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オール人力狙撃システム試作機

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前にの記事に追加だけど

2007年05月31日 22時08分05秒 | 社会全般
前の記事に、ちょっと追加しておきたい。

貸金業界の貸し手といっても、色々とあるわけです。割とまともな貸し手はいるが、悪い貸し手も勿論多数いる(池田氏なんかは9割以上がヤミ金だ、とか言ってるし)。貸金業法改正による上限金利規制で、まともな貸し手も廃業に追い込まれてしまうかもしれない、というのはその通り。だが、「悪い貸し手だけを個別に完全撃破」というのは中々困難であったが故に、これまでヤミ金を排除できないできたわけだ。
前にも書いたのだが、副作用があるにせよ、「抗生物質」を投与して悪い細菌の殲滅作戦を行うことには一定の効果が期待できることは多々あるので、用いることが必ずしも悪いわけでもないだろう。
 参考>サーチコスト(追記あり)

割とまともな貸し手にとってみれば、借り手が直ぐに「飛んだり」(破産とか、夜逃げとか)せずに、ダラダラと利息を払い続けてくれる方がありがたい。けれども、儲けるビジネスというのは、そう単純でもないように思える。追い込むインセンティブはない、とはあながち言えないんじゃないだろうか。

もしもヤミ金業者になるとして、どうやるか考えてみる。NHKで放送されていた相談事例に基づいて考えてみる。
まず10万円を用意。で、借り手を釣り上げることに成功したとしよう。
13000円融資して、1週間後に10000円+元金13000を払えばチャラだと約束する。そもそも僅か13000円さえも用意できない、というところに罠の意味があるのだ。相手がすんなり払えない、ということが判っているからウマミがあるのだ。
1週間後、5000円しか用意できなかったとする。となると、23000円払わねばならない所を5000円しか払えないので、借入額は18000円に増えている。1週間後には10000円+18000円を払わねばならないとする。しかし、再び死に物狂いでお金をかき集めても、5000円しか用意できない、と。すると、28000円払わねばならないところを、5000円しか減らないので、今度は23000円となる。これが延々と続けられる。債権額は大きくなっていく。この数字が大きくなることで、借り手に心理的圧迫をどんどん与えられる。しまいには、数字だけがどんどん成長し、数十万、数百万円、という額になっていくのである(NHKの事例では80万円以上に膨らんでいた)。3人が自殺した八尾の事件(だったかな?)にしても、僅か1万円か2万円の借入で、最後には100万円以上に膨れあがっていた。

こうしてヤミ金業者は、元金は僅か13000円かそこらで数十万円とか100万円分の債権を持つことができるのである。これが合法の貸金だと時間経過のスピードがちょっと遅くなり、普通は返済負担に耐えられなくなるまでにはかなり長い時間経過を必要とする。けれども、返済がうまくできない人たちは当然いるので、初めの資金需要―仮に50万円としても、それ以上に債権額を膨張させられるのだ。うまく回収できれば、10倍も夢ではない(笑、例えばコレ>カモは太らせてから食べるのが鉄則)。ある程度の大きさにならないと、借り手側に「重大な決心」をさせられない。通常、10万円の借金苦で自殺しましたとか、貸金に10万円の借金があって返済の為に強盗に入ろうと思った、ということは滅多にないのである。金利負担さえも困難になれば、どんどん大きく成長させられるのだ。元手は少なくても。これが望ましいビジネスモデルである。まさしく「金が金を産む」というのが一番いいのである。そういう貸し手は確実に存在しているのである。債権額だけ成長させていくのが、オイシイのだ。

年収240万円の若い男性が貸金から無担保融資で引っ張れるのは、80万円くらいまで?(笑)
そんな訳はないのですよ。
これまでの貸出傾向から見ても、途中で貸し込みに参加している業者は複数存在している。4社から20万円ずつ、とか借りているとしても、その上に更に貸していく業者たちはいるわけだ。で、残高が200万とか400万くらいになってしまって、さすがにどうにもならないと親とかに肩代わりさせる、というのもありがちだな。こういう時、実質的には代位弁済となっているものの、処理上では本人が支払っていることになるだろう。本人債務がキレイさっぱり清算されました、ってね(笑)。彼女から借りて、別れた後で返さないとかになって揉めるとかもあるらしいし。逃げる彼氏もいるらしいからね。ああ、結婚した後になってから、ダンナの独身時代の借金300万円とかバレて、しかたなく嫁さんが持参した金で貸金に払ったりとか。こういうのも実質的に代位弁済になると思う。残高を膨らませないと、こうはならない。膨らんでも本人以外が払う可能性はあるので、貸し込んだ方が「ウマー」となることは多々ある。そういうウマミがなけりゃ、ヤミ金が多重債務者を狙って貸し込んだりはせんよ(笑)。既にアップアップになってきている人を狙い撃ちしたりはしないのでは。既に複数貸金業者から借入していて払えなさそう・貸倒になりそうな状況に陥っているにも関わらず、ワザワザ貸すんだからね。

人間に重大な決心をさせるには、少々のハンパな額じゃダメなんですな。埼玉県警の警官だったか、郵便局の連続強盗事件の犯人は、動機が借金であった。6200万円くらいの借金を貸金なんかに抱えていたんだそうだ(住宅ローンが含まれるのかどうかは判らなかった)。これも、もっと手前の段階で債務減額とかの処理をきちんとやって、返済計画を別に立て直せば、公務員なんだからかなり返済できたであろうに。強盗なんかしなくても。でも、貸してるヤツラがいるからこそ、こんだけ債務が膨らませられるわけだ(笑)。社保庁職員も貸金に借金抱えていたもんだからって、庁舎内で連続窃盗事件を28件もやっていたんだと。これも、公務員なのにどうして、と思うのだが、こういうことはあるんですよ。自殺にしても、そうだ。10万や20万くらいじゃ、踏ん切りがつかない。でも、到底返済することは無理だ、というような額に達すると、命で払う人も出てくる。債務残高が300万円くらいに膨れ上がっていても、実際に使った額はずっと少ない。途中からは、返済する為だけに借入を行うので、自分の消費には決して回されないからだ。貸金会社から別な貸金会社へと金が移されるだけ。でも、これをやってくれることで、どの貸金業者も分配にあやかれることになる。最後の方に近くなって貸し込むと損することもあるけれど、あちこちに返済を回していくと空いた枠からはまた一杯に借りるだろうから、それなりに配分されていくのさ。そして、最後には保険で回収…「団信」ウマー。そうやって、貸金業界全体が大きく成長してきたのさ。

破産者というのは、銀行及びクレジットカードだけの利用者というのはかなり少ない。大半の破産者というのは、複数貸金業者からの借入を行っている者の中から生み出される。債権額も貸金業者が6割~7割くらいを占める。貸金業者の債権というのは、貸金業者からの借金で創造された借入需要が多いだろうと推測している。大手貸金は一口座当たり50万円程度の残高があったと思うが、自殺者の平均債務残高で見ると、貸金業者1社当たり58万円弱くらいだったかな。平均貸付残高は20万くらい、なんてことはないワナ。実際そうやって貸しているんだし、98年以降06年までの9年間で、貸金市場から退出(自己破産とか…)したのが約155万人にもなるのであれば、「副作用は少ない」とか言うレベルではないだろうな。たとえそうではあっても、「これはキノコのせいじゃない、利用する人間の側に問題があったからだ!」とか、「この薬の害なんかない、飲みすぎた人が悪いんだよ!」とか、産経社説子なみのレベルで理屈をこねる連中がいるが、155万人という人数に重大な問題が既に発生しているのなら早急に対処するべきであると考えるのは普通だと思うが。まあ、これを全部の「僅か1%か2%に過ぎないんだから何ら問題ない」とか言う人もいるけどね(笑)。これを同意することはできない。



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個人事業者の倒産は誰のせい?

