いい国作ろう!「怒りのぶろぐ」

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自民の小選挙区は「西高東低」

2009年08月31日 15時36分24秒 | 政治って?
小選挙区の獲得議席の分布を見ると、ある傾向が判った。それは、西高東低である、ということだ。小選挙区で勝利した自民党議員は、大半が西側に分布しているのである。これは明治維新の流れを汲むという、政治的傾向なのであろうか?それとも偶然なのか?

自民党の小選挙区勝利数は62議席、うち、中国・四国・九州で31議席、残りの地域に31議席、ということになっているのである!恐るべし、薩長、土佐(これは時代錯誤か、笑)。


まず、大都市圏とか選挙区数の多い地域(10議席以上)で見てみよう。
小選挙区の自民党勝利数/配分議席数を以下に示す。

北海道: 1/12
埼玉: 0/15
神奈川: 3/18
千葉: 2/13
東京: 4/25
愛知: 0/15
大阪: 1/19
兵庫: 1/12
福岡: 4/11

こうして見ると、都市圏での大敗北が明確に判る。九州というだけの理由で、福岡の大健闘が光る。3分の1以上を占めているからね。他は、もうボロボロ。埼玉と愛知は合計30議席のうち、一つも取れなかったという完全なる完敗。

今度は、自民が過半数の議席数を占めた都道府県を見てみよう。

福井: 3/3
鳥取: 2/2
島根: 2/2
高知: 3/3

これが自民完勝の4県。

青森: 3/4
山口: 3/4
愛媛: 3/4
熊本: 3/5
宮崎: 2/3
鹿児島: 3/5

過半数を獲ったのは青森を除けば、中国・四国・九州グループだね、と。まさしく「西高東低」の傾向が表れていますよね。


今度は、自民党が一つの議席もない都道府県を挙げると、

 岩手、秋田、福島、埼玉、山梨、新潟、長野、愛知、静岡、滋賀、長崎、大分、沖縄

の13県。次は、1議席しか獲得できなかった都道府県を挙げてみる。

 北海道、宮城、山形、茨城、栃木、石川、三重、大阪、兵庫、京都、奈良、和歌山、広島、徳島、香川、佐賀

の16道府県。


ま、これでは勝てないはずだわね。


最後に、敗者復活で、じゃなかった比例で復活した面々は意外な方々が入っていますな。今後の党内運営とか総裁や執行部選びなどに関しては、復活組は余計な口を突っ込まないようにした方がよいのではないのか?肩身が狭い、というのもあるだろうし、そもそも落ちてた人たちなのだから、選挙民には選ばれてはいないわけで。

主だった面子で目についたのは、

 小池、与謝野、額賀、甘利、鴨下、野田聖子、伊吹、高市、中川秀直、町村、武部

とかかな。こうしてみると復活された方々は、中々にしぶといですな。ぶっきーが生き残るとはね。惜敗率で77%前後に僅差の議員がひしめいていたのに、伊吹はしぶとく復活したのさ。惜敗率の1%程度の違いで、当落が分かれたのだ。真っ先に切られていいよね、って感じなのが、伊吹だったのに。武部も復活しなくても良かったのに、残念。中川昭一の方がまだマシだったんじゃないのか。



勝ち上がりの人たちの中では、谷垣や石破は総裁選経験者なので、党内の軸になる可能性はあるね。

石破は総裁には向かない人ではないかと思うけど(笑)。キモカワ系男子というか、オタ系議員というか、そっち方面で頑張れ。石原とか勝栄は、ひょっとしてチャンス到来とか思ってるかもしれないが、お呼びじゃないのでTVタックルみたいな俗番組でもやってりゃいい。後藤田や河野太郎なんかも、中々勝負強いな。



民主党の未知数

2009年08月31日 10時54分32秒 | 政治って?
遂に結果が出た。
国民の望んでいたものとは、「閉息の打破」だった。90年代初頭から続いてきた、閉息を打ち破れるのは「新たな政権」という思いを強めたからなのかもしれない。残念ながら私の選挙予想は、またしてもハズレだった。民主党が300議席を確保するなどとは、到底信じられなかったが、都議選の流れはそのままだったということなのであろう。国民の眼からすると、保身に走る自民党の情けない姿に「愛想が尽きた」という心境であったのかもしれない。

振り返ると、安倍政権が続いていたなら、或いは福田総理の時に一気に解散にうって出ていたなら、麻生政権誕生直後に解散していたなら、といった「if」が去来するかもしれないが、100人落選くらいで済んでいたのかもしれない。自民党は、その100人落選を受け入れられずに大騒ぎをして、混乱を招いた挙句に支持基盤からも見放され、更なる犠牲者の上積みを達成できた、というわけである。だからこそ、自公合わせて200近い議席を失ったのだ、ということ。まさしく土砂降りの台風ド真ん中の時に、雨宿りの軒先を離れていったようなものだ。そうして損害は確実に拡大し、当初被害見込みの倍近くの議席を失った。自業自得である。

今回選挙の第一の立役者といえば、やはり小沢ということになろう。小沢が民主党の空中分解を食い止め、群雄割拠状態だった党内グループを掌握し続けたということだろう。それ故、選挙に勝つ、政権奪取、という、「共通目標」を明確に掲げることができ、この旗印の下に民主党内の勢力を結集できたのが、勝因と言ってもいいのではないか。小沢は「選挙に勝つ」という結果を体現したからこそ、この旗印に疑念を抱かれることもなく結束が緩むということもなかったのである。何といっても、最大の成果は07年の参院選だったろう。あれが民主党内に「政権奪取は可能」という確信のようなものを植えつけたのだ。


今後政権を担う民主党は、どの程度の実力の持ち主なのか、誰にも判らない。これまで主食にしていたご飯を止めて、急に「毎日パンを焼くことにしよう」というくらいの大きな変化なのだから。早い話が、「やってみなけりゃわからない」ということになってしまうだろう。これまでパンを焼いたことなど一度もないのに、主食をパンにするには相当の勇気がいるのである。だが、大勢の国民はこれを選択した。それくらい現状に飽き飽きしているということなのであろう。果たして民主党はうまくパンを焼けるのか、それが心配の種なのである。


