閑猫堂

hima-neko-dou ときどきのお知らせと猫の話など

ほうれん草畑から

2010-06-01 11:05:58 | 日々
春先からずっと、気温の変動が大きくて、
このところ雑草の伸びもやや遅かったようだが、
ほうれん草の発芽はなぜかとても順調だった。
5センチから8センチくらいの可愛いちびほうれん草が
畑を埋めつくしている。

この季節にほうれん草をつくるのは、じつは初めてだ。
土が難しいといわれ、初心者向きの野菜ではなかったけれど、
品種改良が進んで、素人でもつくりやすくなった。
アブラナ科と違って、害虫もあまりつかない。
本葉が4枚くらいまでのものは、柔らかく、
あくもないので、ベビーリーフとして利用できる。

混み合ったところから、せっせと摘んできて、
付け合せにしたり、トーストにはさんだり。
ほんの少量のオリーブ油に塩をぱらっと振れば、
わざわざドレッシングなどいらない。
胡麻やポン酢など和風にしてもわるくない。
おそばを茹でて冷やし、これをどっさり乗せ、
トマト、ツナ、半熟卵など彩りよく盛り合わせ、
つゆをかけて食べるサラダそばも美味しい。

間引くのがちょっと遅れると、密生して日があたらず、
もやしのようにひょろひょろと黄色くなってしまう。
風通しがわるいので湿気がたまり、病気も出やすい。
切磋琢磨して強いものが残る、と思いたいところだが、
実際にはそういうことはなくて、全部だめになってしまう。
小さいときにタイミングよく手をかけてやれば、
あとは放っておいてもちゃんと育っていく。

ときどき、集団からはずれた畑のふちに、
ぽつんぽつんと単独で生えているのは、
おそらく種まきのときにころがり落ちたものだろう。
斜めだったり石があったり、整った環境ではないけれど、
過密集団とは比べものにならないほどたくましく
しっかり根をはって、葉の色もいちだんと良いようだ。

ヒトだって、そうなんだと思う。
狭いところにぎゅうぎゅう集まって、
お互いに足の引っ張り合いをしていたら、
みんなだめになってしまうんだよ。
日あたりと風通しのいいところに
いらっしゃい。
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