いい国作ろう!「怒りのぶろぐ」

オール人力狙撃システム試作機

ネットストーカー?

2013年09月30日 17時45分30秒 | 俺のそれ
薄気味悪いな。

昨日の夜、ゆうちょ銀行の「ゆうちょダイレクト」の手続が済んだので、初めてログインして各種設定を行ったのだが、何と本日午前中より使えなくなっている状態、ということらしい。


>http://www3.nhk.or.jp/news/html/20130930/k10014914001000.html


「ゆうちょ銀行」によりますと、30日午前10時ごろからインターネット上で運営している「ゆうちょダイレクト」というサービスで、接続しづらくなるトラブルが発生していることが、顧客からの問い合わせなどで分かりました。
パスワードなどを打ち込む画面が表示されず、手続きに入れないといったケースが見られ、原因は特定できておらず、復旧の見通しも立っていないということです。


========


これまで、このような事態はあったのかな?

まるで、当方がサービス開始したのに合わせたかのような、謎の出来事、と。



あれですか、アメリカさまの情報機関としては、当方のパスワードとか新規銀行口座とかは逐一チェックしなけりゃ気が済まないとか?(笑)

その為には、ゆうちょ銀行のサーバーにアタックしなけりゃならなくて、中々新規口座情報かパスワードを盗み出すのが難しいな、とか?(笑)



それとも、当方が先日「サイバーテロ対策」についての批判記事を書いたので、「少し思い知らせてやるぜ」ということで、嫌がらせでも企んでいるとか?(笑)


まああれだ、デ●製品なんかだと、やはり情報が漏れ漏れになってしまうのだろうな、ということかもしれないね。まいったな。


単なる偶然さ。
偶然に過ぎないよ、勿論。

ゆうちょ銀行の口座を作って間もない上に、ゆうちょダイレクトに初めてログインした数時間後には、謎のサービス停止と。


気味が悪いわ。



中央銀行の金利操作は不要なのか

2013年09月29日 14時28分16秒 | 経済関連
拙ブログでの主張に対する、よくありがちな指摘ではないかと思う。当方が経済学的な妥当性を検証できるわけではないので、本当に正確であるかどうかは何とも言えない。


>http://econ101.jp/%e3%80%8c%e5%ae%89%e5%80%8d%e9%a6%96%e7%9b%b8%e3%81%ab%e5%91%8a%e3%81%90%ef%bc%81%e3%80%80%e3%80%8e%e3%83%ab%e3%83%bc%e3%82%ba%e3%83%99%e3%83%ab%e3%83%88%e3%81%ae%e9%81%8e%e3%81%a1%e3%80%8f%e3%82%92/


拙ブログにおける、賃金を引き上げ方向へと操作するというのは、何も社会主義国になれ、とかいう話ではない。また、労組を圧倒的強者に仕立て上げよ、ということを求めているものでもない。
日本では、労組の名を借りた「経営陣と一体化」した隠れ蓑みないな組織もあったろうし、JALなんかの例を見れば労組の混迷ぶりがわかるかもしれない。行政と「連合」の関係を見ても、霞が関官僚―経団連―連合という非常に強固な体制側組織ということが見てとれるだけであろう。そんな労組に更なる強権を分け与えたところで、一般労働者の地位・待遇向上になることなどないだろう。経営陣の代弁者か、労組系議員たちのように体制側の手下となるだけである。


拙ブログでは、賃金の改定率を暫くの間はそこそこ定常的な水準で…例えば最低賃金を年率1~2%の伸びで…といったことを求めているのであり、職種毎に「いくらにせよ」みたいな固定賃金制を求めてはいない。基本的に賃金水準を決めるのは、個別企業の経営裁量であろう、ということは認めているわけである。
しかしながら、過去のデフレ期間で見れば、賃金上昇というのがほぼ得られてこなかった、というのが現象面での事実であると思われ、それをプラス回転へと変えない限りは、デフレ脱却というのが難しい(=金融面だけの支援では効果的とも思えない)ということだ。


例えばこのヘン

>http://blog.goo.ne.jp/critic11110/e/99e9c190457dba2c705e38e02ca1da5a

>http://blog.goo.ne.jp/critic11110/e/181df2a32c66b7a04527c140651037b4



よく経済学理論を重視する人々が言うものに、市場で決まるものには手をつけるべきではない、みたいなものがある。需給で決まるんだ、と。
確かにそれが妥当である局面は多い。


そうした原理原則を重視する人間なのに、どういうわけだか人為的操作を認めていることがある。それは、政策金利という、金利操作だ。


均衡金利は市場で決まるのであれば、別に金利操作をする必要などないのではないか?
これこそまさしく、放っておけ、ということなるんじゃないですかね?市場が決めるのが正しい、ということではないのかな?


経済学理論で云々という人たちは、どの部分に操作するのを認めるのか、自分の好みか何かで決めているかのようだ。単に恣意的選択によって、介入なりを正当化しているだけなのではないかと思える。


経済学の生産関数には、賃金というのが入っていることがあるわけで、操作変数としてこれを選ばない理由というのは、必ずしも明確ではないだろう。
同じく、金利というのも関数の一部となっていることは多々あり、これが市場で決まることに反対する経済学者はそう多くはないだろう。にも関わらず、何故か金利操作は中央銀行の役割として認めているように見えるわけである。市場で決まるという経済学の理屈を当然視しているのであれば、何故金利操作を許容するのかが理解できない。


労働者数増加という形で労働投入が増加した期間において、賃金低下とデフレを生じたのであれば、賃金を操作変数とみなして政策的アプローチを考えることに意味がないとは思わない。
同じ生産量であっても、賃金水準が引き上げられた場合に労働投入が減少することで保たれるのであれば、出産適齢期にある女性たちの労働時間を縮小することが可能になるかもしれない。


どの部分に効かせるか、というのが政策の違いを生むはずであり、それは薬物と似たものであるように思われる。気管支拡張薬が血圧や心機能に変化をもたらさない、というものではないかもしれないということである。主な作用部位と目的とは違っていても、作用を持たないわけではない、ということだ。


賃金水準に介入すべきでない、というのと同じくらいに、金利に介入すべきでないと、経済学理論信奉者ならば主張すべきである。金利操作を認めるのであれば、他の変数がダメなのに金利だけはよいということについて、同一の経済学理論で証明すべきだとしか思えないのである。



新たなテロ組織?~東電

2013年09月28日 16時47分15秒 | おかしいぞ
政府が―恐らく裏の筋から新潟県知事に「半分脅し」をかけて―東電の出した柏崎刈羽原発の再稼働申請を推進する方向へ、ということになったらしい。


>http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20130928-00000085-san-pol

政府は27日、東京電力が柏崎刈羽原発6、7号機(新潟県)の来年春の再稼働に向けて原子力規制委員会に安全審査を申請したことを踏まえ、審査で安全性が確認されれば再稼働を容認する方針を固めた。東日本大震災からの復興を最優先課題に掲げる安倍晋三政権として、同原発が再稼働できないままだと東電は経営危機に陥り、福島第1原発の事故処理に支障が生じると判断した。

 首相周辺は産経新聞の取材に対し、柏崎刈羽原発の再稼働について「規制委の審査に半年程度かかっても、安全と判断されれば再稼働だ。経営危機の深刻化だけは避けたい」として、政府として再稼働への環境整備を急ぐ考えを示した。

 東電の収支計画によると、再稼働できない場合、来年3月期を黒字化するためには来年1~4月をメドに8・5~10%の再値上げが必要としている。代替策として活用している火力発電所の燃料費が経営を圧迫しているためだ。

 3期連続の経営赤字になれば、金融機関から融資を打ち切られる可能性があり、東電の経営は深刻な事態を迎える。膨大な費用のかかる福島第1原発事故の賠償なども遅れ、震災の復興の加速化に影響を及ぼしかねない。

 東電は当初、来年1月にも柏崎刈羽原発の再稼働を目指すとしていた。しかし、泉田裕彦新潟県知事が条件付きで安全審査申請を承認したのが26日になり、再稼働は早くて来年春までずれ込むことになった。今後、東電の対応をきっかけとする新たな問題が生じると、再稼働の時期はさらに遅れることもありうる。

