いい国作ろう!「怒りのぶろぐ」

オール人力狙撃システム試作機

『インセプション』の感想

2011年02月28日 18時04分34秒 | 俺のそれ
アカデミー賞が発表になってたみたい。
時期外れなんですけど、書いておくことにした。

ヘタにウチのブログなんかで取り上げられたら、「いい迷惑」とか思われるんだろうなと思ったりしたので、これまで敢えて書かないできた(笑)。かなり日にちが経ってしまっているので、記憶が不鮮明だ。


まず、時間が長かった。
レンタルで借りたのだが、1回目は途中で睡魔に負けて挫折。目覚めたら終了していた。2回目は眠りに落ちる前くらいから見直して、どうにか最後まで到達。しかし、話の記憶が途切れ途切れになっていて、前半の理由部分を忘れてしまって後半のシーンとかが理解でき難い部分が多数出てくる。「アレ、どうしてこうなんだっけ?」みたいなのが頻発。

で、3回目を頭から通して観る。
オウ、そうだったのか、みたいなのが判る。
やはり眠い時に観てはいけない。記憶がとびとび。1回目の失敗は明らかだ。


大雑把に言うと『パプリカ』的世界観、という感じだった。
話の作り自体は映画では目新しいものだったので、映像化にチャレンジしたのは評価できると思う。が、階層化した夢、みたいなのが理解されにくそうなので、眠くなるのかも。

個々の話の中身そのものは、割と平凡なエピソードの組み合わせなので、特別な感じはなかったように思う。それが夢と現実に繋がる部分との境界というようなものが意識されるので、展開に興味がわく、ということかな。妻が壊れてゆく様は、リアルな感触があった。


それと、あのコマには、とても感心した(ぼくもコマは好きだから、笑)。

うん、あの後きっと倒れたよ、と思いたかった。そう考える人たちは多かったんじゃないかと思うが、ワザとあそこの映像で終わらせたんだね。

精神世界は深いな、と思える映画だった。



批評バトルになりがちな映画は『告白』と『サマーウォーズ』?

2011年02月27日 18時14分04秒 | 俺のそれ
ふーん。

Togetter - 「映画「告白」をめぐるあれこれ」


ま、映画の専門的なことは判らんが、ウチでも書いたくらいだからね。

映画『告白』はかなり強烈


こんなことも。

今更そんなに酷評しなくても~『サマーウォーズ』


多分、ぼくは映画の専門的なこととか知らないし、あんまり詳しく評価したりできないから、ただ何となく観たそのまんまの感想ですからね。はっきり言えば、素人判断というか、素人感覚というか、そんな感じ。

そういうのと違って、映画に厳しい人たちとかが「あれは駄作だ」とか「凡作だ」「0点だ」「映画じゃない」とか、酷評が出るんじゃないかなと思ったりする。心のどこかに「これだから素人は…」みたいなものが、潜んでいそうな気がするかも。素人はイミテーションにまんまと引っ掛かるが、玄人は騙されないぜ、とか。
素人はきちんと鑑定眼を持ってないが、オレは違うぜ、ってことなのかも。いや、誰もそんなことは言ってないんだけどさ。

こんな映画はこうダメだ、というのを具体的に書いていると、なるほどねというふうになるだろうね。
賛否両論というのも、作品としては成功ということなのではないかなと思ったりする。



「歯科医も処方した」といわれるほど、安易な処方~by 読売新聞

2011年02月26日 18時37分51秒 | 社会全般
良く判らない記事が出ていたので取り上げる。

2月26日付読売新聞朝刊に「イレッサ問題」と題する解説記事があった。
医療情報部の高梨ゆき子氏が書いたものである。以下は、その一部の引用である。

ただ、欧米とは違い、日本には腫瘍専門医が抗がん剤を使うという土壌がなかった。日本臨床腫瘍学会は当時できたばかりで、学会の専門医制度で最初の認定が行われたのは05年のことだ。がん細胞を狙い撃つ分子標的薬として注目されたイレッサは「副作用が少ない」との評判が高まっていた。飲み薬でもあり、「歯科医も処方した」といわれるほど、安易な処方が拡大しやすい状況だった。

名誉毀損に該当するような記事である。重大な問題の部分を再掲しよう。
 
『「歯科医も処方した」といわれるほど、安易な処方』

たとえ伝聞形式をとろうとも、法的責任を逃れるものではないだろう。
いわれなき誹謗中傷の類と何が違うのであろうか。


そもそもイレッサの適応疾患について、歯科医師が当該薬剤を処方するということ自体が想定し難い。何故、歯科医師が肺癌の診断及び処方を行うのであろうか。
一般に、再発非小細胞肺癌に対する処方を歯科医師が行う業務であるということは考え難いということである。それを、歯科医師が安易に処方できる程、歯科医師にイレッサが普及していたとでも言うつもりなのだろうか。

「歯科医も処方した」というのは、一体、どこの誰が言ったのだろうか。
記者氏が個人的な意見として書いているなら、記者氏本人がその立証をするべきである。誰かに聞いたのであれば、その発言の主を明らかにするか、それが不可ということなら(取材源の秘匿ということで)、「歯科医も処方した」という発言の根拠を提示すべきである。もしも、その裏付けも取らずに記事に書いているのであるなら、真実性は立証されず、名誉毀損を免れないだろう。

