夜8時過ぎに疝痛馬の診療依頼。
「2歳で、夕方から疝痛で、夜になっても治まらず、胃tubeで10リットルの逆流があった。
しかし、疝痛はひどくはない」
「超音波で十二指腸の拡張があるが、ほかに小腸の膨満像はなく、直腸検査でもはっきりしない」
とのこと。
類症鑑別というか、経験的推定診断
・急性胃拡張
・回盲部重積
・結腸左背側変位
・上位空腸炎
疝痛はひどくないのだし、胃tubeで減圧できたことで疝痛が治まるなら様子をみましょうか、と提案する。
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そのまま連絡はなく、これは治まったのかな、と思っていたら、1時半に電話。
「また痛くなって、胃tubeで15リットル逆流があった」
はい、連れてきて下さい。
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来院して、一応、血液検査して、PCV43%、乳酸値2.5mmol/l。
すぐ開腹しましょう。
空腸上部1/3に肥厚、発赤部、オレンジ色調。
一部は輪状筋が透けて見える。
十二指腸は膨満気味。
表面をこすらないように注意しながら、内容を盲腸へ推送した。
胃はひどい膨満はなかった。
上部空腸炎だ。
程度としては軽くはない。
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術後はメトクロプラミドを入れた持続点滴をすることにした。
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調教をしている2歳雌馬で、食欲旺盛な馬なのだそうだ。
良い馬体をしていて、追い切りをしても食欲がおちない。
1日4回飼い付けしているが、そのうち2回に配合飼料1.5kgとエン麦を与えている。
たぶん1回の濃厚飼料は2kgを超えているだろう。
上位空腸炎は原因はわかっていないが、馬の急性膵炎かもしれず、よく食べさせている馬に多いんですよ、と説明する。
1回の濃厚飼料は2kg以下に抑えた方が良いです。
たいていは大丈夫ですが、まれに元の飼養管理にもどってから胃破裂で死んでいる馬が居ます。
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片付いたのは朝5時になった。
すっかり夜明け。
一旦家に帰ったものの、眠ることはできなかった。
私のころ春の当番大当たりはまだ続くらしい。
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この馬は、翌日は順調で、午後には制限給水を始め、hand feeding も始め、夕方5時に退院していった。
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なんと術前の血清でアミラーゼ、リパーゼは上昇していなかった。
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黄金葉のオンコを取り寄せて植えた。
イチイ、っていうけど、北海道ではオンコという呼び名の方が親しみがあるかな。
元気になってまたたくさん運動してもりもり食べるのでしょね。
調教を始めたばかりのときは給餌時間や飲水量、ミネラルやビタミンにも気を付けるのでしょね。気温の変化が激しいので体調管理には気を配っているのでしょう。けど。
食べたものでしか体は作れない。理由に乏しい偏食の子供向け文言。この馬には必要ない
女の子?男の子?実はなるのでしょか?樹高はせいぜい6mとありましたが。
ハクモクレン、姫リンゴ、今年はいかがですか?
元の飼養管理には戻らない方がいいですね。腹八分で。
実がなるメス株を選んで買うことはできないようですね。売れ残りで実がついていたら買えるかも。
モクレンはつぼみが膨らみつつあります。今年はサクラもモクレンも早いでしょう。