 菅義偉(すが・よしひで)官房長官は27日の記者会見で、東電に対し「引き続き地元自治体関係者の理解が得られるように努めてほしい」と注文した。


=========


普通に考えて、前日に明らかに拒否の姿勢を滲ませていた新潟県知事が、翌日になった途端にコロリと態度を豹変させ、規制委への「申請手続を止めない」という180度方向転換を図ったのには、それ相応の理由があるだろう。


強硬に止めるなら「政治生命を断たれる」ことも覚悟せよ、というようなことはあるだろう。本人自身の醜聞ばかりではなく、攻め手というのは色々と存在しているだろうから、である。そうした情報は、政府なり警察組織なりのフル活用でいくらでも「叩けばホコリが出る」所を探し出せる、ということだな。


嘉田滋賀県知事を見ていれば、よく判るだろう。悪の方が勝てるのだよ。
持ってる組織力が違うのさ。よく笑い話で出てきた、ショッカーなんかと一緒さ。悪の組織の方が、仲間も多いし組織立っているんだよ(笑)。


で、知事の同意を取り付けるのに難渋してきたのが、ここでアッサリと規制委に申請させるよ、ということが出来てしまうということなった。後は、本格再稼働に踏み込めば、誰にも止められない、ということだな。

東電の金はそこまで困窮している、ということだ。
事実上、倒産しているのに、これを処理させない原発ムラ勢力ということだな。これを支援するメガバンクも共犯と。なるほど。


東電は、日本という国家への反逆者かテロみたいな存在だ。
原発で日本を破壊と混乱のどん底へ落そう、ということなのだからな。


原発ではなく、普通の自動車でも同じだろうよ。少し考えれば誰でも判ることなのに、暴力組織か極悪テロ組織みたいな存在でありながら、それが権力によって守られているということだ。


また喩えですまないが、書いてみる。
仮に運送会社の車だとしよう。東電社としようか。この会社にトラックがあるとする。


で、東電社の運送トラックの一つが、暴走して止まらなくなり、民間の建物に突っ込んで大破壊をもたらした、と。今もまだ、事故処理は済んでおらず、トラック荷台の危険物質がある為にその建物にも簡単には近づけず、撤去することもできず、事故車もそのまま、事故原因も不詳のまま、誰一人として責任も取ってない、と。

で、東電社の言い分はこうだ。
「暴走車の片付けに金が必要だから、銀行は金を貸せ。もし貸さなかったら、これまで借りてた金は返ってこなくなり、不良債権で焦げ付くぞ、それでもいいのか、倒産してやるぜ」

そうすると、これを支援することになってしまう、と。
また、他の運送トラックにこれまで多額投資をしてきたので、もったいない、だからトラックを明日にでも走らせろ、と。


周囲の人間は言う。「暴走トラックの事故原因も判ってないし、未だに対処することもできてないのだから、走らせるのは危険だ」

すると、狂った連中は

「トラックは問題ない、前は事故ったが、それは運が悪かっただけだ。今度はトラックのドアや荷台の壁を2倍に厚くして強化した、ガラスも防弾ガラスで割れないようにした、だからトラックは頑丈で事故になっても大丈夫だ、心配ない」

と言うわけだ。
でも、事故車の荷台から危険物質が溢れてるけど、あれは誰がどうやって処理できるの?誰が解決方法を知っているの?解決できるなら、やってみて。

と国民が要求しているわけである。


これに対する答えは、東電社も政府も「誰も答えを知りません、どうやるかも言えません、いつ事故後の片付けが終わるかも判りません、解決方法を誰も何一つ知りません」ということだな。

それなのに、トラックを走らせたい、しかも同じものを荷台に積んで運びたい、と言っているわけだよ。こんな狂ったような会社を、社会の誰が認めると?

「またトラックが暴走したらどうするんですか?」と尋ねると、二度とトラックが暴走することはありません、と口で言うだけ。
運転するのは東電社の人たちで、前と同じなんだが、どうやって対処できるようになったと?


今、トラックから燃料が漏れて、周囲に垂れ流しているようですけど、それはどのように処理するんですか、と問われたら、トラックの半径0.3m以内に限定されており閉じ込めているから大丈夫、と。

でも、燃料が漏れてるのを止められないんでしょう、と。なのに、できるできる大丈夫、と。誰が何をどうできて、解決できて、責任を取れるんですかね。
原発を推進してきた自民党の御老体元議員たちが、何か責任をとったことなどあったかね?


誰も、何の責任も取らないんだよ。
そのくせ、「トラックがもったいない、走らせろ、兎に角走らせろ」とだけ言うんだぞ。

こんな会社が、今の日本に本当にあるのかね?


50年後には事故車の処理方法が編み出されているかもしれんな、わっはっは、とか、その程度なんだぞ。何度も言うが、事故ったのと同じ連中が、事故の対処方法も解決策も持たないままで、原因も隠蔽したままで、同じように「トラックを走らせよう、荷台には同じものを積んでゆこう」と言ってるんだぞ。


まさしく狂気。

愚かを通り超えて、国家転覆のテロ同然だ、って言ってるんだよ。



「サイバーテロ対策」という名のテロ

2013年09月27日 15時26分10秒 | 俺のそれ
多くの人たちにとって、「正義の味方」のように振舞う人間に見えるからといって、それが本当に正義に基づく行動をとるとは限らない。


よく報道なんかで目をするのが、日米の「サイバーテロ対策」で協力、みたいな話だ。

これは、主に中国を念頭にした「サイバーテロ攻撃」から、日本やアメリカの主要機関・社会システムを守ろう、というものだろう。だが、この手の話の時、協力者という「アメリカさま」が本当に信じるに値するかどうか、ということが問題となる。


アメリカさまが言うわけだ。
「一緒に防御策を考えよう、共に対抗策を講じよう」
とな。


こういう時、アメリカさまではなくて、たとえば胡散臭い詐欺師とか香具師みたいな人が同じことを言ったなら、それを信じたりするだろうか?



本当に、アメリカは信じるに値する相手なのか?


答えは、当然「否」である。


現実のアメリカの行動が、各種盗聴・情報詐取・不正収集等々、糾弾されるべきものだからだ。いくつかはバレてしまったものの、アメリカが携帯電話盗聴を止めているはずがないし、ネットからの情報抜き取りも、サイバー攻撃も、止めたはずがないからである。


悪魔は囁く。
「一緒に、対策を立てよう」

そうして、じゃぱん君が「うん、分かった。オイラはこうやって防御してるんだよ」と手の内を見せてしまうことになるのである。

・このような攻撃パターンの時には、どのように対処していますか?
・これを防げるプログラムはどう作っていますか?

みたいに、アメリカに手の内を全部曝け出すことになれば、その弱点を必ず衝かれる、ということだ。情報がこれまで以上に漏れ漏れになってしまう、ということになるわけである。


手の内を見せる相手が、本当に信頼できる相手なのかどうか。
日本のセキュリティの全てが破られる方法を研究されたら、情報は筒抜けになる。コンピュータにデータを残さずに、昔ながらのような作業をすることになる。どんな情報も盗まれることになってしまいかねない。


だから、絶対に明かすべきではないコア部分は残しておくべきだ、と警告しておこう。
マニュアル大国のアメリカは、言語化できない「曖昧な部分」というのを許せないのである。情報として盗めないし、パクリもできないからだ。情報を盗む人間が仮に中国にいる中国人であるとしても、それを用いて金に変えるという、真の利用する立場の人間もが中国人であるとは限らない、ということは覚えておくべきだろう。アメリカさまが利用する為に、中国を隠れ蓑として使っていたとしても、不思議ではないということである。


世界は、まだまだ汚いのだよ。




デフレと無能「経済ナントカ」

2013年09月26日 19時07分26秒 | 経済関連
アカ上げて、アカ下げないで、青下げる!!