それとも、「安易な処方」を言う場合に用いられる、修辞か何かということであろうか。「歯科医も処方した」と言えば、安易な処方をさすとでも言うつもりなのかもしれない。


イレッサを処方され、重篤な副作用が出た人たちにおいて、処方主体は誰だったか調べたのであろうか。
その中に、一人でも歯科医師が存在していたのだろうか。
イレッサを処方したのは、全て「医師」だったのではないか?
記者氏の言う表現を借りれば、医師たちが「安易な処方」を行った結果、重篤な副作用を招いたのではないか?
それは「歯科医も処方した」と責められる程に、歯科医師のせいなのであろうか?
歯科医師がイレッサを処方した例というのを是非とも調べて、別な記事で教えてもらいたい。


まあ、歯科医が処方すると「安易な処方」の代名詞、みたいな印象ということらしい。

謝罪記事が出るはずもないだろうが、こういうことを書かれた側というのは可哀想な気がする。



普天間基地を奪還できなければ北方領土なんて返ってこない

2011年02月25日 21時56分03秒 | 外交問題
判り切った話じゃないか、こんなの。

こんなことさえも達成できないのに、どうしてもっと困難な北方領土が返ってくるとでも思っているのか。


谷垣総裁は、「日米同盟が揺らいでいるんじゃありませんか」と菅総理に詰め寄るフリをしていたが、そんな生温いことを言っているから自民党はダメになったんだよ。自民党が崩壊していったのは、他でもない、政治家がそんな程度に落ちてしまったからだ。日米同盟が揺らいだ、なんてことを言う前に、日本が米国に受けた仕打ちというものを考えてみろ。大臣経験豊富な谷垣総裁だって、まんざら知らないわけでもあるまい?


ロシアはバカじゃない。というか、日本の政治家なんか比べようもないくらい、抜け目なく、賢いぞ、きっと。
だから、よく見ているんだよ。こっちの様子を観察し、チャンスと見るや、必ず行動し、仕掛けてくるってことなんだぞ。
それが、昨年からの北方領土に対する対応の変化だったんだよ。
日本のおバカな対応を見てりゃ、こりゃ「くみ易し」ということで、やられたんだろ。
尖閣問題での中国への対応を見れば、それは当然だろうな。それだけじゃないだろうとは思うけどね。
米国の日本への対応というのも、勿論そうだ。眼中にない日本なんてのは、今に始まったことじゃない。ダシに使えるなら、それでいいという腹が見え見えだったじゃないの。

従米派の連中がこれまで築き上げた「腰ぎんちゃく」の地位が低下するというので、必死にアピールしていたもののダメだったわけだろう?
所詮、犬は犬なんだろ。

ま、米国がどういう策を仕掛けたのかは判らない。ロシア側に何らかの「材料」を提供した可能性はあるだろうな、と。そうじゃなけりゃ、ロシアがあそこまで積極的に動いてくるだろうか?
そういう可能性というのは、既に書いたことがある。

10年4月>Obama\\'s 10 Days ~鳩山政権の逸機

再掲しておく。
ロシアは、鳩山政権誕生後に日本との関係について新たな何かというものがあるかもしれない、と若干の期待などがあったかもしれない。鳩山の息子がロシアの研究施設にいる、とかいう話題があったくらいだからだ。しかし、鳩山政権の外交無能がここでも遺憾なく発揮され、成果が得られないどころか、1月末の違法操業漁船へのロシア側銃撃事件などでの対処の悪さがあって、日露関係は悪化したと言ってよいだろう。ロシアは日本の方なんて見なくなってしまった、ということだ。

米国としては、こういう時にこそチャンス到来ということになる。交渉進展を図るには好都合だ。イランへの制裁問題というのがあるし、米国としては何とかして新条約の形作りには漕ぎ着けたいという思いがあったであろう。そうすると、例えば「北方領土問題には、米国は一切関知しない、立場も態度も意見も表明しない、日露で直接やっていいですよ」とか約束すれば、ロシアが条約締結に向けて合意を急いでくれなくもない、ということになるわけだ。


米国がロシア側にそうした言質を与えたのかは不明だ。だか、言っても不思議じゃない、ということは思うね。

で、この1カ月後には日米共同声明が出されてしまった。鳩山総理が屈してしまったからだ。
鳩山総理が頑として受けなければ、そうはならなかったんだよ。ルーピーに、この意味が判るか?
外務省のクソどもは、自分たちの利益を優先して巻き返したんだぞ。


それと、内田先生が書いてたのが、「リゾート説」だ。

方便について (内田樹の研究室)


これも、以前に書いた話。

09年3月>小沢発言の「踏み絵」効果

(再掲)
日本の基地の主なものとは、沖縄をはじめとする、米兵への「リゾート地」提供という意味合いでしかないでしょうよ。実際米兵がそう思っていて、そう言っているんだもの。違いますか?
占領軍が長らく留まるのは、極めて特殊な支配地域だけでしょうな。北朝鮮や中国がアブナイ、とか言うのなら、在韓米軍は「日本よりも圧倒的に多く」しなければならない、という話になるのは、普通なんじゃないの?


