早朝、オンライン学会のための発表ファイルを録画・録音していた。
事務所が無人の時間でないと雑音が入るし、集中できるから。
が、「はらいた」来ました。と、呼ばれる。
「・・・・・・では、はらいたが来たようです。このへんで」、と発表を閉めたらうけるかも;笑
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1歳馬が前夜からの疝痛。
前夜はひどく痛くはなかったが、今朝はかなり痛い。
しかし、PCVは30台。乳酸値は高い。
回盲部の重積だろう、と予測して開腹する。
手を入れて、膨満した小腸に邪魔されながら盲腸を探り当て、
背側紐をたどって回腸を触ると、
回盲部も重積はしておらず、回腸内に乾いた内容が詰まっている。
じゃりじゃり。砂だ。
できたら切開したくない。
もみほぐして、空腸の方へ移動させ、空腸に溜まった液状内容と混ぜ合わせ、それを回盲部を通過させられないか推送してみる。
なかなか通過しなかったが、何度かやっているうちに通過した。
空腸下部は液状内容で膨満しているので、それもすべて盲腸へ推しこむ。
盲腸は液で膨満した。
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コンサイナーに預けられている馬で、馬房の掃除の間に砂のパドックに出されていたらしい。
そこで、砂混じりの草というか、草についた砂を食べてしまったのだろう。
「砂疝」は春先に診ることがあるが、こんな青草豊富な盛夏に診た記憶はない。
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何かが消化管に詰まるのをimpaction と表現する。
便秘もimpaction と呼ばれることがあるのだが、日本語では本来の食べ物が詰まるのが便秘だろう。
異物閉塞までを便秘とは呼ばない。
だから、今回のは回腸閉塞であって回腸便秘と呼ぶのはおかしいと思う。
なんでも食べたらだめだよ
経験者・談
同じ量の砂を食べても、詰まる馬と閉塞しない馬がいると思うのですが。
そうですね、なんでも食べるのはよくないです。「経験者」のリンクで朝からはらいた。
こちら昨日は予報が外れてドッグラン日和。犬も人も、刺激的でうんと楽しい日になりました。
ユーチューブの時代ですから手術の実況中継は観たい人いっぱいいると思います。
馬運車で運んできたところから退院して帰っていくところまで。
やってみますか?!