真夜中のドロップアウトカウボーイズ@別館
ピンク映画は観ただけ全部感想を書く、ひたすらに虚空を撃ち続ける無為。
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福岡市在住のピンクス。ピンクスとは、ピンク映画愛好の士、を意味する造語である。
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愛する貴方の目の前で… 女教師と教へ子
さ行
/
2014年08月04日
「
愛する貴方の目の前で… 女教師と教へ子
」(2014/制作・販売・著作:アタッカーズ/脚本・監督:清水大敬/撮影:立川良明/照明:春野おがわ/音声:吉永健次/V・E:橋山元信/音楽:花椿桜子/美術:劇団ザ・スラップスティック/衣装:Miki衣装レンタル/編集:清水大敬/パッケージ:上野光政/現場スチール:山谷徹也/メイク:青木真由美・山口裕子/助監督:関谷和志/撮影助手:広瀬忠則/照明助手:尾木矢萩/演出助手:西山秀樹・及川恒二/制作:清水大敬・星野周平・野上裕/主題歌:『カーブ』作詞・作曲・編曲:後藤冬樹 歌:小滝みい菜《Milky Pop Generation》/出演:香西咲・京野結衣・小滝みい菜・倖田李梨・角田清美・扇まや・本田裕子・末田スエ子・桶狭間洋子・空想科学少女・桜餅まき・衣緒菜・杉本まこと・清水大敬・山科薫・村野武満・本町太郎・三鷹進之助・中村勝則・土門丈・生方哲・平田浩二・周磨ッ波・松島出版・鎌田金太郎・中江大珍・村上雅宣・井波量善・鷹取尚志・三浦誠・印南俊明・東京JOE・谷口正浩・鷹羽和利・スマイル坂井・竹本隆穂・凸凹太吉・山地拓男・上田馬之助・越井引っ越し・山本小鉄・浅之内匠守・岩沢ロック・Maika・北条麻妃《特別出演》/友情出演:大槻ひびき・藤北彩香・森川ななせ・住田みく)。制作・販売・著作のアタッカーズはパッケージのみで、本篇クレジットにはない。ビリング正確には、衣緒菜と杉本まことの間に友情出演四人が入る。
前年クリスマスに公開されたデジタル・エクセス第二弾「
女教師と教へ子 ‐罪名、婦女暴行なり‐
」の、年を跨いで約二週間後にリリースされたアタッカーズAV版。「罪名、婦女暴行なり」を観た一週間以内には―駅前ロマンの―近所のAV屋でDVDを購入してゐたのだが、手許に置いてしまふと案外見ないもんだな。因みに清水大敬がアタッカーズから監督作を発表するのは、沙羅樹主演作以来七年ぶり。順々に片付けて行くと、エクセス版で気になつた濡れ場の最中のジャンプ気味の編集は、矢張りAV水準の画の回避。直截にいふと、棹なり玉が映り込むなどピンク映画ではあり得ないといふ寸法、薔薇族の仁義は知らん。細かな繋ぎの一幕の有無に関しては、エクセス版にあつてアタッカーズ版にはないもの、逆にアタッカーズ版にあつてエクセス版にはないもの双方見られる。その中で地味に重要でなくもないのは、ヒロイン一行が最初に山崎編集長を訪ねた際の、エクセス版にはない玄関まで見送られるカット。ここで武男が山崎が先輩である情報を投げる、エクセス版ではその前段の、“大学で一緒だつた君”としか触れられない。野村貴浩と、依然不明な山崎編集長役(ビリング推定だと角田清美?)が同級生には見えぬと訝しんだ所以で、そもそも先輩を捕まへて“君”呼ばはりはイカンぢやろ。エクセス版とアタッカーズ版の正しく最大の相違は、武男が深夜の企画会議に呼び出され出勤してからの、咲が自宅で強姦される件が丸々エクセス版には存在しないこと。逆に、擬似である咲と武男の夫婦生活が、アタッカーズ版に含まれてゐないのは興味深い。エクセス版とアタッカーズ版とで異なるエンディングは、要はどちらが仕出かすかといふだけで、アタッカーズ版では何故そこにそんなものがあるのか爆発的に可笑しいミラーボールと、得物の入手経路が一応描かれてある以外に決定的な差異がある訳でもない。アタッカーズ版のみの、普通にメジャー水準の出来栄えの小滝みい菜の主題歌には驚かされた。初見の名前にググッてみたところ、所属アーティストは全てAV女優の新しい音楽レーベルとのMPGだが、オジサン耳から鱗が落ちた。
最後に、大槻ひびきを筆頭に友情出演勢は、矢張り妙にハイレベルなその他女生徒要員。もうひとつ残る問題は、エクセス版とアタッカーズ版とで結構別物のクレジット。野村貴浩と久保田泰也と津田篤の変名が村野武満と本町太郎と三鷹進之助の何れかなのか、それとも完全に端折つてゐるのか?
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