閑猫堂

hima-neko-dou ときどきのお知らせと猫の話など

くらげ

2016-05-10 20:47:04 | 日々

乗り換え駅で、ホームから階段を下りる途中、
横を忙しげに追い越していった人のリュックに
ニットのカーディガンをひっかけられた。

とっさに手を伸ばし、ひっかかった糸をはずすことができた。
あと半秒でも遅れたら、切れていたかもしれない。
リュックの主は何も気づかず、そのまま行ってしまった。

15センチほど伸びてしまった糸を、裏に引きこんで隠し、
目立たないようにして一日過ごした。
帰ってから、一時間くらいかけて鈎針で直したけれど、
編み目が不揃いになって、完全に元通りにはならない。

この半年で、二度目。
電車で出かけることは少ないので、
これはかなりの高確率といえるのではないだろうか。

前回は、バックパッカーみたいなお兄さんの大きいリュック。
そのときは薄手のウールで、びょーんと伸びてしまい、
あとで見たらばっちり穴も開いていて、繕いようもなく、
惜しいけれど捨てるしかなかった。
今回は健康そうな年輩のご婦人のカラフルな花柄リュック。
サイドポケットのファスナーのつまみにやられたようだ。

人ごみでひらひらしたものを着て、くらげのように無防備に
ふわふわ歩いてるのがいけない。
町なかでは、木苺のとげにひっかかったり、すすきの葉で
指を切ったりする心配はないから、油断してしまうらしい。
道はどこまでも平らで、石ころもなければ穴ぼこもないし、
階段の幅はそろって、角は直角で、手すりまでついている。
あまりにも安全そうなので、つい気が緩んでぼーっとする。

くらげって、ふわふわと何の苦労もないみたいに見えるけれど、
「さっきすれ違った鯛のひれにひっかけられちゃって」なんて
ぼやいてる奴、けっこういるかもしれない。
と、くらげの気持ちが急にわかった気がするのだった。 

リュックの主を猛然と追いかけて、ひっつかまえ、
「ちょっとアンタ! これどうしてくれるのよ!」と凄んで、
最寄りのデパートで十倍くらいの値段のものを弁償させる、
というのも、一度くらいはやってみたいものだけど、
くらげのエネルギーでは実行はおぼつかないので、
考えるだけにしておきましょう。
 

さて、電車を乗り換えて、向かった先はというと、

こういうとこや、

 

 

こういうとこや、

 

 

こういうとこ。
仲むつまじいカルガモさんが可愛い。

 

いや、ほんとの目的は、鰻重…じゃなくて…

こちらでございます。

 

 

 

 

 

 

 

 

25日までやっています。
どうぞお気軽にお立ち寄りください。 

さんしんギャラリー善 

 

 

本日の「いいね!」


猫の写真家

こんど真似してみよう。
(うちの猫にカメラつけてみようっていうんじゃありません。
猫になった「つもり」で低ーい位置から撮ったらどうかなって)

 

↑ (追記)
「閑猫写真と同じじゃん」とMに言われました。
妙に親近感をおぼえたのは、そうだったのか。 

 

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