に視界が開けます。高度感もあって最高だー。


この岩稜線は難所であるが、梯子が随所に掛けられてて慎重に登れば問題は無いでしょう。
逆に、僕はこの梯子が苦手。普通に岩むき出しの方が、ホールドとスタンスがしっかり確保できそうな気がする。
また、3000mの高度は空気の薄さを改めて実感させられた。特に今回の僕は高度障害が激しく、頭痛とかは無いが体が思うように進まない。


しかしまあ、天気良すぎ。
これはトラバース分岐あたりかな。間ノ岳が美しすぎます。


足元には高山植物が咲き乱れてるけど、花の名前が殆ど分からない。






とにかくいっぱい!
これのどこかに、この山にしかないキタダケソウも写ってるのかな。


快適な岩稜歩きを楽しんで、、、

標高3193m 北岳登頂!

これで、国内第一位富士山、第二位北岳、第三位奥穂高岳と制覇! やったねー!!!



山頂には10人ぐらい居たかな。
快晴無風。3000m級の山でこんな穏やかなコンディションは始めてかも。昨日は強風で登頂できなかったそうです。

甲斐駒ケ岳。


仙丈ケ岳。


富士山。


360度の絶景。もう居心地良すぎです。

足元をチョビット覗きこむと、そこはバットレスの大絶壁・・・
はるか下方に、さっき登って来た大樺沢左俣の雪渓。
高過ぎて高度感が良く分からん。


この時点で14時。登りだけで6時間使っちゃいました。
ちょっと最終バスに間に合わないかなぁ~

実は、もう登ってる最中に日帰り計画は無理というか、あまりの好天で急いで登るのがもったいなくなってました。
なので景色を楽しみながら、北岳をしっかり味わってました。

さて、降りますか。
北岳山頂、さいなら。


下山は肩の小屋、御池小屋経由で広河原へ下りますが、、、広河原着は18時ぐらいかな。
今は日が長いので何とかなるでしょうが、最悪ヘッデン覚悟です。
とはいえ、下ってもバスは無い。ならば、芦安まで林道歩けば22時頃には車に着くかな。。。
或いは何所か適当な所にツエルト張って一夜を過ごすか。。。
まあ、普通に考えれば山小屋泊だよな。。。
などと考えつつ下山開始。

肩の小屋が見えました。ここは取りあえず通過しましょう。
ビバークするにしても高度を下げた方が寒くないもんね。


稜線上だけ携帯の電波が入ったので、予定変更、今日は帰らないメールを入れておく。これで遭難騒ぎにならないから一安心。心が解き放たれた気分です。

いやー、しっかし気持ちイイねぇ。
もう時間を気にする必要が無いので、気が楽であります。


で、ズンズン降りて御池小屋に到着。17時でした。
小屋の前の椅子で、泊まりの登山客が沢山くつろいでいる。
一服がてら受付のお姉さんにこの先の状況を聞いてみたら、広河原までは1時間半。さすがに芦安まで歩くのは根性ありすぎといわれた。
凄くきれいな小屋だったし、今からでも夕食OKとのことで、今日はここに泊まることにした。
(この写真は翌朝撮ったもの)


晩御飯です。酢豚定食ってことかな。疲れた体には白玉が美味かった。
本当に最近の山小屋は凄いです。


布団も清潔で、実に快適な一夜を過ごせました。
超ロング歩行orツエルト泊も想定したがえらい違いです。オレも大人になったものだと妙に感心。

朝食は5時。早出の人は3時ごろからゴソゴソしだす。
僕は下山だけなんでゆっくり寝たいのだが、早起きは山小屋のお約束。

お陰で早朝の山岳風景を楽しむ事が出来ました。
朝明けの鳳凰三山。


北岳に降り注ぐモルゲンロート。


山小屋に一泊したお陰です。
これだけ付いて8300円は安い!

大満足で小屋を出発。あとは樹林帯の中をのんびり下るだけ。


8時には広河原に到着。
バスは10時まで無いが、乗り合いタクシーが9時過ぎに出てくれた。
10時過ぎには芦安の駐車場に到着。この距離を歩こうかと思った自分が怖い・・・

駐車場の目の前の白峰会館っていう温泉に入って、大団円。


梅雨のさなか、二日間にわたって好天というこの奇跡。
なかなか手応えのある山でした。
このタイミングに上手くはめ込めた、最高の北岳山行となりました。


コメント
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