いい国作ろう!「怒りのぶろぐ」

オール人力狙撃システム試作機

AIGボーナスベイべー(笑)

2009年03月31日 19時56分12秒 | 経済関連
あっちでもこっちでも、話題を振りまいている一件について。
「米べー」とか揶揄されるのはどうしてなのかは知らない。別に、ロックミュージシャンとか及川光博には関係ない(「○○だぜ、ベイべー」みたいなキメ台詞を吐きそうだから、笑)とは思うけど。


従業員たちが身の危険を感じるとか、泣きの手紙とか、そこまで行くか、という大フィーバーぶり。別に日本で問題にしているわけでもないし、身の危険を感じさせているのは、自国民だということをまず理解して欲しい。誰の税金を使ってもらっているか、ということも関係しているのですけどね。米国国民が怒るかどうかは、自由にさせてあげたらよろしいと思いますので、私から見れば、どっちだっていいんですがね。けど、高額ボーナスを支払わねばならないと考える会社側にも、貰う権利があると強硬に主張する従業員側にも、大いなる疑問しかわいてきませんね。全く理解不能。だって、昨年から政府支援を受ける企業のトップがジェットでやってくることさえ、あんなに槍玉に挙げられてバッシングに遭ったというのに、どうしてわざわざ国民の怒りを一層煽るようなことをするのかな、とは思いますよね。火に油を注ぐようなもんじゃないですか。それは、「火を見るより明らか」(笑)ではありませんか。なのに、多くの米国民を怒らせるようなことを、ワザとやってるとしか思えんのですよね。


まず一番に思うのは、もしも政府支援が受けられていなければAIGは破綻していたであろう、ということですよね。そうなれば、多くの債権者たちが列を作るわけですよ。こっちに払え、という取立てが殺到する、ということに他ならないわけですよ。そんな状況でAIGの幹部だの従業員だののボーナスや給料なんて、債権者の列の何番目か判らんけど、列の後ろの方でしかないわけです。順番が来ても、満額もらえることなんてまず有り得ないでしょうよ。ボーナスを貰う権利がある、なんて、いくら意気込んで主張してみたところで、他の債権者たちだって同じく法的に貰う権利がある、という主張をするんですから、優先順位に従って配分がなされるだけでしょう。

つまり、AIGの幹部や従業員の取り分なんてほぼゼロか、あっても微々たる額でしかない、というのが、法的権利なわけでしょう?もっと優先順位の高い債権者たちに分配されてしまうんですから。私が貰えるはずだ、と正当な権利を主張するのは勝手だが、法は「破綻したAIGの幹部や従業員のボーナスまでは守ってくれない」というのが当たり前なんですよ。

これを免れただけでも万々歳、というのが、ごく普通の感覚だろうと思います。貰えるものがあるだけまだマシ、ということです。政府支援がなかったら、恐らく1セントだって手に入らなかったんじゃありませんか?ま、記念の社名入りマグカップくらいは、回収できるかもしれませんがね(笑)。

こういう、潰れた場合よりはマシでしょう、という仮定の話をしても、「いやいや、現実には潰れてませんからw」とか言うのかもしれません。開き直りの典型ですかね。


第二に、優秀な人が辞めてしまう、とか言うんですが、大規模なリストラが必要な昨今、高額年俸の従業員が減るなら好都合なんじゃないですかね。プロスポーツ球団でも、高額過ぎる年俸の選手を放出して、もっと安価な選手を雇うというのは、よくある話じゃありませんか。高給を払わないと他へ行くよ、という人たちは、行けばいいんじゃないですかね。欧米金融機関を中心に、金融セクターの人員を大幅に削減することになるだろう、というご時世で、そんなにいい働き口がいくつもゴロゴロとあるとも思いませんけど。
でも、優秀な人ならばいくらでもポストがあるんでしょうから、数億円とか数十億円のボーナスがないとやってられないぜ、という方々は自由に移動してもらっていいんじゃないでしょうか。本当にそんなに優秀な人たちばかりだったのなら、もっとマシな経営になっていたような気もしますがね(笑)。


第三に、損失を出したのは我々ではない、あっちの部署の人間だからオレは関係ない、だからボーナスは頂くぜ、という主張も、何て頓珍漢なご意見なのかな、とは思いますよね。そんな組織があるんですかね。大手電機企業が製品Aの失敗で大赤字になって倒産したとすると、その部署の人間だけが倒産責任を負うんですかね。そんな話は聞いたことがない。製品Bの部署の人間も一緒に負うでしょう。それが組織ってもんです。都合の良い部分だけは「法的権利」を主張し、都合の悪い部分には一般的な法的整理の場合とかけ離れた意見を主張する、という使い分けが卑怯ですね。倒産する時は、自分又は自分の部署が損失の直接原因か否かになんて何の関係もなく、会社は潰れるってもんですわ。そういう決まりになっているんですから。そんな時に、いくら「オレは何ら悪くない」とか言ったって、会社の債務は逃れられないし、自分の持つ債権順位が上がったりはしないでしょうよ。



まるで金融機関の従業員が悪いものみたいに非難するとか、穢い仕事であるかのように言うとか、被害者意識丸出しの同業者諸君も大勢いるみたいですが、多くの納税者が怒っているのはそういうことではないわけで。金融システムに無関係な企業であると、普通に潰されるし、それで従業員に給料もボーナスも払えなくなったとしても、「しょうがないね」で終わりだろ。明日から、職探しの路頭に迷うことになる従業員が大勢いるんだよ。だが、重要な金融機関だから、ということだけで潰れることから救済され、その上巨額報酬まで配られるとなれば、こりゃ怒るでしょう。事実上の「倒産に準じて」やってくれや、という意見が出されても不思議ではないですよ。


AIGは言うなれば人質を取っている犯人みたいなものですよ。そこで犯人曰く、
「オレを殺せば人質を閉じ込めている場所も判らなくなり、必ず人質は死ぬぞ、それでもいいのか。死んでもいいなら、オレを殺せw、できるもんならやってみな」
ということですわ。

確かに、この犯人の言う通り。悪いヤツだから死刑でもいいと大勢に思われているんだけど、そうすると人質(金融システム)が助からない。なので殺せない。しょうがないから、犯人の要求を受け入れて、刑事(政府+納税者)が命を助けてやることにしたのに、犯人は「オレは腹がへってるんだなあ、だから、特上ヒレカツ重を食わしてくれ」とか言って、刑事に内緒でこっそり食ってしまったんですよ。大勢の人たちが「本来は死刑だな」と思っている犯人を仕方なく救ったら、本当に特上ヒレカツを食ってしまったんです。刑事さんたちは昼メシも晩メシも抜きで、空腹なのを必死で我慢して頑張っているのに、本来死刑である犯人は高級ヒレカツ重を好き勝手に食ってるわけですよ。これは、誰だって怒りますぜ。映画みたいな荒くれ刑事(笑)だと、「分らないなら、分らせてやるぜ」ということで犯人の腹に悶絶ボディブローを入れて、今しがた食ったカツを吐き出させてやろうか(=支給ボーナスにほぼ全額課税)、と言いたくなるだろうね。


消費者金融に債務が1億円あるXがいて、「オレが破産したら、お前らみんなも潰れるんだからな、イーヒッヒャッヒャッヒャ」とか言われ、破産を防ぐ為にはY銀行が追い貸しを1億円せざるを得ないとしよう。嫌々ながらも、しょうがなく1億円を貸して返済に回させたのに、Xは銀行から金が入ったもんだから「早速使わせてもらうぜ」ということで、200万円の高級腕時計を購入。Y銀行は怒って、「真面目に返済しろ、お前は1億円の追加融資がなければ破産していただろ」と説教した。するとXは、「1億はオレのもんだ、自由にさせてもらうぜ。これは正当な権利だからな。1億円に比べれば、どーせ200万円なんて微々たる端金じゃねえか」と言い返してきた。
この時、Y銀行がカチーンと来ないわけがないでしょ。
そんなこと言うなら、即座に1億返せ、と言いたいところだが、もしそれをやるとXは破産し、連鎖倒産の嵐になってしまう。だからY銀行には、それができないのだ。だからこそ、余計に腹が立つのだよ。


そういうことを分っていながら、金をばら撒こうとする会社や、自分の持つ債権だけを最優先する従業員といった面々には、要するに金融危機招来の根底にある、過信と強欲、自己の過大評価という傾向があるのだろう。そして、思ったより「金を生まない仕事」に変わってしまったはずの金融業が、今なお「高額な報酬を得るに値する、非常に生産性の高い仕事」であると信じて疑わないのである。
「巨額の利益」を稼いでから高額ボーナスを要求すべし、というのが、資本主義社会のルールなのにね。こういう所だけは、彼らにルールは通用しないらしい(笑)。