内田先生の書いている「リゾート」というのは、まさしく「ラスト・リゾート」的な意味合いでしょうけれど、海兵隊にとっての沖縄というのは本当に全世界の中で残された稀少な「ラスト・リゾート」でしょう。

それから、小沢排除がどうしても必要だと判断された最大の理由とは、恐らくこうした思考傾向があるからだろう。だから、危険人物として排除しなければならなかった。それが、小沢の「政治とカネ」というバカ騒ぎの正体だ。マスコミがこぞって「政治資金まつり」を仕掛ければ、当然そうなるだろうな。それほど米国及び従米派の連中は、焦った、ということだろう。

09年9月>沖縄とアフガンは全く違う

(再掲)

米軍の占領下にあった戦後の沖縄は、1972年の返還まで、日本ではなかった。ましてや、米国でもなかった。ただの無法地帯でしかなかった。沖縄住人を虫けらのように扱う、鬼畜に乗っ取られた島だった。面白半分に人間狩りを行って射殺するとか、強姦の獲物を狩るような、米兵のやりたい放題天国だった。彼らを裁くものは、何一つ存在していなかった。日本の法は及ばないのは勿論のこと、米国の法すらも適用されない、完璧な暴力島だった。

米兵の誰一人、戦闘で死ぬことのない「安全な沖縄」にいながらにして、鬼畜の所業を行う米兵たちは沖縄人を殺戮し強姦し、何のお咎めを受けることもなく、リゾート生活を楽しんだのだ。それが、沖縄の真実だ。戦場なんかではないぞ。



沖縄がリゾートだったのは、今にはじまったことではない。
海兵隊にとって、ずっとそうだったんだよ。そして、米国も米国マスコミも、そうした事実をずっと隠蔽し、日本国民にも米国国民にも知らせずに来たんだ。
戦争が終わってでさえ、地獄が待っていたんだぞ!
沖縄の人々は、この抑圧に何十年も耐えてきたんだぞ!


ああ、それから、バーレーンの基地ね、今後どうなるか見ものだわ。

給油活動停止後の世界


07年11月>給油利権も色々あったんですね

08年1月>続・本当に議論したと言えるのか~特措法のこと


これもオレの呪い効果?、でしょうか??(笑)

Curse of the Futenma




マジ死んでる

2011年02月24日 20時56分25秒 | 俺のそれ
ここ数年来なかった、絶不調。

風邪をひくなんざ、気合いが足らんのだ!とか豪語しておったところ、今般瀕死の様相である。

喉の痛みと腫れの感触が悪化して、しまいには発熱。
声がまともに出せない。
「あんた誰?」状態。
電話の声の主がまるで別人が如く、かすれた弱々しく「オレだよ、オレ…本当なんだよ」と答える始末。
オレオレ詐欺かよ。

というのは冗談だけど、ま、オレオレとは言わないまでも声が変になっているのは本当で、声を聞いた人たちは訝しく感じるみたい。なので「○○なんだけど、いや、風邪で声がこんなで…すみません…」ってなことになってしまう。


暫く熱発が続き、頭痛が酷く、何たる不覚と後悔するも時既に遅し。潜伏期を過ぎてしまうと、もうダメなのであった。
今朝からは少し熱が下がったが、頭痛は少しあるのと、咳がある。喉の痛みは軽減した。今もちょっと熱発。

自分が頑張るしかない、とヤケ気味に頑張ったら、体力を極端に消耗してしまい、一気に免疫能低下を招いたのは間違いない。
自分でも、ああ背負い過ぎだな、というのは感じていたからね。
すると、その直後より発症となってしまった。

ヤバい時期に来ていたのに、あそこで十分な休養と体力回復があれば、発症せずに済んでいたかもしれない…
なのに、頑張り過ぎた。


変化を感じたら、素直に休養しましょう、というのが、今回の教訓であった。
ゲホゲホ、咳がつらい…胸や腹の筋肉痛のような感じだ…
まあ、自業自得か…



やっぱ「電脳Watson」が圧勝だったらしい

2011年02月21日 21時12分36秒 | 俺のそれ
そりゃまあ、そうだろうね。人間の記憶力には限界ってものがあるから。

この続報だそうです。
電脳「Watson」はタチコマを超えられるか?



「怖いほど賢い」人間破ったスパコンの未来は… : ニュース : ネット&デジタル : YOMIURI ONLINE(読売新聞)

(以下に引用)

 【ワシントン=山田哲朗】米IBMのスーパーコンピューター「ワトソン」が、人気テレビ番組で人間のクイズ王2人を破り、米メディアで人工知能の未来に注目が集まっている。


 16日の放送終了後、ネット上ではワトソンを巡って「怖いほど賢い」「コンピューターが人間を超える時代が始まった」などの書き込みがあふれた。ニューヨーク・タイムズ紙(17日付)は1面で「コンピューターの勝ち」と報じた。

 放送直前に発売されたアトランティック誌(3月号)とタイム誌(2月21日号)は人工知能を特集し、そろって「シンギュラリティー(特異点)」と呼ばれる議論を紹介した。これは数学や物理学の用語で、従来の法則が通用しない新たな地平の出現を指す。


 文章音声読み上げ機などの開発で知られる米国の発明家レイモンド・カーツワイル氏(63)は、この用語を転用し未来を予想。コンピューターはあと35年ほどで人間の能力をしのぐレベルに到達し、人間の代わりに知的労働をこなすようになり社会のあり方を根本から変えるとの説を提唱している。



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いよいよ、自分の脳みその使い道に悩む時がやってくるのかも。
何でも質問してしまう幼児みたいになってしまうのかな?
んー、いずれボケてくるだろうからと思ってはいても、ちょっと寂しいかも。