これまで政権運営をしたことのない民主党がその立場になった時、まず状況を把握し理解するのに時間を要するであろう。これまでの仕組みや流れを知り、その場に馴染んでゆくには多少なりとも時間はかかるものである。だが、政治は待ってはくれない。日々、対処を求められる。判断や決定の連続を強いられる。情報を十分知らない、慣れてもいない、という中にあって、実行するしかないという状況になるであろう。その時に、果たして正しく判断ができているか、決定は正しいのか、ということが問題になってくるだろう。

例えば、いわゆる「宙に浮いた年金、消えた年金」問題というのが以前は民主党の突破口だったが、自分たちが責任者となったら、これを迅速に解決に結び付けられるかどうか見物ではある。彼らは、安倍政権下で1年でやると約束したのにできなかったと責めていたのだが、期間限定で即座に解決すると約束してくれるかもしれない。民主党が政権を獲ったのなら、少なくとも1年以内に終わるはずであろう(安倍政権下での進捗は若干なりともあったろうから、ずっと有利だ)。

雇用問題についても、来年春くらいまでに失業率の改善が達成できなかったら、民主党には「派遣批判」などする資格などないのではなかろうか。それくらいのスピード感を持ってやらないと、今の経済情勢は厳しいということだ。批判するのと、実際やるのでは、大きく違うということを実感するだろう。そして、思いのほかうまくできない、ということを痛感することになるであろう。毎日ご飯を炊いていて馴れていたのを止めるのだから、初めからパンがそんなにうまく焼けるようになるはずないということだ。その時に、国民が失望に耐えられるかどうかというのが、今後の課題となるであろう。

それとも、思った以上に民主党がうまく運営して、すぐさま結果を出すかもしれない。そういう可能性は、ないわけではない。多くの国民がそういう期待を抱いたからこそ、民主党に賭けてみようと思ったのだろうから。


まずいパンを口にした時、後悔することをまず覚悟しておく必要があるだろう。




「ポピュリズム」と批判していた人々

2009年08月30日 10時43分50秒 | 政治って?
05年の選挙の時、散々ポピュリズムだと批判していた人々がいたわけである。

続・知識階層は弱体化が進んだのか

先日書いた田原批判の記事で述べたことは、あの頃と変わっていない(笑)。

この4年で何が判ったかといえば、疑問文などではなくて、確実に知識人の弱体化していたのだな、ということだ。知識階層なんてものは元々がまともに存在してないか、世の中で目立つのはといえば「エセ知識人」だらけだった、ということなのではないか。

恐らく今回選挙においても、ポピュリズム批判をしてくれることだろう。
日本が何故このような方向に進んできてしまったのか、ということを思い返せば、やはり答えに辿り着いたんじゃないかな、という確信を得たように思えるよ。




今回選挙についての個人的感想を言えば、与党の大敗は事前報道の通りなのかもしれないが、民主党の300超えが本当にあるのかな、と疑問に思う。投票率が70%を超えるなんてこともないのではないかな、と思ったりする。

単独過半数に届くという事前予想については、まあそういうものなのかもしれないな、というのはあるが、これが300とかの水準まで勝つとなれば、それは難しいのではないだろうか、と。


ま、結果は今日出ますから、どうなりますか。




『ぼくらのミライへ逆回転』の感想

2009年08月29日 16時45分27秒 | 俺のそれ
意外に、バカウケ。

話の筋は単純。まあ、現代版ニューシネマパラダイスみたいなものかな。特に、ラストシーンはそれを意識させるようになっていたのかな、とは思った。


でも、多分、この映画を作った監督とか脚本の人とかは、やっぱり「映画が好き」ということを心の奥底に持っているんだな、ということを感じさせるものだった。

で、映画撮影にのめり込んでゆく街の住人たち、というのが、この映画最大の見せ場だ。大作なんかじゃない、無名の地味な映画が敬遠されてゆく(儲けにならないから)ということ以上に、映画作りを通じて自力で困難を切り拓こうとする住人たち、というのが、現実世界に生きる私たちに勇気を与えてくれるのだ。

(例えば夕張とかの)問題を抱える日本に、あまりにうまく符合しているのだった。日本のどこかの田舎町で、実際に地域住人が登場する自主映画を作製しているところがあったと思うが、あれを彷彿とさせてくれる映画だった。


要するに、みんな「映画が好き」と言いたいようだ(笑)。



逆風下で耐えて生き延びた自民党議員は

2009年08月29日 16時45分12秒 | 政治って?
今回選挙で、多くが枕を並べて討ち死にという状況にあって、それでもなお、当選して上がってくる自民党議員は、ある意味、本物、ということになるだろう。

それくらい地力がある、ということかと。

その要因は何かというのは、私にはよく判らないけれども、ある種の選抜試験のようなものということになるので、自民党は以前よりもよくなる可能性だってあるかもしれない。無用な枝葉、みたいなワケのわからん議員が多すぎて、かえってダメになってしまったかもしれないので、精鋭主義でいいんじゃないか(笑)。



民主党だって、前回選挙で大敗を喫して、かなりの数の民主党議員が粛清に遭ったので、それが功を奏して役立たず議員を整理できた可能性すらあるかもしれないからね(笑)。
だが、今回選挙で数が一気に増えるということになると、小泉チルドレンがそうだったように、足手まといばかりが増えてしまって、かえって党内混乱を招く可能性はあるんじゃないのかな、と思ったりもする。

安倍政権下での官邸スタッフ大幅増で、意思決定が難しくなったりとか、補佐官制度がうまく機能しないとか、色々とあるだろうね、多分。




結果を活かす検討をしてみるべきでは

2009年08月28日 17時24分42秒 | 教育問題
一喜一憂になりがちな、競争民族ニッポン、か(笑)。


「09年度学力テスト 正答率向上も「上位固定」鮮明」:イザ!