こんな事件って…

2009年03月30日 20時10分30秒 | 社会全般
なんか怖い。

小泉ブレーン・高橋洋一東洋大教授を窃盗容疑で書類送検 社会 YOMIURI ONLINE(読売新聞)


あの高橋氏でしょ?
本もバンバン売っていて、何でこんなショボイ窃盗なんかで引っ張られるかな?
自分でいくらでも買えるじゃん。


植草氏の場合と何かが同じなのか、違うのか、まるで判らんけれども、どうしても陰謀論が出されてくるよね、きっと。防犯カメラの映像があるなら、まあ動かぬ証拠ということなのかもしれんけど。


あまりにチンケな犯罪過ぎるわな。
こういうのって、本当にそうなのかどうかは、誰がどうやって確かめられるかな?映像は技術的には捏造できても不思議ではないし。証拠っていったって、これはこれで、でっち上げだろうがナンだろうが、作れるかもしれないし。

何というか、知る術はないよな、と。


前に、疑問に思えた事件は、財務省官僚の集団暴行事件だったが、誰かあれを憶えているだろうか?
果物コロコロで女性を誘ったという、とんでもない筋書きの事件だった。あれで財務省職員の逮捕前映像がニュースで放送されたのだった。逮捕前だったのに、自転車に乗る姿を撮影できるわけがないのだ。しかも、同じ日に、全く別々の場所で出勤前の2人の姿を撮影するなんて、甚だ困難なのに。


事件なんて、作ろうと思えば作れるのさ。
個人的には、そう確信している。



オレみたいな下衆野郎であっても、特定方面には素性がバレてるから、いくら匿名といったって、何かを書いてりゃ葬り去られるかもしれんし。

とある法曹集団にしたって、こちらの素性を知った上で、「当方の言論を封じる為」に、意図的に狙って特定の訴訟を提起していることだってあるから。
要するに、暗に「黙らないと、どうなるか判ってるな」ということで、嫌がらせ的であろうと何だろうと訴訟を提起し、それによって相手側の言論活動を封じ込めを意図したものですよ。

だから、こちらが書けば書くほど、どこか無関係な人たちがとばっちりを食らって、間接的に当方に痛みを与えようとするんですよ。人権派とか弱者擁護を標榜していても、彼らとて手段を選ばない人たちなのだ、というのが実態なのですよ。仮面の下には、マスコミ煽動を通じて相手側に大打撃を与えようという手を使ってくる、老獪な革命戦士のごとき顔が隠されているのです。



こんなのも一緒です(あくまで例示です)。

ネット上で医師の一部がマスコミ批判を展開する
→これに怒った記者の誰かが医師たちや医療を批判する記事を掲載

みたいなもんです。


だから、当方に直接ではなくて、全く関係ない所なんだけど、ぼくとあちらの人だけに通じる「お前のせいだからな、お前が余計なことを書くからだ、判ってるんだろうな」というものですわ。
オレが書くと、他の誰かに被害が及ぶぞ、というような、言ってみればある種の脅しですわな。双方で判っている人間だけが、判るんです。傍から見ていても、何も気付けないだろうと思いますけど。

要するに、オレが書かなければ、向こうも「書かなかったであろう記事」とか、「訴えなかったであろう訴訟」とか、「○○しなかったであろう○○」とか、そういうのはいくつもあるんです。



みんなは、ぼくの頭がオカシイんじゃないか、陰謀に毒されているんじゃないかと思うんだろうな、ということは判っているよ。
パラノイア?っぽい、どこか壊れた感じのぼくの文章を、これまでに読んでくれた人なら、誰しもきっとそう思うだろうな、と推測している。頭のネジの1本や2本がおかしくても不思議じゃないよね、と、納得できるんじゃないのかな(笑)。

それでもいいんですよ、ぼくは。


海堂作品の登場人物じゃないけれど、ある種の豹変したような人格が表出されるという人物像のことが、よく判るんだ。



欧州予選は本当に大変なんだね

2009年03月30日 18時52分59秒 | いいことないかな
こうやって鍛えられるから、強くなるということかも。

ポルトガル代表のW杯出場に黄信号 地元紙は一斉に絶望視(スポーツナビ) - Yahooニュース


こうした状況はポルトガルに限ったことではないわけで、予選を抜けるのが本当に大変そう。

スポーツナビ|ワールドカップ|ヨーロッパ予選

グループ1だと、FIFAランキングでは下位の38位デンマークと48位ハンガリーが勝ち点10。常連国とも言える10位ポルトガルや25位スウェーデンがアルバニアと勝ち点6で並んでいるという波乱。2位以内に入れないと、プレーオフ戦にも進出できないので大変なのだ。デンマークって、予想外に大健闘とかあるから不思議な国だよね。

グループ2は、19位ギリシャと22位スイスを18位イスラエルが勝ち点1差で追うという、三つ巴の大混戦。実力的にも拮抗している感じなので、ここでも一つは確実に消えるわけだ…。日本が35位くらいで、上には32位のオーストラリアしかいない、というのとは、かなり条件が違う。ちょっと申し訳ない感じだ。

グループ3も、13位チェコや29位ポーランドが苦戦している。代わって42位北アイルランドや53位スロバキアが健闘。チェコは強豪国の一つだと思っていたけど、欧州では下位国がいくらでも挑んでくるので、安心できる暇などない、ということかもしれない。5チームの大混戦状態。こうなると、ランキング順位なんてものはあまり考える必要がなく、本当に戦う1試合1試合が厳しい、ということなのだろう。ポルトガル同様、予選敗退危機にあるかもしれない。

グループ4はドイツは当然として、強豪ロシア(ランキング8位)でも、グループ2位に甘んじねばならないのだね。このまま行けば、ドイツは勝ちぬけで、ロシアがプレーオフ戦を勝ちあがらねばならないとは。ベスト10以内の国が2つ入ってる組は、本当に可哀想。

グループ5は連続無敗継続中のスペインが圧倒的強さ。だが、何と58位のボスニア・ヘルツェゴビナが11位トルコを抑えて2位。トルコやベルギーは、かつて日本がW杯で対戦した相手で、決して弱いわけではないのにね。欧州予選は本当に厳しいんだわ。

グループ6は、9位イングランドが首位を走り、ランキングでは上位の7位クロアチアと14位のウクライナが追う展開。ウクライナはここ最近で急速にランキングを上げてきていて、力をつけてきているのかも。恐ろしいっす。

グループ7は日本とほぼ同じ順位の36位セルビアが首位、52位リトアニアが2位で、何と12位フランスは3位に沈むという大波乱の展開。20位ルーマニアは5位。どうした、フランス。かつての輝きを失ってしまったか。ポルトガルやフランスが出られないW杯となると、伝統国の一角が崩れてゆくということになり、これはこれで事件だと思うよ。

グループ8はイタリアは当然として、26位のアイルランドが27位ブルガリアを大きく引き離している。1試合少ないというのもあるけれど、ブルガリアは0勝0敗の4分けという珍記録中なのだった。まだ逆転チャンスはあるかも。
最後の組はオランダということで、決まったな、と。


こうして見ると、思った以上に大苦戦している強豪国、伝統国が割りとあるよね、ということかな。それだけ欧州のレベルは拮抗していて厳しい、ということなんだろう。



製造業の底は見えたか?

2009年03月30日 12時31分24秒 | 経済関連
発表になった鉱工業生産指数の落ち込みは、非常に厳しい状況にあった、ということを示すには十分かもしれません。

NIKKEI NET(日経ネット):主要ニュース-各分野の重要ニュースを掲載

(記事より引用)

経済産業省が30日発表した2月の鉱工業生産動向(速報)によると、生産指数(2005年=100、季節調整済み)は前月比9.4%低下の68.7で、5カ月連続の低下になった。同時に発表した製造工業生産予測調査では、3月が2.9%上昇した後、4月は3.1%上昇を予測。同省はこうした生産の動向について「急速に低下」との基調判断を維持した。
出荷指数は同6.8%低下の70.9で、在庫指数は同4.2%低下の103.7、在庫率指数は同4.6%上昇の158.2と、過去最大を更新した。

=====


生産減少は急激で、05年の約3分の2程度まで落ち込んだ、ということになる。極めて深刻な事態ではあるけれども、底なし沼というのは有り得ない。何故なら、指数には下限があるからだ。そう、ゼロ、ってこと。世の中の会社の大半が消えてなくなりさえしなければ、ゼロにはならないだろう。今後の落ち込みがあるとしても、前月比の減速幅は大きく緩んでくる可能性がある。

多くの人々が悲観的になり、「ああ、やっぱり、経済状況は酷いものだ、お先真っ暗だ」と嘆きたくなる気持ちは判る。誰しもそうだったのだから。だが、一つ、大切なことを忘れていやしないか?