ロシアは北方領土の不法行為を認めよ~3

2011年02月20日 14時35分20秒 | 外交問題
③ロシアには領有の根拠はない

ロシア人は言う。
「第二次大戦の結果、我々の領土となった」
それが本当に国際社会で通用する論拠ならば、出るところに出て決着を付けたらいい。旧ソ連、今のロシアが北方領土を自分たちのものだと主張する論拠があるのなら、それを示せばいい。
ロシアは日本の主張する点について反論してきたりはするけれども、何故自分たちの領土であると主張できるのかについて、まともに理由など示したこともないんじゃないのか?
第二次大戦の結果、というのは、ヤルタ協定のことか?
ヤルタ会談 - Wikipedia


ロシアが言う根拠というのは、ヤルタ会談での秘密協定で「ソ連が頂くと決めたんだ」ということしかないのではないか?
また喩えで申し訳ないが、それがどういうものかを平易な例にしてみよう。
まず、AとBが銀行強盗をしようと企んでいた。銀行の警備員は銃を装備しているのできっと反撃してくるに違いないだろうから、誰か手助けしてくれるヤツがいると助かるなと考えていた。そこに丁度Cが表れて、「オレも一緒にやらせてくれ」と言ったわけだ。ああいいよ、ということで、AはCに「銀行強盗に成功すれば、お前には10万ドルやろう」という約束をした。
で、銀行強盗成功の暁には、Cは「銀行から奪った10万ドルはオレの手の内にある、だから、この金はオレのものだ!」と主張できるよ、ということだ。

これに類することを言っているのが、ロシア人である。
どうやらロシアの法によると、こういった不法な約束を前提としていても、現実に今手の中に納めているヤツが所有権を主張でき、それが正しいと信じられているということである。平たく言えば、不法原因給付みたいなものではないか。ソ連が奪った領土は、不法原因によって”給付を受けた”結果である、というのと似たようなものなのである。

ヤルタ会談での密約を論拠として領有の主張をするのは、明らかに違法である。

これには、更にオマケが付く。
以前のサンケイ記事で紹介されていたのだが、記事のリンクが消えたので、一部だけ紹介しよう。これは、チャーチル首相の通訳をしていたヒュー・ルンギ氏の証言である。

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ヤルタ会談についてルンギ氏は「ソ連は対ドイツ戦の勝利をほぼ手中に収めていた。 スターリンはご満悦の様子で、彼を取り巻く空気は快活そのものだった」と振り返る。 そして「極東問題はルーズベルトとスターリンの2人で話し合われ、チャーチルは署名に 応じただけだった。それが公に知られるようになったのは戦後何年もたってからだ」と語る。

ルンギ氏がヤルタ協定の存在を知ったのも戦後のことだが、「スターリンはルーズベルトに『千島列島は日本が第二次大戦で占領した領土の一部だ』とデタラメの説明をした。
ルーズベルトは、千島列島が日本の領土になった歴史的経緯を正確に示した米国務省の資料に、 目を通していなかった」と説明。「千島列島は1875年の樺太千島交換条約でロシアから譲渡された日本の領土で、引き渡しは国際法上の誤りだ」と断言した。

チャーチルのすぐ後ろで3首脳のやり取りを観察した氏は、スターリンについて「彼はすべての事実と、自分が何を求め、何を成し遂げたいのかを知っていた。非常に簡潔に要点を突いて話し、袋小路に迷い込むことはなかった」という。すべて暗記していて誰の力も借りず受け答えし、「会談中、一切メモを受け取らず、 決意が固いことを周囲に見せつけようとしていた」という。
一方、高血圧を患っていたルーズベルトは「見るからに調子が悪そうだった。顔はロウのように黄色かった。顧問団から多くのメモを受け取り、質問に答えるのを助けてもらっていた。チャーチルともメモを交換していた」と振り返る。

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このように、スターリンのウソの説明によって、ルーズベルトは騙されたということなのだよ。不誠実な説明によってルーズベルトは誤った判断を誘導されてしまったのだ、ということである。
日本がソ連を騙したんじゃないぞ。
ソ連がアメリカを騙したんだ。


上の記事を書いた記者氏の別な参考記事も紹介しておく。
【土・日曜日に書く】ロンドン支局長・木村正人 ヤルタ協定に残された暗号  - MSN産経ニュース


それと、日本は放棄したんだ、というようなことを言うこともあるが、サンフランシスコ条約はソ連は署名してないから、言える立場にない。

それから、日本が平和条約締結で放棄したと言われている「Kurile Islands」だが、4島は含まないというのがそもそもの出発点だ。
ロシア人は、国後、択捉、歯舞、色丹の4島について、クリル諸島とは言わない。「南クリル」と呼ぶのである。それは、現在のロシアの閣僚でも、そうだ。

日本はロシアと1875年の千島・樺太交換条約を締結した時、樺太をロシアに譲渡し、代りに「Kurile Islands」を受け取ったのである。その時には、既に4島は日本領だった。だから、ロシア帝国から4島を受け取ったわけではないのである。ロシア人の言う「クリル諸島」を、日本が譲り受けましたというのには、「南クリル」は元から含まれていない。

名称やグループ分けの定義などに混乱が見られるが、それは、過去の経過の中で全ての情報を正確に知っている人間たち以外にも名称を用いて誤用、濫用を含みつつ議論されてきたりしたのが原因で、少なくとも日露戦争以前から日本領だったものを「第一次世界大戦後に獲得した領土」だの「強欲の結果、獲得した領土」だのという範疇に入れられたのでは、たまったものではないのである。


