晴走雨読

晴耕雨読ではないが、晴れたらランニング、雨が降れば読書、きままな毎日

2007 北海道マラソン感想

2007-09-10 20:23:19 | Weblog
 

 毎年、翌日は会社の仲間に聞かれます。「昨日はどうだった?」と。朝、家を出る前におよそのストーリーを作ります。多少、笑いを取るポイントも入れて。
 
 レースは、20km関門を通過した所で棄権しました。北海道新聞には記録は載っていません。気温はさほど高く感じなかったのですが、湿度が高かったのでしょう。それと、日差しがきつくかなり体感温度が上がりました。水分補給をまめにしたのですが、直ぐ汗になってしまったようです。自分では予想もしない何と早くも15km位からかなりきつくなり、その後無理をしていたのでしょう。(これが後の出来事につながります。)



 妻がゼリーのエネルギー補給をしてくれることになっていたので、何としてもJR新川駅(23km地点)まで行かなければなりません。ゼッケンを外してからも歩道上を3km位走りました。(これも後の出来事につながります。)

 何とか、ヨレヨレでたどり着き、とりあえず濡れたランシャツ、ランパンを着替え。ここで、思わぬ失敗を発見。予め用意した中にパンツを入れておくことを忘れていたのです。仕方なく、Tシャツとジャージの下を直接はきました。(これも、後の出来事に響きました。)

 新川駅前では、へばった体を騙し騙し、復路の最後の選手を応援した後、JRで札幌駅に向かいました。



 事件は、これからです。
 ふらつきと視界が暗くなって容易に歩けません。JR車内では、床に座ったまま全く動けなくなりました。保冷剤で頭を冷やしたり、水分の補給をしましたが効果がありません。女性が席を譲りますと言ってくれましたが、動けません。

 札幌駅に着いて、何とかホームに出ましたが、エスカレーターで下まで降りられません。ホームの駅員さんが、心配してくれて担架を持ってきますか、とか、医務室に連絡しますかと言ってくれました。一瞬、パンツを履いていない事を思い出しました。医務室に行ったら、苦しいのでしたら、ジャージを少し緩めましょうか。否、それはまずいです。

 しばらくすると、肘の下から腕がしびれてきて痙攣でペットボトルが握れません。足も付け根から下がしびれ、痙攣と硬直が来ます。今まで、体験したことの無いような不気味な不快感です。
 しばらく、30分位でしょうか、少し動けそうなので、エスカレーターでホームを下り、地下鉄を目指しました。何としても、中島公園まで行かなければ、出発前に預けた荷物をもらわなければなりません。

 しかし、JRタワーの大丸デパートとステラプレイスの間の広い通路の真ん中で再びダウンです。吐きました。水分しか採っていませんが、しこたま吐きました。胃液も全部吐きました。最後にはコーヒー色の液体が出てきました。

 どこかで、見ているのでしょう。JRタワーの女性が吹っ飛んで来ました。「大丈夫ですか。」「大丈夫でありません。」「メディカルセンターに行きましょう。」パンツを履いていません。「ありがとうございます。でも、中島公園に行かなければなりません。」

 「車椅子をお持ちしましょうか」「何とか大丈夫です」「袋の中の物(吐しゃ物)は、処理しますからそのままにしておいて下さい。」「ごめんなさい。ありがとう」お医者さんなのかな、通行人の方も、「頭は痛くないですか」「大丈夫です」心配してくれました。

 典型的な熱中症だと思います。コース上だったら間違いなく救急車でした。その後、何とかタクシーで、冷房を満開にしてもらって中島公園につきました。氷で首筋の頚動脈の部分を冷やして回復しました。

ひどいもので、何も食べていないので、夕食時には嘘のように食欲満点でした。

 札幌の街も捨てたものじゃありません。本当に心配した多くの方に声をかけていただきました。また、迷惑をかけてしまいました。



 これは、もう肉体からの危険信号です。練習不足といった言い訳ではなく、夏の暑い中のレースには耐えることが出来なくなっているのでしょう。予め感じてはいましたが、最後のレースになってしまいました。(後で、熱中症を調べたのですが、結構危ない状態だったと思います。)
コメント
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