そう、これら統計数値というのは、既に過去なのだ。

今判った、というだけで、過ぎ去ったあとの出来事を、現在見ているに過ぎない。今は、春だ。冬ではない。「2月は凍えるように寒かった、だから、今も凍えそうだよ」などと言ったりする人が、花見をしていたりするものだろうか?(笑)
未来でもなければ、現在でさえもないのだ。だから、それほど悲しまなくてもいい。1月、2月は確かに悲惨なものだったし、昨年終わりから失業者たちが工場から追い出されたりして、先行きに明るさなど微塵もなかったに違いない。けれど、そういう極寒期は過ぎたものと思う。生産が4割近くも落ちてしまって、平静でいられるはずはない。けれども、勇気と自信を持って、困難に立ち向かえば、きっと克服できるはずだ。


良い兆候をお知らせしておこう。
日経記事には、鉱工業生産指数という代表的統計数値以外に、「製造工業生産予測調査」なる数字が紹介されている。これは見慣れない数値なのだが、所謂現場感覚というものに近いものだろうと思われる。これが、3月にはプラス転化している、ということは、2月よりは「ちょっとはマシかもしれない」という、予測が出されているということである。

今月は酷かったけど、来月には少し持ち直すであろう、という現場感覚の予測があると、調査月は酷い数字、でも来月には持ち直しの数字、ということになるだろうと思われるわけだ。
実際、12月調査時点だと、[12月-8.0%、1月-2.1%]という予測数値だった。12月の実感としては酷い、しかし、1月はそれよりはマシになるであろう、という将来予測(希望?期待?)ということだ。だが、現実には良くなるどころか、もっと悪くなった、というようなことだね。すると、1月調査時点では、[1月-9.1%、2月-4.7%]という1月の実感が現実の統計値に近いものとなっているわけである。1月時点と同じく、2月にも「まさか、ここからもっと下がりはしないよね」というような株式相場の下落時の時のありえなさというか、下落回避を願う気持ちはあるわけである。ところが、現実は厳しく2月調査時点だと[2月-8.3%、3月2.8%]と1月と似たような水準だったわけだ。


もう一度、製造工業生産予測調査と鉱工業生産指数を並べてみると、

12月~[12月-8.0%、1月-2.1%]:-9.8%
1月~[1月-9.1%、2月-4.7%]:-10.2%
2月~[2月-8.3%、3月2.8%]:-9.4%

ということで、若干のズレがあるものの、傾向は掴めているということが判るわけです。特に、翌月を予想する数値には「希望的観測」込みの数字(神頼み乃至、願いということかな、笑)で出されるわけですが、2月時点で2月当月の予測を尋ねると、実態とほぼ近い、ということになっているわけです。

そうすると、こうした傾向が3月にも続くなら、3月時点での調査結果が2.9%のプラス予測ですので、2月時点の予測2.8%とほぼ近いものとなっています。この数字より鉱工業生産指数が低目に出るとするなら、ゼロ近辺か、ひょっとするとプラスに転じている可能性はあるかと思います。調査されたのが3月で、既に仕事をかなりやっていて「調子はどうですか」と聞かれているわけですから、実感は鉱工業生産指数に近いものが顕れているはずです。なので、前月比で連続の大幅マイナス、というのが2月までは続いてきたものの、それが下げ止まってきたんだろうな、という推測が出てくるわけですね。

4月はどうなるかまだ判りませんが、フルブレーキングで大幅に落ち込んできたものの、どうやら、一服してブレーキを緩める時期に来たんだな、と思いますね。
なので、前年同月比では、そりゃまあ酷い数字が並ぶんでしょうが、前月比ではマイナスが止まるであろう、というのが私の予想です。

これは、鉱工業生産指数だけの話ではないのですけれど、どうにか下げ止まったというのがとりあえずこの春の状況かな、と。

国内新車販売にしても、11、12、1月と酷い状況でしたけれども、2月にはどうにか20万台超えを確保し、例年3月は大幅に伸びる季節ですので、生産の持ち直しに貢献するでしょう。前年比で6割とかくらいかもしれませんが、それでも30万台以上の販売が達成できれば、この数ヶ月に積みあがった在庫はかなり緩和されることになるでしょうからね。

造船などは輸出でも一人気を吐いており、これまでの受注残がものを言っています。なので、操業状況は過度な落ち込みを回避できており、むしろ造船造機統計速報などを見ると08年後半以降にも水準を保って来ていました。09年入り後ではどうなるのか判りませんが、ここ1、2年での大幅な悪化は避けられそうです。ただ、新規の受注減少がかなり酷いので、数年後にちょっと暇になってしまう「空白期間」みたいなものが出来る可能性はあるかもしれないですね。けど、暇になれば、注文から進水~完成といった期間が大幅に短縮されるようになるので、その時が到来してみないと判りませんよね。3年後には、世界経済がどうなってるかなんて。


そういうわけで、2月の数字に過度に悲観する必要はないと思います。
気がかりなのは、仕事の量が今後も減る、という傾向が下げ止まったとしても、仕事が減った状態が続くというだけですので、これが増加に転じていかなければ雇用増には中々結びつかない、ということがあるわけです。採用がかなり絞られているには違いということもありますし。高額年俸の団塊世代が続々退職して行く中でさえ、若手採用が伸びないわけですから、雇用情勢の改善には時間がかかりそうです。それには、国内的な経済対策を早急に実現し、仕事に就ける人の数を増やすことです。ボーナスを減らすのは、経済対策ではありません(笑)。



女子フィギュアスケートは見る価値を失わせる

2009年03月29日 23時56分58秒 | いいことないかな
なんつーか、ガックリ、という感想。

勿論、真央ちゃんを応援していたのは言うまでもないが、結果は別にして、競技としての将来性を失った感じ。

はっきり言うと、例によって白人至上主義者の跋扈するスケート界の陰謀でもあったのかと思ったよ。キムヨナの演技は素晴らしい出来で、素人目でも全てにおいて「切れがある」という印象だった。だが、スケート界では東洋人に表彰台を独占させてはならない、という勢力があるのかもしれない。それくらい、不可解なルール変更であったことは確かだ。白人選手が勝てないので、都合よくルールを変えた、ということに他ならないだろう。


何といったか忘れたが、「カルーセル○○」っぽい選手がいたのだが、彼女の演技はとりわけ素晴らしいものでもなく、ノーミスで滑ったわけでもなかった。質の高くないジャンプで再三ミスを連発し、鈍重な滑りにも関わらず、何故か高得点をマークした。観客の反応やノリもイマイチで、あんなに高評価が出されることの意味が、あの会場の観客の誰一人として理解できなかったであろう。それくらい、疑問の多いジャッジだった。


オリンピックの体操競技なんかでもそうなのだが、難度の違いによって得点が異なるわけだ。はっきり言えば、今の評価システムとは、B難度やC難度の技に無難にトライして、そうすると「はいよくできました」ってプラス点が増えるという、誠に無駄なシステムなわけだ。そうすると、誰もE難度の技に挑戦しよう、なんてことはなくなる。全体の構成にしても、容易な内容のものを並べておいて、お遊戯よろしくこなすことができれば、それでプラス評価が出るのだから。より難しい演技や技には、価値が見出されなくなるだけだ。

高度な技にチャレンジした者が評価が低くなり、一方では無難な技を用いた者が高く評価される、という、恐るべき退化システムなのだから。今後に待っているのは、進化に挑まなくなる競技だけだ。だから、見る価値を失うだろう、と言っているのである。

更に謎な部分が多くなっていて、技術点ではない方の構成点が、他の大会と比較してみても大幅に異なっている、というものである。場所が変われば「構成点」の中身が大きく変わるというのだろうか?(笑)

要するに、単なるインプレッションとか、あるいは「裁量」「恣意」などといった不透明部分が多くなっているだけで、まあ、やりようによっては何とでもなるわな、という話である。


ま、そういう色々ある世界なんだろうから、スケートを見ないようにするしかないんだろうな、と思った次第。幻滅するだけ。


また例によって例のごとく、いつも毎度おなじみの、「ルールを変えよう」か?