下位に来るのは、大抵が似たようなメンバー(笑)で、実際の学校のテストに近いのが笑えるかも。

沖縄、北海道、福岡、高知、とか…、かな?
大阪も入っていたんだけど、今回はちょっぴり浮上したそうな。

で、思い起こすのは、ざっと見て「生活保護世帯比率」の高い都道府県では下位グループに入りやすいのかもね、と。それは、経済格差の問題なのだろうか?

ただ単にDQN親からDQNが引き継がれているだけ、といったご意見が出されても不思議じゃないのかも。
都道府県単位でよいので、成績(学力テストの点数、結果)と幾つかの項目の相関などを調べてみたらいいのにね、と思うよ。

上位に来てる都道府県というのは、例えば「持ち家比率」や「2世帯同居(祖父母)比率」が高いとか、「離婚率」や「母子(ひとり親)世帯比率」が低いとか、そういう傾向にあるんじゃなかろうか、とか。成績下位グループの都道府県では逆の傾向になっているんじゃないのかな、と思ったりするんですよね。

いや、まあ、新聞社の「新聞をもっと読め」というのを正当化したいとか、新聞業界の危機だからどうにかしたいというのはあるかもしれないが、新聞購読の家庭では成績がよい、なんて、そんな要因を調べなくてもいいのに、とか、思ったりもしたよ(笑)。だって、本当に貧しい場合には、そんな新聞なんて取ってる余裕だってないだろうからね。結局は、金のあるなし、というところに行き着くのかな。


でもまあ、データというのは取ってみないと判らない、という部分はあるので、過去3回のデータは貴重なものとなったのではないかな。あとは、それを有効に活用できる研究が必要では。

それは教育分野の研究者だけではなくて、もっと違った視点とかがあってもいいんじゃないのかな、とか。
おもしろ研究といえば、日教組の組織率との相関とか、誰か調べてたんだっけ?日教組のせいで、成績が悪い、みたいな話だったか。

そういうのばかりではなくて、色々と調べてみるといいんじゃないのかな。県民一人(世帯)当たり所得とかでもいいし、児童の平均睡眠時間でもいいし、家事手伝い経験(時間)でもいいけど、意外な関係とか出てくるかもしれないよ。


研究者は多数いるんだろうから、手分けでもして、色々とやったらいいんじゃないのかな、と。



田原総一郎こそ、チェンジするべきだ(ちょっと追記)

2009年08月28日 16時26分04秒 | 政治って?
政権交代ついでに、というわけではないが、こういう政治評論家然とした方々が、日本の政治を腐らせてきた一端を担ってきたのは間違いないだろう。多くの有権者たちに、必要なことを提示してこなかったからだ。もしも、こういう政治評論家の言うのが正しくて、彼らのアドバイスが正しいものであり、多くの有権者が適切に判断する為に必要な情報がきちんと提供されていたなら、もっと以前に改善されても良かったのではないか。それができなかったのは、評論家やマスコミの政治担当記者たちが、政治家や官僚や財界と一緒になって、誤った方向に突き進んできたからではなかったか。

自民党が、派閥政治が、瓦解してゆく中で、旧態依然の政治評論家連中だけが居残る理由などあるまい。全くの役立たずであった政治評論家たちは、共に去るとよい。一緒に「チェンジ(笑)」するべきだ。


『民主圧勝、自民激減』報道の裏で 置き忘れられたもの 時評コラム nikkei BPnet 〈日経BPネット〉


田原は記事中で、「日本の借金が膨れ上がってゆくのに、自民党も民主党も何も策を示さないのはどういうことだ、バラマキ批判どころではないぞ、バラマキ競争なんてやってる場合ではないぞ、もう日本は終わってしまうぞ」(超訳です)みたいなことを言っているわけである。この人は、今頃何を言っているのかと思う。債務残高の話なんて、ずっと前からでしょう?麻生政権下になって増えた増えたって、九官鳥みたいに繰り返しているが、そんなもんは微々たるもので大勢にさしたる影響なんかない程度の、ハナクソみたいなもんでしょう。それがあってもなくても、国家財政破綻なんて事態には大して関係がない。そういう問題なんかじゃないんだわ。

まず、こういう政治評論家みたいな、マスコミで名前を売ってるような連中が、揃いも揃ってウソや間違いをばら撒くわけである。それで多くの一般国民とか、企業経営者とか財界人などにも、同じく「過った認識、情報」が拡散されてしまうのである。超強力なウイルスみたいなものである。財政破綻危機を煽りたて、人々の将来不安を増強するのを助長してしまっているのである。余計に消費が減退し、経済停滞を招くということになるわけである。そういう言説はいらない。当人にはそうした自覚がないが故に、性質が悪いのだ。自分のせいではない、政治が悪いのだ、或いは官僚が悪いのだ、と思っているだけだ。

田原は、個人的に直接総理大臣に会って、情報交換をしたり、個人的意見を述べる機会を得てきたような人物である。もしも、政治のやり方が間違ってるとか問題があるということならば、いくらでも意見が言えて、いくらでも助言できる立場にあって、しかも長年自民党有力議員と旧知の間柄にあって、田原個人が政治について何らの影響力も行使できたことなどなかった、などということがあるだろうか?

これは田原だけではないだろう。その他の評論家連中とて同じであろう。
料亭政治に共に加わり、共にメシを食ったり酒を飲んだりしてきた間柄ではないか。それを今更何だというのか。その無責任さに、無自覚さに、腹立たしく感じるのを抑えられないのである。それなりの意見を言うつもりならば、「まず勉強してから言え」とは思う。よく知りもしないことを、テレビ用のコメントとして「ワンフレーズで言ってくれ」と求めるだけなら、誰でもできる。


田原でも、他の政治評論家でもよいが、次の質問を考えたことはあるのか?自分ならば何と答えるか、考えたことはあるのか?