2007年05月31日 18時11分28秒 | 社会全般
産経新聞社説子は、未だに認識を変えられない様子だな。まあそれはそれでしょうがないのかもしれないが、新聞に書くには問題だろうな。

【主張】貸金業規制 冷静に不備見つめるとき|主張|論説|Sankei WEB

この中で次のように述べられている。

そのさい、個人事業者には1週間や10日間の需要が多いことを踏まえ、期間、金額などに合わせてきめ細かく特例金利を定める必要がある。当初の特例は事業者向け少額短期を「500万円以下3カ月以内」と規定し、骨抜き批判につながったからだ。

 強引な取り立てや詐欺まがいの融資を行った業者に厳しく臨むのは当然だ。多重債務者救済にも意味はある。だが、それが金利規制、貸し出し規制のかたちをとり、十分に事業が継続できる個人事業者までも倒産に追いやるようでは本末転倒ではないか。

 政府系金融機関の活用はじめ税金を使ったセーフティーネット融資新設などの声も根強くある。しかし、その前に冷静な目で改正法の不備を見つめ、議論すべきだ。



一見すると「ごもっとも」のようにも見える意見だが、相変わらず間違った主張をしているとしか思われない。

第一に、政府の取組みは既に行われている。
コレ>多重債務者対策本部

批判の標的とされていた宇都宮弁護士とか吉野座長のほか、池尾和人教授なんかもメンバーとなっているけどね(笑、橘木先生とか意外性のあるところでは例の『下流喰い』の著者である須田慎一郎氏も入っている)。金利規制以外の対策も同時進行で進められていくであろう(現実の施策としてはこれから、ということになるので不確実ではあるが)。この内容くらいは読んでから、社説を書いて欲しい。

第二に、「十分に事業が継続できる個人事業者」が倒産に追い込まれた、という主張を繰り広げているようだが、勘違いとしか思えない。法改正の影響で、1週間~10日程度の短期資金が「貸金業者」から借りられなくなって、個人事業者が倒産させられたんだ、という主張をしているのであろう。その結果、「個人事業者の倒産件数が増えた」ということで、根拠としては「帝国データバンク」のデータ、ということのようだ。この社説子の言い分について検討してみよう。

参考記事:貸金業の上限金利問題~その15

①個人事業者は1週間~10日程度の短期資金が借りられなくなると、倒産しなければならないのか

そもそも短期資金を確実に返しているのであれば、「債務残高」は残らないわけで、こうした優良事業者に高金利でないと貸せない、などということは殆ど想定できない。「10日程度の短期資金需要が最も多い」というのが正しい、として考えてみる。

ア)貸金業者に債務残高がなく、これまでキッチリ返済してきたのなら、優良顧客なので利息制限法以内の金利でも借りられる。
イ)日賦業者は存在しているので、「金利の高い事業向け短期資金」は借りられる。
ウ)10日毎に返済を繰り返す必要性はさほど高くない。

「利息制限法内の金利で貸金業者が貸してくれない個人事業者」とは、所謂多重債務者であって、1件も貸金業者から借入のない事業者ではないだろう。産経社説子の言うような状況とは、銀行のビジネスローンのような借入ができない、キャッシュカードが持てない(利用できない)のでキャッシングができない、政府系金融機関も利用できない、公的融資制度も利用できない、という何重苦もの個人事業者だけであろう。このような事業者のうち、「貸金業者に借入残高がなく、これまで10日毎に返済をきちんと行ってきた事業者」で、貸金業者からの短期資金借入ができなくなって倒産した事業者というのが、果たしてどれほど存在しているのであろうか?ほぼ皆無に等しいであろう。社説子の脳内には存在しているのかもしれないが(笑)。

上記ウ)の補足も含めて、書いておく。手元資金の変動幅を考慮して、ある程度の運転資金借入を行い、計画的に返済していくとともに、手元資金を積み上げることが可能なのであれば、別な資金調達を考える方が有利であることが多いだろう。参考例として、次のものがある。

兵庫県における金融支援施策の現状

各種の借入手段は元々存在しており、これらが全て借入不能である、ということは、行われている事業にかなりの問題がある可能性は高くなるだろう。例えば、信用保証協会を用いるもの(無担保、連帯保証人もない)で特別信用保証制度があったが、想定されていた事故率は10%と非常に甘い水準であった(今の審査基準は変わっているかもしれないが)。こういうのさえ、「貸出はできない」と断られるのは、かなりリスクの高い事業ということでしかない。他の政府系金融機関にしても、かつて銀行による貸し剥がしなどが行われた時には貸倒率上昇となってしまう可能性はあったものの、銀行に代わって貸出を行っていたであろう。

例えば、100万円なり200万円なりを運転資金として借り入れ、手元資金を安定化していくことはできるだろう。貸出金利は貸金なんかに比べればかなり低いし、信用保証協会の保証料を上乗せしたとしても、貸金や日賦業者へ支払う金利総額よりは安くできることは多々あるだろう。10日後に10万、20万が入ってくるからそれまでのつなぎ資金として借り、金が入ったら返済に回して手元資金が底を尽き、というのを毎月毎月繰り返すよりもマシだろうと思うが。万が一倒産しても、事業者の個人負担のリスクも軽減されているし(保証料を払っていれば、ですけど)。

要するに、こうした通常の借入手段がいくつもあって、それらが全部ダメで、貸し手が貸金業者しか残っていないとすれば、相当リスクの高い事業であるとしか思われず、それが確率に従って破綻するとしても不思議でも何でもないだろう。どこからも断られるという時点で、「かなりの借金」を抱えているのが大多数であり、それらの債務の返済目処も立たない上に新たな資金を借りようってのが根本的に間違いだろう。「もっと貸してくれれば事業はうまくいくんだ」とかって話にはならないだろう。そういうダメな事業にしがみつくよりも、処理を行って別な生き方をした方がいいだろう。「ゾンビに追い貸し」しても、あまり意味はない、ということだ。

②倒産以外の選択余地はなかったのか?

これも当たり前の話なのだが、ある程度債務減免などを行って事業の将来性が期待できるものについては、個人再生が可能なのであって、必ずしも破産しなくてもいいはずだろう。これまで短期借入を繰り返してきただけなら、債務が残ってるはずもないですし(爆)。単なる廃業ってことですな。一応、個人再生件数は減ってるみたいですけどね。債務が過大なので再生計画すら無理な個人事業者、ってことだろうと思いますね。
貸金が融資しなくなったことが原因で事業の継続性が失われんだ、本当なら10日程度の短期資金借入ができれば利益がそれ以上に見込めたんだ(例えば年率では30%以上ということ?)、という有望な事業が本当に存在しているのであれば、キャッシュリッチな企業とか個人は続々参入してくるだろう(笑)。

③個人事業者の倒産件数増加は法改正が原因か

産経だけじゃなく、日経にも似たようなのが出ていて、池田信夫氏が得意気になってコメントに書いていたな。

記事はコレ>NIKKEI NET:経済 ニュース

株式会社などの法人格を持たない個人事業者の倒産が急増している。2006年度下期の累計件数は915件で、前年同期比で2倍超となった。零細な個人事業者は、運転資金や設備資金を個人名義で消費者金融から借りているケースも多い。貸金業法の改正で消費者金融各社は融資審査を厳しくしており、資金繰りに行き詰まった個人事業者の倒産増が一因とみられる。

 信用調査会社の帝国データバンクによると、今年3月の個人事業者の倒産件数は162件で前年同月比60%増となった。全体の企業倒産の増加率が前年同月比10%前後で推移しているのと対照的に増加が鮮明だ。倒産が急増している背景の一つとみられるのが、貸金業法改正に伴う融資姿勢の厳格化だ。



日経記者の見方も産経社説子と似たようなものだ(勿論池田信夫氏も一緒だ)。
分析として「一因」とか「背景」とか言うレベルでは、有り得なくはない。借入額が大きすぎて早晩破綻する確率の高い事業者が、貸金から借りられずに破綻処理したとして、何の問題があるというのか?不良債権を先延ばしすればするほどいいとでもいうのだろうか?いたずらに債務額を膨張させた方が、メリットが大きいとでも?笑わせるね。

参考までに、倒産件数の増加は帝国データバンクの場合、連続性はないものの04年より05年の方がはるかに増加している。小規模倒産が増えている、ということだ。04年以前のデータでは不渡りでの銀行取引停止の数も含めていたそうだが、05年以降は法的整理の数だけになっているとのことだ。増加率では05年の倒産の方が多いかもしれない(個人事業者のデータが見つけられず、判らないが)。

統計・レポートトップ 帝国データバンクTDB

05年とか、06年上期のデータで、既に個人事業者の倒産件数が増加しているならば、そのトレンドが続いているだけ、ということも考えられるかもしれない。実際、06年度上期(06年1~6月の期間で見ても同じ)では倒産件数が増加に転じていることは明らかとなっている。5000万円未満の負債額の小規模倒産が増加している。産経社説子とかだと、この増加についても「貸金業法改正のせいだ」とか言うかもしれんね。当時は法改正がどうなるか、まだ決まっていなかったけれども。

データの連続性のある別な数字を見てみよう。

東京商工リサーチ:全国企業倒産状況

こちらも、帝国データバンクとならぶ倒産の資料だ。月次データでは05年10月以降、前年同月比で連続増加になっており、06年5月時点でも(この時には貸金業法改正の概要さえ出ていなかった)8ヶ月連続増加となっている。5人未満の規模で倒産件数増加が見られ、これが倒産件数全体の6割以上を占めているので、この中に個人事業者も多く含まれるであろう。