どの分野でも同じだな。
卑怯者の考えることは、常に一緒ということ。

 勝てないのはルールが悪いからだ、ルールを変えよう。

 

W杯最終予選~バーレーン戦

2009年03月29日 19時16分36秒 | いいことないかな
地味な試合(笑)だったけど、ホームで1勝できて、まずはホッと一息。

ここまで、概ね予定通りの3勝2分。
前回のオーストラリアがアウェーで無理をせずに、きっちり「負けない」試合運びをしてきたので、日本のホームゲームで勝ち点1を拾えたのが大きかった。あれで負けていれば、心理的にちょっとイヤな感じになるからね。

ただ、引き分け予想が、オーストラリアと多分バーレーンになるのではないかな、というのが予選前の予想だった。

これは「ゴッドハンド」だよ!!


オーストラリアとは最終試合になるし、相手のホームゲームでなおかつ所謂「消化試合」となる可能性が高いのでは、と思い、まあ1敗かもね、とは思った。日本のホームでも、勝ち点3というのはちょっと厳しいんじゃないかな、と。これは、まあ想像した通りだったよ。

で、多分、最大のライバルになるであろうバーレーン戦は、1勝1分と予想していたんですが、2勝してくれたので、これが大きかったですね。3次予選の時には、バーレーンに1敗したし、日本が勝利したホームゲームでも、センタリング気味のボールが単なるラッキーで、ゴールにぼよよ~んって、入っちゃっただけだったから。
ほぼ引き分けゲームだったわけですよ。

なので、1つ勝てばまだ良い方かな、と思っていたんですが、最終予選の出だしで、アウェーで相手が最大のライバルと目されていたバーレーンだったにも関わらず、3点を挙げる大活躍で、終盤緩んだ所を2失点となったものの、勝ち点3を敵地ド真ん中で獲得したのが大きかったんですよね。昨日の試合も、俊輔のラッキーゴールではあったものの、勝ち点を3つ伸ばしたというのが何よりも重要だった。

そういうわけで、ウズベキスタンにホームで引き分けるとは思ってなかったけど(敵地で引き分け、というのが普通かな、と)、ここまでの所は大体想像してた通りでした。組分けとしては、2強3弱というような感じになっているので、助かりましたわ。これまでの下位3チームが大体拮抗していて、星の潰し合いになっており、だからこそ「引き分け2試合」の勝ち点が効いてくる、ということもありますけどね。

4勝しておくことがまず必要、という星勘定からすると、次で決められればいいよね、とは思いますね。日本が負け試合をしていない、というのが大事。これはオーストラリアもそうなんだけど(3次予選では2敗してたよ)。因みに、オーストラリアはこれまで失点ゼロで来てるから、これはこれで凄いよ。


俊輔、4連続W杯へ王手弾/W杯予選(日刊スポーツ) - Yahooニュース

昨日の試合を振り返ると、バーレーンは後がない、ということで、何が何でも勝たねばならん、という気迫で挑んできたのが、まず大きかった。手負いの獣じゃないけど、必死な相手の場合には何が起こるか判らないから。しかも、バーレーンからすると、日本にはここ数試合で「幾度も勝利している相手」だったから、そりゃ、絶対勝ってやる、と思って、やってくるのは当然であった。


日本としては、決して「負けてはいけない」という試合で、そのことがチーム全体に理解されていたと思う。勿論、勝ち点3を取るのは重要なんだけれども、その前に負けない試合、というのをしっかりやるんだ、ということが必要だった。

そういう点で言えば、以前に比べると守備の安定度は良くなっていた。
エリア付近に相手が接近してきても、慌てるシーンというのが殆どなく、着実に撥ね返していた。また、慌てないことによって、エリア内で相手にボールを持たれていても、シュート態勢を作らせない・コースを消すというのがほぼできていたと思う。ああいう場面で余計なPKやキックを与えなかったというのも、守備のバランスがまずまず良かったんじゃないかな、と思ったわけだ。

攻撃面に関しては、これも毎回同じように言われるのだが、中々得点できない、ということがある。「決められない」シンドローム、ってヤツだ(笑)。だが、個々の選手の能力を活かして、動きやドリブルに工夫が見られるようになったことは、良くなった部分だと思う。ボールを持ってない時の動きや、小さく空いた味方のいないスペースへのボール出し、なんかは、向上の後が見られる。

サイドからの攻撃には、もう一段の工夫があれば、決定チャンスは増えるのではなかろうか、と思う。センタリングが一本調子のハイボールとかだと、物足りない、ということかな。バスケで言うところのバウンドパスみたいな、地面にわざと当てるボールや、低い弾道のボール、シュート気味の早いボール、といった、調子の変化を試すといいかも、と。スピードの緩急、高さの変化、そういうのをいくつか試すといいのではないかな、と。

全体的には、いいところまでは行っているので、後は「決める」というツキの問題かも(笑)。


前半終わって無得点だったが、日本側にはジリジリした焦りのようなものはそんなに感じなくて、むしろ、勝つしかないバーレーン選手の方に次第に焦りが芽生えていったのだろうと思う。向こうは、「引き分けではダメ」だからだ。なので、選手が冷静さを欠いてゆくのが、画面から伝わってきた。そうして、ラフプレーを連発。しかし、日本の選手はよく試合を理解しており、終始冷静さを失うことなく無失点で守り切った。狙っているのは当然なのだけれど、絶対勝つしかない、と追い詰められたバーレーンを相手にして、きっちり守備をやり失点を封じる、というのは大変なことだと思うよ。実際、過去には1点差負け試合を食らってしまっているわけだし。日本にとっては、それが許されない、ということを考えた上で、慌てることなく勝ち切った、という試合運びが大事なのだ。


だから、1点しか取れなくて、生煮え、っぽい試合ではあったかもしれないけれども、最も重視されるべきは守備で勝ったという事実と結果であり、内容的にはそんなに悪い試合ではなかったと思う。攻撃のバリエーションは以前に比べると良くなっているので、ひょっとするとどこかの時点でブレイクする時がやってくるかもしれないよ。

あとは、油断せずに勝ち抜けを決めに行って欲しい。


ちょっと追加だけど(30日0時15分くらい)。

そういや、隣の組は大混戦っぽいみたいだよ。知らなかったけど。脱落はUAEくらいで、残りはどこでどうなるか予断を許さない展開。しかも現在のトップは北朝鮮。
ね?やっぱ、日本のクジ運はかなりツイてたんだってば。
勝ち点差が2~3点以内に4チームが入っていると、1試合1試合が本当に針のムシロ状態だよ、きっと。まあ、本大会前にメンタルを大いに鍛えられていいのかもしれませんがね。



それがデフレを生むんだってば~公務員ボーナスカット

2009年03月29日 17時44分27秒 | 社会全般
まだ判らんの?
百万回言ってきたけど、賃下げは最も悪質な「デフレ加速因子」なんだっよ。賃金引下げでコストカットを安易に達成してしまうと、泥沼のようなデフレを永続してしまうんだ。それが、これまで得られた教訓だ。

NIKKEI NET(日経ネット):経済ニュース -マクロ経済の動向から金融政策、業界の動きまでカバー


公務員の賃金が高い、というのは、その通り。
しかし、彼らの給与を引下げたところで、微々たるものでしかない。そういうことを考えるより、無駄な予算貼り付けとか、無駄な公益法人への資金供給とか、そういうのを止めるだけで、賃金以上の効果を得られるって。

じゃあ、好景気に沸いて、民間ボーナスがポンとたくさん貰えている時に、公務員のボーナスも同じくたくさんもらえるんですか?(笑)

悪い時だけ削られて、いい時には増えない、ってことになると、泣きなんじゃないですかね。そういう問題じゃないでしょ。こういう安易な発想が、日本のデフレを悪化させる方向に作用するんだっての。行政府の効率化の中で、単なる賃金引下げは最悪の手段だ。同じ仕事を、これまで100人でやっていたものを、個人の能力向上で60人でできるようになれば、他の部門に40人を使えるよね、というのなら判るけど。

安泰だからのんびり仕事をしている、ということがあるのであれば、それは内部的な人事評価のやり方の問題だろう。言ってみりゃ、「降格」システムがあればいいだけだ。野球で言えば、「ああ、君はきちんと練習しないし、結果も出ないので、レギュラーを外すから」というようなもんだ。一生懸命やっても、手抜きでやっても同じ「レギュラー」についてしまうのであれば、努力しようと思わなくなる人が出てくるかもしれない、と。
そういう時には、「君は全然ダメだから、レギュラーを下の者に譲ってね」ということで、明日から草むしりをお願いします、みたいに降格できればいいだけ。いつまでもレギュラーのポジションが安泰だと思っていると、落とされることもありますよ、という評価システムが機能していればいいだけです。

だから、賃下げなんて極力避けるべきなんですよ。例の、谷くん(人事院の院長だったか?)とか、官邸妖怪みたいな漆間副官房長官といった、悪いイメージの公務員像という見本があるから、「こいつらの給料なんて、下げてやればいい」と思うのも当然なんだけど、もっと多くの一般職員たちが大いなる被害を受けるわけで。

襟を正してくれさえすればいいだけだ。

あと、東京などの都会であれば大企業さんの「高給取り」が大勢いらっしゃって、富裕層相手のビジネス市場なんかもあるかもしれんが、地方に行くとそんな大企業もなければ高給取りもまずいないわけですわ。
で、高給取りの主力となると、これは、「公務員さま」しかいないんじゃないかと思うわけで。警察、消防、自衛隊、教員、役所、等々の公務員の方々は、地域経済の消費の主力を形成しているんじゃなかろうか、と思うわけです。そういう人たちの消費さえも「大幅減給で凍結」すると、一体どうなってしまうと思うか?