()米国の累積債務は減ったか?
()米国の一般政府の累積債務残高の推移を知ってるか?

よく日本の債務残高は先進国ではぶっち切りのダントツだ、とか言うわけだ。確かに、他の先進国より飛び抜けて高いGDP比であるが、それは比で見ているからそうなるだけだ。

米国は「双子の赤字」を長年言われ続けてきたわけだが、その割には債務残高が日本よりは「良好」と見なされているであろう。日本のように、もう数年もすれば200%に到達しようかという国と、100%にも達しない程度の米国では、誰がどう見ても米国の方が成績優秀だと考えても不思議じゃない。

だが、ちょっと待ってほしい(笑、どこだか新聞社説の得意のフレーズだったか?)。
過去40年間に、米国の財政収支がプラスであったのは一体何年くらいあったか?
クリントン政権下での、僅か数年しかなかったのではなかったか?それ以外は、ほぼ財政収支赤字が「恒常的」だったのではないのか?さて、こういう借金の借り手がいた場合に、元本は減っていると思うか?(笑)
調べたわけではないが(検索では、すぐには出てこなくなってしまったのだ)、累積債務の純粋な残高は90年代にごく微量の減少があった以外では、ほぼ増加の一途を辿ってきたのではないのか?要するに、利払いだけ続けてきて、債務元本を減らしたことなんて殆どなかったんじゃないのか、って話なんですわ。

クリントン政権下ではどうして財政収支が改善したかといえば、冷戦終結後だったので軍事費を減らせたし、極端な保護貿易主義をとったからだろう?それは、対日貿易赤字を暴力的削減に踏み切ったからだ。彼らは、国内企業を守るという名目で日本製品の締め出しを図ったのだ。尚且つ、日本に無闇矢鱈と高額防衛装備を購入させたり、基地費用負担を強制したり、赤字を「日本に肩代わりさせた」という方向に舵を切ったからであろう?日本の貿易黒字から削り取っていったからこそ、マクロの数字が改善し、その期間だけは財政収支の黒字化が達成できたというわけだ。
で、日本はバブル後遺症に悩まされていた時期に、対日強硬路線を強めつつ日本企業の株式購入を着々と増加させていったのだ。海外投資家の保有比率は10%を切る水準でしかなかったのが、世界同時不況直前までの30%超まで増加していった、ということさ。これは本題ではないので、今はいい。

結局のところ、米国の債務なんて減ったことなどほぼない、ってことだよ。
平たく言えば、「過去40年間、借金の元本は減ったことが殆どない」ということだ。

それでも、日本より債務が少なく優秀なのか?(笑)
田原にしてみると、それがどういうことなのかさえも判らないのだろう。


どうして、日本よりも良好なのかというと、日本はデフレで債務負担が大幅増加したのに対し、米国ではインフレがあったから、だ。名目GDPが大きくなってきたからこそ、債務残高の名目GDP比は抑制されてきた、ということだよ。借金が増えるよりも経済成長が上回ってきたので、名目GDP比でのグラフ描画では優秀だね、ということになっているだけである。

従って、日本では「名目GDPを成長させること」というのが、財政再建の最短距離の解決策に決まっているのである。米国だけではなく、その他の先進国でも似たようなものだろう。だからこそ、デフレを脱却させろ、名目GDPを大きくせよ(=物価上昇率を2%以上の高めにとれ)、というのが、最も効果的な処方箋ということになるのだよ。それが、日銀は愚か、政府も、政治評論家も、日本の経済ナントカの大半も、みんな判っていない。クルーグマンが4%を10年続けろ、と言ったのは、まさに”正しい”のだよ。
名目GDP成長率が少なくとも4%あれば、実質成長率とかが0.5%とか1%といった低成長であろうと、運悪くマイナス成長であろうと、どうにか「耐えられる経済」にはなっているわけだよ。

長期金利が上昇するって?
確かに。そうなんだけれども、日本人は預貯金が好きだから、6%とか7%もの金利がつくとなれば、そっちに飛びつこうとする人たちは大勢出てくるわけなんだよ。そうなれば、上昇圧力にはブレーキがかかるし、税収が増える効果が大きくなるのと過去債務負担は縮小してゆくので、持続可能性は改善するであろう、というのが私の考え方である。もし、それが無理というのなら、米国の債務は持続なんかできなかったであろう、と思いますな。プライマリーバランスの赤字幅は、日本以上に大きい期間が相当あったはずですからね。



今度は、()の質問について考えてみよう。

米国債の残高というのはある水準に留まっていると思うが、これが米国の債務かといえばそれだけではないはずである。日本でいうところの地方、すなわち「州政府」の借金というのがあるはずだ。これがどの程度の水準になっているのか、というのは、謎のままである。というか、公表されているのかもしれないけれど、資料を見つけられなかったので、米国の一般政府の債務残高水準がどのくらいなのか、というのを知りたいわけである。

日本と比較すれば、州政府の力がそれなりに強い、ということになると、多分財政収支もかなりの大きさになっていることが予想され、そうなると50州あるわけですから累積債務残高がかなりの額に達していても不思議ではないであろうね、と。最近の話題であると、加州の借金問題というのが出されていたと思うけれども、そういった話が他にもあるんじゃないですか、ということです。なので、米国の一般政府の累積債務残高の推移を30年分とかグラフにしてもらえれば、「ああ借金って、こうやって増えてきたんだね」ということがよく理解できるんじゃないでしょうか(笑)。そのグラフは、果たして「借金が減っていっている」グラフになっているであろうか?