要するに、小規模倒産件数が増加している「上り坂」の途中にあれば、何が原因なのかは特定するのが難しいとしても、増加トレンドが続くことは有り得る話であろう。偶然、その途中に起こった出来事(貸金業法改正だな)を、強引に関連付けて「○○が原因だ!」と言うってことですね。例えば、「合計特殊出生率の低下は、~が原因だ」と言うのと似てる(参考記事)。「下り坂」の途中にあった何かの出来事を、減少の原因として関連付けようとするのと同じってことだ。「貸金業者数減少は、○○が原因だ」とかね。

貸金業法改正が一部に要因として作用した可能性があるとしても、帝国データバンクの分析に従えば、「不況型倒産」が多いこと、特に「販売不振」が目立つことだ(倒産主因のうち、販売不振、輸出不振、売掛金回収難、不良債権の累積、業界不振を「不況型倒産」と分類集計しているそうだ)。要するに売れない、売上が落ちてる、というようなことが要因なのであろうと思われる。既にかなりの負債を抱えているので、新たな資金投入は困難であるので倒産するのもやむなし、ということが多いであろう。更に、事業の収益性に問題がなくて、単純に資金調達が困難になったからという理由ならば、「破産」よりも「再生」が多くなるであろう。ところが、態様別では90%以上が「破産」であって、件数も05年度より879件増加している。民事再生も特別清算も減少しているのである。小規模業者の倒産が増加した、というのは事実であるが、大多数は破産しているだけに過ぎないのだ。

産経社説子の言うような、「十分に事業が継続できる個人事業者までも倒産に追いやる」などという可能性は、限りなくゼロに近いであろう。何なら、そういう事例を探し出してきて紹介して欲しいもんだな。銀行にも貸金にも債務がないにも関わらず、「グレーゾーン金利」以下では借入できなくなって倒産した個人事業者、というのを実際に出してごらんよ。これじゃ、大衆の感情論をバカにできないんじゃないか?(笑)

本末転倒な論点を持ち出して社説を書いているのは、産経社説子に他ならないのではないか。


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どうやら自民党は「非常事態宣言」らしい

2007年05月30日 21時31分34秒 | 社会保障問題
この大慌てっぷりは一体全体どうしたことであろうか(笑)。それほどまでに年金「不払い」問題と、自殺問題のダブルパンチに怯えている、ということなのだろうか。

Yahooニュース - 時事通信 - 与党、衆院委で即日採決を強行=年金特例法案、野党は反発

衆院厚生労働委員会は30日夜、同日審議入りした年金時効撤廃特例法案を採決し、自民、公明両党の賛成多数で可決した。与党は社会保険庁改革関連法案と併せて31日の衆院通過を目指す。野党側は柳沢伯夫厚生労働相の不信任決議案提出などで抵抗する方針。7月の参院選をにらみ、年金問題をめぐる与野党の攻防は大きなヤマ場を迎えた。
 衆院厚労委は30日午後、特例法案の質疑を行った。与党は「国民の不安解消のため直ちに成立させる必要がある」と判断。野党の質問が終わるのを待って質疑打ち切り動議を提出して可決した上で、特例法案を採決した。




民間の保険会社が不払い問題として生保・損保が全滅で、金融庁から「地獄のお達し」を出され、連休返上(?、単なる想像です)で過去の未払いを調べていたであろうが(笑)、壮大な国家的保険料不払い詐欺は「クサイものにはフタ」ということで、「電撃決着」を望んでいるということらしい。それが、今回の救済法の採決ということだ。要するに、「我々はやりました。対策は”選挙前に”既にやりました。」ということでしょう。

一応国民としては、「あー、やっぱりな」といった程度でしか思っていないだろうと思いますね。国の年金制度が本当にきちんとしていて、将来に渡って「安心して」任せられる制度である、などとは到底受け止められないのではないでしょうか。で、5000万件にも及ぶデータを照合していったりするわけですか。たった1年で(笑)。やれるもんならやってみて下さい。

ざっとの計算で考えてみますか。5000万件のデータが「誰のものか」確定させるものとします。週休2日+祝日以外で、ざっと年間250日くらい働く日があるとしますと、1日に確定させるべきデータ数は200000件ということになります。これを専属の1000人体制でやると仮定すると、一人当たり200件です。これを8時間勤務で行うとすれば、作業を行う1人の1時間当たり処理件数は25件ということです。つまり、1件当たり144秒、2分と24秒で処理する、ということになります。これが果たしてできるのでしょうか?人員を倍に増やして2000人体制でやっても、約5分弱ですよ?それで、本当に「誰が払った年金なのか、これまでの不払い額はいくらか」とか判るんですよね?
まあ、やれるということなんでしょう。これらにも膨大なコストがかかってしまうことになるでありましょう。これを誰がやるんだ?何処から金を出すのだ?これも年金保険料からか?どうせ無駄な金が失われるだけなのさ。

あと、支払証明をどうするの?「落し物」が落ちていて、「それ私のです」って多数が名乗りでてきたら、名乗り出た全員にそれを配るのか?どうやって見分けられる?

民間の保険会社には「過去の不払い分を洗いざらい調べろ、5年以上前に(法的には多分5年だろうけど、何故か7年とか10年とか記録のある限り遡らせたのであろう?金融庁は)遡って未払い不祥事の責任を取れ、とか言っていたんではないですか?で、国のやってる年金は「お前が証明しろ」とか言うわけですな。「後で払いますから」と約束しておいて、後から「お前が払った記録なんて残ってないぞ。本当に払ったんならお前が証明してみろ」とか誤魔化して、不払いを決め込む制度が公的年金制度ということが白日の下に晒された、というところでしょうか。国の制度だから、民間みたいにお叱りを受けたりはせんのです。誰も責任を取らされることもないわけです。いい気なもんです。


参考記事:
年金不安は越年

所得代替率という「ゴマカシ」

未納徴収に係る膨大なコストとか、免除の問題とか、そういうのも基本的には同じような構図なんですよ。やればやるだけ無駄が増える。杜撰な業務・管理状況だったことが明らかになる。そういう詐欺的装置が日本の公的年金制度であった、ということだけでしょう。

年金の信頼性を回復する、とか、やったフリとか、もういい加減にするべきだ。もっと根本的な解決策を考えるべきだ。


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「適応力」という能力

2007年05月29日 22時02分00秒 | 俺のそれ
ZARDのボーカル、坂井さんという方が亡くなったのはとても残念だ。
実は、グループ名しか知らずに過してきた。私と同学年か、いっこ下だと思うので、複雑な心境だ。そういう年代に入っているんだな、と。
これまで何枚かのCDを買ったし、コナン君の主題歌でも聞いてたな。でも、どんな人か、ということに余り興味を抱くことはなかったし、名前も知らないまま曲だけ聴いていた。メンバーが何人なのか気にしたこともなかった。そうではあっても、好きなグループだった。

何と言うか、1つの時代が過ぎたんだな、と思った。


ところで、話は変わるのだが、はてな住人は本当にこういうのが好きなんだね。

はてなブックマーク - Life is beautiful ネットの時代には「知識量・記憶力」よりは「適応力・応用力」の方がずっと大切

批判とかではないので、一応お断りしておく。
適応力をつけるのはかなり難しいのではないかと思う。単純に自己努力だけでどの程度達成されるかは判らないのではないかな。割と簡単に全員が同じくらいになるなら、個体の優劣がつかないのであんまり意味がないような気もする。時々「適応能力が高い個体が生まれる、存在する」ということなら、そういう能力を持ったヤツの中から「別な何か」が生ずるかもしれないので、意味があるように思えたり…
なので、目がいいとか、速く走れるとか、そういう能力の違いの中の1つに、「適応能力が高い」ということもあるんじゃないだろうか、と。そうであるなら、後天的に自己努力をしようと思っても、難しい部分があるのかもな、と。きっと、優れた人たちには、所謂「頭がいい」というのと同じように「適応能力が高い」といった能力が備わっているのではなかろうか、と。元々持ってない人たちにとっては、結構ハードルが高そうかも。

勿論、訓練次第では若干は補えるかもしれないが、一般人にとっては、15歳の少年がゴルフでいきなり優勝するようなわけにはいかない。僅か数年の経験しかない少年にできることが、普通の人々にとっては、何年も何十年もゴルフをやっていてもやっぱりできないのだ。そういう特別な能力を持つ人々は「できても不思議じゃない」と思うかもしれないが、持たざる人間にとっては残酷な話なのである。ちょっと大袈裟か。でも、イメージ的には近いというか、それに類することは世の中には多いのではなかろうか、と思っている。

