いい国作ろう!「怒りのぶろぐ」

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清原さんの背部痛

2009年11月30日 20時26分27秒 | 俺のそれ
特に、なに、というわけでもないけど。

清原和博さんが緊急入院(スポーツ報知) - Yahooニュース

(以下に一部引用)

関係者によると、清原さんは20日から背部に痛みを感じ、25日に病院で診察。腎臓系の病や尿管結石の疑いなどで約1か月間の入院が必要と診断された。
12月11日からはテレビ東京系「柔道グランドスラム東京2009」(13日まで)にスペシャルコメンテーターとして出演予定だったが、この日、降板を発表。現在も痛みの原因を検査中で、今後の活動も未定という。

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普通、腰痛とか背筋痛とか、そういうことで受診するかもしれなけれど、どうやらそうした整形領域ではなかった、ということなのかな。

で、腎系とか、結石疑いとか、そういうことかもね、とか?

うーん、どうなんだろ。
素人考えで申し訳ないけど、自分なら急性膵炎を疑うべきかな、とか思うけど、原因検索中だろうから、いずれ何か答えが出されるでしょう。

意外と引っ掛かり難いのが、膵臓なんじゃないのかな、と。


それとも、清原だけに、「腰の使い過ぎ」とか、大阪お笑い系の人たちには言われてしまうかも。

冗談です。


早く回復するといいですね。


あー、数日経っているみたいだから、かなり疼痛があったということなんでは。
尿管結石は激痛の代名詞とされますから、最初の頃に疑われたんだろうと思いますが、画像で発見できなければ、可能性は乏しいわな。だが、疼痛のキツイ疾病ということで考えれば、急性膵炎は一発で思い浮かぶんじゃないかと思うけど、それが出てないとなると、もっと全然違う疾病が疑われているんだろうか…?


どうなんでしょ。


砂漠の墓標?

2009年11月30日 12時59分13秒 | 俺のそれ
やっぱ、自分の「超予知能力」の凄さを思い知ったわ。

冗談ですけど。
といいますか、単なる偶然だし(笑)。


これな
08年10月7日>Second Impact が世界を襲う(追加)


約1年で結果が出ました、みたいなもんか。
よく判らんけど。

当時には、次のように書いていた。

『砂漠の国々では当面は投資が続けられるのかもしれないが、将来的には「砂漠の墓標」と化してしまう可能性もないわけではないだろう。戦争と原油高から得た巨額利益はこれら墓標に投入されてしまう結果に終わるかもしれんな。そこを利用する人々が大勢いないと、廃墟みたいになりかねないから。昔の湾岸地区、人気のウォーターフロントってやつと似てるかも。そこに人々が集まってくるには時間がかかるかもね、ってことかな。世紀末漫画に出てくるような「デス・シティ」みたいなのが、砂漠の中にぼうと浮かび上がる姿は、昔のエジプト文明の名残を見るのと似ているのかもしれない。』

人間って、想像力が大事なんだろうな、とは思いますよね。多分、そういう方向に行きそうだよね、というのは、何となく思い浮かぶもの。それは、経験則だからですよ。

グリム童話だか、アンデルセン童話だか、忘れたけど、ああいう人生の教訓っぽい物語の中にこそ、そうした知恵を授けてくれる材料があるのさ。
ディズニー映画でクリスマスキャロルだか、そういうのがあるらしいけど、「スクルージおじさん」みたいな物語が人間の本質を映しているのだと思えるもんね(笑)。無駄に人生訓のような話は生き残ってこない、ということなんだよ、多分。


高騰する原油価格の話を色々と書いていた頃を思い出したよ。

ま、いいけどさ。


ドバイの救済は、アブダビが見放したということなのか、もう注ぎ込める金がないということなのか、つぎ込むだけ無駄ということで処理した方がまし、ということなのか、ちょっとよく判りませんな。石油でもまずまず出るのであれば、石油担保で資金を調達できてもいいのだけど、あまり採れないとなると難しいのかも。




『日本はなぜ貧しい人が多いのか』(原田泰著)の土居評

2009年11月30日 11時16分31秒 | 経済関連
昨日の読売新聞「本よみうり堂」欄での書評を拝見。いつだったか、田中先生も書いておられた。
読売新聞は方は、土居慶大教授の書評である。確か「必殺仕分け人(笑)」に選ばれ、お忙しいというか、今「最も旬」の渦中にある評者である。
記事では、中々よい記述があったので、取り上げてみたい。
(記事の引用部は『』で示す)


『タイトルにある問いかけに対し、本書は、社会保障制度の不備が一因だとする。失業給付制度はその一例だ。失業の可能性が少ない正社員には手厚いが、失業の可能性が高い非正規社員は未加入が多いのが現状だ。所得の底割れを防ぐ取組みが、今後の重要な課題といえよう。』


日本における「知の喪失」時代の危機にあって、こうした本職の(本物の)専門家たちが声を上げてゆくこと、正しい知識を広め伝えること、これが極めて重要なのだ。同時にそれは、他の研究者たちの評価に耐えうるものでなければならない。理屈や解説にも、ある種の「robust」が求められる、ということである。とりわけ、経済学分野の話なのですし。

そのベースとなるのは、実証的な、或いは説得的なデータに基づく議論であろう。多くの解説者の言葉には、データなき自説、軽い独自論評といったものが横行する中で、たとえ「重箱の隅」と揶揄されようとも、事実の積み上げとデータから解明を試みるということこそ、最も重視されるべきことであると思う。そうした意味においては、一つのテーマ(たとえば貧困)について、多様な切り口やデータを用いて本質に迫るという本書は、大いに期待ができそうだ。記事では更に次のように続く。


『日本銀行の役目は、物価の安定を通じて経済を安定させることだが、物価が少しでも上がれば金融を引き締める政策を採っているため、物価がデフレ傾向に偏る点に言及している。生活者としては、物価が下がる分には不満がないかもしれないが、それによって企業経営が苦しくなり、雇用や給料が減ってしまっては身もふたもない。デフレを止めなければ、生活は豊かにならないとの著者の意見には説得力がある。日本銀行は、何も出来ないとあきらめる前に、デフレを止めるべくもっと毅然たる態度を国民に示さなければならない。』