財政規律云々とか、債務残高云々、という話に行く前に、ベースにインフレ率というのがあるわけである。
そういうのを「考えられない人間」が、破綻がどうのとか言い出すのは疑問に思うわけである。じゃあ、米国でも英国でも、その他先進国でもいいので、グラフにしてみてごらんなさい、と。元本が減ってる国はどの程度ありますかね、と。名目GDP比というのは、騙されやすい人々には効果的だよね、というだけの話。割とインフレ率の高い地域では、尚の事ラッキーだよね、という話だわな。それがどこの国ですか、といのは、今はおいておくけど。



名目成長率4%達成を目指して運営すべき、と言っているのは、そういうことですから。
日本がそういう方向に進むには、まず「狂ってしまった”レギュレーション”を変更させるまで、人為的に策を講じる必要がある」って百万回言ってるんだよ。

それは喩えて言えば、「お前の給料はこんだけだ」と誰かがマイナス査定するのは止めて、マクロ経済の原則に従って「誰も手を加えない」賃金査定をすればいいよ、ってこと。現在の100の賃金から2%減らして98にするんじゃなくて、100の賃金のままでもいいので、インフレ率が2%ならば、実質賃金は「2%分減った」のと同じですから。それは誰の手を借りずとも、自動的に起こってしまう実質賃金の調節なので、怨みも少なければ反対圧力もないし権益死守も通用しないでしょう、って言ってるんです。


判ってない連中は、理解してからテレビで話せ。
過った情報を流すくらいなら、マスメディア上で言及するな。



追加です(28日21時頃):

田原にとって、債務残高の話は、以前はどう考えていたのかね。
00年頃は?
05年の郵政選挙の時には?

もう何年も前から、国家財政破綻危機、とか煽られていたじゃないですか。その間、自民党大物とか、総理総裁とか、話す機会なんか百万回あったに決まっておろうが。どうしてその時から、自民党に聞いておかなかったのか?
僅か4年前だって、国の債務残高は国債だけでも500兆円超とかの規模で、特別会計の借金とか地方の債務とか、基本的には今と似たようなものでしょうよ。そんときゃ、心配してなかったんか?(笑)

要するに、調子いいことしか言わないか、その場その場で都合よく話のネタを作っていくだけ。政治を語っているフリをしているだけ。政策について論じているマネをしつつ、政治家を追及したり批判したりする真似事だけをやりつつ、実際には、何らの話もしてないのと同じなんじゃないのか。


笑ってしまうね。

資料の追加ですが、参考記事です。

異常な経済運営が続く国~ニッポン

異常な経済運営が続く国~ニッポン・2


同じことを、しつこく書いてもまだ足りないのだよ(笑)。




つまり「美人が完勝」ってこと?

2009年08月27日 17時22分26秒 | 俺のそれ
寝坊 美人のもと ダイヤモンド・オンライン


読んでいて、割と「そういえばそうだな」とか、過去の場景が浮かんできたことは確かだ。


>必死でかけつけた時の顔はたいてい乱れている。

笑えた。これはその通りだ。ほぼ百パーセントの経験則。


>美人は行動が早い。スタートが違う。

そうなのか。美人はスタートが違うのか。


>散歩したり、じっくり朝食を楽しんだり、新聞をじっくり読んだり、それはそれでずいぶん幸せな気持ちになれる。
>美人はその楽しみを知っているのだ。

さすがは美人だ。しかし、そういう生き方を続けた結果が、佳人薄命のようなことになってしまったりはしないものかと、若干心配になったりするかも。


全体を読むと、やはり「非美人」といいますか、一般的に言うところの所謂「ブス」の方々にとっては、怒りの沸点を超えているんではなかろうか、などといらぬ心配などをしてしまいます(笑)。女性陣からすると、どうなのでしょうか?どういった感想をお持ちになるでしょうか?


ただ感じることは、ブスは大抵の場合「だらしがない」という印象を与えるな、と。
それは、時間にルーズであったり、仕事や料理等が杜撰であったり、というようなことも含めて、かな。
だから、遅刻常習犯のような人がいるとすると、美人さんは見たことがなく殆どが「ブス」ってことになってしまうのかも。

だが、待て。
それはそもそも美人さんの存在割合が少ないからであって、寝坊の発生割合はあんまり変わらない、ということもあるのではなかろうか?
たとえば「軽自動車1万台、クラウン100台」という具合に存在していて、「軽自動車はよく事故を起こす」という意見があるとしよう。軽自動車のドライバーもクラウンのドライバーも事故発生率が同じ3%だとすると、軽自動車では300台、クラウンでは3台が事故を起こすわけである。そうなると、「度々目にする」という機会が多くなるのはどちらであろうか?ということになるので、当然に「軽自動車」ということになってしまうわけである。記憶に残りやすいのも見る機会の多い方ということなら、同じ割合で事故(ミス)があっても「軽自動車のドライバーはよく事故を起こす」といった認識を生じやすいのでは。

美人さんが滅多にいない、ということには、世の賢明なる多くの諸兄が同意してくれることだろう。そうなれば、10人に1人くらいのレベルの「美人さん」と、半分以下という評価を下し易い「非美人さん」が50%という存在割合であるとすれば、後者を目にする機会は圧倒的に多くなるであろうな、と。
遅刻常習者の発生割合が同じ5%だとしても、「美人さん20人に1人」しか遭遇しないので、女性が200人いる(美人さん20人、非美人さん100人、残りはその他の人)中で「遅刻する美人さん」は1人しか存在せず、「遅刻する非美人さん」の場合は5人もいることになってしまうので、どうみても遭遇確率は非美人さんということになってしまうわけである。因みに、美人さん20人とかそんな数を見たことないけど(笑)。

ま、美人さんになるのは、大変だよね、と。




経済学の常識はどうした?(笑)

2009年08月25日 20時02分16秒 | 経済関連
久々に見た>速報/脅さず年利80%…「ソフトヤミ金」暗躍 市民や零細業者、不況で頼る - FujiSankei Business i/Bloomberg GLOBAL FINANCE