ところで、自分の知能指数って、みんな知っているのだろうか?どうやって知ったのだろうか?私が小学校~高校の間では、そういうような知能テストみたいなものがあったように記憶しているが、結果については公表しない(個別にも教えない)ということになっていたように思う。理由は判らんが。当時は日教組とかの影響力が強くて、「差別につながるからダメ」とか、「過当競争を生むのでダメ」とか、何かそういった理由で教えてもらえなかったのかもしれない。だから、自分の知能がどの程度なのかは、知ることはなかった。
しかし、自分では大体判るよね、敢えて聞かなくても(笑)。周りの状況とか見ていると、「ああ、自分とは違って、勉強できる人はやっぱり頭がいいんだろうな」とは思っていた。自分自身はまあ平凡な、取り立てて特色のない普通の能力の持ち主だろうと思っていた。なので、仮に知能指数が判ったとしても、標準的かそれよりちょい上?くらいなんじゃないのかな。

<ちょっと寄り道:
因みに、普通の人々に成績ってどれくらいだったの?とか質問した場合、「ううーん、中の中か中の上くらい」とかありがちな答えかもしれない。真ん中よりちょい上くらいが、自分自身の尊厳を微妙に保ちつつその他大勢よりかは少しマシってことを表明でき、尚且つイヤミな感じが過剰にならないような答え、ということなのではなかろうか。財産保有具合にしても、結構持っている人々が答える時にも、「普通より少し多いくらい」とかありがちなのではなかろうか。他の例だと、合コンの参加者について、女の子が友人知人などを評して「結構可愛いわよ。そうね、中の上よりはいいと思うわよ」とか何とか言っていたとしても、これは全く当てにはならないことはご存知の男性諸君も多いだろう。当日面と向かった時に、思わず「ナンダよ~」と心の声がこだまする。笑
つまり、日本人の多くは60点ないし65点くらいを答えておくのが、居心地がいいというか、無難な答えなのではないかな、と。ああ、いっときますけど、私の知能に関しては、これとまるで関係ないですよ。笑。本当に平均よりかはちょい上程度だろう。まあ、これは書いている記事の中身を読んでおられる方々には先刻承知之介だろうと思いますけど。>


そういう訳で、自分の知能とかその他能力については大体自分で読めるので、どうにかなるとかは思えなくなっているんだろうな。若い人たちはまだまだ先があるから、色々と努力してみた方がいいとは思うけど。いつまで経ってもシングル・プレイヤーになれないアマチュアゴルファーの挫折感みたいなのを味わうことになるかもしれないので、予め心の準備をしておいた方がいいかも。


参考記事:
『「これをやったら急激に頭がよくなった」という方法』に群がるのは何故なのか?


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「死人に口なし」~by 伊吹文科大臣

2007年05月29日 12時07分37秒 | 政治って?
松岡大臣の死去に関して、いくつか気になったことをメモ程度に書いておく。

・安倍総理のこと

恐らく最も責任を感じているだろう。昨日のインタビューの様子を見ても、声はか細く弱々しかった。ゲッソリしたような表情であった。それはそうだろう。人が一人なくなったわけだし。

「辞めさせない、辞める必要はない」として、野党側に屈することを「形式的に」拒んだことに、自分の責任を感じていたであろうからだ。松岡大臣を「これ以上傷つけさせない」という、人間的感情―温情というべきか―で守っていたのであったなら、「身を引いてくれ」と言えたであろう。しかし、野党との戦術の都合上、更には内閣支持や「安倍カラー」に拘泥してしまったが為に、自民執行部の強気方針への方向転換に利用するだけになってしまったからだ。本人の為を思うのであれば、大臣の任を解くことこそが必要であったのだ。

これができなかった安倍総理としては、自分に責任を感じるのは当然であろう。「そこまで追い込んでしまっていたのか…」という思いがあったからこそ、あのようなインタビューとなったのだろうと思った。


・死人に口なし

最も違和感を覚えたのは、伊吹大臣の一言。
「死人に口なし」ということになって…云々とかナントカ言っていたのだが、「お前がゆうな!」といったところだろうか。
確かに、死んだ人に罪を被せるということの意図なのだろうが、イメージが非常に悪すぎる(笑)。時代劇を好むから、というような私の個人的バイアスもあるのだろうが、悪巧み一味とかが謀殺したみたいな感じ。

悪者「お前には○○の下手人として死んでもらおう。後は『死人に口なし』だからな。ふぅぁあー、はっはっは」
 →バッサリ切られる

とか、

刑事1「ガイシャはヤクの売人だ。恐らく捜査が迫っていたので殺されたものと…」
刑事2「ホニャララ組のやつら、トカゲの尻尾切りだな…これで『死人に口なし』か…」

みたいな感じ。
仮に死亡した人が自分の無実を言えないから、ということを説明しようと思っていたにしても、選んだ表現が「死人に口なし」というのはマイナスのイメージが強い。しかも、”あの伊吹大臣”に言われた日にゃ…


・執行部責任

自民党の執行部は大失態をやった。戦術の選択ミスだ。野党の追及を撥ねつける為だけに、松岡大臣問題を野晒しにした。公明党からも、「マズイよ。どうにか進退に決着をつけてくれないと」という要求はあったろう。それを強硬路線に方針転換して「独走」したのは執行部に責任があったろう。辞める必要がない、ということを表立って言い続けることが、かなり大きなプレッシャーに変わっていっただろう。健康問題とか、名目上の辞任理由を考えることだってできたわけだし、安倍総理を守ろうと思うのであれば誰かが「切られ役」を引き受けてやらねばならなかったであろう。「野党の要求に屈したわけじゃない、だが、辞めるにしかるべき理由があったから辞任したんだ」という体面だけでも保って、党内の「ヤメロコール」の収束を図っておくべきだったのではないか。今、この時期になってからでさえ、「辞めるべきだ」というのが噴出してくるような党内運営では、執行部責任は免れまい。


・自殺ということ

自殺を減らそう、という行政の取組みがいかに「無力なのか」ということを、現職大臣自らが身をもって示した、ということか。

取り得る手段として、「自殺という選択肢」をこれほどまでに明瞭に示した例というのは、数少ないであろう。

松岡大臣のひとなりなどを全く知らないが、ある種の「男気」のようなものを持った人物であったのかもしれない。その男気ゆえ、死をもって贖うことを選んでしまったのかもしれない。

今となっては、その死を悼む。


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銃が人を殺すんじゃない、人が殺すんだ!

2007年05月28日 16時46分15秒 | 俺のそれ
この前記事に書いた典型的言い回しを思い出した。

「銃が殺すんじゃない、人が殺すんだ。だから銃は悪くない。」


で、ふとこちらを見れば……
EU労働法政策雑記帳 ケーザイ学が悪いんじゃなくって・・・

まあ、確かにそうなのだ。
私の周囲には、「人格高潔でバランスのとれた○○経済学の専門家の方々」という人物が存在していないから、どうしても経済学関連業界に対して、「ブログ界隈」なんかの「偏った印象」を抱いてしまうのかもしれない。それとも、目に付きやすい「行政府に出入りしている経済学者」とか「マスメディアに露出している経済学者・評論家等々」の中で、「これが本当に専門家なのだろうか?」と思うような程度のことしか言わない人をしばしば見かけるからなのかもしれない。


でも、経済学は悪くないし、何の罪もないだろう。例えば、

 「経済学が罵倒するんじゃない、人が罵倒するんだ!」

そりゃそうだな。
だから経済学は悪くない、と。

他にも書けるな。

 「経済学が高慢なんじゃない、人が高慢なんだ!」

 「経済学が利己的にするんじゃない、人が利己的なんだ!」

ごもっとも。他にも書…以下略


用いている人間の側の問題である、ということなのだろう。
これは自分自身もそうなのだけど。反省。


「経済学というおとなのおもちゃに夢中になっていじくり回している素人は何処のドイツだぁ~い?」
「アタシだよ!」
(にしおかすみこ風)

参考までに、夢中になってはいません(笑)。
かけるコストは最小化しようと思っていますので。
今から細かいことを多くを知るよりも(出来ないけど)、肝心な部分は何なのかを知りたいな。


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林道談合事件と松岡大臣死亡事件(追記)

2007年05月28日 13時15分22秒 | 政治って?
遅ればせながら、書いておきたいと思う(実は先日かなり書いていたのに、記事を消してしまって、ショックを受けたので放置していた)。