遂に、土居先生の認識もここまで到達したか、という思いが致しました(笑)。
日本の経済学者で影響力のある方々が本気で取り組めば、きっと政府をも動かせるはずですよ。勿論、日銀も、です。本当の意味で、専門知に打ち克てるのは、専門知だけです。専門家たちの徹底した議論と知識の洗練こそが、誤った論拠を木っ端微塵に吹き飛ばせる唯一の方法です。神学論争などという次元ではなく、もっと現実に即した、日々の生活の中にある問題を解決する論理が必要とされているのです。そういう点において、こうした専門家たちに期待したいです。


『様々な社会経済の通説に対し、経済学の考え方とデータを用いながら喝破して、本質を研究する著者ならではのアプローチは、読む者を痛快にさせる。』

そうでしたか。
痛快になるかどうかは別として、土居先生にここまで言わしめるとは、多分「鮮やかな切り口」ということなのだろうと思いますので、これは凄い本なのかもしれない。

急いで本屋に行かなくちゃ(笑)。



またしても

2009年11月29日 17時29分08秒 | 経済関連
ぼくの「超予知能力」が発揮されてしまったじゃないですか(笑)。


ここ最近になって、ようやくマスコミ界隈でも「デフレ」の問題が取り上げられるようにはなってきたけれども、どうして以前に警告した時から、取り組もうとしなかったのだよ。

1月31日>異常な経済運営が続く国~ニッポン

3月2日>直近のデフレ・リスク指数はどうなんでしょうか

3月29日>それがデフレを生むんだってば~公務員ボーナスカット

5月2日>公務員のボーナスカットは危険


な?だから言ったろ?(笑)

夏以降にCPIの落ち込みが酷くなったでしょう?


どうして、政策担当はこんなに鈍感なのかな。
本当に不思議でならないよ。


警告通りだったでしょ?
今になって「ああ、やっぱりデフレ・スパイラルの危険性が…」って、気づくのが遅すぎだろ。

判断が鈍い。おかしい。
どうして、ド素人でも判ることが、大勢の賢くて学のある連中とかには判らないんだろうか?
専門家とかも大勢揃っているだろう?
ありがたい解説をしている連中が、マスコミにも大勢いるだろう?
そういうのが揃いも揃って、何故、何の役にも立たないのか?


08年末の急激な落ち込みの時にも、あれだけ警告したにも関わらず、多くの識者たちは「バラマキだ」と言って狂ったように批判しておったではないか(「予測の専門家たち」は日本にいるのか)。


同じことの繰り返しである。

そして、悪い予想ばかりが的中していってしまう、という、これも繰り返しなんだよ。


この前警告したけど>「事業仕分け・オブ・事業仕分け」

いま読み返してみると、

「このまま行けば、本当にこうなるよ」

と書いてあるのが、マジで冗談抜きにコワイです。




この度の円高は

2009年11月29日 16時58分39秒 | 経済関連
日米間の短期金利の金利差云々とか、実質金利が云々なんていう問題とは、あんまり関係ないんじゃありませんかね。

ドル安の背景に短期筋、キャリー取引復活の兆しなく Reuters

多分、このロイター記事が一番現状の説明には納得できるものではないかと思えます。キャリー取引だ、とか大袈裟に解説する人がいたりしますが、あんまり関係ないようだ、というのが業界筋の認識なのではないでしょうか。

短期筋の売買、というのは、まあ普通にいつでもあるものですので、今回には限りませんよね。あとは、ドバイ・ショックとかも無関係ではないのかもしれません。そういった短期的動きであれば、為替に関して言えば取り立てて今すぐに何かしなけりゃならない、というほどでもないでしょう。


他には、影響が大きそうかなと思ったのは、ヘッジ・ファンドの決算期ですかね。割と額の大きいポジションを形成しているファンドが数本あるだけで、取引額全体の厚みが減少しているなら、思わぬ値動きを助長する要因となってしまうことは有り得るのでは、と。株式市場でも、薄商いの時期なんかであると、先物の影響で引き摺られるとか、出来高がさほどでもないけど予想以上に株価変動をもたらすというようなことがあるので。

株式市場での変動幅は、数日で5%というレベルであれば、取り立てて大袈裟に言う程には珍しくもないわけで、これが為替となると大騒ぎというのもちょっとどうかと思ったりもしますな。


だいたい、今更になってケツをまくるのであれば(汚い表現でごめんなさい)、もっと以前からマクロ経済の動向とか対策なんかを十分頭に叩き込んでおいて、即座に行動に移せるように準備万端にしておくべきだろう。まさに泥縄式というのが今のdpjであって、急に慌てふためく姿がマヌケではあるね。

日本の財務相が「発言した」というのも、何らの注目も集めず効果もなかった、ということで、日本の当局者たちというのは、ハナから蚊帳の外といいますか眼中にはないということなんですよ。それくらい「軽い」、と。
藤井さんは就任当初から「円高容認(というよりむしろ推進)」の「強い円信奉」的発言が目立っていたわけで、そのスタンスがこんな短期間で変わるはずもないということも見越されていたものと思いますけど(笑)。


過ぎたことは、まあよい。

もっと考えなければならないことは、目先の為替介入をどうこう、ということではなしに、もっと大局的な立場から「デフレ脱却をどうするんだ」ということですわな。その不退転の決意と実行のみが、日本の為替や株価などの経済指標に実質的な影響を与えるであろう、ということはあるんじゃないのかね。

これまでのところ、そういうのが”一切ない”ということが、鳩山政権の恐ろしいところなんですよ。



どうせオレは「白靴下のリュック」(笑)

2009年11月28日 21時53分35秒 | 俺のそれ
大きなお世話だ(笑)。

asahi.com(朝日新聞社):婚活NG、1位は「リュック」 セカンドバッグも敬遠 - 社会

(以下に一部引用)