とかいう、宴会ゲームみたいになってきましたが、「消費税上げ」て「法人税下げ」るの、まさしく『三木谷路線』とでも言うべき「新興・新自由主義者」勢力の影響を大いに受けた結果なのかもしれない。


ま、なんだな。
カス自民が3党合意で「何が何でも増税だ」を財務省の振り付けで実現してきたわけで、今更ここで翻すわけにもいかない、という事情があるだろう。


本当に注意すべきは、「後戻り」であり、ようやくデフレ脱却の兆しが表れてきた時になって、その流れを断ち切るが如き経済失政である。安倍政権は持たない、ということになる。


長年定着してきてしまったデフレ体質は、そう簡単には抜け出せないぞ。
効果が出てきたなら、それを「定着」させる為に維持しないとならない。需要減で再びGDPデフレーター低下になれば、プラス圏からマイナス圏へ逆戻りとなりかねない、ということは覚悟しておくべきだろう。

企業にいくら金を持たせても、これまで「良いことなど起こってこなかった」というのが、98年~現在までの姿である。


それから、これね。

>http://b.hatena.ne.jp/entry/eulabourlaw.cocolog-nifty.com/blog/2013/09/post-9156.html



賃金要因の話だが、前に「吉川本」関連の記事でも書いた。
>http://blog.goo.ne.jp/critic11110/e/72ddfdab9c1296d95ef576487defe9bf


参考過去記事:


05年11月>http://blog.goo.ne.jp/critic11110/e/e9ad82833300f7065952a5e90d19cb97

07年1月>http://blog.goo.ne.jp/critic11110/e/79579c186c289b0dff2c31699f53bf2a

08年12月
14日>http://blog.goo.ne.jp/critic11110/e/e179ca8769b762aab3e0e6408f4354b6
15日>http://blog.goo.ne.jp/critic11110/e/98c6469927dd600664891e14bf5e5a7d
24日>http://blog.goo.ne.jp/critic11110/e/939ce58b9dab0ad38fd85ee348766e6c


要するに、当方の主張など、ほぼ無意味だったのだよ。
専門家たちの中に、同じ考えが浸透したりしなかったから、だ。当時には主流派は全然違っていたのだからな。


経済学への興味など持ったことなんかなかったが、ブログを書き始めて段々と知るようになったわけだ。大体1年くらい書いた時期のが05年の記事である。デフレに関する論争のようなものは、98年くらいから行われていたであろうから、そうすると、既に7~8年は経過していたわけである。


その時点で見た、当方のようなド素人が持つ感想や意見というものについて、他の何百人か数千人規模で存在するであろう、経済学徒とか「経済ナントカ」みたいな肩書きの人間たちとか、実務家(投資、金融等々)たちといった多くの人たちは、どうして素人程度のことさえ考えることができなかったのであろうか?


勿論、誰一人として存在しなかったわけではないだろうが、世間での「主流な意見」としては全く存在してなかったも同然だった。


「りふれは」たちの多くも、量的緩和なんか無駄だ・金融緩和をやれ、みたいな、定型的なお題目だけを言い続けていた連中だったろう。「インタゲしろ」とだけ言うが、それで現実の経済は何がどうなるか、実務上はどう「政策」として実行・行動すべきなのか、ということを、殆ど誰も言ってなかった。

例えば最低賃金引き上げなんかも、飯田泰之に代表される近代経済学信奉者たちは、ほぼ全否定と言ってよいだろう。それは「上限金利」問題でも同じ発想だからだ。金利や賃金というのは、需給によって決まるものであり、政策的にどうこうしようというものではない、という非常に「強固な信念」を有し、その経済学理論に基づいた政策以外を徹底糾弾し攻撃する、というのが、彼らの典型的な思考及び態度だからである。だから、労働政策・雇用政策や最低賃金引き上げ、という論点は、ヤツらの頭の中では基本的に無関係なものであり、それらの話をするのは「金融政策を知らないバカども」というのが彼らの信条だった。


つまりは、池田信夫であろうと、日銀擁護派たちだろうと、日銀徹底攻撃の「りふれは」たちだろうと、大して違いなどないということ。一見すると、日銀の政策変更を促していた「りふれは」というのは、経済学的な理屈に基づいて正しい意見を言うのかと思いきや、実際はそうでもない。池田信夫と同じ穴の狢である、ということだ。

上限金利問題、TPP関連の自由貿易問題、最低賃金問題、雇用問題、デフレ問題、というのは、実は同一線上にあって、要するに経済学の理屈をどう適用し判断し実際の現象面を考えるか、ということなのである。それが「まともにできる」経済学界など、日本には殆ど存在しておらず、可能性のある人たちは僅かにいるかもしれないが、そういう「まともな人」というのは決して世間の主流派にはなれない、ということなんだろう。


現在の日銀のバランスシート、及び当預残高水準については、これをきちんと評価しない(いいのか、悪いのか、足りてないのか、多すぎなのか、はたまた効果として無効なのか、実際上政策効果がどういう部分にどのような機序で発揮されているか、etc)のが、本当に不思議だ。

日銀をあれほど罵倒し批判してきた連中が、今の日銀の政策について検証をしようともしない、その姿勢には本当に驚くわけだよ。まともな経済学的論説など、ほぼ見かけたことがない。


ド素人でさえ1年か2年程度で辿りつけそうな話なのに、何年も何年も愚かなことが継続されるだけなのである。その無能さが、本当に謎であり、現時点においてでさえ、現実の数字を拾って、事前予測とどう違うか、それとも予想に合致しているのか、検討されたものが出されてこない、ということがその無能さを実証しているだろう。


例えば、拙ブログでは「金融機関の国債保有」と競合して日銀が買え、ということを書いてきたわけである。それは、現実の数字として国債保有残高減少となっているなら、整合的であろう、という推測ができるわけである。事前の理屈と、政策実行後の現象面とが、「同じようになっている」のなら、政策提言は無意味ではなかったかもしれない、と考える。

しかし、事前の説明と違っているなら、それはどうしてなのか、何故違うのか、或いは「違う」という評価そのものが観察期間の違いなどによるもので「まだ”違う”とは言えない」ものなのかもしれないし、そういうことを考えるのが学問なんじゃないのか?


一体全体、何のために経済学者とやらが存在するんだよ。


本当に、心の底から、そう思うわ。


役立たずの無能ばかり揃っているから、こんな日本だった、ということなのであろうな、と。



京都府の呪い?―暴走車の謎

2013年09月25日 10時56分57秒 | 社会全般
またしても京都で発生ですか。

先日、書いた記事で指摘したのが、また新たな被害を呼んだかのようだ。

9/13>http://blog.goo.ne.jp/critic11110/e/a3cec58a3afb85408f698e715c0b0511



京都祇園での事故から始まって、亀岡の暴走事故、そして、今回の八幡の事故。
亀岡と八幡は、どちらも未成年ということで、共通しているわけだ。そして、まるで突っ込むのを意図したかのような、謎の事故である。


今回の事故現場を見ても、謎が多い。
地図で確認してみたが、八幡双栗の府道22号線事故現場では報道の解説のような話は、簡単にはうなずけるものではないだろう。


①運転者の毎日の通勤路だったのか?

朝8時少し前ということで、通勤時間帯だった。毎朝通っている道なのかどうか、というのが気になる。住宅と会社の方向などから、合ってないなら特別な理由が存在する可能性がある。


②ドリフト走行?

