「ああ、ジュエルの祭、だったな」サンゴロウが、空をあおいだ。いつのまにか月がうかんでいた。くっきりと銀色にかがやく満月だ。長くひっぱった汽笛が、やがてひとつひとつ鳴りやみ、鐘の音もやみ、海にしずけさがもどってくる。島ぜんたいが祈りのときにはいる。(ドルフィン・エクスプレス「光のカケラ」p.75より)
<月の道>南月さんにいただきました。ありがとうございます。