米英中は「領土不拡大」原則を確認していたのだから、ソ連が領土を拡大できる理由などないのだ。
ソ連がポツダム宣言に参加した時点で、カイロ宣言に拘束されるのは当然である。


世界には出鱈目が通用する時代があった。それは、暴力支配が圧倒的優勢だった時代だ。暴力に屈するのは、弱者にとって止むを得ないという時代だった。
しかし、それを許し続ければ、やっぱり暴力が勝利してしまう、ということを招くのである。暴力が支配する世界を望むのか?
ロシアは、北方領土の獲得経緯が「不名誉なウソ」によるものだということを当然知っているであろう。
日本が原爆を投下され、ポツダム宣言の受諾直前であることを知った上で、掠奪しにやってきたソ連軍が連合国をも騙して獲得した土地なのだ、ということだ。

これを恥じることもなく、むしろ「奪ったものは絶対に返さない」という強欲さをメドベージェフ大統領以下が国際社会にアピールしているのだ。日本は戦争に負けたから奪われたんだ、という彼らの理屈を認めてしまえば、暴力と強欲を正当化し称揚する世界に逆戻りするのと同じである。
戦争に勝った者が正しい、勝利した者は奪い取ることを許される、どのような手段をもってしても勝てばいい、という、昔みたいな愚かな時代に戻ってしまうということである。



巨額税還付金の恐怖

2011年02月19日 23時08分58秒 | 法関係
ひょっとして、という懸念が現実になってしまったという好例か。

時事ドットコム:追徴課税の取り消し確定=2000億円還付へ-武富士元会長贈与訴訟・最高裁

(以下に引用)

 消費者金融大手「武富士」=会社更生手続き中=元会長(故人)夫妻からの株贈与をめぐり、長男の元専務武井俊樹氏(45)が、国に贈与税など1330億円の追徴課税処分取り消しを求めた訴訟の上告審判決で、最高裁第2小法廷(須藤正彦裁判長)は18日、課税処分を妥当とした二審判決を破棄し、処分の取り消しを命じた。国の敗訴が確定した。
 国が武井氏に支払う還付金は、利子を含めると約2000億円の見込み。個人への追徴課税取り消し額としては過去最高とみられる。
 贈与時に日本と香港を行き来していた武井氏の住所が、当時の税法で非課税だった海外にあったかが争点だった。武井氏は香港出国が節税目的だったことは争っておらず、課税回避のための滞在地を住所として認めるかも争われた。
 第2小法廷は「滞在が課税回避目的だったとしても、住所に当たるかは客観的な生活実体があるかどうかで決めるべきだ」との判断を示した。その上で贈与前後の3年半のうち、香港での滞在日数が3分の2に上った点などから住所は香港だったと認定、課税を違法とした。
 当時の相続税法には贈与税回避目的の国外滞在を取り締まる規定がなく、第2小法廷は「法解釈には限界があり、立法で対応すべきだ」と付言した。(2011/02/18-19:35)


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こういう結果を招くのではないか、という恐怖は以前からあったものでしょう。
拙ブログでも取り上げたくらいですので。

07年6月>国税庁の頑張りとは裏腹に…

還付加算金とかの金利は、実情に合わせて見直すべきなのではないかとも思いますよね。
他の判決の金利計算でも高金利が気になるところです。



ロシアは北方領土の不法行為を認めよ~2

2011年02月18日 17時42分23秒 | 外交問題
②「ハーグ陸戦条約」に反する行為


ロシアの言う「第二次世界大戦の結果」とは何か?
彼らにとっての結果とは、終了間際に日本領に攻め込んで占拠した、という事実であろう。外形的に見ると、ソ連が日本の領土を強奪した、ということでしかないわけである。喩えて言えば、イラク戦争でイラクに攻め込んだ米軍がどこかの地域を占拠したまま返還せず、イラクの領土を「米国のものだ」と主張して分捕るようなものである。戦争に勝ったら、何をやってもいいのか?

ロシアにとっての国際法とは、無視しても当然という考え方なのかもしれないが、それを許容するわけにはいかないのである。無秩序を奨励するような真似はすべきではない。
さて、その国際法であるが、有名なハーグ陸戦条約(協定、規約)というのがあるわけである。その中で、次のような規定がある。

▼第43条
国ノ権力カ事実上占領者ノ手ニ移リタル上ハ、占領者ハ、絶対的ノ支障ナキ限、占領地ノ現行法律ヲ尊重シテ、成ルヘク公共ノ秩序及生活ヲ回復確保スル為施シ得ヘキ一切ノ手段ヲ尽スヘシ。

▼第46条
家ノ名誉及権利、個人ノ生命、私有財産並宗教ノ信仰及其ノ遵行ハ、之ヲ尊重スヘシ。
私有財産ハ、之ヲ没収スルコトヲ得ス。


ソ連の行為は、いずれにも反する。
現行法の尊重などあったか?
名誉、権利、生命について尊重などあったのか?
私有財産の没収を行ったではないか。いや没収などという生易しいものではない。略奪である。

また戦勝国が占領地域を有しているとして、それだけでは領土の獲得にはならない。双方合意の条約締結―通常であれば平和条約とか講和条約などであろう―によって、戦後処理が確定される。戦闘で地域を占領しただけでは、その領土の帰属を占領国側のものとすることはできないはずである。

ロシアの言う「第二次世界大戦の結果だ」というのは、ソ連軍が不当にも占領を行った、という事実であって、占領イコール領土獲得を意味するものでない。ロシアは占領したことをもって、自国領土としての権利を主張しているものと思われるが、甚だ見当違いである。