警察関係者の話として、タイヤ痕からドリフト走行だった、という報道があった。

>http://matome.naver.jp/odai/2138001700252355801

しかし、いくつか疑問がある。通勤路になっていたなら、道路状況を日々知らないはずがないだろう。
そうすると、府道22号は朝の混み具合がどうなのか、という話だ。進入した交差点で、ドリフトするとなれば、合流する地点には、右側から車が来ない、という絶対的な確信がないとできない。進入交差点には信号機がついてない。つまり、本気でドリフト進入となれば、側面に衝突されるのを一か八かで実行するということになる。そこまでバカではないだろう。

まだ疑問がある。進入交差点のRが、とても緩い、ということである。
本線の22号に合流する手前には、左に小道があって、ふつうの丁字路とは違った形状だ。極端に言うと、Yの字に近いような感じ。本線に対して、90度の直角T字なのではなく、100度くらいに傾いており、しかも、左小道の入り口から本線府道22号までは約30~40mはあるので、緩い左カーブのような形状になっているのである。

さて、このカーブを曲がるのに、Z33(日産フェアレディZ)だとどれくらいで曲がれるだろうか?
恐らく、80kmくらいでもドリフトなどする必要もなく、難なく曲がれるんじゃないだろうか。運転したことないからわからないけど、それくらいの性能は楽々あるだろう。ドリフトで逆ハンドルを切るような状況になるのは、一般的な直角の交差点のような場合だ。


本当にノーブレーキングで交差点に進入したとしても、100kmとかの超高速でも出てない限り、カーブは曲がれるだろう。だが、通勤時間帯の、幅の狭い1車線道路に合流する時、80km以上で突入する勇気は、普通の人間にあると思うか?死ぬ気の人だけ、だろうな。

一時停止をほとんどせずに、50~60kmで交差点を曲がったとしても、普通の運転技術で曲がれる程度の交差点形状だったはず、ということ。ドリフト説は疑問だ。


それに、事故現場となった民家のすぐ先の交差点には信号機(押しボタン式)があるのだ。進入交差点から約60mしか離れてない場所に信号機があることを、毎日通勤していた人間が知らない、ということはなかろう。いくら交差点をドリフトで進んだとて、赤に変わればどうするのか?
たった50mを全開で進んだとしても、あまり意味がない。滅多に赤に変わらないとしても、朝なのだから、リスクは大きい。


③速度取締警官を恐れた?気にした?

この日の朝、どういうわけか200mほど東側で取り締まりをやっていたのだそうだ。で、一部には、そうした警察の姿を見て慌てた、みたいな適当言説があるらしい。

まず、この解釈は無理だ。
事故現場の近くには、東方向(事故車の進行方向)に商店やビルがあって、歩道幅も狭い上に停車してる車などがあれば、見通しが難しいのである。警官の姿やレーダー機器を発見できるわけがない。50m程度も見えるかどうか、だ。しかも、Zの運転台は極めて低い位置にある為、視認は劣る。前方に車が存在すると、警察車両なんかを200m先に発見することなど、できないだろう。

進行方向ではない反対車線で取り締まりだったのかもしれないが、事故現場から1つ目の押しボタン信号機まで20m、次の押しボタン信号機が約180mくらいなので、その先でやってないとあまり意味がないだろう。そうすると、ほぼ見通しのできない場所ということになりそうで(現地を訪れたわけではないから実際はわからない)、反対車線側に警察がいたとしても、ほぼ見えないだろう。むしろ、警察に「事前に警戒するように」という情報がどこからか与えられていたことの方が、不思議であり不自然である、と感じる。「ホラ、このようにして、全く普通に事故が起こったのだ」という証人になってくれるのが警察の存在であり、「事実であることを強化する」ための、意図的に用意された強力な”証人”という存在になっている、ということだな。


④最初のガードレールに擦ったのは左後部フェンダー

膨らんで、まず進行方向左ガードレールに衝突し、その後に反対側車線に向かって鉄柵をなぎ倒した、というのが目撃談である。

進入交差点でオーバースピードであったなら、ドリフトだったとして逆ハンドルを切り過ぎた為に左側に衝突するなら、車の左前方がぶつかる。しかし、後輪フェンダーは当たらないのである。が、事故車の映像では、左ガードレールに当たったのは、明らかに左後部なのだ。そこを擦っているということは、車体の向きはその時点で鉄柵方向に向いていた、ということである。

合流地点で進入速度が速すぎたなら、曲がり切れず反対車線側にぶつかるか、ドリフトで逆ハンドル切り過ぎて左前部が左側ガードレールに当たるか、だろうな、ということだ。しかし、事故車の状態からすると、違う。



⑤タイヤのキュルキュル音


では、この事件はどのように起こったのか?当方の推測を書いてみる。
まず、事故車は普通に22号に合流してきた。進入するタイミングを計っていただろう。右側から来る車が途切れていて、しかも集団登校の児童が存在することが条件となる。


道路についていたタイヤ痕は、22号のセンターライン付近に「(ほとんど)停車したZ」が左側ガードレールに向かって「助走」する時についた急発進の痕ではないか、ということだ。それとも、待機していた状態から、交差点に猛ダッシュで進入しセンター付近から全開でガードレールに向かい、ハンドルを反対車線の児童の列に向けることになる。その時に左後部フェンダーが擦れた。
全開の車は鉄柵をなぎ倒したが、偶然にも車がジャンプしたのだ。その偶然のおかげで、死亡した子が出なかったのだろう。

目撃情報のうち、タイヤの激しい音というのがあったわけだが、ドリフトのようなブレーキなんかを用いる時のタイヤ音とは違う。キュルキュルいうのは、停車した状態か低速状態からの「アクセル全開」で路面を摩擦する音だろう。タイヤがグリップするまでの空転音だ、ということである。タイヤの音の質が異なっているだろう、ということ。

しかも、左ガードレールに当たった後、ブレーキを踏まず、クラッチも当然踏まないで、完全なアクセル全開で反対側歩道に突っ込むというのは、あまりに不自然である。

センターライン付近から助走をつけるようにして左側にいったん膨らみ、左後部フェンダーを擦って、右側の鉄柵に全開で向かっていった、というのが、当方の説である。まるで「狙ったように」全開で進んだのだ。


それから、この運転者の技術についてだが、恐らく亀岡事故の運転者なんかよりもずっと運転技術が高いだろう。マニュアル車を選択している、という点でも、自信があったはずだろう。そういう人間が、ガードレールにフェンダーを擦ったくらいで、パニックになると思うか?
たぶん、ないだろう、というのが当方の推測だ。


道路状況、運転状況、色々と不自然なことが多すぎる。
Zの挙動としても、進入速度とかカーブ形状とかガードレールに当たってからも、おかしいことが多い。


あまりに不可解な事故である。
怪我をされた子供たちの早い回復をお祈りする。



続々・米国の債務危機マダ~?

2013年09月24日 14時05分34秒 | 経済関連
世界一のペテン国家、アメリカ合衆国さまの、どこからどう見ても怪しい動きが気になるところです。


自転車操業真っ最中のようですけど、先日にも書いたように資金ショートになっていなければおかしい、という水準なのに、何故だか「どこからか金を調達」しているようである、ということだな。


だって、単純にマイナス幅は3883億ドル、だから。

続・米国の債務危機はマダ~?



だが、どういうわけだか、アメリカさまは「まだ金を持っている」と言い張るわけだな。
どこにそんな金が?


そのカラクリがひょっとすると見てきたかもしれないんだわ。

>http://jp.wsj.com/article/SB10001424127887324289404578443853773594318.html


アメリカ合衆国がやってたのは、やっぱり「インチキ」紙幣製造だった、ということなのではないかな(笑)。


何と、3600億ドルがこれで調達されている、ということである。
FRBのバランスシート上に計上されるということになると、36兆円規模の増額ということになるわけだよ。で、紙幣量を一気に増加させたりすると目立ってしまったりするかもしれないから?

コッソリと、国債買入とか称して、マネタリーベースを増加させていった可能性がある。
ただ政府に発行益が転がり込むのかどうか、という問題があるから、アメリカでの会計上の決まりみたいなのは、ちょっとよく判らない。


が、偶然にも10月初めに流通開始、ということなので、怪しさプンプンということだな。



メキシコはNAFTAのお陰で経済成長したわけではない

2013年09月22日 13時46分38秒 | 経済関連
世間には、自由貿易礼讃者が存在するのかもしれないが、無条件に自由貿易を称揚することは私にはできない。

TPPを肯定する為に、NAFTAを成功例として挙げている人を見かけたが、そこにも落とし穴があると考える。


メキシコにおいて、NAFTAが開始されて以降の過去20年間で、GDPは2倍近くになり、工業の労働者数が増加したことを成功と捉えている人がいる。
だが、それは本当に自由貿易のお陰であり、NAFTA締結がもたらした恩恵なのだろうか?


実際に数字で考えてみよう。
まず、メキシコの1993年時点での実質GDPを100とし、2013年の実質GDP(直近の推計値)を指数化してみる。
すると、167.83に増加していたことが判る。
(参考までに、同一期間で日本は100→119.2という、ごく少しの(笑)成長幅しかなかった。)


では、メキシコの成長をもたらしたものは、日本なんかには存在しなかった貿易協定であるところの「NAFTA」だったのだろうか?