結婚情報サービス大手オーネットが、縁結びに世話を焼く女性アドバイザー120人にデートで男性が気を付けたい婚活NGグッズを聞いた。1位はリュックサック。

 2位セカンドバッグ、3位ウエストポーチで「アキバ系に見える」との声も。ほかにも白い靴下(6位)、首から下げた携帯(10位)などがNG。

=====


悪うござんした。

いつもリュック持っているし。
銀行に行く時にも、もちろんリュックだった。


『長靴下のピッピ』だったか、それ風にタイトルを書いた。
白靴下は、それなりに理由があるんだよ(笑)。


けど、いいの。

リュックの白靴下でも婚活なんか1ミリもせずとも、20代で結婚できたし。

婚活中のアラフォー女性の方々よ、思い知るがいい(冗談です)。
といいますか、ぼくにはファッションセンスはない。

朝日新聞の絵の人でいえば、上の方かな。メガネだし。
こんなに小太りな感じではないけど、足は短く、近い感じだな。
稀にウェスト・ポーチを使用したりしたこともあるよ。


けど、別にいいもん。
結婚してるから(笑)。

なんか、妙に勝ち誇ったように、未婚の方々に言うのも可哀想だな。



結局、リュックだろうが、白靴下だろうが、短足だろうが、ウェスト・ポーチだろうが、あんまり関係ないんじゃないだろうか(笑)。



財務省の仕分け

2009年11月27日 16時49分36秒 | 政治って?
最後に来て、アリバイ工作みたいなもんですか?(笑)
シナリオ通りにできましたでしょうか?


まあ、ご苦労さんどしたな。


けど、何一つカタをつけられないdpj の姿勢は、相変わらずではある。

経済政策は知ったこっちゃない、と。
無駄削減こそが大事なんだ、と。

で、八ッ場ダムはどうしたの?
何か道筋は見えましたか?越年闘争ですか?(笑)

JALは何か進展が得られましたか?
なし崩し的に金だけ入れて、この先はどうするんですか?
タスクフォースの強権はどこに行ったのですか?
尻すぼみか?



G7声明とか、国際協調とか、そういうのはどうだっていいんだっての。本気の本気で大問題と考えられるなら、とっくの昔に「向こうから声明が出される」っての。そんなに深刻な状況には陥ってない、ということが判っているからこそ、欧米の閣僚級からは特別にコメントとか出されてないでしょ?
いや、深刻なコメントとか、悲痛な叫びとか、何かあったのかもしれませんが、あんまり見かけていませんけど。


当事者がそれほど問題と思ってないのなら、別にどうってこともないわけで。
ただ、マーケットからは日本の政治に「催促」が出されているものと思いますな。

あたふたして、右往左往するだけ。
これが実力だから、仕方がないのか。



今年の流行語大賞の本命に急浮上

2009年11月26日 20時23分04秒 | 俺のそれ
間違いなし、というのは、やはり

「仕分け人」

もしくは

「事業仕分け」

だろうね(笑)。


あとね、究極「迷言」としては、

「どうして2位ではダメなんですか!」

だな。

オマエは、狙って2位とか取れるのか?とか、言われそうだよね(笑)。



勉強でも、スポーツでもよいのだが、みんなトップを目指してしのぎを削っているわけでしょう?
そういう苛烈な努力とか、競争の結果として、残念ながら1位には届かなかった、2位に甘んじることになってしまった、というような「思わぬ結果」となるわけでしょう?

ところが、レンホウ議員には、2位狙い、みたいな方策が思い浮かぶのだそうですよ。それって、どうやって目指すんですか?やれるもんなら、やってみ。その方法を知りたいな。

そうではなく、どうせダメなんだから、ダメならダメでいいじゃん、2位でも、20位でも構わないじゃん、ということなんだったら、あらゆる分野で競争というものをやめるべきだ。

共産主義社会でも目指すのか?(笑)




民主党のデタラメ国会戦術

2009年11月26日 18時32分01秒 | おかしいぞ
こういう偽善には、本当に辟易させられる。

<肝炎対策基本法案>衆院厚労委で全会一致で可決(毎日新聞) - Yahooニュース

(以下に一部引用)

ウイルス性肝炎の治療体制整備や患者支援を柱とした肝炎対策基本法案が26日、衆院厚生労働委員会に委員長提案され、全会一致で可決された。同日午後の衆院本会議で衆院を通過し、今国会で成立する見通しになった。
国内のウイルス性肝炎感染者は推計約350万人。肝炎対策の法案は、前回と前々回の国会でも与野党それぞれから提出されたが、審議されず廃案になり、今国会で与野党が一本化の協議を続けていた。

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やり方が本当に汚い。
記事中にも触れられている通りに、法案は以前から提出されていた。自民党政権時代だったので、民主党は妨害したかっただけである。要するに、「自公政権には手柄を渡したくない」ということだけだ。そして、今回の法案可決は、まるでdpj の福田議員の手柄であるかのような扱い。こんなの、仕込みというか、ヤラセ以外の何ものでもないでしょ。花を持たせたかった、ということでしょう?(笑)


元々の法案提出なんて、もっと前からですよ。

衆法 第168回国会 8 肝炎対策基本法案

168回だそうですよ。福田政権下での、C型肝炎救済の法案が通った時ですよ。けど、議員提出法案だったので、参院の多数派を握っていた民主党が国会審議にイチャモンを付けてきて、一括で通せば良かったものを、わざと邪魔をしていたんでしょ。自分たちの独自法案が素晴らしいのでそちらを通したい、とか、そういうことじゃなく、単に自民党に手柄を挙げさせたくないという、ただそれだけの為に、肝炎法案を利用したのでしょ。大義名分もあったものではない。当時に与野党が協力しておけば、あの時点で通せたはずなんだよ。


169回、170回、171回と、肝炎対策基本法案を審査未了に追い込み続けただけなんだ。自公案を妨害する為だけに、特定肝炎対策緊急措置法案とかいう民主党の対案が出されたが、これも未了とする目的だっただけ。

で、政権交代を達成したら、途端に掌を返しやがって、肝炎対策基本法の成立に全速力で突っ走ることができるよ、と。

これが、やり方が汚いって言ってるんだろ。
民主党は、肝炎患者を利用しただけだ。本当に患者のことを考えていたのなら、最優先で決めておけたから。実際、今回の法案審議なんて、数時間だけで成立させてるじゃないの。
何故、福田・麻生政権のいずれでも成立させられたのに、敢えて法案を可決させなかったのか?
答えはただ一つ。
肝炎患者たち(の団体)を利用すること、美談を作り上げること、シンデレラ・ストーリーを生み出して演出に利用すること、そういうことだったのだろ?