いやあ、懐かしいね。というか、ダジャレ、ごめん。
というか、都合のよい断片情報だけを流して、自分の主張を正当化したいということなのではないかと勘繰ってしまったよ。もしも本気で調べるというのなら、学問とか研究の手続に則ってきちんと出せばいいものを、どうしてそういうのが出されないのか、ちょっと不思議。経済学分野では、こういう姿勢が当たり前なのかもしれないが。ああそうか、ペーパーっていっても(林家ペー&パーじゃないよ)、研究論文としての体裁には無頓着だったんでしたか。何たって、論文にブログ記事の引用OK(「ソツロン」って何ですか?)、という分野らしいから(笑)。

別に、「ソフトヤミ金」とかいうのを取り締まれ、というのに反対しているわけじゃないよ。
でも、「貸さなければ、ソフトヤミ金に行く」というのをどうやって防げるのよ?それって、だから何遍も言うけど「借りたい人には、全部貸すしかない」ってことになってしまうんじゃないのか?
それとも、「オマエは借りるな」と説教して、改心させるのか?


これまでにも指摘したが、再び書いてみる。

参考記事:

堂下浩先生の論説に関して

池田信夫の解説なんていらない(爆)


堂下式経済学理論によれば、金利規制によって「リスクの高い層が借入できなくなり」→「締め出された借り手はヤミ金に走り」→ヤミ金被害が増加する、というものであったはずである。だから、上限金利規制や上限引き下げで、「ヤミ金は増える、被害も増える」というのが、堂下先生の主張であるだろう。


例の筒井他(阪大グループの)ペーパーを取り上げた記事がこちら。

貸金業の上限金利問題~その17
(リンク先のpdf参照して下さい)
このp31~32の記述にヤミ金に関するものがあり、次のように書かれている。

『われわれは、借入経験者と債務整理者に「あなたはこれまでにヤミ金融から借りたことがありますか」と尋ねている。それによると、ヤミ金融から借りた人は、消費者金融借入経験者では2.4%、債務整理者でも12.6%にすぎない。われわれのアンケート結果はヤミ金融の存在を確認しているものの、ヤミ金融利用者は、現時点では多くないことを示唆している。』

現時点では多くない、と書かれているのに、堂下先生の主張というのは「2000年の金利引下げでヤミ金は増加した」というものですね。このペーパーに協力していた立場であったはずなのに、どういうわけか食い違いと見えなくもないですな。


それと、このペーパーの中でも取り上げられているのが苦情相談件数だ。

①金融庁の苦情相談件数(無登録業者に係る件数)

03年 26231件
05年 29364件

07年 14978件
08年 14243件

法改正に揺れたのは06年~07年初め頃でした。
さて、法改正後に苦情相談件数は、増えたんでしょうか?減ったんでしょうか?
経済学理論って、本当に凄い!


②自己破産者は減少

間接的な数字でしかありませんが、いくつかのアンケート結果や聞き取り調査結果では、ヤミ金融利用者率は債務整理者とか自己破産者で高く、単なる消費者金融利用者では低い、ということが多いでしょう。単純に自己破産者の一定割合がヤミ金利用を行うと仮定すれば、自己破産者の絶対数が少なければヤミ金被害者は減少することになります。果たしてそんな単純な話なのかというのはあると思います。
が、合法業者に断られるからこそヤミ金を使ってしまう、ということもあるので、既に複数借入をしてしまっていて借入先の乏しくなった多重債務者は、自己破産や債務整理となる可能性は高くなるでしょう。つまり、その絶対人数が減少しているなら、ヤミ金利用者数も減っているであろう、ということは有り得ない話ではないのでは、と。


③ヤミ金融事犯の被害人員等の数は減少

これも幾度か取り上げた。摘発件数が多いか少ないかというのは、取締強化などで変わるので、一概には言えないのではないかと思う。ただ、03~04年の人数が32万人超とか約28万人といった高水準であったので、何らかの傾向は見て取れるかもしれない、と。
これも、05年173399人、06年154511人だったのが、07年148543人、08年141394人、と減少してきた。つまり、必ずしもヤミ金融被害が拡大している、ということは窺われてはいないのではないか。


④弁護士会の相談件数

弁護士会神田相談センターのヤミ金被害の相談件数は、02年をピークにして04年以降減少傾向であることが判る。07年は500件を切り、04年の半分程度まで減った。02年の2000件超に比べると、4分の1くらいまで減少した。


実際にヤミ金被害の実態を捉えるのは困難な部分は多いので、これらはあくまで状況証拠でしかないけれど、それでも上記①~④からすると、「ヤミ金が増加した、ヤミ金被害は拡大している」といったことが推定される証拠は、ない。むしろ、減ったんじゃないか、と思わせる証拠の方が多く見つかるんじゃないですか、ということだわな。


サンケイ記事にあった堂下先生ご指摘の、利用者アンケートの数字が「08年5.5%→09年7.3%」という証拠ですけれど、これって07年とか06年の数字がどうなっていたのか、というのは大変気になるわけでして。
それがないとしても、せめて有意差の有無といった部分くらいは、堂下先生が示してくれればよかったものを、それもないのに「ヤミ金被害が増加した」とか本当に言えるのかな、と疑問に思いますね。それは研究者としての誠実さとしてどうなのよ、と思わないでもない。あくまで数字の提示しかしてないのに、記者氏が都合よく見せているだけ、ということも有り得るので、研究成果をきちんと公開するなり他の研究者たちの批評に晒すなりすればよいのではないかと思いますね。


ああそうか、早大消費者金融サービス研究所の坂野先生とか、GRIPSの鶴田・福井先生とか、そういう内輪だけの評価になってしまって、まともに評価するなんてことはないかもね。だって、周囲の人間は「これが正しい」ということしか言わない人たちばかりだったからこそ、これまでのような有様だったわけで(笑)。


