晴走雨読

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『放課後の居場所を考える』

2007-07-01 19:30:07 | Weblog
 『放課後の居場所を考える 学童保育と「放課後子どもプラン」』(下浦忠治著 岩波ブックレット 2007年刊)

 働く親を持つ子ども達が、学校の放課後から親が帰宅するまでの間どう過ごすべきか。

 著者の下浦氏は、東京都品川区で学童保育の指導員として長く携わってきたが、学童保育が廃止され、全児童を対象とする放課後の居場所づくり事業に吸収されたことから、学童保育の独自の必要性を訴える。

 学童保育では、何が大切にされなければならないか。
 親と生活を伝え合いながら、子ども達の状況を把握する。子どもの「成長」を援助する。働く親を支え励ます。などの役割を担わなければならない。

 この国の福祉と教育の現状レベルが、学童保育に現れている。学童保育の実施形態が千差万別で、明確な基準がない。学校や保育園、幼稚園と比較して、位置づけが不明確。また、指導員の処遇が劣悪。



 著者の意見は、現場のたたき上げの実践者のものとしては、経験に裏づけされていて貴重である。しかし、理論が無く、内容は運動論的な主張レベルである。

 その原因は、この分野の研究者が絶対的に不足している。保育、幼児教育、学校教育は理論の蓄積があるが、学童保育理論は極めてお粗末である。

 また、この著書では、学童保育側から同じ子どもが通っている学校への評価や連携などに触れた部分が皆無である。さらに、諸外国の状況などは調査して掲載すべきと思う。



 タクシー運転手や乗客が衝突事故によって死亡するケースが相次いでいます。いつか、タクシードライバーと話す機会があって、タクシーの車体は、大きく作ってあるが、燃費を良くするため軽量化していて、ボディは薄くてぺランぺランと言っていた事を思い出しました。

 この国では、人命より経済効率が優先されているのでしょう。
 

 



 

 
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