田舎に行けば行くほど、大打撃だわな。
大都会東京あたりだと、公務員の連中のボーナスがチョロっと削られようと、大金持ちな方々がごまんとおられるだろうから、大した打撃にもならんでしょうがね。とある地方都市の給与の高い方から20%以内、とか順位をつけて全員を並べたりすると、公務員な方々がそこにほとんど納まるんじゃないかな、ってくらいなのに、その上位の方から給料を削り取って、消費を封じようというわけですから。

田舎町の居酒屋とか、商店街とか、モロに影響を受けるんじゃないですか?


効率化でコストが下がる、というのは、例えばこれまで100人力で傘1000本製造していたのを、休みなく機械が1万本製造できてしまう、みたいなことですわ。それが意味のあるコスト削減。

だけど、仕事がこれまでと同じでむしろ熟達して能力向上、生産性向上を達成しているのに、経済状況が厳しいとかデフレ(物価が下がっている)から、という理由で、従業員の賃金を減らすと、これは必ず物価下落圧力として作用し、デフレ悪化を招く。


株でも、好業績で大幅に値上がりする銘柄もあるでしょ?そういう株は業績悪化で大幅に下がることもあるわけですよ。大きく上がれば、逆に大きく下げることもある、ってことです。全部の株がそういう値動きの大きい銘柄ばかりだと、各種インデックス(日経225とか)なんかも同じく大幅に動くわけです。

だけど、電力株みたいに割と値動きの小さい銘柄もあるんです。そういう安定的な株も必要なんですよ。「大きく変動しないこと」という特徴こそが、市場全体の安定化の役に立っている、ということです。公務員の賃金というのも、景気動向に左右されにくい、という「特徴」を持っているからこそ、マクロでみれば雇用者報酬全体の安定化に役立っているんです。変動しにくい、ということは、いいかえると、上がりすぎの時には抑制的に作用し、下げすぎる時には落ち込みを緩和する、ということに他ならないんです。

だから、公務員の給料が高いことが悪いのではなく、高い給料をもらいながら、「国民の利益に反するようなこと」を公務員自らが平気でやったりすることが問題なだけです。それは給料の高さに原因があるのではないでしょう。



改革なんて、多分無理

2009年03月28日 19時21分13秒 | 政治って?
ここ最近の話題では、小沢が涙目で続投表明、というものらしい。


小沢の関与がなかったかどうかなんて、どうでもいい話。


日本の政治は、地方も含めて、腐ってる場合が多いような気がしている。

何故かといえば、首長は何かを変えようと思っても、多くはうまくいかないのだ。
改革派とか言われていたって、見かけ倒しのことが圧倒的に多い。

どうしてかといえば、首長単独で選挙に勝つのは難しいし、議会で予算を通せないからだ。地方議会の連中には、国会議員に連なる、地域部隊みたいなのが鈴なりになっているわけだ。だから、「有力国会議員の傘」の下に入っていれば、地域部隊としての地方議員たちの活動の場というのも必要とされるわけだ。

そうやって出来上がった地方議会というのは、端的に言えば明瞭な族議員の巣窟みたいなことがよくあるわけである。そういう連中が、どこの道路を先に拡張し、複数個あるドームをいくつも作ったり、くだらんハコモノホールを作ったり、公共事業バカの典型みたいな使い方を率先して予算化するわけである。

首長がこういうのを止めればいいものを、現実には、官製談合や裏金作りに忙しい役人どもと一緒になって、書類を作ってしまうわけである。そういう役人には、「○○の傘」を背景にした地方議員が影響力を行使することもあるのであろう。だから、不必要なまでに道路やハコモノとかに金が流し込まれ、土方に肩入れする地方議員たちが、その成功を共に分かち合うということなのだろう。

こうした地方議員会派に支持を得ていないとダメな(選挙や議会審議の上で)首長の側は、地方議員たちとの共犯関係を形成しているようなものなのである。これら地方議員たちは、形を変えた族議員たちとあまり違いはないだろう。国政選挙となれば、国会議員さんたちの手足となって働く実働部隊であり、集票の要でもあろう。彼らは結託しているのと、何ら変わりないのである。


要するに、中央に支配されているのと変わらないのだ。中央の手先と化しているのが、多くの地方行政だ。だから、地方の首長の選挙には、国会議員たちの応援とか、自民党や民主党などの応援などが盛んに行われる。


 国会議員――地方の首長、議員

という切っても切れない構造になっているわけである。
地方の首長は、地方議員の意向を無視できないので、彼らの言い分であるところの「ハコモノ行政」とか「道路行政」のようなものが要求として出されるわけである。中央からの大型公共事業なんかも、例えば「豪雪地帯に無駄な新幹線」とか、えらく維持費がかかり無駄になりそうな事業を、各地方に押し付けられるわけである。在来線すら乗車率が大変厳しい、といった状況下にあって、そうした地域の負担を抱えさせられた上に、建設事業に大量の金をつぎ込むという、愚かさがあるわけである。

こういうのも、地方の首長は「イヤだ」と拒否すればいいものを、どういうわけか中央官僚や国会議員たちの「土方バカ」どもの描いた図にまんまと便乗し、地方の議員たちも首長も、諸手をあげてバンザイするわけである。

建設土木関係の仕事ばかりに頼る
→工事ないと苦しいので公共事業よこせ…※
→国会議員他、地方首長や地方議員が集票の為がんばる
→無駄なハコモノや公共事業獲得
→無駄に建設土木業界に金が流し込まれる
→延命するので集票、資金集めに精を出す
→圧力団体の地位を保つ、
→※に戻る(笑)

こうやって、他の産業や事業の発展が見込めなくなっているわけです。


これをいつまで続けるつもりなのか、と言う話ですわな。
高速道路の1000円走り放題とかいう「おバカプラン」にしたって、道路予算を削られるということで、恐らく国交省関係の役人や道路族議員たちが強烈に巻き返した結果でしょう。彼らは一般財源化を恐れているはずなのだ。削られた分は、どこかで挽回しなくちゃいけないから、という理由だけで、景気対策の美名の陰に隠れて道路族や旧道路公団にうまみが行くだけだろう。


要するに、小沢の一件は、日本のこうした構造的問題が表面化した、というだけに過ぎない。地方に行けば、自民も民主も、さして変わりない。首長も議員も「あいのり」で、一致協力して、中央のコネとかに支配され、結局は無駄な予算執行が連綿と継続されてゆくわけである。そういう政治家たちが地方をダメにした張本人なのに、彼らはそういうことに気付くこともなければ、反省もないのである。

だから、政治なんて、変わらない。
民主党が政権を取ったって、変わらんよ。
地方は死んでいくだけ。
無駄に借金を増やされるだけ。


例えば、静岡空港って、一体、誰が考えたの?
まあ、十年後とかにどうなっているか、楽しみだわ。
世界に誇れる立派な新幹線が通っているにも関わらず、空路がどんだけ必要性があるんですかね。大きな疑問ですわな。


ああ、名古屋の空港は何と言ったっけ?
ハブだかマングースだかにするとか、勢い込んでいたようだったけど、利用客の状況はどうなの?1年は過ぎたでしょう?事業予定と比較して、現実には利用状況がどうであったのか、調べたらいいですよ(笑)。借金返済は、地元にもあるのかどうかは知らんけどね。ああ、天下のトヨタがあるから、いいんだったか。

要するに、そういう非効率「土方最優先事業」が、ごくごく普通にまかり通ってきたわけでしょう?財務省だって、予算を貼り付けてきたわけでしょう?

