13.手術時間を最小限にする。手術時間が1時間延びるごとに感染率は倍増する。
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「手術はレースではない。決して時間を競うようなことはしてはいけない。」
著名な外科医の言葉。
しかし、急がない手術の結果として手術時間が短いことは非常に望ましい。
感染率は減り、外科侵襲は少なく済み、麻酔の負担も少なく済む。
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焦ってはいけない。雑になってもいけない。禍根を残してもいけない。しかし、手術時間は短くしなければいけない。
その積み重ねが手術時間を短くしていく。
しかし、術者のアドレナリンは増え、血圧は上がり、寿命は縮む(笑)。
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目指す境地があるとすれば、「悠々として急げ」ということだろうか。
開高健が書いて広まった言葉だが、彼のオリジナルではなく、元は古代ギリシャの悲劇作家ソポクレスの名作「アンティゴネー」に出てくる言葉らしい。
ラテン語で festina lente
英語では make haste slowly
日本語の「急がば回れ」と同じ意味なのかもしれないが、手術ではちょっと違うかもしれない。
手術で時間短縮のために大事なことは、余計なことをせず、必要なことだけを的確に行う ことだと思う。
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でも“血圧は…”のあとはダメです~!!
開高健は「オーパ!」の美女とピラルクーが印象に残っています☆
アドレナリンは「闘争と逃走のホルモン」と言われたりします。穏やかに粛々と無駄のない手術ができれば、アドレナリンを必要とせず、血圧を上げない手術ができるのかと思いますが・・・・まだまだです。
開口健は大阪を感じさせる作家でしたね。
なんだか宮本武蔵の剣の世界の様です。
今度、手術中の外科医の血圧モニターしてみようかと思います。
ぜひやってみてください。心拍数、血圧、アドレナリン、コルチコステロイド濃度、etc.
手術中、ややこしい操作のときには呼吸を止め、まばたきの回数も減っています。
レジデントとプロフェッサーで差があるか、安定させるのは若さか経験か!?
興味あります(笑)。