※最初は「林道談合事件と松岡大臣」というタイトルにしていましたが、死亡が報じられた為、タイトルを変えて追加をしました。


検察捜査が着手されて随分と話が進んでしまったが、捜査当局の目指す「本ボシ」に辿り着けるかが焦点となってきた。参院選挙前にスキャンダルとなることは、所謂「政治的背景」から困難であると見ているが、どうだろうか。ただ、選挙後であれば、検察側にGOサインを出すことは可能であろう。その為の準備は着々と進められて行くであろう。「本ボシ」の方は首を洗って待っていろ、というところであろうか。


4月に産経新聞が報じたのが、公取委の記事だった。

Yahooニュース - 産経新聞 - 林道談合 公取委、緑資源機構強制調査 幹部主導裏づけへ

(記事より一部引用)

問題となっているのは、機構が発注する「緑資源幹線林道」の地質調査や環境調査業務を受注する公益法人や民間企業の談合疑惑。年間の発注額は約十数億円規模。公取委の調べなどによると、機構森林業務部の林道企画課長と8地方建設部の担当課長ら幹部が、過去の受注実績も加味して受注予定業務を割り振る配分表を作成。業務担当理事に報告した上で、業界側に事前に各工事の落札予定業者を伝達するなどし、各社に談合を繰り返させていた疑いが持たれている。

 緑資源機構には多くの歴代林野庁幹部が天下りしていたほか、受注者側の公益法人にも農林水産省や林野庁のOBが再就職しており、談合の背景には天下りも関係するとみられている。公取委は昨年10月から、公益法人と民間企業約30業者に立ち入り検査した。当初は行政処分を目的に審査してきたが、悪質な官製談合の疑いが強まったため、今年3月、刑事告発を目的にした犯則審査に切り替えていた。

 この談合疑惑をめぐっては、東京地検特捜部も、機構幹部が予定価格を漏洩(ろうえい)するなど業者と結託して入札を骨抜きにしていた疑いが強まったとして、刑法の競売入札妨害の容疑で、近く本格的な捜査に乗り出す方針を固めているもようだ。



注目したのは、当初行政処分を目的に審査していたが、悪質な官製談合が次第に明らかとなってきた為、「刑事告発を目的にした犯則審査」に切り替えた、ということである。公取委の機能・権限強化を図ってきた効果が、ここで発揮されることとなった。犯則事件の調査権限*は独禁法改正で昨年から施行され、裁判所の許可状(普通の捜査令状とは呼び名が違うのですね。これって刑事訴訟法とかの規定なのかな?それとは違うから、ということなのかも)をもらえると、臨検、差押えや捜索などを行うことができる。犯則の心証を得たら検事総長への告発を行う義務を負う(独禁法第74条)。やや曖昧な「犯則の心証」という表現になっているが、これは公取委が「(専門的)捜査機関ではない」ということから警察のような捜査は困難であるということで、「犯罪の存在」を確定できなくても「心証得る」だけで告発可能になっている、ということであろうと思う。

*「12章権限(規定)」とは呼ばないが、私が勝手に命名するとすればこう呼びたい。独禁法の12章(101~118条)に規定されているので。米国における破産関連の手続きで「チャプター11」と呼ぶとか、「国連憲章第7章」決議云々のマネです。

丁度3月には次の記事を書いていた(偶然に過ぎないけど)。
公取委の決断

この記事にも触れたが、取り組みとしては「行政組織」の一部である公取委が「行政組織」を摘発しているのであり、「官」の全てが悪なわけじゃない。そういう人々がいて、きちんと頑張っているんだ、ということは評価してあげるべきだろう。農水省自身が自ら改められないのであれば、強い外力で改善させるしかない。その外力は「官」によってもたらされているのである、ということは、国民にも広く知られるべきだろうし、「官」はできることはそれなりにやっているのだという認識は共有されていいはずだろう。今回の事件は、公取委の告発が端緒となっている、ということを忘れてはいけないのだ。

前は国土交通省の当たり年だったが、今度は農水省かもしれない。「ナントカ還元水」で一躍有名人となった松岡農水大臣は、この談合組織とも「深ーい繋がり」があったようだ。


Yahooニュース - 日刊ゲンダイ - 緑資源「官製談合」事件 捜査の手は松岡農水相に伸びるか

(記事より一部引用)

その談合林道工事に絡む9団体からベラボーな献金をもらっていたのが松岡ナントカ還元水大臣。これで疑惑は「水と緑」のセットとなった。
 献金は96年から05年までに民有林整備懇話会、民有林振興会、全国林業政治連盟など似たような名前の政治団体から1億3184万円。
 この献金の見返りに松岡が便宜を図っていたら立派な犯罪だが、検察はどう見ているのか。
「今のところ談合に絡んで名前は出てきませんが、当局が関心を持っているのは今回摘発されたコンサルタントや公益法人の代表者が同じ期間に計852万円を献金していることです。今後、この集中献金と業界の関連について調べることになりそうです」(検察事情通)



他の報道も見てみる。

Yahooニュース - 毎日新聞 - <緑資源談合>熊本の工事受注14業者、松岡農相側に献金

(記事より一部引用)

予定価格に占める落札額の割合を示す「落札率」は、14業者が落札した14事業では13事業までが91~94%台と高率だった。一方、松岡農相が献金を受けていない大手ゼネコンが落札した農林道工事(2件)の落札率は67~77%だった。
 阿蘇北部地方の事業を巡っては、関係者が東京地検特捜部の調べに「談合が行われていた」と供述。特捜部が25日、同県小国町の緑資源機構の建設事業所などを独占禁止法違反容疑で捜索した。
 松岡農相の地元事務所は「担当ではないのでコメントできない」と話している。
 松岡農相は、今月8日の参院農水委員会で、一連の談合事件に関与した疑いの持たれている財団2法人の幹部などから約850万円の献金を受けたと指摘されていた。



いずれ捜査は核心に迫っていくであろう。
自民党内でも一部議員からは「辞めるべきだ」との意見が出されており、参院選前に「スキャンダルまみれ」となれば、特に厳しい選挙戦の予想される地方などでは、「このままでは不戦敗確定だ」という不安が持ち上がっても不思議ではないだろう。松岡大臣が悪代官よろしく居直る姿勢を続ける限り、戦況は悪化していくのだ。だが、選挙前に辞任、或いは更迭ということになれば、野党にとっては格好の攻撃材料となってしまう。内閣批判もそうだし、安倍総理の指導力や任命責任問題として、いい口実となってしまうのである。自民党にとっては、「脅威の爆弾」となってしまったのが松岡大臣の問題なのである。

これも自業自得ではある。例の事務所費・光熱水費問題の時にササッと切っておけば、選挙を控える今になってクローズアップされることはなかったであろう。だが、悪あがきをして居座り続けてしまったが故に、爆弾は破裂寸前の風船のように大きくなってしまったのである。時間経過が長かったが故に、風船を膨らませることとなってしまったのである。あの時ならば、風船まだ小さかったのである。破裂しても大した被害はもたらさなかったであろう。だが、今は違う。今後、疑惑の目は来る日も来る日も、松岡大臣に向けられる。果たして自民党は選挙を乗り切れるだろうか?

松岡大臣の周辺捜査は始まっている。「やぶ蛇」があるかもしれない(笑)。是非捜査当局には頑張って頂きたい。きっと、殆どの国民は応援しているはずだろう。


追加です。

驚きました。
松岡大臣は自殺を図り、死亡されたようです。

なぜ「再チャレンジ」の可能性を自ら絶たれたのか判りません。それにしても、自殺までしなくとも、大臣辞任という話ではなかったのでしょうか。捜査の手がかなり近かったからなのでしょうか。これで、農水族の錬金術システムの実態は闇に葬りさられたかもしれません。事務所費関連の告発(彼らの勇気と行動力に感謝する)もあったので、金の流れを解明されると本当に困ることがあったのか…?

謎が多いままです。

やはりあの時、辞任しておけば自殺にまでは至らなかったのではないでしょうか。問題が大きくなり過ぎて、本人の手に負える範囲というレベルではなくなったからではないでしょうか。後戻りできなくなって、行く所まで行き着いた結果が、今回の自殺だったのではないでしょうか。


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「口は弁護士、心はサギ師」

2007年05月27日 15時13分41秒 | いいことないかな
ワラタ。

via Matimulog avocat一般市民の法意識


誰が考えたのかは知らないが、一級のコピーライターのようなセンスの良さ。
素晴らしい!!