更に占領地の実効支配を理由として所有を主張することもできない。

▼第55条
占領国ハ、敵国ニ属シ占領地ニ在ル公共建物、不動産、森林及農場ニ付テハ、其ノ管理者及用益権者タルニ過キサルモノナリト考慮シ、右財産ノ基本ヲ保護シ、且用益権ノ法則ニ依リテ之ヲ管理スヘシ。


この条項にあるように、占領国は占領地の公共建物・不動産・森林・農場の管理者及び用益権者に過ぎない、ということである。平たく言えば、一時的な管理人に過ぎず、所有者になれるわけではないということである。

ビルのオーナーでもない、ただの管理人に過ぎなかった人物が、「このビルはオレの支配下にある、だからオレのものだ」と一方的に主張し、ビルを不法占拠したまま、勝手にビル内部を改造したりビル内で集金したりしているようなものである。最近だと、このビル工事の「下請仕事をくれ」と言って近づいている中・韓がいるらしいが、類は友を呼ぶとはまさにこのこと。
無法者同士ウマがあう、ということかもしれない。


北方領土の私有財産部分はそもそもソ連に処分できる権限はない。国有財産部分についても管理者及び用益権者たる立場にしかなり得ず、領有を主張できるものではない。
”第二次世界大戦の結果”、ソ連軍はこうした管理者たる地位にはなれたかもしれないが、所有者にはなっていない。

ロシアのメドベージェフ大統領をはじめラブロフ外相などが言う「第二次世界大戦の結果」というのは、日本の歴史認識云々なんかには無関係に、ソ連は占領国という立場になった、というだけに過ぎない。
たとえ中国とロシアが一緒になって対日戦争戦勝記念を祝おうとも、連合国側の掠奪行為が正当化されるわけではない。法と秩序のない野蛮な世界の人間とか、暴力崇拝の無法者であると、「勝ったから奪っていいんだ、奪って何が悪い」という理屈になることは間違いないだろうけれども。

法よりも暴力が優先され正当化される国家ということなのであろう。
きっとニコライ2世も草葉の陰で泣いているに違いない。



ロシアは北方領土の不法行為を認めよ

2011年02月17日 21時40分47秒 | 外交問題
①「日ソ中立条約」に反して領土侵犯

日ソ中立条約は1941年4月25日発効であり、有効期間は5年である。申し出がなければ自動更新となるが、満了日より1年前までに通告すれば延長はない。
よって、ソ連は1945年4月5日に「延長しない旨」申し出を行い、これにより同条約は5年間で終了となるはずである。すなわち、日ソ中立条約は1946年4月24日までは有効、ということになる。ソ連が日本に通告してきた手続は、条約の条文に沿うものであったのである。

もしも、ソ連が戦後に主張したが如く、不誠実な条約締結だった、平たく言えば「日本に騙されて不当な条約を結ばされたんだ」ということなら、何故この当時からその旨主張するなり、条約は無効につき破棄する、と通告するなりしなかったのか?
本当にこの条約が問題だとか、日本に条約違反があるということなら、どうして条約破棄を宣言した1945年8月8日までの期間に、一度でも抗議なり条約改定・無効とする交渉なりを言ってこなかったのか?

要するに、ソ連の言い草というのは後付けの屁理屈に過ぎず、それが通っていたのは「戦勝国」すなわち連合軍側にいたから、ということだけだろう。
ロシア人には「estoppel」という法理は存在しないらしい。
日本側に「条約の更新はしないから」と言っておきながら、その僅か数ヶ月後になってから「やっぱ、あの条約は無効にするから、そんな約束事は一切知らん」と騙し撃ちをするような連中、ということである。

しかも、ソ連が対日参戦してきたのは8月9日であり、日本軍の反撃はないということを分かった上で参戦してきたのだ。こんなちんけな話を「ソ連は日本に勝った」とか豪語されても、単なる火事場泥棒という程度でしかない。ドサクサ紛れに、便乗してやってきたというだけに過ぎない。


法学には疎いと思しきラブロフ外相は「日本は第二次大戦の結果を認めよ」とか言い放っていたそうだが、日本はソ連に敗北したんじゃない。アメリカに負けたんだ。ソ連はドサクサ紛れにやってきた、単なる掠奪集団に過ぎない。



「ルーピー鳩山」前総理の「抑止力は方便」発言の真実(笑)

2011年02月16日 18時49分33秒 | 政治って?
こんなことは、最初から分かっていたことだった。
彼の目の色とうつろいを見れば、誰がどう見ても分かるものだったはずだ。ぶらさがりで気付かない方がおかしいんじゃないのかな(笑)。

再掲しておこう。


09年12月>続・日本の外務省とマスコミは日米関係を破壊するつもりなのか

鳩山総理もやはり同じく、バッシングに晒された結果、「グアムの線はない」ということをうっかり喋ってしまったわけである。愚かなり。
鳩山総理に「抑止力」なんてものが判るわけがない。沖縄に海兵がいることで、何がどう違うのか説明できるのか?(笑)
要するに、これまで言われてきた論点の殆どがデタラメか、嘘っぱちであったということが明らかになっただけである。