それから、堂下式理論を再び振り返っておきますか。

消費者金融の潜在的借り手がいる、とする。堂下式に従って、金利を横軸に取った時にある分布になっている、と。
その人たちを、リスクの低い方から、Aグループ、Bグループ、以下C、D、Eと階層ごとに分けるものとする。金利規制がない時には、全ての階層の人たちが借入できることになる。金利規制によって、上限の引下げが行われると、最もリスクの高いE層がまず排除され、市場からは締め出される、と。次の引下げではDグループが、更に引下げでCグループが排除されてゆく、と。

さて、集団を考える時、初めの状態であったA~E層の全部を含む集団を便宜的に「Q」と呼ぼう。もう一つは、上限引下げを繰り返すことでC~E層を締め出して、借入できないように排除した集団を「P」と呼ぶことにする。集団Pはどんな構成になっているかといえば、金利水準で切り分けたA層とB層しか存在しないわけである。それよりもハイリスクグループは全て排除されているからだ。

さて、この集団Pと、全ての階層が入っている集団Qとを比較した時、どちらが「貸倒率」が高いと思うか?

普通に考えれば、集団Pでは貸倒率が下がるはずであろう。何故なら、リスクの高いグループを予め排除してあるからである。それならば、かつての上限金利引下げ前に比べると貸倒率は低下する、ということになると考えられるわけである。ところが、上限金利引下げによって「貸倒率が高くなる」というのは、どうしたことであろうか?(笑)
例えば2000年の「上限金利引下げによって、貸倒率が上がった・自己破産が増えた」と実しやかに言うヤツラがいるのだが、それは本当なのであろうか?借り手側のハイリスクグループを排除すると貸倒率が上がるのか?格付けみたいに、AとBしか存在しないのに、集団Pの方が集団Qよりも危険だとでも言うつもりなのであろうか?


それから、もっと面白い理論があるんですよ。
早大消費者金融サービス研究所だとか坂野先生あたりによると、貸倒は金利にはよらない、とかっていう独自理論があるみたいですよ。平凡にしか考えられないけど、普通は「貸倒率が高いと金利が高い」のかな、と思うんですよ。
すなわち、
金利の高い人=貸倒率が高い
ってことですよ。

たとえばA層とE層ならば、どっちが金利が高いでしょうか、というと、E層に決まってますよね(定義としてそうなんだから)。そうすると、貸倒率はE層がA層よりも高いだろうね、と考えるでしょう?ところが違うんですと。「貸出金利水準は貸倒率には関係ないよ、貸出金利じゃなくてライフイベントだよ」というのが、彼らの言い分なんだそうですよ(笑)。だから、貸出金利が高くても低くても、貸倒する可能性なんて大して違いなんかないね、ということらしいですぜ。
堂下式だか早大坂野式だか知らんけど、どっちも経済学としてどうよ、というのは疑問に思うね。

つまりですね、金利水準なんて貸倒リスクでなんか決まってないよ、ということを肯定しているわけなんですわ(笑)。そりゃまあそうだわな、現実は。



これって、「メカ1.0」の例示したのを思い出した

2009年08月24日 21時28分13秒 | 経済関連
専門家の難しい議論というのは、よく知りませんが。
けど、投資判断に重要なのは何か、ということは、イメージとして判るね。


IFRSは「会計」基準ではない、では何なの? - IFRS 国際会計基準フォーラム


IFRSとかって、色々と難しそうなんだけど、記事の内容には「なるほど」と思ったよ。


前に書いた例が、まんじゅうのメカなんだけど(笑)。

コレ>株主に人種は関係あるの?(笑)


喩えはよくない、という意見もあるが、よくヘンな喩えを用いてしまってごめんなさい。でも、IFRSの言うように、「投資意思決定は将来キャッシュフローに基づいて行われる」というのは、記事に書いたのと大体同じなので判るよ。


今の会計基準がどうこう、というのを非難したいわけではありません。
「ルールを変えようって言い出す」云々の話も、これとは全く関係ないですよ。かつて、日本がイジメに遭った(笑)時のことを言いたかっただけです。



未だに反省できない日銀、の補足

2009年08月24日 20時11分28秒 | 経済関連
過去に書いた記事で似たようなたとえを用いてきたのですが、今回初めて読まれた方々には判らなかったかな、と思いましたので、いくつか記事を挙げておきたいと思います。


05年11月>金融調節の雑感

07年1月>続々・イルカはサメになれない~ちょっと補足

07年3月>歴史は大事なんだよね(追加あり)

07年3月>「追い貸し」が本当に悪かったのか(追記後)

08年9月>Its the economystupid!

08年11月>続・金融調節雑感


こんだけ説明しても、まだ判ってもらえない(笑)。

ああ、そうか、こっちの説明が悪いんだったね。
すまんね、力量不足で。


それにだな、「財政政策は無効」とか本気で豪語してたマスコミご用達のエコノミスト連中とか、知ったかぶりする学者モドキとか、散々批判しとったじゃないの。90年代の日本で財政政策が無効だったことは証明された、とか、断言していた連中がいたではないか。

ところがどうだ?
経済界が一斉に落ち込んだ途端に、モロに財政政策で企業救済をやったんじゃないか。調子よくコロコロと掌を返して、国家破綻だと言ってたその口で「為替介入やってくれ、財政出動してくれ」って言ってんじゃないか。

その上、「低利融資をせよ」だの、「CP発行できねー、助けてくれ」だの、「社債の買い手がいないから新規発行できね」「このままじゃ借換も償還もできね」だの、泣き言を並べていた連中はどこのどいつなんだよ、って話だわ。


笑わせるね。

要するに、「なんも考えていないヤツラ」が毎回毎回間違ったことを言い、それがさも正しいかのように財界もマスコミも識者も一緒になって「妄信する」結果が、迷走を生み出すのだろ。

彼らが正しかったのなら、もうちょっとマシになっていても不思議ではなかったんじゃないのか?

それができなかったのは何故か?