そうやって、今回の法案が成立したってわけだ。
福田議員は目的を果たせてよかったね、って、テレビ的には「いい絵が撮れました」ってか?(笑)
見てないから知らんけどさ。


この国は、偽善や欺瞞に満ち溢れている。
そうして、それに踊る連中の、宣伝工作に加担する姿とか、なんにも知りもしないくせに訳知り顔で安易に語る姿とか、反吐が出そうだぜ。
そういう片棒を担いでいるヤツラの、正義の皮を被った無邪気な暴力、糺す側の手前勝手な論理、徹底した事実の無視、無知ゆえの自己正当化、そういうひとつひとつがオレを苛つかせ、気づかない人々に歯がゆさを覚えるのである。


まあ、賤しい場末のブログには、この程度がお似合いではあるのかもしれん。




デフレに悩む人民元?

2009年11月26日 16時49分11秒 | 経済関連
またしても、オレの超予知能力が的中か(笑)。

09年3月10日>中国よ、お前もか(笑)

この後から、中国では連続してマイナス物価に沈んでいるのだ。まあ、日本なんて、ヒトのことは1ミリも言えないのですけれどもね(万年デフレ?体質だから)。


参考:
09年1月>経済危機の一因は中国?

09年11月>どうすれば、日本はデフレを脱却できるか?~その3(追加あり)



で、Economist誌では「人民元は上昇しているよ」ということを言って、擁護してくれているわけだ。
中国の為替政策:人民元寄りの議論  JBpress日本ビジネスプレス

確かに、そのように見えなくもない。実際、1月の記事では、05年の切り上げ後に人民元が約20%増価した、ということも書いているからね。ただ、その調節幅は「必ずしも望ましい範囲ではないのではないか」ということを言っているのであって、「全然高くなっていない」とか「人民元安」になっている、という指摘をしているわけではない。経済規模と経済成長率に見合うだけの「為替調節を受け入れるべきだ」というのが、当方の主張である。

他にも、最近書いた記事(どうすれば、日本はデフレを脱却できるか?~その5)では、「00年から09年の変化では、円よりも人民元が高くなった」と言っているのだしね。ただ、その上げ幅はあまりに過少である。昨年のリーマン・ショック以降には、ほぼドルペッグに戻していたけれども、それでもデフレに陥ったというのは興味深いかもしれない。


為替のことはとりあえず置いておくとして、中国の傾向としては「物価指数がマイナス」ということと、「M2の伸びがもの凄い勢い(笑)」ということである。日本に比べて、ということではあるのだけれどもね。


大体、好景気に沸いていた期間05年~08年くらいであると、通貨供給の伸び率は約15%~18%程度だった。08年9月~11月には15%くらいだったのが、12月には17.8%、09年1月18.8%、と連続で伸びを示し、2月以降になると20%を超え続けることとなったのである。

1月  18.8%
2月  20.5%
3月  25.5%
4月  26.0%
5月  25.7%
6月  28.5%
7月  28.4%
8月  28.5%
9月  29.3%
10月  29.4%  

要するに、日銀よりは中国の方がはるかに賢いということかな。

M2の伸びは、デフレに対応するように増やし続けてきたことがわかるであろう。日銀は決してオレの言うことを聞いてくれはしないけどな。名目物価の変化率は、中国ではかなり高めだろうと思うので、それに合った伸びが必要ということなのか、経済成長率が高いので通貨供給も伸びが大きいのか、ちょっとよく判らないけれども、日本の数%とかいう伸びに比べれば、本当にジャブジャブ、ということなんだねと先日書いたばかりだな。



でも、ここに来て、どうやら吸収を増やし始めたということらしいです。

NIKKEI NET(日経ネット):国際ニュース-アメリカ、EU、アジアなど海外ニュースを速報

(以下に引用)

中国人民銀行(中央銀行)が国内の「カネ余り」に警戒を強めている。10月以降、公開市場操作を通じた金融機関からの資金吸収量を増やしているもよう。景気回復を背景に国外から投機資金が大量に流れ込んでいることが背景にある。市場では「人民銀が金融緩和策を修正し始めた」との観測も出ている。
国営新華社系の日刊紙「経済参考報」によると、人民銀が市場から吸収した資金額は先週まで6週連続で供給額を上回った。昨年秋、金融危機対応で金融緩和に転じてから、吸収超がこれだけ長くなるのは異例だ。(北京=高橋哲史)

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中銀が躍起になっているとか、異例なのかどうかはあまり重要ではないが、何らかの統計数値とかから変化の兆しが見えてきたのかもしれないな。消費者物価のマイナス幅が縮小してきた、輸出額のマイナス幅が縮小してきた、原油価格が上昇してきた、などの将来時点での「インフレ懸念」のリスクが見えてきた、といったようなことだろうか?

そうすると、これまで潤沢に供給してきたマネーサプライはやや戻して引き締めに転じ、ボリュームを絞って行こうということならば理解できますから。
デフレ懸念になっていて、「為替のペッグ+通貨供給を増大させる」という、まことにごく普通の金融政策を選択したことは、理に適っていると言わざるを得ませんな。これが日本であると、何故か着手されない。踏み切れない、とか、簡単に言うヤツラが次から次へと湧いてくるわけなんですよ。マスコミ連中とかにも、「こういうことは効果がないから、できない」とか平気で言い出す連中が大勢いるのだ。

日本の財務相みたいに「いつも他人事気分の発言」とか、「病気です!」と勇ましく宣言(デフレ宣言)だけしてどう治療していこうとしているのか一切言わない戦略相とか、通貨供給を増やせと再三再四求めても「増やしても意味ないジャン、財政政策は日銀の仕事じゃないからそっちの方でやればいいジャン」と責任放棄に等しい日銀総裁とか、無知無能ばかりが揃っている日本だと、いつまで経ってもデフレのまんまなんですな。アホか。