拙ブログでの見解は、違う。
もっと別な要因ではないか、ということだ。


上記メキシコの数字を見たのと同じ要領で、他の国も見てみることにした。


インドの同じ期間での成長はどうだったか?
 100→370.3
ということで、3倍以上の成長を見せた。
インドは人口増加の恩恵があったからだ、とか、英語圏だから、みたいな言い分もあるかもしれない。じゃあ、他は?
人口規模の似た感じの国から、選んでみた。


  インドネシア  240.0
  ナイジェリア  338.4
  パキスタン   233.3
  アルゼンチン  203.5


テロの巣窟みたいに言われてたパキスタンでも、2倍以上だ。ナイジェリアは原油や天然ガスの恩恵があるからだ、とか言うかもしれない。革命騒動だったか内戦テロがあったインドネシアでも、やはり2.4倍だ。

アルゼンチンは人口規模がずっと小さいが、中南米地域の参考として出した。どうしてかと言えば、デフォルト常習国であり、割と最近での今世紀以降でさえ経済危機とか混乱を生じていたからだ。そのアルゼンチンでさえ、同じく中南米地域という条件で、貿易や経済活動の閉鎖性が散々言われたりする国なのに、メキシコより「パフォーマンスが良かった」ということになるのではないか?、ということだ。


つまり、「メキシコが高成長」みたいに言うのは、どうなんだろうな、ということである。それは本当に、自由貿易のお陰なのか?
そんなものがない国においてでさえ、経済成長パフォーマンスはもっと良い、という結果になっているのではないか?


参考数値として、他も見てみよう。

  豪     196.0
  カナダ   168.1
  米国    162.6


人口規模は異なるが、割と先進国の仲間として扱われてきたであろう豪と加と比べても、メキシコの成長率が高かったとは言い難い。むしろ、北米地域の米加にトラップされており、同程度の成長パフォーマンスに落ち着いてしまった、という印象しかない。

インド、インドネシア、パキスタン、アルゼンチン、ナイジェリアよりも、ずっと低い成長率しか残せなかった、ということの方が、はるかに気になるわけである。NAFTA圏の3カ国が、ほぼ平準化されたかのような成長率であるとするなら、まるで同一の国になってしまったかのような錯覚を与える。まさしく「アメリカ化」だ。


むしろアメリカ化した同一経済圏の成長率が同じようになったとしても、驚くには当たらないだろう。本来的には、もっと高い成長率が達成できたかもしれないメキシコは、残念ながらアメリカにその一部を吸い上げられてしまって、米加程度の成長率しか得られなかった、という意見を否定できるかどうか、悩ましいところである。



続・米国の債務危機はマダ~?

2013年09月21日 15時47分45秒 | 経済関連
やっぱり、計算が合わないな。
どう見てもおかしいんだが。


>http://jp.reuters.com/article/jpUSpolitics/idJPTYE98B08S20130912


[ワシントン 12日 ロイター] - 米財務省が12日発表した8月の財政収支は、経済の好転に伴う税収拡大などを背景に、赤字額が1479億2000万ドルとなり、前年同月の1905億3000万ドルから縮小、市場予想の1500億ドルを下回った。

内訳では、歳出が3332億9000万ドルと、前年同月の3693億9000万ドルから縮小する一方、歳入は1853億7000万ドルと、前年同月の1788億6000万ドルから拡大した。

今会計年度(昨年10月から)の累計赤字額は7553億5000万ドル。前年同期は1兆1640億ドル。


========



3月末時点の赤字幅は5998.6億ドル。前の記事で書いたざっとの6千億ドルで合ってる。

で、4月と6月には大幅の黒字だったみたいで、それで一息つけた、ということらしいんだな。
でも、それがあったとしても、やっぱりおかしい。

7月、8月は連続で赤字、しかも8月には1479億ドルの赤字だった。
つまり、9月1日時点では、赤字額合計がロイター記事にあるように「7553.5億ドル」であるはずだ。


12年10月1日時点での上限までの猶予額が3670億ドルだったことを思えば、3月時点でデフォルト危機だと騒いでいたのが、6000億ドル赤字だったわけで、緊急措置で金をかき集めたとしても、もう残りなんかないはずだろう。

さて問題です。
3883億ドルは、どのように調達したのか?
緊急措置で集められる金は、2千億ドルくらいだ、と言っていたのに、どういうわけだかその2倍近くの金を用意できた、と?


赤字額7553億ドル、上限まで3670億ドルなら、どう見ても上限を3883億ドル超過していることになるわけだよ。


これは9月単月でプラスになったとしても、資金ショートになっていなければならない水準だ、ということである。

もしも緊急措置みたいに、どこからか金を調達できた場合には、単月収支がマイナス幅が大幅圧縮されているか黒字化していなければならない。でも、7月、8月はそうなっていない。純粋に金が用意できなかったはずだ、ということである。それなのに上限に到達していない、ということであると、3月時点で大幅に余裕を生んでいなければならないはずだったろう。

なのに、黒字化を達成できた4月を過ぎた5月時点で、再度デフォルト危機が騒がれたのは明らかにおかしい。3月時点で大幅に上限までの余裕が取れたなら、4月収支が出た5月時点では「更なるプラス幅拡大」しかあり得ないのであって、上限がもっと遠のいたはずの5月に上限どうすんだ、みたいな話が出るはずないから。



あるとすれば、帳簿や数字の「チョロまかし」とか、本当はデフォってるけど知らん顔でFRBから金を引っ張っていってるとか、そういうようなことかね?

エンロン事件を見れば判るように、「金融帝国アメリカ」さまの数字や帳簿の捏造や誤魔化しなんてのは、朝飯前だろう。何たって、世界一の専門家たちが大勢揃っておいでだ。ペテンの手口や実力も、そりゃあハンパじゃなく素晴らしいことだろうからな(笑)。




>http://jp.reuters.com/article/marketsNews/idJPL3N0HG0AM20130920


この表から判ることがある。
それは、例えば12年分のデータが違う、ということだ。
全部を検証したわけではないから、正確にはどうなのかは不明だ。



実際に、12年5月の赤字額を見てみよう。

ロイターの一覧表では430億ドル赤字、だ。


しかし、発表当時は違っていた。


>http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPTJE85B01Y20120612


[ワシントン 12日 ロイター] 米財務省が12日発表した5月の財政収支は、1246億ドルの赤字となり、赤字幅は前年同月の576億ドルからおよそ2倍に増加した。

2012会計年度(2011年10月─2012年9月)初めからの財政赤字は8445億ドルで、前年同期の9270億ドルから縮小した。

5月の歳出は3053億5000万ドル(前年同月は2325億8000万ドル)、歳入は1807億3000万ドル(同1749億4000万ドル)だった。


========


何と816億ドルもマイナス幅が縮小されている、という結果になっているのだ。
まあ、この原因がロイター記者の転記ミス、ということかもしれないし、発表資料の記載ミスということなのかもしれない。原因は判らないよ。ただ、12会計年度の数字は、赤字額がいくつかの報道や資料とは違っている。


言えることは、財政収支の報告とか計算結果とかは、胡散臭い、ということであり、何が本当に正しい数字なのかは、元のデータを詳しく見せてもらわないと判定のしようがない、ということ。


そして、緊急措置とやらで、合衆国政府が一体全体、どこからどれくらいの金額を集めてきて、その収支はその後どうなっているのか、単に支払い猶予とか返済繰延ということであると、後から必ず払う義務が生じるだけなので、会計上の「借入金」には変わりない、ということになるだけである。


短期的に預かり金を増やしたとしても、それは「自分の金」ではないから資産でもないし、債務超過を回避できることにもならない。


つまりは、米国がやっていることは、これに類する操作か数字の捏造ではないのか、ということだ。
証拠を見せろ、と言っても、見せないわけだよ、アメリカさまは。


見られると、大変なことになるからだ。

その裏では、中国の統計が怪しい、とか、出鱈目だ、とか、散々他人を非難するが、実際一番怪しく胡散臭いのは、アメリカ合衆国自身である、ということだ。お前らのような、ヤクザ国家が他国を批判する資格なんかない、って言ってんだ、ボケが。


さっさと崖から飛び降りろ。



安倍政権は増税で倒れるべき

2013年09月20日 17時21分38秒 | 政治って?
報道などでは、もう増税決定というような雰囲気になっているようだ。


安倍総理が自分の言葉で決断を伝えたわけではないから、まだ何とも言えない。

が、財務省としては、今更延期されても困る、ということらしい。

黒田日銀も、増税前後での駆け込み需要増→消費者物価指数上昇、という線に賭けたい、という思いがあるだろうから、当然のことながら増税賛成派ということになる。


まあ、安倍総理がどう判断するか、だが、野田前総理の二の舞になるだろう、という予想は立つ。
賢い総理ならば、時期を待つ、ということになるだろう。

だが、霞が関の論理に靡けば、予定通りに4月増税を決することになる。


これは、日本経済への影響としてはマイナスになり、結果的に安倍政権の支持基盤となってきた「経済の好調」という部分が、失われることを意味する。


慎重な政治家であれば、政策効果の判断に「僅か半年」などということはしない。もっと長い時間を見ようとするだろう。
ここで逆戻りをさせるのは、愚かだからな。






米国の債務危機はまだ~?

