馬医者修行日記

サラブレッド生産地の大動物獣医師の日々

胸椎棘突起衝突と空腸捻転とそれからそれからの1日だったのだ

2014-11-06 | その他外科
今日は、
胸骨棘突起衝突の棘突起部分切除手術。

胸椎棘突起の間隔が狭い部分があり、ぶつかるらしく骨に反応像が見られる部分がある。

手術台で横臥にし、針を刺してX線撮影し、削るべき棘突起を確認する。

Bone Sawで棘突起を切って、あとは棘突起の間腔に鋭匙を入れて当たっている部分を削る。

                   -
終わったら、1歳馬の疝痛の来院。
始まったときから激しい痛みだったようで、来院しても立ち上がれないくらい。
血液もPCV57%、乳酸値2mmol/lと悪化しているのを確認してすぐ開腹手術。
鎮静剤が効くのを待って超音波検査・・・なんてやっていない方が良い。
腸間膜を軸にした空腸の捻転だった。
薄紫色になって膨満しすこし肥厚していたが、整復したら色調は戻った。
切除しないで大丈夫だと判断した。
午後は今年初産した馬の直腸膣瘻。

第三度会陰裂傷よりは縫合しやすいが、直腸と膣を切り分けるのが難しい。
続いて当歳馬の腰痿のX線撮影。
それから、当歳馬の外傷。


                   -
きのうは昼食は午後3時。
今日は昼食抜き。
あしたも6頭予約が入っているので・・・・
                  /////////

きょうもたくさん馬を背負いました;笑
道標-けものを背負う男  本田明二


6 コメント

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Unknown (piebald)
2014-11-06 20:48:30
 そのご様子では、冬支度もままならないでしょうね。
 先生のお体が、この彫刻のように強靭でありますように。

 今から、明日のお昼を食べていただきたいと思ってしまいます。
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Unknown (はとぽっけ)
2014-11-06 21:22:22
痛そうです。どれも。
 胸椎棘突起が当たるとおんまさんはどういう症状を呈するのですか?どれくらいの期間、そんなんだったのでしょう。後天的ですか?
 ぽんぽん痛いおんまさんはもたもたしてたら危なかったですね!
 「hig先生に背負われる」って、なんか縁起良さそですネ。
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>piebaldさん (hig)
2014-11-07 04:43:39
まあ、この季節、痩せてしまったりはしないので・・・笑。ドカ食いにならないように気をつけます。
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>はとぽっけさん (hig)
2014-11-07 04:48:20
不調で、背中が痛い。のが症状だそうです。休むとよくなりますが、調教すると再発します。この辺りが痛い、という指摘がX線所見と一致していました。後天性です。今まで診た症例はとくに背が垂れているというようなことはありませんでした。

このブロンズ像、気に入りました;笑。
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Unknown (zebra)
2014-11-10 00:02:18
触って熱感というわけにはいかなさそうですね。
エコー像で骨膜炎症や靱帯を確認するというアプローチが成立するなら、hig先生のところに持ち込まなくても診断できそうですが如何なものでしょう。

馬をけものと呼ぶのにいささか抵抗のある方面もいると思いますがそんなことありませんか。
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>zebraさん (hig)
2014-11-10 05:19:31
超音波診断装置は当ててみようかと思いましたが、骨膜反応というよりは骨吸収と骨硬化が棘突起の中に起こっているという感じなのでそれ自体はわからないかもしれません。棘突起間の広さは測定できそうですよね。

私も「けもの?」と思いました。しかし、獲物のようでなく生きていますし、新生子馬に見えますよね。
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