弁護士稼業にちょっと同情(笑)。


参考記事>「まず、経済学者を皆殺しに・・・・」



ところで、全然関係ない話題の追加ですけど、削除したコメントにあった海外サイトらしきリンク先で、

『cos狸』

なるものがあった。

コスリ?(書いてて、笑った)
コスタヌキ?
コサインタヌキ?

文字化け?とか、何かの表示の関係上「タヌキ」が出たのか、よく判らんけど、『cos狸』の正体が気になる。


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釣りの恩返し(ダジャレ)

2007年05月27日 14時33分31秒 | 俺のそれ
判る人には判るかも(当たり前か)。


えーと、言い訳というか、簡単な説明を(届け~~と祈る)。

批判したのではなくて、自虐ネタとして冗談で使わせてもらっただけで…
前の閉鎖ネタの時とかもそうです。

だって、自分に当てはまってるのがおかしい(自然に笑いがこぼれる、というような)ので、
 「ああー、これって自分だな」
と妙に符合しているのが何とも…可笑しくて可笑しくて
まんまと言い当てられてると言いますか(笑)。


オマケに今回の「多用~動かせない」というのも、そのものズバリですので、
またしてもピタリと言い当てられており、結局のところ、逃れられないのだな、と(笑)。


自分自身が結構色んな意味で「典型例」なんですね。
=単純で判りやすい、ということなんだなーと(エヘン)。


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貸金業の上限金利問題~その16

2007年05月26日 23時49分20秒 | 社会全般
暫く見てないうちに、ワケのわからん外人部隊(どこぞの国からの)コメントが書き込まれていた(笑)。

それとは関係ないですが、前の記事(報道被害はいつも急増中だよ)にコメントをいくつか頂いたので、これまでの繰り返しになりますが、書いておきます。


まず架空の貸金市場を考えてみる。貸金業者は1社のみ存在しており、他の競合他社は存在しない。この1社のみが最も効率的に運営できるとする。借り手は十分多く存在しており(故に経費率は一定となるものとする)、この業者は借り手全員に同じ融資額・同じ金利で融資するものとする。ある年の状況を見ると、次のようになっていたとする。

融資総額 M
経費率 C (C>0)
デフォルト率 d (0≦d≦1)
貸出金利 r

ここで、貸出による収入と損失を考える。
収入=M×r×(1-d)
損失=経費+貸倒損失=M×C+M×d

収入≧損失であれば事業は成り立つが、収入と損失が等しくなる場合に最も効率的であるので、その場合を考えることにする。

M×r×(1-d)=M×C+M×d

となるので、整理すると、

r=(C+d)/(1-d)

となる。ここでC=0.1であると仮定すると(1兆円貸出のための経費は1000億円、ということ)、dの値を変化させた時の r を見てみる。

d=0.01  11.1%
 =0.1  22.2%
 =0.2  37.5%
 =0.3  57.1%
 =0.4  83.3%
 =0.5  120%

年間に借り手の10%がデフォルトであっても、貸出金利は22.2%に過ぎない。Cには企業利益も当然含まれている。10兆円貸出額があれば、1兆円が経費(利益含む)、貸倒損失は1兆円であるが、利息収入も同じ分あるからである(貸倒は全額損失としているが、現実には若干は回収されるであろう―1度も返済しないことは想定しにくいので)。Cの値が相対的に大きいのは、中小・零細の貸金業者であろう。特に小規模・零細業者では、Cの値が大きいのである。仮に一人で営業している業者がいて、融資総額1000万円、C=0.2(200万円の経費―ほとんど自分の給料であろう)、dが0.05(5%の貸倒)であれば、貸出金利は26.3%くらいとなる。融資額が5000万円以下の業者は膨大に存在しており、法改正で5000万円以上でなければ営業できないことで排除されていくであろう。こういうCの値の大きな業者は、ただ単に非効率なだけであり、長期的には排除されるのは仕方がないのである。Cの値が大きいことで、逆に「dの大きな顧客層」に対しては貸せなくなるのだから。見かけ上の金利が同一であっても、デフォルト率の範囲が広い方が、よりリスクの高い借り手に貸せるのであって、Cの値の大きな弱小業者は存在する意味は殆どない。

こういう業者がなぜ生き延びられるかと言えば、借り手側からは「見分けがつけにくい」ことと、金策に窮する者はうっかり借りてしまうことがあるからである。ただ単に市場の成行に任せておいても、淘汰されてこなかったのである。銀行や信組など各種金融機関はあるのだが、「ヤミ銀行」とか「ヤミ信組」とかと区別できない人というのは殆どいないのであろう。それ故、「ヤミ銀行」は「ヤミ金」ほど問題にはならない(笑)。要するに貸金業者というのが、「海賊商品」みたいに似たようなやつが膨大にあって、その中にヤミ金も紛れていて、借り手側にとっては「見分けがつけられない」ということで、ヤミ金に嵌められる人たちが出てきてしまうのである。


更に上記業者を利用する人間が1400万人存在しており、1つの集団であるとみなす。この集団で年間の破綻者が20万人いるならば、デフォルト率dは70分の1、約1.43%である(7年後には1割が破綻するけどね)。ここでC=0.1ならば貸出金利は約11.6%となる。人数ではなく融資額で考えてみると、12兆円融資してデフォルトが6千億円であるなら、5%がデフォルトとなるので、
 貸出金利 r =(C+0.05)/0.95
となる。C=0.1ならば、r は15.8%である。当然Cの値の小さな業者(例えば銀行、ノンバンク等々)が存在すれば、もっと低い金利で貸出可能である。1400万人全体でのデフォルト率が一定で、一様に貸し出すならば全員同じ金利(例えば15.8%)が適用されるということである。

想定を変えてみます。
デフォルト率が1%の優良グループと、20%の危険グループがあるとする。この融資割合を優良10に対して危険2とする(優良は危険グループの5倍の融資額)。この2つのグループに対して同じ金利で貸すものとする。上の仮定と同じく、C=0.1であるものとし(どちらのグループに貸し出すにもコストは同じだけかかるので)、デフォルト率が20%だけの単独グループであるならば、d=0.2の時の金利37.5%となるが、優良グループと危険グループが混在している場合の金利はどうなるか考える。2つのグループの収入と損失を前述の通りにそれぞれ計算してみると、貸出金利は約14.8%となります。1000人が1%の優良グループ、200人が20%の危険グループであると、前者が10人破綻、後者が40人破綻となり合計50人の破綻者ということだ(約4.2%)。

これと同様に考えると、借り手を6等分してデフォルト率の最も高い側のグループ(全部で1400万人ならば233万人)が20%のデフォルト率(年間約46.7万人が破綻する)、残り6分の5(同1167万人)がデフォルト率5%(年間約58.4万人が破綻する)であると、貸出金利は18.9%となる(デフォルト率は1400万人の約7.5%)。現実にはこれほど破綻している人は出ていないので、デフォルト率はもっと少ないであろう。ハイリスクグループに全く貸せなくなるというわけでもないかもしれない。存在確率の分布を考えてみると、ハイリスク側に行くに従い数は減少していくはずであろうから、。


結局、これまでの貸金市場というのは、借り手の無知に付け込んできた面が大きいのであり、非効率業者が数多く残存しているのであろうと思われる。これら業者が淘汰されたところで特別な問題があるとも思えず、長期的には貸し手が正常化していくであろう。本来は、貸し手側がハイリスクグループには、「貸出額を減らす」「返済期間が短く済む貸出」などといった対応をとるべきなのであって、これは審査の問題でもある。デフォルトリスクが高まるのであれば、「貸さない」のが貸し手の合理的な選択なのである。貸金市場における「貸出金利」や「貸出基準」などが正常に機能している、とは思えないのである。


その他の点について少し。

>現時点で上限金利引き下げによる効果は何か見られたのでしょうか。例えば、自殺者が減った、ヤミ金被害が減った・・・などのような。

現時点では、金利引下げが行われているわけではありませんね。将来引き下げられることが決まっただけです。一部業者は既に法改正に合わせて引き下げたところもあるようですが。クレジットカード系は、従来の顧客に特別な利用制限などは殆ど行っていないでありましょう。カードを持っている人は、これまで26%だった金利は18%に下がった、というだけですね。アコムは新規貸出について、18%を適用していくとかの報道はあったように思いますが、実態はどうだか判りません。

金利引下げ効果は直ぐには出ないのではないかと思いますが、どうなんでしょうか。「自殺者が減る」「ヤミ金被害が減る」というのは、随分と先の話なのではないでしょうか?個人的予測では、借入総額が大きくならなければそのメリットは出る可能性はあると思っていますし、貸金業者数が大幅に減少すれば被害者は減るであろうと思いますね。問題を抱える借り手に必要なのは、適切な相談ができるということで、プロミスのCMではないですが貸金に「相談できる」とかいうのでは、解決には至らないのではないかと思いますね。