2013年09月20日 17時05分35秒 | 経済関連
おかしいな。
9月には上限に達するとか言ってたんじゃなかったか?


3月には、5月には、9月には、って、毎回毎回債務上限が延長されてきたわけだが、それはどうしてかな?


でも、まだ上限には至らず、デフォルトにもならない、と。
ヘンですねえ。


12年10月>http://blog.goo.ne.jp/critic11110/e/f9d9fd75361691027c94001b23bd734b


当時に予想していた通り、「希望は戦争」だった、と。それがシリア攻撃という恰好のネタだったんだ、と。なるほど。


>http://blog.goo.ne.jp/critic11110/e/2364252b12773fc637127699330b727d


5月時点で計算しておいたのだが、上限に至らない理由というのは、未だに謎のままだ。
あるとすれば、FRBが買入を延長したことと関連があるのか?


それは、ドルでドルを買う、という、出鱈目の結果なんじゃないのかね?(笑)

そうさ、無から有を作り出す、というカラクリなんだよ。
どこにも金なんかないのに、どうやって債務上限を超えないようにできると?


モノポリーだって、金を無尽蔵に印刷できる装置を持ってるプレイヤーがいれば、そいつは無敵だ。いくらでも紙幣を追加できるからな。クズ借金帝国のアメリカさまが、資産買入を継続する、という意味はそういうことだ。やめない理由なんか存在しない。

あいつらの国は、デフレなんかじゃない、って言ってるんだよ。
資産買入を止めたら、米国債の買い手はいない。


すると、金利が上昇する。
それは、デフォルトの危険を招く、ということだな。


本当は、アメリカは財政破綻してるのさ。
デトロイトを見ろ。

あれと同じだ、って言ってるんだよ。




サマーズがFRB議長候補を辞退してくれてよかった

2013年09月19日 18時11分21秒 | 経済関連
まだ誰になりそうなのか、不明ということらしいが、とりあえず、サマーズが有力と報じられた直後に、本人辞退ということで、良かった良かった、と。


別に、サマーズに恨みがあるわけじゃないが、ああいう「政治的野望」の塊みたいな人間は、やめておいた方がいいに決まっている。


傲慢かつ尊大であり、政治力発揮にものを言わせるタイプの人間は、中央銀行総裁になんて付けたら大変なことになるからね(笑)。


イエレンさんが有力とか、色々と報じられているけど、イエレンさんがなるならなったで、それはいいでしょう。経験年数も十分だし、立場的にも、妥当な線だから。


あと、バーナンキの再任ということでいいなら、それでも別にいいんじゃないかとは思う。
まあ議会の方の人気がない、というなら、再任を認めてもらえないということかもしれんがね。


最悪の選択になりそうだった、サマーズが回避されたのだから、後は誰でもいいんじゃないか、というのが率直な感想。



トヨタを救った男たち

2013年09月17日 20時32分00秒 | 俺のそれ
いよいよクライマックスを迎える『半沢直樹』のドラマのようなお話を。
偶然、豊田英二氏ご逝去の報に接したので、書いてみました。架空で、当方の想像で書いてます(wikipediaなんかを参考にしました)。


>http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%89%E3%83%83%E3%82%B8%E3%83%A9%E3%82%A4%E3%83%B3

>http://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%BD%8F%E5%8F%8B%E9%8A%80%E8%A1%8C#.E7.B5.82.E6.88.A6.E3.81.A8.E8.B2.A1.E9.96.A5.E8.A7.A3.E4.BD.93-.E5.A4.A7.E9.98.AA.E9.8A.80.E8.A1.8C

>http://www.toyota.co.jp/jpn/company/history/75years/text/taking_on_the_automotive_business/chapter2/section6/item6_a.html




・1949年2月1日

GHQ経済顧問として、デトロイト銀行頭取ジョセフ・ドッジが来日した。彼は、日本経済を評して、「竹馬経済」と呼んだのだった。片方の足は米国からの援助、もう片方は政府補助金という名の援助というものだった。竹馬の足を高くし過ぎると首を折る=日本経済の破綻、が仄めかされていた。

つまり、日本経済というのは「ゲタを履かせてもらっているものだ」、ということであった。戦争で滅茶苦茶に破壊された日本人なんかに、経済復興を遂げるだけの能力なんぞありはしない、と思われていた。ましてや、鉄鋼生産、各種工業製品輸出、よもやの”自動車製造”などといった「近代的工業製品」を生み出すことなど、到底許し難いことだった。

日本人の経済など、所詮は実態とはかけ離れた「大きく見せる」だけのものだという決めつけがあった。日本人は自ら生産などする必要などなく、アメリカから買えばよいのだ。その尖兵としての役割を担うべく、勇躍日本にデトロイトからはるばるやってきたのだった。


ドッジがGHQに進言した結果、「ドッジ・ライン」と称する厳しい金融・経済の引き締め策と統制経済(均衡財政、物価、貨幣供給量、貿易、生産量等)の実施が49年3月より始まってしまった。
これにより、インフレを抑え込む効果は発揮されたものの、過激な価格統制は経済の歪みを生じ、デフレを引き起こすこととなった。同時に不況―「ドッジ不況」―をも招くことになったのである。不況の波は、着実に中小零細企業を襲い、黎明期に過ぎなかった自動車産業界にも降りかかることになった。


・1949年10月

戦後の生産や販売というのは、いわゆる配給制となっていた。自動車も同様で、割当配給だったのだが、10月からは販売自由化が実施されることになった。売り惜しみ同然の効果を持っていた配給制から自由化に移行したことで、売り手側競争が始まった。月賦販売制の浸透もあって、販売代金回収の遅延問題というのが生じることになったのである。

そこに、ドッジ不況とデフレ経済が襲いかかってきたのである。自動車の売却代金の回収が困難となり、手形回収不能という事態が相次ぐことになった(月賦販売は代金分割払いであったので手形が用いられていた)。統制価格の不合理も追い打ちをかけた。鉄鋼価格が大幅に上昇し、鋼板を多く使う自動車の製造コストを大きく押し上げたのだ。
しかも、デフレ経済に陥っているから、自動車販売価格を値上げできない(統制価格だからだ)上に、賃金も増えないから買い手側の支払い能力も大きくダウンしていた。

こうして、トヨタ自工の短期資金繰りが急速に行き詰まることになっていったのである。


・1949年12月13日

3465万円の営業損失を出した11月に続き、12月に入っても代金回収の見込みは極めて厳しい状況であった。このままでは、12月中に資金が底を尽くことはほぼ確実であった。
12月の営業損失は1億9900万円ほどにも拡大し、販売手形買い戻し、借入金返済、協力工場への代金支払い、そして年越しの賃金支払い、これらを実行する資金はもう残されてはいなかった。

トヨタ自工の幹部たちは、金策に走り回った。師走だからというわけではなかったが、誰もが資金をどうにかする為に奔走した。
兎に角、貸してくれる銀行を探した。しかし、時はドッジ不況の折、不良債権をこれ以上増やすわけにはいかない金融機関ばかりだった。その上、”法王”の異名をとる「一萬田尚登日銀総裁」率いる日銀は、GHQに言われた通りに貨幣供給量を大幅に絞っていたので、金融機関には貸出余力のある所など、ほとんど残されてはいなかった。