一体、何をやってきたんですかね?
本当に優秀なんですか?
大笑いだわ。

こういう連中が、寄ってたかって「無駄な事業」を率先してやってきたんだろ。
有識者だのも、揃って推進してきたんだろ。


だから、政治は変わったりしないよ。
官僚たちも、同じさ。

政権交代くらいで変わるなら、もっと以前に変わっているんじゃないか。




WBCが終わって

2009年03月26日 19時09分53秒 | 俺のそれ
ここ1週間ばかり、オレ的WBC監督就任(笑)みたいになってしまい、よくある「俄サッカー評論家」とか「俄全日本監督」とかになってしまいました。なので、野球のことばかり気になって書いてしまったし、決勝が終了した後、ぐったりと疲れ、力が抜けたような感じがしました。今は、何といいますか、虚脱状態になっています(笑)。


日本の戦いを振り返ると、決勝への光明が見出せたのは、やはり、2次ラウンドで韓国との1戦に敗れた後の、準決勝進出を賭けたキューバとの試合だったろうと思います。

2度目の韓国戦では、日本の拙攻続きと、ダルビッシュが初回の韓国の攻撃にしてやられたのとがあって、あのような試合運びでは先が苦しい、という感じでした。次のキューバ戦で敗退すれば、準決勝には進めないという追い込まれた状況となってしまったわけです。韓国側はそういう試合日程をよく考えて、東京ラウンドで完封勝利した試合のように接戦で守って勝つことを目指していたのです。日本チームは、あの試合の時にはまだ、「後がない」という意識では韓国に対してはいなかったでしょう。韓国側が「必勝」を期して日本に当たってきたのに、日本側は「まだ後がある」としか思ってなかったでしょう。そりゃそうですよね。もし負けると、1試合多く消化しなければならないこと、キューバとの試合に必ず勝たねばならないこと、これらを考えれば、日本戦に全力を注いで、必勝を期すのがよい、と考えるのは当然です(恐らく日本は、そういう戦い方をしていたわけではなかった。だから、負けたんです)。

日本はキューバ戦には必ず勝たねばならない、という状況に追い込まれてしまったのです。


この試合で、先発岩隈が序盤をよく抑えて、攻撃陣に勇気をもたらしました。ヒットを単発で浴びたものの、後続をピシャリと断ち切り、3回まで無得点に抑えていました。日本は、ヒットらしい当たりは出ていませんでした(岩村のラッキー内野安打1本だけ)。相手はキューバですから、そりゃ不思議ではないですよね。でも4回表に青木がヒットで出ると、稲葉が完璧に捉えて2ベースで得点チャンスを作り、村田が倒れた後に小笠原の大飛球であの落球があり、先制しました。ですが、これは単なる棚ボタでしかありませんでした。この後に、追加点を中々奪えていなければ、後々かなり影響していたかもしれません。

しかし、日本の突破口というか、チームとしての形が見えたのが、5回の攻撃でした。イチローの心が折れそうになったという、あのシーンですよ。

岩村が「四球」で、ノーアウトで1塁に出ました。これが大事なんです。ヒットでも四球でも、同じなんですよ。で、イチローの送りバントが小フライになってしまい、危うくゲッツーを食らいそうになりましたが、助かりました。次の中島がファールで粘って「四球」をゲットし、ランナーを2塁に進めることに成功します。青木のセンター前で、微妙なタイミングながら岩村劇走で1点をもぎ取りました。この岩村の攻めの走塁が、とても大きな意味を持つプレーとなったのです。失敗したイチローだけじゃなく、チーム全員に勇気と攻める意識をもたらしたのです。

7回にも先頭の岩村が、再び「四球」で出ます。5回と同じようでした。岩村が1塁ランナーにいるので、ファーストは1塁ベースについてなければなりません。そうすると、当然ながら守備範囲が狭くなってしまうのです。これが好結果を生む要因の一つであったろうと思います。
打者イチローは、前の打席のバント失敗で失意のどん底にいました。この打席でも顔は険しく雲っていました。何かを迷い、苦悩しているというのが、ありありと判りました。不振とかいうレベルではなく、胸にガラスの破片が突き刺さっているようなものだったろうと思います。ヒットの出ない試合が続き、そして、この試合もそうでしたから。得意のバントすら、まともにできなくなってしまうほどでしたから。
けれど、さっきはみんなが1点取ってくれました。
だから、ダメなりに、調子悪いなりに、打つしかないんだな、と。

イチローがバットを振るのが先か、岩村のスタートが先なのか、よく判りませんでした。
でも、イチローのバットに叩きつけられた打球は、鈍くゴロンと弾んで(きっとドライブっぽい回転?がかかっていたのであろう)、ファーストの横に飛んで行きました。
岩村は恐ろしくいいスタートを切っており、1、2塁間を打球が転がっていくと、迷わず3塁へ向かっていました。さっきと同じ、攻めの走塁でした。打球の強さや守備位置などを適確に判断し、3塁に進んだのです。これこそが、日本のやるべき「こまかい野球」でした。僅か1本のヒットでチャンスを作り、(中島の)犠牲フライで追加点を取ったのでした。この形こそが、今の日本チームに一番求められていた形でした。岩村の2つの走塁が、局面を打開し、勝利への道を切り開いてゆくキッカケとなったのです。

5回の1点、7回の1点は、共に「ヒット1本」で得点したものです。1点を取る野球というのは、そういうことです。選手の能力や局面にもよりますけれども、ノーヒットでも1点取る野球を考えるというのは、必要なことです。他にも、
ノーアウトで四球→ランナー2盗→送りバントで1アウト3塁→内野ゴロ・犠牲フライで1点
というようなパターンです。

似たようなケースは決勝の7回でもありました。
ノーアウトで片岡出塁(ヒット)→2盗成功→イチロー送りバント→得点(ヒット)


こうした攻めの形ができてきて、1位決定戦の韓国戦や準決勝では、うまく機能したと思います。
決勝では、ちょっとちぐはぐさが出てしまいましたが、結果は勝利でしたので、よしとしましょう(笑)。



貿易赤字の下げ止まり

2009年03月25日 12時38分28秒 | 経済関連
これは大体想像していたのに近かったけれど、黒字になっているとは思わなかったよ。


2月貿易収支は824億円の黒字=財務省 | ビジネスニュース | Reuters

推測していた以上に改善が進んでいた、ということかも。
輸出50%減、輸入40%減くらいかな、と思ってたんですけど。

いよいよ在庫調節は一巡か?


実際の速報値は輸入が3兆5255億円、輸入が3兆4431億円だった。
輸入額が予想よりも2千億円くらい減少していたので、望外の貿易黒字化がもうはや達成されたということになりますね。もっと良い兆候となるのが、恐れられていた「輸出の減少」がほぼ止まってきた、ということかと思います。

1月に3兆4826億円だったのですが、2月には微増で同水準でした。
この辺で下げ止れば、後は上げていくしかないのですから、まあ04~05年水準くらいに戻していけば、あの頃でも十分「好業績」といわれていたわけですから。



日本優勝おめでとう~WBC2009

2009年03月24日 15時02分41秒 | いいことないかな
いやいや、これで再び実力を示すことができてよかった。本当によく戦ってくれました。おめでとう。

韓国の精神力とか執念は見習うべき。
5安打で3点ですから、大体これまでの戦い方どおりだし、少ないチャンスをいかにものにして、打てないながらも日本に挑んできたか、ということですよね。

今大会では、日本がランキング上位チームを悉く撃破し、韓国にも頂上決戦で雌雄を決しました。本物であることを、存分に示すことができました。韓国のパワーはやはり驚異ではありましたが、守りの野球を見せることができたと思います。攻めは、打順のアヤとか、そういうのがあったわけですが、起用に応えた選手たちは本当によくやったと思います。

戦っていくうちに、チームとしての形が仕上げられていきました。
最後には、強い気持ちというものを持ち続けた結果、自信を現実に示せたのだと思います。素晴らしい戦いでした。

夢のような連覇。
フロックでも何でもないんだ、実力なんだ、ということを、真に示す大会となりました。

本当にありがとうございました。

心から、ありがとう>侍ジャパン




ちょっと付け足し…

勝利に文句を言うわけではないけど、先発メンバーはどうなんだろうと思ったけど。

イチロー 9
中島 6
青木 8

の1~3番は不動ということでいいと思うけど、以下の打順では、

稲葉 DH
城島 2
小笠原 3
内川 7
岩村 4
川崎 5

かな、と思っていた。9番は勿論片岡でもいいんだけれど、前にボンに対戦してあんまり打ててないな、と思ったので。ここはツイてる川崎でもいいかな、と。けど、片岡起用はズバリ的中でしたね。
でも、少なくとも、右の大砲だからという理由だけで栗原は、ちょっと厳しいんじゃないかな?って思ったよ。それなら、右の代打の切り札としてもいいんじゃないのかな、と。