「個人事業主の倒産増」は、貸金業者からの借入が不能になったことが原因である、という根拠があるのでしょうか?これは早晩破綻するべき事業であったかもしれず、その処理を進めることが必ずしもデメリットにはならないでありましょう。「ヤミ金被害増加」というのも、本当に被害が増加しているのでしょうか?例えば、貸金業者への返還訴訟については昨年に相当増加したと思われますが、これは「利息制限法を超過した不当な貸付」が増加したせいでしょうか?そうではありませんよね、恐らく。借り手にそういった情報が伝わったからであろうと思っていますが、これは特別に被害が増えたからということではないでしょう。

貸金業者が得られたであろう利息収入が支払われなくなれば、他の何処かでその分が消費される可能性はあるので、必ずしもある業種が低調となっても、他の部分で良くなる可能性はあるでしょう。借り手は将来キャッシュで借りているのですから、貸金に支払う分は消費が減っていることに変わりなく、その金の行き先が何処になるかの違いでしかないでしょう。勿論、貯蓄に回される可能性はあるので、そうであると消費に回らないかもしれませんが、それは微々たるものではないかと考えています。

法改正の結果、(将来に備えて)貸金業者は審査を厳しくするようになっているであろう、ということですので、これは将来的には貸倒率の低下が期待できますし、自己破産件数の減少に繋がり得るでしょう。劇的効果があるか、というのは何ともいえないでしょうが、貸倒率が減ることは、借り手にとっても、貸し手にとっても良い方に作用するであろうと思います。


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世界のブランド・ランキング

2007年05月25日 18時23分25秒 | 社会全般
もう随分前に過ぎてしまった話ですが、一応買いておきます。

グーグルが首位に躍り出た、ということで報道なんかを見た方々が多かったのではないかと思います。


ブランド ランキング


で、日本企業を見ると、
トヨタ 10位
ドコモ 23位
ホンダ 36位
ヤフー 42位
キヤノン 54位
ソニー 55位
日産 58位
(レクサス98位)

ということでした。
いつもの「トヨタ頼み」という日本企業の構図となっておりますね(笑)。
大抵のランキングものでは、トヨタがそれなりに頑張ってはいるが、他はイマイチぱっとしない、ということですかね。


ベスト10のうち意外だったのは、China Mobile(中国移動通信)。
日本のドコモが23位だったのに対し、5位と大健闘。
何で?よくわからんが。
中国以外でもよく見かけるブランドなんだろうか?(自分が初めて知ったので)
それと、Marlboro(マルボロ)。ブランドとしては問題とされそうな気が…
でもブランド価値が高ければ、何であってもいい、ってことなんだろうな。

日本のヴィトン崇拝(笑)みたいなのも、かなりヘンな感じだが、やはり世界に冠たるブランドということで、高級ブランドのbrand contribution部門でトップだそうだ。日本人ばかりではない、ということなんだろうか。だが、猫も杓子も○○のブランドバッグを持つというのは、ちょっとオカシイんじゃないか?とは感じているよ、やっぱり。


日本の企業はもう少し頑張ってブランド価値を高めてくれれば有り難いですね。
参考>「名声の高い会社」世界ランキング


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報道被害はいつも急増中だよ

2007年05月24日 22時06分30秒 | 社会全般
昨夜、たまたま観ていたNHKで「ヤミ金被害が急増してきている」というニュースが出ていた。
内容的には「印象操作」のように感じられた。公共放送を謳っている割には分析の甘い、業界寄りのご意見であった(まさかデンパ艦長の肩を持ったわけでもあるまい?笑)。

釧路だったか根室だったかの「匿名女性」のインタビューで、「貸金から借りられなければ、ヤミ金であっても借りちゃうよね」という意見(正確ではないが、大体こんな感じ)を出して、悪意的とも思えるような印象操作を含むものであった。
○貸金業法改正→貸金業者が貸出審査強化→借りられない人はヤミ金を利用

まあ、NHKの考えるレベルというのは、この程度なのであろう。こういうのは、池田式初等的経済学理論に従えば、「みのもんたの古い脳」と同じ部類なのではないのか?ですよね?>元NHK職員の池田先生

初等的経済学理論によれば、「ヤミ市場になるから、規制がない方が正しい」ということだそうだ。
○禁酒法→酒が手に入らない→手に入れられない人はヤミ市場を利用
○薬事法改正→ケタミンが手に入らない→手に入れられない人はヤミ市場を利用
○銃刀法→銃が手に入らない→手に入れられない人はヤミ市場を利用

ヤミ市場になるのがよくない、だから「解禁せよ」「規制をなくせ」という、大変ありがたい解決策を主張するわけだ。「どれも同じくヤミ市場化するのだから、解禁すべし」、とね。
借金返済に行き詰って強盗に入った犯人に、是非とも射殺してもらって下さい。シャブ中の狂ったヤツがマカロフ片手に「オレに金よこせ、シャブよこせ」とか喚きながらお手軽に発射した弾丸で、自分の家族を逝かせてもらって下さい。それでも「解禁せよ」と言った人たちのご意見ならば、拝聴する価値があろうというものだ。銃規制を完全撤廃して解禁すれば、「銃が殺すんじゃない、人が殺すんだ。だから銃は悪くない。ヤミ市場がなくせるので、銃犯罪は今よりも減らせるし、社会的損失は減らせる」とか、頑迷なまでに主張することだろう。

寄り道が長くなったが、NHKの演出には疑問な部分が相当あった。
まるで「借りられないことが悪」みたいになっていたが、NHKの連中はかなり知的水準が低いな。大手が断るのは、「貸金の何処からも借りてない人」なんかではなくて、「既に貸金から借りてる人」なんだよ。
どうして断るのか?それは「将来破綻する確率が高いと判断されるから」だ。「破綻するわけない」と思ってる相手に貸し出さないなんてことがあるかね。ないよね?なので、「既に他の貸金から借りてる」という時点で、「将来どうなるか」ということは貸金業者にしてみればお見通しというところでしょうか。貸出利益よりも焦げ付きや回収コストの方がかかってしまうならば、「貸せない」ということになるになるでしょうな。
それから、大手以外の準大手やもっと小規模業者たちの多くが淘汰されていくであろう、という予測なのであろう。つまり「次の貸し手」が現れる可能性が少なくなる、だからこれまでよりも厳しくなる、ってこった。1社から2社、2社から4社、という経過を辿るのは、大手では「貸せない借り手」(既に別な大手から借りてしまっているので、申し込んでも断る)が、もっと別な中小業者から資金調達を行って返済に回すに過ぎない。そういう「次の貸し手」が現れなければ、焦げ付きを自分の所でかぶることになる。なので「貸せない」のだ。今までの貸出基準が「妥当ではなかった」という考え方は有り得る話だろう。

ところが、NHKにしてみれば「これまでの貸出が正常であったのだから、貸出相手が減るのは異常事態だ」という捉え方なのだろう。約定率がこれまで約50%であったものが、「上限が引き下げられれば2割程度に低下する」ということらしい。大変良いことなのではないですか?(笑)借りなかった8割は不幸に陥るとは限らず、逆にアリ地獄にハメられずに助かるかもしれんからな(爆)。被害を未然に防ぐことになるかもよ?

