晴走雨読

晴耕雨読ではないが、晴れたらランニング、雨が降れば読書、きままな毎日

参議選大敗と安倍首相

2007-09-17 16:02:47 | Weblog
 釧路の幣舞橋のたもと(橋詰)に小さなお餅屋さんがあります。昔は、回りの店も背が低かったのですが、今は、隣に大きなホテルが建ったりで、ビルの谷間に取り残されています。

 小学生の頃から、ここの「すあま」が大好きです。帰省したら必ず買わなかればならないものです。菓子職人のおじさんや店で売っているおばさん達も随分年を取りました。 



 安倍首相が辞意に至った原因は、7月の参院選での大敗であろう。

 ところで、あの参院選とは一体何だったのだろう。安倍は、就任当初から戦後レジームの転換を謳い、教育基本法改悪、国民投票法制定と着々と実績を積み重ね、参院選では憲法改定の是非を国民に問う段取りであったはずである。

 しかし、大臣らの事務所費用や年金など、天下国家の問題に比べ瑣末で事務的なミスの責任を被り、それを選挙の争点にされてしまった。こういう事態を巧くかわせないところが政治家として未熟な所なのである。ここは、同情したい。

 それでは、参院選の結果は、国民が、憲法改定などの動きにノーという答えを出したと受け取っていいのだろうか。否、今回の選挙からは、いかなる答えも導き出せないのであろう。

 小沢民主党は、あえて憲法を争点化せず、年金制度の再構築や農家への直接補償など国民の生活保守主義を巧く取り込んで選挙に勝利した。これらは、従来からの自民党の手法そのものであり、民主党はバラマキ政党化した。しかし今後万一民主党が政権に近づいた際に、財源問題などで民主党攻撃に使われる政策と考える。逆に、今は自民党の方が原理政党に見えてしまう。

 憲法に国民の関心が向かなかったのは、憲法の危機を叫んだ、社民、日共が議席を減らしたことからもわかる。(この両党の賞味期限切れの情況も大変由々しい事態である。)

 参議院で民主党が多数を得たことから、憲法改定がしばらく遠ざかったという見解を聞くが、憲法改定に対する国民の判断は、今回の参議選では留保されたととるべきであろう。

 民主党の中には、憲法改訂派がかなりいる。福田が総理になって柔軟路線をとり、参議院で多数の民主党も「抵抗より責任を」ということになれば、自民、民主の談合政治の情況が作られ、明文改憲ではなく解釈改憲が広く行なわれる可能性が大きいと考える。

コメント
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