あと、稲葉はここ数試合の内容が良くなっていて、小技とかが利き易い選手だと思うんだよね。バントしなくても、内野ゴロで転がすとかができるし。ボンとの対戦経験もあるから。

それにしても、日本は韓国の3倍も打っていながら、勝負どころで得点できない、というのは、ちょっと采配的に苦しかったのでは。勝ったから、まあいいんだけれども。


ホントに、イチローという天才は、スターなんだね。
必ずそういう場面が巡ってくる。
そういう舞台が、スターには用意されている。

これを決めるのが、スターの証でもある。

MVPは松坂だったらしいが、今大会は多くの野球ファンが思ってる通りに、岩隈ではないかな。今日も100球行かずに8回を投げたのだから。投球回数と防御率では、岩隈がピカ一だったよ。

けど、先発陣は後ろに控える投手がいい仕事をしてくれるので、安心できたんじゃないかな。
経験の少ない山口は、最初の登板の時には顔が強張っていたのだけれど(球が上ずって四球を出しただけだった)、この前の韓国戦ではピシャリとゲッツーを取って、いい仕事をした。キューバ戦でもしっかり投げていたしね。試合経験を積んで精神的に強くなったのだと思う。

裏のエースは、何と言っても杉内だろう。ヒットを許すことなく終わったのは凄い。ランナーは出したっけ?いや、日本の投手陣の層の厚みは、はやり凄いわ。小松、田中、涌井、内海など、それぞれがまずまずの結果を残したし。渡辺や岩田も、ノーヒットだったんじゃないか。四球はあったけど(笑)。

今大会の9試合で日本の失点は、僅かに16点。これは、本当に凄い水準。それも殆どが強豪国だけを相手にして、この実績ですから。韓国は30失点。例のコールド負けを外しても、「駒の数」という点で日本には及ばない。
当初、日本キラーとか言われていたキムは、大量失点で撃沈、その後、中継ぎに回せる目処が立ちそうになったが、この前、再び日本打線の洗礼を浴びて、決勝での登板をフイにしたからね。

結局、通用しそうな投手の枚数が限られてしまうので、苦しいことに変わりはないのだが、毎回のようにピンチを迎え、これを再三再四、最小失点で切り抜けたのは、精神的なタフネスという以外にはないね、多分。そうやってどうにか抑えてきたけれども、最後には尽きた、という感じだった。


韓国サイドにしてみると、ベストゲームに近いと思うよ。
攻略が極めて困難な岩隈から2点を奪い、土壇場9回にダル君から殊勲打を放って同点に追いつくなんて、驚異的粘りとしか言いようがない。打てるチャンスは滅多に来ないんだから。それで9回終わって同点、という結果に結びつけたのだから。



決戦の朝がやってきました~WBC2009決勝

2009年03月24日 10時33分40秒 | いいことないかな
ワクワク、ドキドキですが、今日は勝つでしょう。


ポイントは例の左投手のポン攻略ですが、1点取りに行く野球をできれば、きっと攻略できますよ。先発オーダーには驚いたのですが、栗原、片岡起用とは。先発さえ降ろせば、残ってる左投手で使えるのは、柳くらいです。金は1-4負け試合の時、小笠原を三振に仕留めて信頼を回復したかに見えましたが、この前に同じように8回から登板して集中打を浴びて3失点となりましたから。あれで、日本戦には「もう使えない」ということになったでしょう。だから、残りの継投「カード」は、韓国側には殆ど残っていません。左は誰を出してきても、あんまり使えない、ということだろうと思います。柳は東京でイチローにヒットを打たれて、すぐにマウンドを降りましたので、ワンポイントで使えるかどうかでしょうが、ロングリリーフでは、あまり通用しなさそう、ということではないかと。

だから、先発のポン攻略というのが非常に大事になってくるんです。

名前がポンじゃなく、ボン?か。間違いかも。ゴメン。
チャンスでイチローに回るも、凡退。先取点のチャンスを逃す。が、粘り強く攻めて、ここまで球数を放らせているのが何よりも大きい。やはり、初回のような攻撃の形を作っていくと、投手はかなりのプレッシャーになるし、球数を投げさせることになる。既に2回で50球を超えさせたのが、何よりも大きいのだ。

岩隈の立ち上がりは申し分なし。

粘り強く攻めた効果が遂に表れた。
中島全力疾走で内野安打。青木はセカンドライナーだったのに、エラーで傷口を広げる。投球リズムが守備にも影響か。城島は送れず、ボテボテのサードゴロだったが、打球の遅さとさっきエラーをしたセカンドの弱気のお陰でゲッツーにならず、ランナーが1、3塁に残った。すかさず小笠原のタイムリーで先制。内川が進塁打でうまくつなぎ、満塁のチャンス。しかし、初先発の栗原は力みすぎて内野ゴロゲッツーに倒れた。しかし、貴重な先制点!!残余の球数がどんどん減ってゆく焦りのようなものが、韓国サイドに出てくるだろう。
もう、日本に通用しそうな投手は数多く残っていないのだから…。

岩隈は、予想通りのナイスピッチ。パーフェクトで進む。これが攻撃陣へのいいリズムとなっている。油断せずに行けば、問題ない。


中島出塁で、青木のヒットエンドランがズバリ的中。ノーアウト1、3塁の大チャンスを掴む。しかし、城島がフルカウントからボール球を空振り三振。小笠原の三振ゲッツーという、最悪の結果となってしまった。こういうチャンスを潰すと、流れが向こうに行くよな…、要注意だぞ、と思ったら、案の定一発を食らう。落ち切ってないフォークをバックスクリーンに運ばれた。三振後に、レフトへのヒットで内川がファインプレー。素早く返球し2塁でアウト。ビッグプレーで再び流れを手繰り寄せた。大きな大きな、プレー。

日本の守りの野球を見せ、三振ゲッツーで岩隈を盛り立てる。
その流れを掴み、片岡が本物の職人技。単打で出ると、警戒をかいくぐって、完璧な盗塁を見せた。これで楽になったイチローは、進塁だけを考えてくれて、つなぎのナイスバント。これも片岡の盗塁効果のお陰。この前のバント失敗がウソのような完璧なバントで悠々セーフ。一気にチャンスを広げる。

ここで勝負強い中島が、タイムリーヒット。
青木にはバントかと思ったが、惜しい当たり。城島は1塁セーフと思われたが、アウトの宣告で1点止まり。いい形を何度も作りながら、そこからの拙攻が目立つ。それでも、勝ち越し点を奪ったのは、さすが。


ホラね、ホラね、柳登板させたけど、やっぱり勝ち越しだったでしょ?
内川、今日、大活躍。守備でも打撃でも、見せてくれるぜ!
そして、勝負強い稲葉のバッティング。他のみんなのカバーを出来てるよ。岩村犠飛で追加点。11安打を放ちながら、ここまで3点って、拙攻続きなんだけど、岩隈の力投が光る。

粘る韓国も犠牲フライで追い上げ。
ここまで岩隈のナイスピッチング。左殺しには、杉内へ。予定の継投だね。ここをしっかり締めてくれ。

いよいよ最終回を残すのみ。

イチローらしい打撃。ノーアウト2塁で、送りバント失敗という、最悪の結果に。進塁させられず。こういうミスをすると、まずいと思ったら、案の定、城島、小笠原が倒れる。1点を取る野球というのが、やはり甘いとこうなるということでは。こういうチャンスを幾度も潰した後で、韓国側に流れが行ってることがあるから、十分気をつけないと。


やっぱね。
無駄に四球を2つ与えて、僅か1ヒットで同点劇。こういうことになるわけさ。
よく同点で抑えたけど、終盤の拙攻続きが招いた結果だね。取れる時に得点を奪っておかないと、こうやって息を吹きかえすことになる。韓国がよく凌いできたんだ、ということも言えるけど、トドメの一撃をしっかり加えておかねばならない、ということだよ。これまでの数試合ではイチローの9回の長打で得点できなかったことがなかったから、あの悪い流れはあったんだよ。

この大会、苦しんで苦しんで、苦しみ抜いてきたイチローが、遂にやってくれた。
炎の2点タイムリーヒット!!!
涙で画面が霞んで見えません。。。。


あの絶妙バントで完全に生き返ったイチローは、9回の打席といい、この打席といい、本物の集中力を発揮してくれた。


やっと勝利をつかんだ。
内容的には、圧倒したものの、韓国がよく追いすがってきた、ということだと思う。ギリギリで凌いで、3対3の同点とは。日本の攻めの効率の悪さが目につくが、これも野球だ。最後の最後には、底力がでた。




だから対日包囲網だって、言ったでしょ?