このままでは、年末に不渡りを出すことになってしまう――。
なんとしても資金手当てを見つけるよう部下たちを鼓舞し続けてきた豊田喜一郎社長は、部屋に神谷正太郎を呼んだ。
何が何でも貸してくれる銀行さんを見つけ出すんだ、と厳命した。君の話には説得力がある、と言って、社長室を送り出した。

豊田社長は、販売能力の高い神谷君ならばきっと銀行を納得させられるに違いない、と信じていたのだった。そこで、中京地区でよく顔を合わせていた、日銀名古屋支店の高梨壮夫支店長に面会に行くよう、約束を取り付けたのだった。

この交渉に、トヨタの未来がかかっていた。


・1949年12月16日

日銀名古屋支店長の部屋に乗り込んだ神谷は、高梨支店長に深々と頭を下げた。非常に穏やかな高梨の目を、神谷はじっと見つめた。
「高梨支店長、無理なお願いを何度も恐縮ですが、このままではトヨタは年末まで持ちません。潰れます。トヨタが潰れれば、城下町の300社以上の下請け協力工場もろとも、連鎖倒産します。そうなれば、名古屋地区の経済には大打撃となるでしょう。日本の自動車工業の夢も同時に潰えることになります。それは、再び日本が敗戦するということを意味するものです」

高梨支店長は黙って聞いていたが、少し間をおいて口を開いた。

「神谷さんの言う通り、トヨタが潰れたら、この地区の工場はほぼ全滅するでしょう。そうなれば、経済の大混乱、そればかりか銀行もいくつか潰れることになるかもしれません。そのような事態となれば、これはもう、日銀としては黙って見ているわけにはまいりません。神谷さん、あなたの人柄は認めるが、それだけで資金を出すわけにはいかない。あなたに惚れたから金を出すのではないのです。名古屋地区で生きる大勢の人々―工場の工員、その家族、全ての取引先、工員が日々利用する商店街、風呂屋、食堂、それら全てをひっくるめて、名古屋の経済を潰すわけにはいかない、そういうことです。
だから、日銀としては、全力で金融機関の説得に当たります。まずは、最大の難関である、一萬田総裁をどうにか説得する必要があるでしょう。総裁さえ認めてくれれば、融資実行は可能になるはずです」

「ありがとうございます。どうか宜しくお願い致します。会社でできることは何だってやるつもりです。」
「融資可能となる条件は厳しいものがあるかもしれませんが、それでもよろしいでしょうか?」
「お願い致します」




・12月18日

住友銀行頭取は、急遽日本橋の日銀に来るよう呼び出されていた。
何でも、一萬田尚登総裁から急な話がある、ということだった。ホールでは、三菱銀行の屋号の使用を禁止されていた千代田銀行頭取と、帝国銀行頭取も一緒になった。日銀総裁が何の用なのだろうか。また”法王”の我儘か、エリート風を吹かせた無理難題でも押し付けられる算段でもあるのだろうか。そんなことを考えながら、銀行頭取たちは部屋に入って行った。

一萬田総裁は憤然と切り出した。
「何でも、名古屋や大阪支店のあたりで、お宅らの銀行に問題が起こっているそうじゃないか。名古屋支店長の高梨という男が、銀行を集めて説得しているらしいんだ。トヨタが潰れそうだから、つなぎ資金をどうにか緊急で用意してくれ、ということだそうだ。その高梨支店長とは、今夜会う約束になっているのだ。
で、トヨタというのは、本当に救う価値のある会社なのかね?私はね、自動車なんてものは、何も戦争に負けた日本で作る必要なんてない、と思ってるんだ。戦争に負けたのは、要するに飛行機のエンジンを作る技術が負けていたからだ。アメリカは、日本よりもはるかに優れたエンジンを作れた。車だって同じなんだよ。そんなアメリカのいい車があるのに、なんで日本で劣った車を作らなくっちゃならないんだ。それは道理が立たないよ、と、そうだろう?」

どの銀行頭取も答えを見つけられなかった。一萬田の言う理屈は間違いではなかった。住友銀行頭取は、ややひきつった笑いを浮かべながら、「総裁のおっしゃるのはごもっともです、わたくしも同じく、日本の産業として自動車はどうなのかな、と、かねがね思っておりまして…競争に勝てる見込みは薄いでしょうな、やはり」とご追従を述べたのだった。

日銀総裁としては、トヨタに融資をして救済するのは不本意である、ということだった。その意向を汲んだ住友銀行は、倒産寸前のトヨタから資金を回収することを決することとなった。


一萬田総裁と高梨支店長の会談は、その夜行われた。
高梨支店長はトヨタが名古屋地区の経済に与える影響について、縷々説明をしていった。一萬田総裁は、そんなことは言われずとも判っていると言いたげで、うんざりした様子で聞いていた。他の日銀幹部も同席していたので、銀行幹部なんかに対する態度のような傲岸さを発揮するのは我慢していた。そうでなければ、途中で話を遮っていたろう。

一萬田総裁は、最後に傲然と言い放った。
「この国際分業の時代に、日本に自動車産業なんか必要ないと私は思っている。日本で作るより、フォードやGMを買えばいいんだ。それが一番合理的なんだよ。経済学の論理的帰結は、そういうことだ」

高梨支店長は、念押しをした。
「各銀行などが融資するか否かの判断をするのは、あくまで自主的なものです。日銀サイドが融資するな、といったような、箸の上げ下げまで口を出すことではない、ということでよろしいでしょうか?一方、金融機関の資金需要に対しては、日銀としては対応せねばなりませんから、年末の需要増に対しては名古屋支店にも必要量の資金供給は確保できる、と考えて宜しいですね?」

日銀幹部たちは、黙って頷いた。
高梨支店長は、年の瀬の「大量資金需要の目処」はたった、と心の中で思った。あとは、各銀行頭取にお願いに行くだけだ。
一萬田総裁は苦虫を潰したような顔で、を睨んだままだった。


・12月20日

トヨタ自工が倒産するかもしれない、という噂は名古屋地区で知らぬ者はいなかった。取引のある下請け企業の社長たちも「本当に大丈夫なのか、払ってくれるのか、支払いがなければウチが不渡りを出して倒産してしまう」と、戦々恐々となっていた。有力な協力工場の中には、支払いを待ってもいいと言って、長年の信頼関係を大事にしてくれる会社も多かった。資金の余裕のない会社が圧倒的に多く、「ドッジ不況」のデフレ作用の爪痕は非常に深く厳しいものだった。

当然、トヨタ自工の従業員たちにもその噂は広まっていた。年末の賃金が出なければ、正月を越せる金がない。一体どうなるんだ、と見守っていた。労組幹部たちも緊急会合を何度も開いて、対応協議に追われていた。

かつて、幾度となく労働争議で衝突してきた労組ではあったが、会社の存亡危機となっては運命共同体であった。経営陣と協力する以外に生き残れる道はない、と腹を括って、給料を待つか減額されるのは我慢するとして、首切りだけはできるだけ避けたい、という思いだけだった。倒産することを避けられるのなら、労働条件は妥協してもいい、と豊田社長に申し入れを行った。その結果、23日には労使の合意が取り交わされることになった。大量のクビ切りは避けること、再建計画遂行の為には賃金引き下げなどを受け入れること、等々であった。


・12月22日

豊田社長以下、会社の再建計画について、日銀の高梨支店長の指示もあって、メインバンクであった帝国銀行、東海銀行などの担当者たちとの最終的な詰めが行われていた。主要取引銀行のうち、住友銀行だけは難色を示していた。
住友銀行名古屋支店の小川支店長と融資担当の堀田常務は、一萬田総裁に逆らえない住友銀行幹部らの指示を受けて、トヨタ自工の融資打ち切りを決定した。堀田常務は豊田社長に
「機屋には貸せても、鍛冶屋には貸せぬ」
と断ったという。