普通のとある企業がプロジェクト資金調達する時、この企業が発行する社債の利回りが18%では誰も買い手が存在せず、20%では稀に少数の買い手が存在、30%では買い手が現れて全額調達できたものとしよう。こういうプロジェクトは、将来本当に金が入ってきて買い手に全額返せるかどうかはかなりリスクがあって、ある種の「バクチ」みたいなものなんじゃないの(ベンチャーっぽい)?こういう市場に参加する買い手は、それなりにリスクを考えているんだろうから別にいいと思うが、平成電電だったかは10%の利息を付けるとか謳って「実はツブレ」だったのでしょ?普通のプロジェクトってのは、大抵はそんな利息を付けられないんですよ。確率分布の問題だろう(映画、演劇、ミュージカル、…なんかの当たりハズレみたいなのも似てるか)。これが個人のプロジェクトであれば、どうしてこれほど可能だと考えられるのだろうか?それは無理だろ、大半が。そうであってもこれまでは「貸していた」のを、ちょっと厳しく審査して「貸さない」ように変えていったんじゃないの?ならば、約定率が減るのはいい傾向なんじゃないか?(笑)審査が厳しくなって貸出抑制になるのは狙い通りじゃないか。

岩手の生協だったかの例が取り上げられるが、あれも「貸せば助けられる」なんてもんじゃないでしょ。貸すことが逆に破滅に追い込むだけの場合の方が多いんじゃないの?貸出の約定割合は2割程度で、大半が整理(破産、再生、債務減額等々)とか資金・返済計画の相談・指導とかであって、貸すことが問題解決になるとは限らないだろ。頭の悪いNHKのヤツラは、現実を見た方がいいな。それとも、無限に貸すことが正しいと信じているのか?(笑)ならば、30%がダメなら、40%、それがダメなら…1000%、…5000%、どこまでも貸出が可能って信じてるの?NHKの連中は「青天井金利でOK」とか本気で思っていそうだな。どうやら初等的経済学理論に毒された感があるね。でも、どこかで貸せなくなる(借りられなくなる)臨界点のような金利がある。それはどこなのか?判るのなら答えてもらいたいね。資金繰りの悪化した企業が大幅な債務超過になってる時でも「貸せば助かる」って思ってるのがコワイ。「借りられない」ことは悪じゃないだろう?それとも、必ず新たな資金投入をしてくれる貸し手が現れさえすれば、このどん底の状況から抜け出せるとでも思っているのか?


それと、「ヤミ金被害が急速に拡大しています」とか言うのも、主観を大幅に交えた報道だわな。その根拠とは、とあるヤミ金被害の救済活動を行っている組織の相談件数が昨年よりも2倍に増えている、とかいうものだけである(爆)。こういうのは、要するにマスメディアの感情的報道であり、大衆を煽動しようとする操作の一種なのだ。危険なのは、こうした報道にいとも容易く「引っ掛かってしまう」人々が大変多い、ということである。それが報道側の目論見なのだから、しょうがないのかもしれんが。

参考までに、ちょっとゲルググったりしてみたら(特に意味はない、オヤジギャグである)、前にもあったみたいだ。
クローズアップ現代 放送記録

02年の時点でも、ヤミ金は流行っていたみたいな…


似たような例を具体例で考えてみるか。

過払い金返還請求 急増 報酬上昇、トラブルも 社会 西日本新聞

同県消費生活センターによると、グレーゾーン金利をめぐる相談は2006年度、前年度の9件から178件に急増。司法改革の一貫として、簡裁での訴訟代理権を得た司法書士も全国規模で「相談センター」を設け、多重債務問題への取り組みを強化している。

この記事で述べられている相談件数急増ってことから、NHK並みのレベルで言うとすれば、「利息制限法を越える不当な貸出が急増」「多重債務者は前年の20倍近くにまで急増」とか(笑)だな。「グレーゾーン金利」関連の相談件数から、NHKであればここまでくらいは言えちゃいますよ、ってことです。これって普通の思考からどうやって引っ張ってくるの?大衆操作以外の何ものでもないでしょ。これがNHKのやることかっての。


参考までに、ヤミ金被害に関する報道は色んなものがあるみたい。

過去に報じられたヤミ金融絡みの事件

前から書いてるけれども、「上限金利引下げ」が「ヤミ金を増加させる」と実しやかに説明している人たちがいるんだが、これも疑問に思っている。経済全体の状況、社会的環境(リストラが推進されたとか金融機関破綻とか)等の影響の方が大きいのではないかと思えるし、そもそも貸金から借りる人の数が増加してからヤミ金被害が増加したのではないのか?大抵は多重債務者をターゲットにして、その名簿を用いたりすることで、カモを確実にゲットしてきたんじゃないのか?これも「貸金」が蔓延るようになってからのようにしか思えんね。90年代後半以降に訪れた貸金業界の躍進の陰には、餌食にされた多数のカモが生み出されていたんだろうよ。だからこそ98年~99年にヤミ金(システム金融)問題というのがこれほど報じられているのだし、商工ローン問題に火が付いたのもこうした背景があったからではないのか。上限金利引下げ以前の問題なんだよ、これらヤミ金問題ってのは。それ以前には、「みんな口をつぐんで言えなかった」のだと思うが、段々と勇気を持って被害を訴える人たちが出てきたから「明らかになってきた」数の増加ということもあるんじゃないか。登録業者数が一時期増加したのも悪徳業者がワナを仕掛けたのであって、うっかり借りてしまう人たちが後を絶たなかったからだろう。

振り込め詐欺にしても、かなりの被害報道や注意情報が流されているにも関わらず、引っ掛かってしまう人たちがあれほど存在していたのは理解できないが、でも「騙される人たち」というのは中々減らせないのだからしょうがない。これは「詐欺を法的に規制しているから生じてしまう」といったものではないでしょう。


まあ、NHKのニュースは恣意的であり、大衆を操作しようとする悪質な内容・報じ方であった、ということは言えるでしょう。
何なら、今年に入ってから「貸出審査の厳格化が原因でヤミ金被害が増加した」というのを事実として証明するべきだろう。事実でもないのに、報道するのが公共放送の役割なのか?(笑)


コメント (4)
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遂に提訴…奈良の妊婦死亡事件

2007年05月23日 21時43分28秒 | 法と医療
以前からネット上でも話題になっていた件ですが、提訴となったようです。

Yahooニュース - 読売新聞 - 脳内出血の妊婦が転院断られ死亡、遺族が担当医ら賠償提訴

(記事より一部引用)

奈良県大淀町の町立大淀病院で昨年8月、妊婦が出産時に脳内出血で意識不明となり、相次いで転院拒否された末、搬送先の病院で死亡した問題で、遺族が23日、「脳検査も治療もせず放置した」として、担当医と大淀町を相手に損害賠償を求める訴えを大阪地裁に起こした。この問題を巡っては、県警が担当医らを事情聴取するなど業務上過失致死容疑で捜査しており、刑事・民事の両面で真相解明が進むことになった。


これにも書いた(続・奈良の妊婦死亡事件について)が、報道による影響があったと思われるが、どうだろうか。

遺族の「納得できない」という気持ちは判るが、これを「納得させる」ということはとても難しいのであろうな、とは思う。解決の糸口を法廷という場に求めるのは、現状の制度では止むを得ないのかもしれない。


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骨セメント使用時の心停止例

2007年05月23日 00時32分40秒 | 法と医療
前に記事に書いた論点(裁判における検証レベル)であるが、実際の心停止例が報告されていたので記しておく。

偶然発見した資料がコレ> 医療機器不具合等報告

報告数が多いのですけれども、この391~393番に「骨セメント」という項目がありました。全例とも製品の不具合はなかったのですが、「健康被害状況」という項目を見ると次のようになっていた(例数も記す)。

391 血圧低下、徐脈、心肺停止― 国内1例
392 死亡―国内3例
393 心停止―国内3例

この発生時期がいつなのか不明で、これまでの全累積が記載されているのかも分らないが、過去の報告にはあったということは言えるであろう。合計7例で「心停止」に陥っており、前の記事に示した東京高裁の逆転判決は甚だ疑問であると思われる。心停止を生じるのは、「麻酔薬の最小量となっていなかったこと」などということではなく、他の原因によっても生じ得る(特別な疾病や薬物使用がなくても起こる)のであって、こうした論点を無視して過失認定を行ってしまうという現在の医療裁判システムは「システム上の重大な欠陥」を抱えていると言わざるを得ない。


一応、透析用のダブル・ルーメンカテーテルについて「血管穿通」とか「挿入血管からの出血」といった報告例がないか見たのだが、発見できなかった。出血原因として「カテーテルによる」という原因特定が困難である(例えば手技的要因とかと明確に区別するのが難しいから?)とか、大した被害などがなくて報告がなされないから、といったことがあるのかもしれない。仮に、血管穿通があったとしても、見えない場所に出血するので、偶然画像診断などで発見されたりしない限り気付かれないまま過ぎるかもしれない。少量出血くらいであれば、血腫が形成されても自然に吸収されてしまうからであろうか。


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便利なフレーズを批判するのはいかがなものか(笑)

2007年05月22日 17時47分41秒 | 俺のそれ
kanose氏の記事を見て。

ARTIFACTハテナ系 - 具体的なことを書けないが違和感は表明したい時の便利フレーズ「どうかと思う・気が知れない・いかがなものか」


参考までに、自分のブログで調べたら、次の結果であった。

・どうかと思う:15件
・気が知れない:1件
・如何なものか:23件

割と用いていることが判った。


私の”トウガイナイ”について心配されなくとも結構でござる(笑)。
(判る人には判ると思う)

別にいいじゃん、とオモタ。それは自分がオメガだからなのかもしれん。


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