分かるわけがない、と言った意味が分かったでしょう?
北沢大臣は当初から知っていたはずだ。鳩山総理の動向や反応を最も注意深くみていたはずだからだ。防衛省官僚たちからも、情報が入っていたはずであろう。まあ、恥も外聞もなく、自ら無知と無責任を”告白”したりするような総理大臣がいるとは到底思われないので、驚くのも無理はないが。北沢大臣にとっての「人生で1、2を争う衝撃」というのはそういうことだろう。確かに普通では考えられないからね。宇宙人orルーピー鳩山くらいの奇人変人でなければ、起こりえないようなことだから。

ただ、鳩山前総理の言うように、後付の理由だったというのは事実だろう。
仕方なしに言ってしまった、ということだ。



小沢を陥落させない限り、普天間問題で鳩山政権の譲歩はない

鳩山総理の「抑止力」

「小沢切除」で巻き返しを狙う従米派の目論見



エジプト民主化運動の雑感

2011年02月14日 18時46分44秒 | 外交問題
チュニジアで政権打倒に成功したという情報は、エジプトをはじめとする周辺諸国にもたらされた。これが点火材となったであろうことは想像がつくのだが、これだけであれば、不十分であったかもしれない。

エジプト内務省系の治安維持・警察部隊がデモ隊鎮圧に動いており、これら実力行使でデモが終息させられていたなら、ムバラク大統領はまだ政権維持を続けていられただろう。

ところが、現実はそうはならなかった。
人々には、昔にはなかった武器が加わっていたからだ。それは、治安部隊の攻撃を押し返すだけの強力な攻撃兵器―例えば自動小銃など―ではなく、日本の安保闘争で大活躍したゲバ棒だの鉄パイプだのでもなく、インターネットという静かな武器だった。


エジプトでの大規模デモ行動は、まさにインターネットのカスケード効果の威力を見せつけることになった。
最初はごく少数の「刺激」が与えられただけだった。行動を主導したり呼びかけた、初期の人々である。それがいくつかの「メディエイター」を経て拡散し、多くの人々に働きかける効果をもたらした。
同時に、同じスローガン、シュプレヒコールなども効果を維持・拡大したであろうことは推測できる。使われたツールがフェイスブックだったのか、ツイッターだったのかという違いは、あまり重要ではないだろう。伝達手段というか、増幅装置としての役割を担うものが、同類のネットワークであったというだけなのだから。

(参考
05年4月>電脳炎上と現実炎上

05年9月>知識階層は弱体化が進んだのか

07年11月>エコーチェンバーはどこにあるか


現実的な対抗手段というのは、民衆の暴動やデモなどに対しては、警察権力と軍隊というのがあるわけだが、軍隊というのは基本的に自国民を攻撃するようには訓練されていないはずだ。それも、無防備な一般国民を武力で制圧、攻撃するということには、かなりの心理的抵抗があるはずなのである。一方で、内務省系の警察組織となると、ムバラク大統領により近い存在ということになり、権力構造の一翼を担うということにはなるだろう。通常状態であれば、弾圧組織として存在するのがこれら警察組織だからである。

ムバラク大統領は、デモが発生してから一度は大衆に迎合するような姿勢をみせようと、確か内務省の大臣の首を挿げ替えたはずである。目先の不満を逸らそうと、弾圧組織トップの首を差し出して、ご機嫌取りというか国民の許しを請うたということだ。しかし、国民は騙されなかった。というより、満足などしなかった。ムバラク大統領の見え透いた生贄であることは、誰が見ても一目瞭然だったのであり、エジプト人の怒りを納めることはできなかった、ということである。

インターネットは、まさしくエコーチェンバーとしての役割を存分に発揮した、ということである。
最終的には、軍隊の行動が決め手となったのはご存じの通りだ。
エジプト軍は国民の信頼が厚く、サダト大統領時代の第四次中東戦争でシナイ半島を取り返した英雄だ。その軍部は、ムバラク大統領側につくことはなく、エジプト国民側についた。
恐らくは、内務省系との権力闘争という側面があったのではないかと思われる。しかも、長期政権の腐敗した大統領とその腰ぎんちゃくどもの味方をするくらいなら、一般大衆の味方について尊敬を集める方がマシだと考えるであろう、と。
イスラエルとの和平を切り開いたカリスマ指導者であるサダト大統領が暗殺されるという”ラッキー”で、大統領の座を手にしたムバラクがこれほど長期間に渡って権力の座に留まることなど、誰も予想できなかっただろう。当時のエジプト軍もそうだったろう。今回の一件は、そうした過去と決別するいい機会、ということだったのだろう。

もしも軍隊が国民に向かって発砲したり武力制圧を敢行していたとすると、以前に起こった中国の「天安門事件」と同じような結果となっていたであろう。流血の大惨事ということだ。軍隊が一般国民に向けて発砲するとそうなるだろう。少なくとも中国人民軍はそうだった。エジプト軍はその選択を回避した。だからこそ、今回の政権交代劇は成功した、ということなのである。


インターネットのお陰かどうかは判らないが、不名誉が世界中に見られてしまうということの意味が、今回のエジプトでの大衆運動に現れたということではないかと思える。大国といえども、「世界が見ている」という前では、滅多なことはできない、ということである。

ここからは、オマケ的な話。
米国がムバラク大統領の退陣を望んでいたというのは、説得力に欠けるように思える。最初の頃の米国側の反応というのは、「落ち着いて、まあ、落ち着いて、よく話し合いましょう」と双方に自制を促していただけであった。デモ側の支援とか、ムバラク退陣を容認しているような発言は見られなかった。所謂表向きの形式的な態度表明であって、「民主主義は大事、デモや集会の自由とか言論の自由は大事、だから、政府側もデモ側も落ち着いて話し合い、妥協点を見つけ出してくれ」というようなものだった。ところが、エジプト人の怒りの具合が思いの外強いということを知るようになると、ムバラク大統領には「国民の要望を聞け」すなわち暗に退陣を容認するようになったように思われる。情勢判断から、次の政権が穏健的な民主政権が登場しそうだ、ということが読み筋にあったからではないだろうか、と。

