自潰するかと思っていたが、1週間経っても硬くて変化がなかったそうだ。
X線撮影した画像(右下)を見せられて相談された。
どう
やら塊は骨の外ではなく、骨膜を持ち上げるように骨自体から膨らんでいる。
無構造だが、石灰沈着かあるいは骨性の物体も見える。
塊が下顎骨とせり出している端には、骨膜を持ち上げていることでできる三角形の隆起もある。
骨肉腫で見られるコッドの三角とは違うが・・・・・
大きくなった速さからみて、早く手術した方が良い。
X線撮影のあと、口の中へ自潰して大きさは半分ほどになったそうだが、それで完治するとは思えない。
血管腫や血管肉腫ではなく、出血もコントロールできそうだった。
できるだけ皮下織は皮膚に付けておくようにして皮膚を塊から?がす。
肉芽様の異常な組織が少し内張りしていたが、それも取り除く。
細胞を少しでも残したら再発するような本当の腫瘍ならお手上げだ。
しかし、おそらくそうではなくて、健康な組織になりそこねた異常な組織が増殖してしまう性質の腫瘍なのだろう。
おそらく、永久歯になるはずの組織が異常な分化をして増殖してしまったのだろう。
永久歯の成長に関係した腫瘍だ。
縫合したら、見た目はとてもすっきりした。
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今週は予定が詰まっておらず余裕。と思っていたら・・・
鼻骨を骨折した馬を手術した方が良いのではないかと言われ・・・
当歳馬が尺骨頭を骨折したと画像が届いて、すっかり変位してしまっており・・・
競馬場から第一指骨を骨折して帰って来たと届いたフィルムはかなりひどい骨折で・・・
当歳馬が膝蓋骨を骨折したと画像が届き・・・
どうしてこんなに骨折ばかり続くんだろ・・・・・
どれもこれも後回しにはできない。
おんまさんは、ひとりではhig先生のとこまで行けないし。
当歳馬というのは、この時期怪我をしやすいものなのでしょか?
朝夕は寒くなりましたが、ご自愛なさってくださいますように。
オラ君には、秋もいい季節ですね!
まあ、疝痛多発時季ではなくて良かったです。
なんでこの時季なんでしょうね。競走馬も生産地の馬も、夏の暑さで疲れがたまっているのかもしれませんね。
相棒はすごしやすくなって嬉しいようです。でも、また冬毛が伸びてきますね。
腐骨もそうですが骨膜内部のトラブルは自壊待ちではなく積極的アプローチがよさそうですね。
牛は・・・・副乳頭はちょっと違いますかね。「腫瘍」も定義そのものが難しいように思います。ヒトのがん保険の支払いでももめることがあるそうです。
腐骨、骨柩は温存か摘出か選択の余地はないと思っています。摘出しないと絶対に治らないと考えているからです。