要するに、信じないのは、日本の権威ある経済ナントカの類とか政策担当者とか日銀とか、そういう連中だけなんだよ。彼らが揃って反対を言うもんだから、ワケのわからん無知なコメンテーター連中なんかもそれに伝染(感化?)させられ、無駄に間違ったコメントとか視聴者に過った認識を植えつける意見ばかり言い出すのだな。本当にどうかしている。異常な国なのである。
けど、中国は、あっさり信じてマネーサプライの「ボリューム増」を実施。欧米の経済学者たちも、政策担当者たちも、みんな信じてるからね。妄言を吐いているのは、「日本の特定層だけ」なんだよ。まさに、経済のガラパゴス。


ともかく、人民元は実質の消費者物価が「マイナスの今の時点で、為替政策を変更してくれ、とか言われても、ちょっと難しいんだよ、だからデフレを脱出するまでは元高をあんまりは期待しないでくれよ」ということだったのかもしれない。
今後のドル安とか、中国国内の物価指数や経済指標などによって、政策変更が訪れる可能性はあるかもしれない。それは多分、デフレ脱出ができた時、ということを意味するのだろう。




luxury perfusion(笑)

2009年11月24日 17時32分14秒 | 経済関連
これを読んで>銀行の「棚ぼたボーナス」に課税しろ  JBpress日本ビジネスプレス

欧米金融機関の巨額ボーナスの話を聞くにつけ、これを思い出す。
原因を生み出した組織は、空前の利益を上げて「巨額ボーナスを山分け」。一方では、何も加担せず、何らの恩恵を受けることも無かった、ただの小市民というか一般人たちは、企業収益の強烈な悪化の為にボーナス半額カット、or 3割カット、or モヒカンカット(笑)、5分刈り5厘刈り…(以下略)、という具合に、空前の所得減少危機に見舞われたのである。

世の中は、理不尽という物語で出来ているのである。



ところで、脳の血流というのは、面白い現象が観察される。
普通の状態であると、脳の活動が活発化すると脳代謝が亢進するので、細胞から吐き出される老廃物やCO2が増加する。CO2の効果によって脳血管が拡張するので、脳血流が増加するのである。活発に活動する脳に血液を供給するのに役立つということになるのである。この状態が、画像診断などで観察できるようになってから、脳研究が進むこととなったであろう。
流れで書けば、

 ①脳代謝亢進→CO2増加→血管拡張→血流増加

である。
これとは逆に、活動が低下するとどうなるかといえば、

 ②脳代謝低下→CO2減少→血管収縮→血流減少

となる。中々よく出来ている仕組みである。フィードバックの効果が働くからね。


これが病的状態になってしまうと、必ずしもこうしたカップリング(活動活発化と血流増加がパラレル)が維持されない場合があるのである。脳梗塞では脳細胞が死んだ部分があるのだから、脳の活動は低下しているはずなのであるが、必ずしも代謝バランスと脳血流が一致していないこともあるのである。uncouplingということだ。①でもなければ、②でもない状態、ということになる。

それはどういうものか。
脳梗塞によって壊死部位があっても、その部分の脳血流は「必要とされる酸素需要」よりも多く流れるのである。この現象のことを、贅沢灌流―luxury perfusionとよぶ。要するに、壊死したような「ダメ脳細胞」どもには贅沢過ぎる程に、血流を流してやっているんだぜ、みたいなものである。これは多分、傷ついた脳細胞をそれ以上に死なせない為の、体の防衛機構ではないかと思える。より多くの脳細胞が壊死に陥るのを防ごうと、見かけ上は「過保護に見える」くらいに(笑)酸素や栄養なんかを供給してあげよう、ということです。あくまで生理的反応なんですがね。薬物治療なんかの効果というわけではないのです。


で、こういう時期(多くは急性期~亜急性期など)にある時に、血管を拡張するような薬を使ってしまうとどうなるかというと、正常な血管が拡張してしまう為に、相対的にそちらに血液が多く獲られることになってしまうのです。贅沢灌流によって、傷害を受けた脳梗塞部位に多く流れていたのですが、傷害部位付近の血管は薬投与でも正常部位ほど拡張しないので、結果的には正常部分にばかり多く流れるようになってしまうのです。

贅沢灌流が効いていると、血流の多さを相対的に比べてみれば

 傷害部位  >  正常部位

だったものが、血管拡張作用薬投与によって正常血管がより拡張し、

 傷害部位  <  正常部位

ということになってしまう、ということです。

今の「生き残った金融機関」の多くは、世界同時不況で傷ついたことに違いはないかもしれませんが、一部には割りと元気な「正常部位」に近い金融機関も散見されるので、そういうところに敢えて「luxury」に血液供給(ゼロ金利や大幅な信用緩和措置など)をする必然性というものはない、ということになりますか。

一部の正常に近い金融機関にとっては、本当の意味で「贅沢過ぎる」ということになりますね。
ただ、虚血部位があるのは確かなので、一律に対処するのは難しいのかもしれません。個別政策を何か考える、ということになりましょうか。本当に、正常なところにばかり、血液を獲られてしまって、苦しい部位は苦しいまんま、というようなことですな。因みに、脳の状態を言う言葉には、「luxury」ばかりではなく、本当に「misery」というのもあるんですよ(笑、映画じゃないけど)。


巨額損失を出した多くの金融機関を救うが為に行った措置は、言ってみれば、一般国民から金融機関へのプレゼントに過ぎないのである。ゼロ金利は、一般国民から金融機関への金利分の所得移転である。そうした所得移転を積極的に利用しながら、「金融機関が巨額利益を上げた」というのは、ある意味で当然といえば当然ではある。




日本人に共通する気質傾向?