2009年03月23日 17時25分52秒 | いいことないかな
今大会の日本の相手は、初戦の中国以外、全部1~3位のチームだけ(笑)。どんだけ日本を鍛えれば気が済むんですか、って話でして。


試合順を見れば、

 中国-韓国-韓国-キューバ-韓国-キューバ-韓国-米国-韓国

で、マジにしつこい(笑)。

ほぼ「日韓対決」大会、みたいなもんじゃないの。


便宜的な勝ち点計算(国際野球連盟のランキング(笑)だってさ)で考えると、米国は19点だから、ここまで日本が獲得したポイントは101点。ぶっちぎりの、ダントツ。ケチなランキング2位の米国さんが、たったの46点しか獲得していないのとはワケが違うから。

韓国はベネズエラに勝って勝ち点を増やしたけど、それでも76点しかない。


今大会の日本の良い形は、中~終盤に集中打で得点できていること。これは、相手にとってはかなりの脅威。しかも、どこから取られるか判らない、というのがある。45得点13失点は、韓国の50得点25失点と比べても得失点差は日本の32点に対して韓国の25点だ。

2R以降(4試合)の韓国の1試合平均得失点は、6得点2.75失点と大体安定しているが、日本に6失点した試合がやはり負け試合となった。一方日本は、5試合の平均で5.4得点2失点と失点が少なく得点も僅かに少ない。

やはり、韓国との対戦は「守り合い」という展開になることが多いので、接戦に持ち込まれると、どちらかと言えば韓国ペースということになるかな。韓国の勝ちゲームは、いずれも少数安打であったのに得点が上回って勝った、という試合だったからね。日本は勝利の時は、ガツっと勝つが、後がない時の戦い方となると、韓国サイドが色々と仕掛けてくるだろうから。


今は、日本が3連勝と勢いがあるので、横綱相撲の試合運びを再び見せてもらいたい。



「Baseball」が「野球」に敗れた日

2009年03月23日 13時27分29秒 | いいことないかな
順当勝ちとはいえ、日本野球の意地を見せることができて、良かった。

米国のbaseballは、言ってみれば、パワー野球だ。日本人に真似できるかというと、多分難しい。外国人のようなパワーやスピードを持ってないからだ。なので、同じやり方で対抗しようとしても、まず勝つのは難しいだろう。もっと、日本人自身が勝負できるやり方を身に付ける必要があるのだ。

そういう野球の形が、今の日本野球となった。
大きなHRもあったらいいんだけど、なくても勝てる、ということさ。それが野球というゲームなんだ。チームの戦いになっている、というのは、そういうことなのさ。


前に、受けて立つよ、と書いてしまったので、これで万が一負けたらどうしよう、とか、ちょっと不安に思ったんだけれども、それを払拭してくれたよ。ありがとう。本当にありがとう、侍ジャパン。

前回大会は、日韓と米国が同じグループ(日米韓墨)で、米国が予選敗退になったことを悔やんでいたのだろうと思う。今回の日韓とキューバを同じ組に入れるという、ヘンな小細工なんかするからだよ。負けは自業自得さ。


ベネズエラも米国も、はっきり言って完敗だと思う。
アジアの野球の強さは、やはり本物なのだと思う。だからこそ、日韓が決勝に駒を進めたのだから。野球って、やっぱり、チーム戦なんだよ。当たり前すぎるんだけれど。
打つだけじゃなく、走る、守る、ということも、とても重要なんだ、ってことさ。打つ、走る、守る、投げる。こういう総合力を求められるのだ、ということ。パワーに劣るなら、考える野球というのを目指してやるしかない、ということ。日本はそれをやった。だから、勝てたんだ。

日本は、ランキング(笑)上位の3チームから、ことごとく勝ち星を挙げたので、本物なのだ。1位キューバから2勝、米国に1勝、韓国に2勝。今度こそ、文句ないよね?
米国は予選ラウンドで弱い相手とばかり試合をしてきたので、日本みたいには鍛えられていなかったのだろうと思うよ。楽な相手とばかり試合をしていれば、自ずとそういう戦い方しかできないに決まっている。


多分、韓国野球が強くなりだしたのは、日本から大勢のプロ野球関係者たちが教えにいくようになってからだ。特に、投球術というものについては、日本の投手から多くのことを学んだはずだ。だから、野球の質が、日本に似ている。
打撃陣は、スピードボールには強く、あまりパワー負けしない、という感じ。日本の打者よりパワーでは優位にあるかもしれない(HRの本数なんかに表れているよね)。が、それだけでは、野球は勝てない。


これで、いよいよ雌雄を決する5度目の対決になる。

チームのムードは最高潮になってきていると思う。今の力が発揮できれば、先日の1戦のように、必ずや勝てるはずだ。
ただ、韓国は必死に食らい付いてくるし、何といっても、あの気迫と執念だけは凄いからね。そういうのに負けなければ、普通の実力が出せれば、問題なく勝てる。今の日本は、そういうチームだから。因みに、韓国は、キューバも米国も倒してない。ランキング上位3カ国を全部倒したのは、唯一、我らが侍ジャパンだけだ。



いよいよ因縁の対決~WBC2009米国戦

2009年03月23日 10時14分23秒 | いいことないかな
まさかまさかの先頭打者HR。

その後、福留の緩慢な守備があって、ポテンヒットになってしまったが、後続はしっかり抑えた。ま、あの1点はしょうがない。

2回裏、稲葉出塁で、小笠原とのランエンドヒットが見事に決まる!
まずは外野フライで同点。福留の初球攻撃とか、無駄打ちだと思うけど。
もっと球数を投げさせて、ネチネチ攻撃した方がいいのに。
あんまりコントロールは良くない投手なのに、3球以内で打ちに行くケースが大すぎでは。

3回表、簡単に2アウト後、カウントを追い込んでいるのにヒットを許し、また無警戒で盗塁を許した。ファールフライ捕れずに落球、これが悪い流れを引きずっていて、福留の守備範囲がまたアレで、イチローや青木なら追いついていたかも。
フェンス際打球に追いつけず、1点献上。

が、まだまだチャンスはある。

一挙5得点の集中打!
稲葉、小笠原のベテランが、またまた大活躍!シャープな打球の単打でつないで、チャンスメイク。
福留はミスを取り返すべく、送りバントに行くも失敗、セカンドゴロだったのに、ラッキーエラーが飛び出してくれて、労せずして追加点。城島の2打席連続犠牲フライ、岩村の長打、初先発起用に応えた川崎のタイムリー、イチロー凡退の後、中島のタイムリーで、先発をノックアウト。

HRなしなのに、足があるから、ポンポン追加点が入った。
決まったな。

と思ったら、松坂、ランナー溜めて、安定度の高い杉内がキッチリ火消し。
ナイスピッチング。

決勝での登板だと思っていたので、あまり球数投げさせないようにした方がいい。

イチローは、やっぱりチャンスに打てないな。打撃内容が悪すぎる。
あそこも、岩村外野フライだったけど、進塁させておけば川崎のヒットで1、3塁になってたから、イチローの内野ゴロで1点取れていたかもしれん。

田中マー君は、いきのいい投球を披露。何といっても、ハートがいい。この前の満塁の登板でも、きっちり三振に仕留めたし。今日も、1~4番に、しっかり投げ込めてたしね。北京の時にもいい内容だったので、大舞台に向いているのね、やっぱり。


おいおい馬原、まさかのタイムリーを浴びる。
しかも、まさかの2者生還&3塁打のピンチ。1点はしょうがないとしても、1塁ランナーまで得点させてしまうとは…。しかし、気を取り直した馬原が踏ん張り、三振とピーゴロで切り抜けた。よし、よく止めたぞ。
やはり、さっきの回で無得点に終わったら、その後ピンチを招いて失点、という、悪いパターンだね。あと、1回だから、しっかり逃げ切れ。

片岡の起用がズバリ的中。送りバントと内野ゴロで3塁に進むと、今日のラッキーボーイ、川崎が執念の疾走。足の速さにちょっと焦ったショートが、ボールを握り損ねて送球が逸れた。あれも、ランナーが3塁にいなければ、あんなに慌てることはなかったんだよ。だが、3塁にランナーがいる、というだけで、大きなプレッシャーになるのさ。そして、川崎のナイス盗塁、今日、いい所のなかったイチローがようやく駄目押し点をゲット。大きな、大きな1点になった。中島のヒットで、一気にホームイン。2アウトからしっかり追加点3点を奪った。これが、「野球」だ。


最終回には、ダルビッシュ投入で、ゲームセット!!

よくやった。
チームの力を結集して、ナイスゲームだった。