これ以後、トヨタが住友銀行と取引することはなかったという(三井との合併まで)。

一方で、日銀名古屋支店において、高梨支店長主催の懇談会が行われた。
それは、トヨタ自工と帝国銀行や東海銀行など24行の銀行団との最終交渉の場であった。トヨタの再建計画を認めてもらい、緊急融資をするかどうかの判断をするということであった。
事実上のトヨタ自工の命運を決する判決の場となったのである。


豊田喜一郎社長は、再度銀行の担当者たちに強く訴えた。
この年末に年越しできなくなる人々のことを思うと、何としても倒産だけは避けたい。いや、避けねばならない。大勢の人を不幸のどん底に陥れることだけは、どうか回避して欲しい、と。
経営責任を取り、社長、副社長らは退陣する。経営刷新という要求にも応える。大勢の人たちを路頭に迷わせることだけはしたくない。だから、お力を貸してほしい。

ここに集まっていた24行は、みな一様に「トヨタ自工を救うべし」、「名古屋経済を守るべし」という気持ちで一致していた。日銀の高梨支店長の根回しと説得があればこその、一致団結だった。

高梨支店長は言った。
「皆さんのお気持ちはもう固まっておられると思うが、我々の使命をもう一度思い出してほしい。日本は敗戦したが、今もまた敗戦の淵に立たされているのです。この危機を乗り越えて、日本に自動車産業あり、という気概を見せねばなりません。日本人にはできるはずがない、というGHQやアメリカを見返してやるのです。それが生き残った我々の、果たすべき使命ではありませんか」

トヨタ自工への緊急融資が決まった。
豊田社長ら、幹部たちは涙ながらに「ありがとう、ありがとう、あとをよろしく頼む」と固く手を握って回った。

再建計画では、販売部門の独立(トヨタ自販設立)と経営陣の入れ替えが条件となった。再建計画作成に尽力した、帝銀大阪支店長の中川不器男が専務として受け入れられた。


・12月24日

トヨタ自工の倒産回避の報は、瞬く間に中京地域に広まった。
日銀名古屋支店は、銀行団の1億8820万円の融資実行に備えて、年越し用の資金を大量に準備しておいた。日本橋の日銀本店から、既に資金移動は済んでいた。トヨタ救済資金という名目ではなく、銀行決済で大量資金が必要だから、ということで予め用意しておいたものだった。

トヨタ自工の取引先などに支払いが次々と行われ、従業員たちの賃金支払いも間に合った。

こうして、どうにか正月を迎える目処はたったのである。大勢の人々が不幸のどん底に落ちる一歩手前まで行ったが、九死に一生を得たのだ。資金を引き揚げて潰すのも銀行、融資して助けてくれるのも、やはり銀行なのだ。


日銀幹部を説得し、法王たる日銀総裁に反抗してまでトヨタ自工を救った高梨支店長は、ここで降りたら男じゃない、という思いだけでやり遂げた。
別にヒーローを気取りたかったわけでも、情に流されたわけでもなかった。ただただ日本が再び敗戦の苦渋を舐め、散っていった人々の悔しさや無念を晴らせないということだけは、避けたかった。
高慢なドッジ頭取やGHQの経済音痴どもに、ひと泡吹かせてやりたい、そういうこともあった。が、一番大事だったのは、そこに住む人々の生活だった。トヨタという会社が倒れることで、大勢の人々が生活を失う。そんなことを黙って見過ごせるはずはなかった。むざむざと惨敗させ、日本の自動車産業を失わせるわけにはいかないんだ、ここで戦わねば日本男児ではないんだ、という思いが、一萬田総裁への反抗を生んだのだ。


・現在

トヨタ自動車は、世界的な企業へと飛躍した。
自動車産業は決して引けを取らない産業になった。一萬田尚登総裁の言っていた「経済学の常識」を覆して、国際分業云々ではなく、幼若な自動車産業が世界に通じる産業へと発展を遂げた。
輸入した方が合理的なんだ、そちらの方が安くて良い製品が買えるからいいんだ、などという経済学常識を持ち出してくる連中は、大体が胡散臭いのである。


24行の銀行団の選択は正しかったのか?
それは歴史が検証してくれるだろう。


インフラ整備(笑)

2013年09月14日 14時48分40秒 | 社会全般
東京オリンピックにかこつけて、東京に巨額投資が行われるんだそうだ。
インフラ整備という名の、東京一極集中を加速させる「バラマキ」なんだと。


要するに、大企業とかの連中だけがいい思いをさせろ、みたいなものと同じか。

まあいい。


喩えて言えば、こんな話だな。


女房曰く、
「ねえ、今度、友達の結婚式があるのよ。着て行けるドレスがないわ。新しいの買ってもいいかしら?」

それは式典だから、必要なものは買うしかないよなー、ということでダンナはOKする、と。

更に、
「ドレスに合わせるネックレスもないわ。真珠のネックレスを揃えてもいいかしら?」
とのたまう。


これも一理あるな、ということでダンナさまはOKに同意させられる、というわけだ。

「化粧品も大事だわね」
「ネイルやお肌のお手入れもやっておかないと」
「式の日は美容室で髪型をセットしてもらわないと」


こうして、女房殿の”インフラ”整備が進められる、というわけである。


東京オリンピック推進というのは、その多くが「東京オリンピック」開催を通じて、上記ヨタ話の如くに「一儲け」企みたいという方々が、胸算用だかタヌキの皮算用だかで小狡く計算、あいや合理的に判断した結果なのだろう、ということである。


女房殿を整備するという「口実に過ぎない」ようなものであろう、ということだ。



参考までに、我が家の妻の名誉の為に言っておくと、当方の女房殿はこうしたことは全然言わない。全くない。結婚して20年余、ただの一度も聞いたことがない。

それは、必要なものは結婚式なんぞに無関係に必要だから、なのかもしれんな(笑)。
彼女がどのようにこれまで対処してきたのかは、判らない。
因みに、指輪を買ってあげたことも、ネックレスを送ったこともない。貴金属類とか宝飾品をねだられたこともないな、そういえば。


思わぬところで、妻に感謝せねばならないな、と感じた次第。



他の誰かを不幸にする

2013年09月13日 15時51分43秒 | 俺のそれ
自分では、ああ、思っていても書かなければよかった、と後悔するさ。


五輪開催都市の投票前、7日にイスタンブールを推奨する記事を書いた。

そうしたら事前予測とは大きく変わって、たまたまマドリードとイスタンブールの決戦投票となって、イスタンブールが勝ち残った。最終的には東京に決まったわけだが、それまでは明らかに劣勢と伝えられていたイスタンブールが健闘した、という印象を残すことになったわけだ。


まさかの結果、と見られても不思議ではないのかもしれない。

別に、拙ブログでイスタンブールと書いたから、ということなんて、何の関係もないはずだろう。そりゃそうさ。

シリア攻撃直前になって、8月30日にも攻撃開始か、と見られていたのが、何と土壇場で待ったという形になった。米海軍の戦闘艦Mahanは地中海から離脱して帰国という、これも謎の展開(イスラエルと米の合同ミサイル演習というのが公表された直後の帰投だった)。


その後には、イスタンブールの大健闘と。
偶然さ、偶然。



そして、僅か1日、2日後くらいには、滅多に凶悪事件など起こってこなかったトルコの片田舎を、たまたま旅行していた日本人女性が死傷させられた、ということだ。


これが偶然なんだ、と。


アルジェリアの邦人殺害事件を取り上げた記事を書いていた。
その後に、グアムの繁華街でまさかの無差別殺傷事件があったが、あれも奇妙で不可解な事件だった。


あれと類似性があるんじゃないのか、と言っているのさ。


京都祇園での「てんかん既往」男性の暴走事件、あれも似ているのではないか、と言ったんだよ。

13年2月>http://blog.goo.ne.jp/critic11110/e/b2d95be696a742b5431a2f8c32f6ad17



グアムもカッパドキアも、考えられないような事件だった、ということだな。日本人観光客が存在した、というのも似てる。被害に遭ったのも日本人だ。


自責の念というのが、生じないわけがなかろう?


書かねば、こんなことにならなかったのではないか、と思わないはずがないだろう?



そういうことなんだよ。
心に痛みを与えてくるのさ、あいつらは。