2009年11月23日 16時39分46秒 | 俺のそれ
事業仕分けの様子から、ちょっと感じたのがコレだった。

最近流行り?らしい「総括」

教育の牢獄


日本人には、多分、似た気質みたいなのがあるのかもしれない。そういうのは、何となく理解できる(許容すべし、とか、共感できる、ということではない)ように思える。子供時代から、どこかの時点で見かけたか体験したことがある、ということなのかもしれない。

普通の人であっても、検察官みたいに「追及する側」というかそういう「役回り」を与えられてしまうと、誰でも簡単に検察官になり切れる、というようなことではないだろうか(囚人役と看守役の映画だったか?)。

それは、他の事例でも見受けられるからだ。メディア・スクラムなんかと一緒。
質問攻め。これと同じようなものさ。
譴責が得意なんだよ。

例えばこんなのとか>ドンキホーテ社員の悲劇

企業不祥事、省庁発表(O-157、BSE、タミフル、肝炎…)、鳥インフルエンザ、各種偽装関連、等々、枚挙に暇がないよね。


日本は、イジメとか、そういうのが似ているのかもしれないね。まさに、学校は社会と相似形ということなのさ。


全然関係ないけど、ぼくの見ているページとか、検索した語とか、そういうのは外部の人とかにも分かってしまうのだろうか?

ひょっとして、ちょっとマズいページなんかをうっかり開いてしまったりしても、それは誰かにバレちゃってるとかですか?

そういった仕組みとか、本当にあるんでしょうか?

あるならあるで、困ったりしますわな(笑)。




昨日の郵貯の話に関連して

2009年11月23日 15時00分22秒 | 経済関連
小泉政権時代の郵政選挙前に書いていた記事があるので、それをもう一度取り上げておきます。


郵政と財投と周辺組織の問題

国の社会資本整備には、国が銀行から資金調達をして銀行に金利負担をするよりも、国民から直接資金調達して銀行に支払うべき金利負担を国民に返した方が望ましい。何故なら金利そのものは税金で賄われるものなので、結局は国民から国民への所得移転ということになるからです。鉄道整備事業のような巨額資金を必要とする場合に銀行から調達すると、国民から国へと入った税金は銀行に利払いをすることで、銀行を儲けさせるばかりになってしまいます。そういう意味では、昔は郵貯の大きな意味がありました。

(中略)

もう一つ、重要なことは郵貯資金の過度な膨張でした。バブル崩壊によって安全指向の高まりもありましたが、郵貯の純増額(新たな貯金者が入金すると言う意味で)は恐らく多くても50兆円位、予想される水準では35~40兆円程度ではないかと言われています(出典は思い出せません)。バブル崩壊直後に急増した預入残高は、6%の半年複利で最長10年というとんでもない商品性を持つ「定額貯金」があったことが最大の災いだったのです。金利6%ですから12年で元金の約2倍になります。従って10年間待てば、大体1.8倍は郵貯残高が増加するということになるのです。誰も新たな貯金をしなくても、100兆円あった残高は10年後には簿価の上で180兆円まで膨らみます。このことが、郵政を大いに困らせる結果となってしまったのです。貯金者にはそれだけの利息を払う約束をしてしまっています。ところが、運用環境としては、バブル崩壊によって、6%を上回れる運用先などありません。金利は下がっていく一方ですし、預託先も限界がありますが、郵政が運用に回さなければならない資金総額はものすごいスピードで増えていくのです。今までには、100兆円の運用先を探せば良かったものが、5年後くらいには30兆円以上の新規運用先を見つけださねばならなかったのです。これが、財投先の財政規律を大いに壊す結果となっていったのだろうと思います。

郵貯残高は、90年頃の130兆円から97年の220兆円(今とほぼ同じ規模です)、00年には260兆円まで増加していったのです。たった10年間で今までの2倍の資金運用先を見つけるということが、「大いなる失敗」の原因となってしまったのです。これは国民所得とか国民経済の大きさと、公的部門のバランスを大きく欠く額まで膨れ上がってしまった結果であったとも言えるでしょう。残高が増加した130兆円分を何かに運用しなければ貯金者に利息が払えない、という状況を産んでしまったことが、財投先のありとあらゆる無駄な投資に繋がっていったのです。

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ただ単に公共事業をジャンジャカやって行ったのではなく、郵貯の定額貯金の貯金者たちに多額の利払いをせねばならなかったからこそ、投資先を増やしてゆくよりなかった、ということなんです。その恩恵を受けたのは、当然利払いを受けた人たちですわな。国がやる事業で、毎年13兆円の新規投資事業を見つけて決めなさい、と言われたら、そりゃあ大変だろう、と。
けど、必ず受取った人たち(国民)は、いたんです。誰かは、いるはずなんです。恐らくは、多くが高齢者ではなかったかな、と思いますけどね。そういう人たちの金融資産膨張には大いなる貢献をしたであろう、ということですな。



で、続きの記事はこれだった。
郵政と財投と周辺組織の問題2

国の借金は実は多い訳ではなくて、国の貸借対照表で見れば平成15年度末時点では、227.4兆円の負債超過に過ぎないんだよ、と。そういうご意見もあるのですが、確かに数字を見るとそうなんだろうな、と思います。でも、現実にそれを信じる人がいるのかな、と思いますけれども。通常倒産した会社が負債を1億円抱えていて、他に在庫とか会社の不動産とか、たとえ帳簿上の資産があったとしてもそれが額面通りを意味することなど想定してはおらず、実際に回収する段階になれば当然激安となってしまうでしょうね。資産価値1万円だった在庫は、バッタ屋などにゴミみたいな値段で売られるだけだろうと思いますけれども。固定資産にしても、額面通り回収出来る人がいたら、それは本当に極めて稀なことなのではないでしょうか。ただ、国の資産が誰かに売り切られるということは想定できませんから、現実になった場合をいくら考えてみても何の意味もないのでしょうけれども。

貸借対照表で見れば借金は意外に少ないですけれども、普通の会社は潰れてる水準でしょうね。内閣府の統計などでよく出てくるSNAベースで、国の負債を見てみる方が現実的な感じもします。

このSNAベースで見ればH14年度時点で、一般政府のうち、中央政府の負債は600兆円(特別会計国債や特殊法人等の債務を含みます)ですが、金融資産は149兆円に過ぎません。差額は451兆円です。地方政府は負債182兆円に対して、金融資産62兆円で差額は120兆円です。一般政府での合計は、負債が571兆円超過となります。社会保障基金では、金融資産237兆円に対して負債が27兆円で210兆円の資産超過です(将来時点までの支払額を含みません)。