答えは簡単だ。既に出ている。

愚かだったからだ。

いつまで経っても、それを自覚できなかったから、だ。




まんざらでもなかった?

2009年08月24日 12時32分26秒 | 俺のそれ
どうやら、拙ブログ記事にインスパイアされたらしい(笑、ウソ)。

対馬奪還戦争1 大石英司の代替空港


な?な?
やっぱ、対馬上陸は誰でも考えそうなことなんだわね。
つーか、中身は全然知らないけど。
大石氏の「島シリーズ」みたいな、奪還ものは読んだことない(ゴメン)。



ウチの記事はこのヘンだよん。

コメントから学ぶ~2(追加あり)

誰がこんなシナリオを出せと(以下略)

対戦車伏撃戦術とスナイパー


島は基本的に、包囲されると孤立無援となってしまうという古来からの基本性質があるので、完全封鎖されてしまえばどうにもならんわな。
さて、大石氏の描く大団円はどういったものになるのかは知らない。が、折角ですので、廃棄予定となっているクラスター爆弾を”処理費用を浮かせる為”に使い切ってもらうようにお願いでもしてみては(笑)。

廃棄前に「クラスター爆弾は全部投下しちゃえ」的な、どうせ処分しちゃうしー残しておいても使えなくなっちゃうしー、ということで、タモちゃんっぽい空幕幹部ならば本当に投下するやもしれませんぜ。

「食らえ、クラスター爆弾!!」ちゅどーん、みたいな。

島民も一緒に死亡確認。
多大な犠牲は残念無念だったが、島は奪還された、と(笑)。


ホント、離島防衛にクラスター爆弾は必須だ、みたいに妄信している人たちはかなりいたみたいなので、彼らのご要望に応えるのも一つの手ではあるまいか、と。

ないか、さすがに(笑)。
これはないか、スルメイカ。



民主党の「子ども手当」は重税感を加速させる

2009年08月22日 12時25分44秒 | 社会全般
一応、このようなご意見も出されているらしい。

「子ども手当」高所得層、恩恵 大和総研試算 民主、思惑とズレ(産経新聞) - Yahooニュース


大金持ちの御曹司政治家である民主党の鳩山なんて、金に苦労したことなどないであろう。そういう世間知らず(笑)だからかもしれないが、人間の受け止め方とか感性・感覚というものについて、理解が不十分なのではないか。自民党の総裁を非難する時、散々そういう論法を取っていたのは、民主党議員だったということを忘れるな。「庶民の気持ちが判らない」とか何とか言ってたのって、民主党だとかマスコミだろ?これが、鳩山代表ならば、判るようになるとでも言うつもりか?ま、これはいい。


「子ども手当」の年額給付額が大きいので、これが切れる高校生になる時の落差は相当覚悟せねばならないだろう。
所得税や社会保険料等の条件は変わらないものとして、単純な例で考えてみよう。

年収500万円の人がいるとしよう。

すると、収入は①500万円だが、子ども手当を1人分貰うようになると、

②500万円+31.2万円=531.2万円

になるわけだ。この子が中学卒業して、高校生になった途端にどうなるかといえば、子ども手当打ち切りによって①の状態に戻ることになる。それは、庶民感覚では「増税」と呼ぶことに変わりないわけである。定率減税が廃止された時の「増税感」と似ているかも。収入落差としては、31.2万円分がまるまる増税されたのと同じなのだ。公立高校の授業料が無償化されたとしても、普通の公立中学に通っていた人たちにとっては、これまでに「学校の授業料を納めていたわけではない」ということには違いがないので、子ども手当が打ち切られた途端にやってくる重税感は確実だろう。

比べる対照が、例えばかつて公立高校授業料(月1万円)を納めていたであろう③「500万円-12万円=488万円」ではないからであり、高校授業料無償化というのは実質的に④500万円+12万円=512万円、ということになるだろうけれど、これを実感できる人は多くはないのではないか。
③488万円と④512万円や①500万円とか、②531.2万円と④512万円とを比較できる人ならば、たとえ子ども手当31.2万円が打ち切られても③よりは得だと考えられるかもしれないが、普通の人にとっては②→①の落差としてしか感じることはできないことが殆どだろう、ということ。


あれほど「定額給付金」をクソミソに非難していた野党の連中、マスコミや権威主義の識者の連中、その他経済学者という肩書きの連中というのは、「子ども手当」という名前を変えた定額給付金ならば、諸手を挙げて賛成するということらしい。アホだな。
だったら、初めから、「定額給付金を単年度ではなく、永続的に出すべきだ」と何故言わなかったんだよ、ボケが。

定額給付金は「バラマキで効果がない」だの、財政審の西室みたいに「国家が破綻する」とか言ってたのに、民主党のいう「子ども手当」と名前を付け替えただけの定額給付金には、どうして大々的に反対運動をやらないんだ?


都合のいい連中の言うのには、

・封筒に「定額給付金 12000円」と書いて現金を渡すと、クソミソに文句を言い、

・封筒に「子ども手当 12000円」と書いて現金を渡せば、「素晴らしい政策」と言うんだと。

中身はおんなじじゃねえか。
それとも、12000円に違いがあるとでも?(笑)
もらった側が封筒に書いてある通りに現金を使うものと「決め込んでいる」だけだっての。
あれだ、役人なんかが使う予算分捕りの手口みたいなもんだな。それとも、子どもに「はい、これ本代&教科書代」みたいに渡すと、全部を本に使うものと決めているだけだ。実際には、本以外の費用(たとえば飲食、携帯電話代、DVDやオタクグッズ代、…etc)に流用することがよくあるんじゃないの、って話。けど、渡す方は「封筒に、○○代って書いてあるから」という理由だけで、正当化しているだけだ。


こういう時には、マスコミとかの調子いい連中も一斉に黙るんだと。

定額給付金に反対していた人たちは、即座に民主党の「子ども手当」反対に回って下さい。その反対キャンペーンを、今すぐやらないと間に合いませんよ?