イスラエル側の判断としても、次期政権が過激なイスラム原理主義には傾くことはなく、「流血はもうたくさんだ」(by サダト大統領)の姿勢と気分はエジプト国民に広く共有されている、ということだろう。イスラエルとアラブ諸国との和平は現状のまま維持されそうだ、エジプトは強硬路線には行かないだろう、ということでムバラク追い出しの準備が「整いました~」ということでは。米国かイスラエルの支援を受けられるだろうという(エジプト国内の)政治勢力は大体定まった、ということではないだろうか。


いずれにせよ、エジプトの民主化運動は大きな意味を持つものとなった。



映画『ミレニアム2・3』

2011年02月11日 16時13分39秒 | 俺のそれ
以前にちょっと書いた作品の続編。借りてきたDVDで、2と3を一気観した。

不遇な少女リスベットの人生に数々の苦難が襲いかかる、というのが、非常に痛々しい。

彼女を救い出してくれたのは、最終的には弁護士や裁判官たちだった。
勿論捜査当局の強力な権力があればこそ、ではあるけれども。幾度か窮地を救ってくれたのは確かだし。


社会的地位のある人間たち、実力組織の人間たち、そういう連中が邪悪で結託している場合には、対抗するのが非常に難しいということなのだな。それに立ち向かってゆくリスベットという女性像が、世の中の多くの女性に”強さ”を与えてくれるような気がするのだ。

雑誌社ミレニアムの人間に生命の危機が訪れた時、ジャーナリストたちがどうするのか、という部分も現実世界と同じように感じた。編集長が言った、「責任があるのよ」というのは、本当にその通りだと思った。雇用している記者たちに危害が加えられたら?そう考えるのは、責任者としては当然なのだから。葛藤はあるに決まっている。
ミカエルが「エゴイスト」ぶりを発揮して出版に踏み切ったが、世界中でジャーナリストたちの命が脅かされているのだ、ということは、常に考えていなければならないなと思った。ロシアだけじゃないのだ。最近話題のウィキリークスだけの話でもないのだ。


戦う女性たち―裁判官、弁護士、公安警察、いずれにも登場していたのが印象的だった。リスベットの泥沼からの脱出を支えたのは、そうした女性たちだった。やっぱ、女性は強い。

んー、女房殿には頭が上がりません、といった話とは関係ないよ(笑)。



トヨタ叩きで儲けた連中

2011年02月09日 21時23分11秒 | 社会全般
この発表を受けても、アメリカのメディアは何らの反省もないだろう。彼らが「トヨタバッシング大炎上」を担っていたにも関わらず、それは何らの問題もなかったという認識なのであろう。

日本の腰抜け官庁だけじゃなく、反論する勇気さえないマスコミと従米派の連中がもたらした結果だ。

嵐の中で、戦った人間は誰だったか?
誰もいなかったじゃないか。
あの時、日本で誰も反論してなんかいなかったんだぞ。誰も擁護したり反論を報じたりもしなかったんだぞ。


中国を批判できない「Wikileaks」排撃国家(笑)


傷ついた信頼は、戻らない。
ブランド・イメージは、そう簡単には回復されない。


10年3月>トヨタ問題で明らかになった米国の情報操作網


10年6月>「捏造する国」の何が信頼できるのか


日本国債格付けの引き下げで、菅総理の「疎い発言」というのがあったが、何て間抜けな総理なんだと思ったよ。ま、しょうがないんだけどさ。


トヨタ問題の代償は大きい。
それは、何か分かるか?

卑怯者の国が、どういう手法を使ってくるか、ということが、身に染みて判ったということさ。


鏡よ鏡よ鏡さん、世界で一番汚い国はどこですか?
世界で一番憎むべき国はどこですか?
世界で一番危険な国はどこですか?


失われた信頼は、そう簡単には戻らない。
築き上げるには100年かかるが、失うのは一瞬。
判るよな?

トヨタが失った信頼がそう簡単には戻らないのと同じく、どこかの国に対してもそうなんだってことだ。

いいか、これが彼らのやり口だ。
日本の企業はよく見ておくことだな。



ある人に、一番嫌いな国はどこですか?
と尋ねたら、何と答えたと思う?


→美国(笑)



映画『センチュリオン』の感想

2011年02月08日 21時39分19秒 | 俺のそれ
前作の『300』の姉妹作品、ということらしくて、期待していた。
が、物語の展開としては、かなり残念な感じで終わってしまった。

元々のローマ軍の第9軍団だったか、そういうのがマイナーというのもあるが、前半に比べて後半の段々と残念具合がアップしてゆく過程が、かなり寂しい。

最後に、男があの魔女の下へ戻っていったこと部分は、心を救われた。

逃げ延びる人間たちの数が少ないので、もうちょっと人間の描写というか描きこみみたいなのがあると良かったんじゃないだろうか。あれでは、死んでいった男たちが余りに可哀想、な感じ。


ああ、悪い癖だけど、ついつい前作の出来と比べてしまう、というか、『300』の感じを基準としてしまって評価するから厳しくなってしまうのかな。