閑猫堂

hima-neko-dou ときどきのお知らせと猫の話など

LED

2008-10-11 09:31:47 | 日々

ホームセンターのレジ前の商品棚。
お線香とか、ろうそくとか、ライターとか、マッチとか、
その手のものがまとめて置いてある。
近くには生花もあり、墓参用品が一度に揃う。

このあいだ、ここで「火のないろうそく」を発見した。
お仏壇用のろうそく立てに、小さいろうそくが1本。
先端が炎の形の電球?になっていて、電池で点灯する仕組み。
本物のろうそくと違って、倒れても安全。
うっかり消し忘れても減らない。
なるほど。

別の日、またレジ待ち中に、何気なくそこを見ていたら、
ろうそくの隣には「火のないお線香」もあるのだった。
デザインが同じだから同じメーカーだと一目でわかる。
プラスティックの香炉に、お線香の模造品が2本。
その先端がLEDか何かで、ぽちっと赤く光る。

さすがにこれは、すんなり「なるほど」とは思わない。
ぽちっと光るだけ。煙も匂いもなし。
それでお線香と称するのは、ちと無理じゃない?

「蚊取り線香」が「電気蚊取り器」になるのは、まだわかる。
形式が違っても、目的と効果は同じ。
ろうそくだって、明るくするのが目的なら、電池でも同じ。
じゃあ、ついでにお線香もセットで…って、
いや、だから、それは調子に乗りすぎというか、
微妙に中心がずれてきてると思うんですが。

前にも何度か書いた、わたしの父方の祖母という人は、
明治生まれのわりには形式にこだわらない性格で、
お彼岸になると、たいていラジオでお経の放送があるので、
(あったのですよ、その頃は…)
祖父の位牌の前にラジオを据えて「聞かせて」いた。
宗派が違えばお経だって違うのでは?と心配すると、
「どうせおじいさんはわからんもん」と鷹揚なものだった。

そこから、時を経て「LEDお線香」の発明に至るのは、
ごく自然な成り行き、という感じもする。
仏壇から火事、というのはときどき聞く話だし、
手狭なマンションでお線香はちょっと、というお家もあるだろうし。
わたしが知らなかっただけで、じつはすでに普及しているのかな?

せっかくここまできたんだったら、あと一歩、
「なるほど」と思えるレベルの説得力が欲しい。
火のないお線香にオプションで偽の煙をつけることぐらい、
メーカーはとっくに考えているかもしれませんね。

(ところで、発光ダイオードはどうして光るのか、
ということを調べていたのですが、
そもそも「ダイオードって何か」がわからなくて、撤退。
いや、そもそも白熱電球がどうして光るのかも
あんまりよくわかっていないのだった…)

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