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先日、政府の債務超過に関する話を書いたけれども、その中で触れたのがSNA基準のことですね。

国の貸借対照表とか、国の連結貸借対照表(特別会計含む)とか、そういうのに意味がないわけではありませんが、国の会計帳簿に信頼性がどの程度あるかというと、それほどでもないのでは(笑)、という話です。
実際、「能力開発・雇用福祉事業資産」みたいなワケの判らん固定資産なんて、金額があってないようなものでして、結局雇用能力開発機構への政府出資金は累積損失処理の為に大幅減額となってしまったわけです(特殊法人の不良債権額の推測?2)。なんと、1兆円も消滅してしまった、ということで、100万円を100万人に配ることができるほどの額、というのは、その通りなんですよ。

長妻大臣の紙台帳照合に1800億円も投入するとかいう壮大なムダ(笑)にしても、月15万円の給与支給なら10万人が救われるんですよ。かといって、役所が失業者を10万人を雇用するのではなく、社保庁関連の連中に金がばら撒かれるだけだろう。特定層の人たちだけがウマミにありつける、という寸法なのさ。
どうでもいいような独立行政法人の天下り理事長に1800万円超の給料を払うくらいなら、4~5人雇って仕事を確保する方がマシってのも当然なんだよ。だが、そうはなっていない。現職の国家公務員のボーナスカットは行われるけれども、独法の役員の給料は「切られはしない」という矛盾があるのだ。おかしな話だ。



郵貯に関する誤解

2009年11月22日 14時02分56秒 | 経済関連
どうして、こんな話になってしまうのかな、と思わないでもない。殆どは誤解ではないかな、と。

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少し前に、オレも書いたよ。利用する方法、というのを(笑)。
コレ>銀行の自己資本増強策

だって、メガバンクは巨額増資が必要になる可能性が高いだろうし、そうすると先日の銀行株下落みたいに、売られる契機となってしまいがちですよ。だって、発行済株数が多くなるから、売りたいという人もそれなりに出てくるであろうという予想をされやすく、なので売られるということになってしまう、というような話です。でも、郵貯の金で買うと、「まず滅多なことでは売らないだろう」ということで、銀行株下落はある程度抑制されるのではないか、と思ったからです。どんなふうに使うか、というのはとりあえず措いておく。


(1)普通の銀行はいいのに、どうして「ゆうちょ銀行」はダメなの?

ア)国債保有のこと

郵政の持つ資産の大半が国債という安全資産で運用されているのに、貯金者に無断で投資するな、みたいな話ではないかと思いますが、それって誤解ではありませんか?

普通の民間銀行であれば、例えばこんな風になっているんですよ。

貸出 30
国債 30
合計 60

合計の預金量は60ということで、半分が貸出(=投資先)に、半分が国債に、というような感じです。では、ゆうちょ銀はどうなのかというと、

投資  10
国債 190
合計 200

極端に書けば、こうなってしまっている、ということです。
国債保有比率を減らして、投資先にもうちょっと資金配分を増やすのがそんなにダメな理由とは何でしょうか?民間銀行ならば、もっと投資しているのに文句を言いませんよね?これが、民営化を推進してきた「ゆうちょ銀行」はやるな、ということですか?それは、民間銀行になるのではなくて、国営の「国債買取銀行」にすべしというのと同じではありませんか?
「ゆうちょ銀行は投資せず国債を持つだけにしておけ」というのは、何の意味があるのでしょうか?


イ)郵政の資産は「国民の金」の意味

不思議な認識なのが、「国民の金」という論理ですね。正しいんでしょうけど、それは、何か誤解か錯覚があるのではないかと思われますね。民間銀行の金の場合、「預金者の金なんだから、預金者に無断で投資するな」とか言いますか?(笑)
いちいち、「オレに断りもなく投資先を決めているので、資金をヨソへ移す」といったことを言い出す人はいませんよね?民間銀行の預金の場合には、そういうことを言わないのに、何故「ゆうちょ銀行」の資金ということになった途端に「オレに無断で投資先を決めるな」とか言い出すのでしょう?

元々、郵政の資産というのは、政府保証のお金です。この「政府保証のお金」という意味は、貯金者に払うべき「元金や利息」については、必ずお支払します、国がこれを保証します、という意味です。郵政が”何に投資しようが無関係”に、約束通り払います、ということに他ならないのです。投資先の安全度を示すものではありません。

では、国債運用ではどうなんでしょうか。国債も国が必ずお支払します、という約束の下にあるので、信用度が高く安定した運用先となっていますね。では、「国債で調達したお金」というのは、何に投資されているのでしょう?安定して、安全度の高い、多くのリターンを得られる事業に使われていると、お考えでしょうか?(笑)

国債は、言い換えると、”国が何に投資しようが無関係に”、国が必ず約束通りに元利金を払います、という約束なんですよ。これは、政府保証と殆ど同じことです。郵政の

郵政のお金であると、
①お金を出す人=貯金者(=国民)
②お金を使う人=郵政(国)
③お金の保証=政府保証(国)
です。
国債で得たお金の使い道と、郵貯で集めたお金の使い道というのは、意味合いとしてはほぼ同等でした。共に、支払は政府が保証する、というものだからです。

民間銀行であると、
①お金を出す人=預金者
②お金を使う人=民間銀行
③お金の保証=民間銀行+預金保険機構
です。

民間銀行の場合だと「国民(預金者)の金」とか言わないのに、これが「ゆうちょ銀行」となったら、何故か「国民の金」ということを言い出すんですよね。民間銀行は安全で、「ゆうちょ銀行」は危険なんですか?(笑)


(2)財政投融資と国債

以前の郵政の資金というのは、郵貯や簡保で集めた資金を国の決めた事業に投資する、というものでした。集める名前が違うだけで、国債発行と意味合いとしてはほぼ同じようなものですね。どちらも国が投資先(使い道)を決め、債務保証は政府が行うからです。利払いも国=税金で行うというのも同じです。

