晴走雨読

晴耕雨読ではないが、晴れたらランニング、雨が降れば読書、きままな毎日

『昭和天皇と鰻茶漬』

2007-09-28 20:52:06 | Weblog
 『昭和天皇と鰻茶漬 陛下一代の料理番』(谷部金次郎著 河出書房新社 2001年刊)

 著者は、昭和天皇の料理番として毎日の料理、儀式、行事の料理を作ってきた方。

 さる高貴なご一家は、日常的に一体何を食っているのだろうか、という覗き見的な動機で図書館から借りた。

 8:30朝食は洋食でオートミール又はパンを食す。12:00昼食、18:00夕食は、和食と洋食を違えて食す。おやつは無く、量は腹八分目。毎週水曜日の夕食は、会食で東宮、常陸宮殿下夫妻と一緒。11月23日の新嘗祭の夜だけは夜食を食す。

 焼き芋が好物で、お酒は一切飲めない。かぼちゃ、さんま、いわし、あじ、たたみいわし、鰻の蒲焼、うどん、そばが好物。庶民と全く変わらず、贅沢はせず、健康的な食事。

 著者の生き方を一言で表現すれば、「忠」。誠心誠意人に仕える、細心の注意を払いながら仕事に打ち込む姿に、素晴らしさと尊敬を感じた。



 天皇制の頂点に立つヒロヒトではなく、ひとりの人間として昭和天皇の姿は、映画「太陽」における臆病で神経質な天皇、この本での、贅沢を排し、質素な生活を心がけていた天皇なのであろう。

 さて、その後の平成天皇は、次の浩宮は、どんな人なのだろうか。

 

 
コメント
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