違うというのは、使い道や資金規模などが殆ど見えてなかったのが財投だった、ということです。なので、財投200兆円が国債200兆円に置き換わったとしても、これ自体には国の保証債務の額とかに変化はありませんね。国債発行額が増加した理由の一つには、この見えなかった政府債務が国債発行に置換されていった過程があったのでしょう。正確な預託金規模は調べていませんけれども、郵政だけじゃなく年金積立金の部分なんかもありましたので、それらが「国債に置き換わる」ということになれば、400兆円規模(最大期ころであると郵政300兆円+年金100~150兆円くらい?)であったかもしれません。国の集金システムと貸出先が若干変わったということはあるけれども、実質的な中身はあんまり変わってないでしょう。


郵政に限らず、民間銀行やその他金融機関でもいいのですが、国債を買いたくて買っているということでもなくて、もっと他にいい投資先が多ければ、利回りのよい方を選ぶのですよ。「ゆうちょ銀行」が国債を持っておけ、とか責められる筋合いはなさそうに思えますね。

ただ、亀井大臣とかが言うみたいな使い方が良いかどうかというのは、確かにあると思うが。官業で考えると、かなりダメっぽいことが多いので。




鑑賞能力

2009年11月22日 11時50分07秒 | 俺のそれ
世の中、いろんな好きずきがあるだろうから、別にいいんだけど。
via 田中先生>2009-11-21 - Economics Lovers Live#p7#p7


小説なんかにどういった認識でいようと、書評などに書かれるような批判などがあろうと、それは普通のことだろうから、別に構わないんじゃないかな、と思います。けれど、単なる架空の物語に一体どれ程の社会的影響力を持っているのか、ということに疑問を抱くことはないのかな?


「過った経済認識の起源」と思うのもご自由ですし、”城山三郎伝説”とまで昇華させるのも結構ですが、本当に世の中にそんな影響力を有してきたのか、ということについては、何らの疑問も抱かないのかな、と思わないでもない。小説家の書いたセリフの方が、世間一般に肩書きとして認められている経済学者の説明よりも、はるかに「一般人には信じられている」ということなんでしょうか(笑)。

城山三郎作品がベストセラーとかになっていて、話題となっていた時代を私は知らないですが、かなり昔の話なのであれば、何十年前かの認識が固定化されて、その後も続くということに驚きますわな。因みに、読んだ人たちというのは、数百万人にものぼったんでしょうか。発行部数は知らないので、なんですけれども。そんなに広く一般に知られているものなんでしょうかね。「伝説」とか言われるくらいまでに有名なんでしょうか?

政策担当者たちが、多くが城山作品を読んでおり、なおかつそれに毒され、過った認識を持つに至るってことでもなければ、政策に何かの影響を与えるなんてことがあるとも思えませんけど。「『坂の上の雲』のせいで、~~となったのだ」みたいなご意見なんかも近いかもしれませんね。


現実に、小説だけに限らず、映画、ドラマ、漫画等で「社会に影響力を持ち、過った認識を与えた、作品○○のせいだ」というふうに見えなくもないことはあるかもしれません。しかし、それをもって「けしからん」というのは、そもそもそういった架空ほ話を見るべきではありませんな。架空で作ることが許されないということになってしまいますな(笑)。まるで、現実世界との区別のない錯誤みたいなもので、いちいち架空の世界の話を真に受ける人たちって、本当にそんなに多いんでしょうかね。疑問ですな。個人的な好き嫌いの問題ではなく、「過った情報を与えるから、クソ小説」とかいう基準を適用されてしまえば、それはもう「書けない」ってなことになりますわな(笑)。

例えば、『白い巨塔』はけしからん、『ブラック・ジャックによろしく』は間違いだらけだ、とか、他の作品でも何だって言いようがありますわな。社会に間違った認識を与えた元凶である、とか認定ですか。まあ、そういう粘着だかオタクだか、特殊な趣味趣向を持つ人たちは必ずいるでしょうから、別にいいんですがね。戦争モノとか軍事モノの映画なんかでも、間違ってるとか、有り得ないとか、「細かく指摘すればキリがない」作品なんてものは、それはもう多数あるでしょうな。SFモノとかでもそう。そういう間違いが許せないという人は、現実に存在するもの、正しい情報だけを与えてくれるもの以外を排除する運動でもやったらいいのに(笑)。
いや、拙ブログでもいくつかの映画とか小説なんかに、いちゃもんを付けたくなることはあったし、何度か書いたとは思うけど、そんなに深刻に「社会の間違った認識の元凶」とかまでは考えなかったよ。


で、紹介先のコチラ>大学では教えられない歴史講義 「官僚たちの夏」は来ない! - 憲政史研究者・倉山満の砦ですが、「大学では教えられない歴史講義」とか銘打っていて、多分どこかの大学の研究者の方なのかもしれません。
随分前にドラマは終わったし、細かい話は憶えていないから読むのが苦痛なんで全部は読んでませんけれど、よくぞまあこんなに熱心に細かい指摘ができるのね、とは思いましたな。もう「単なるテレビドラマ」という範疇は、彼個人の中では超えているんでしょう、きっと。
私から見れば、ただの「架空の話」なんだけど(笑)。

歴史講義とか書いている割りには、
9月21日の回では、
『十九世紀、アジアで独立を保てたのは日本と泰である。

日本は自らの力で列強を跳ね返した。泰は次々と譲歩して領土を割譲していき、事実上は英国の軍事力に守られながら、形式的な独立を守った。戦後の日本はこの泰と同様の立場である。これがイヤなら興隆期の大日本帝国の道を考えるべきではないか。』

とか書いていますな。

これって、新たな歴史創作ですか。
秦の始皇帝とか、なんか、そういう話でも混ぜようということなんだろうか。で、”大日本帝国”礼賛とか、なんか、そういう方向性を肯定ということなんだろうか。いずれにせよ、ワケが判らんな。


こういう人の手にかかれば、どんなドラマであっても、逐一ツッコミを入れて「有り得ない、間違っている」の連発ができますわな。
そんなに力まんでも、架空の話なんで(笑)。

この異様とも思える細かさは、かえって恐ろしい。


参考:

『官僚たちの夏』~第2回

「経済を成長させる政策」とは何か?

日本のエネルギー政策を振り返る~通産省の国家プロジェクト