閑猫堂

hima-neko-dou ときどきのお知らせと猫の話など

「光のカケラ」

2022-07-09 16:04:51 | お知らせ(新刊)

新装版<三日月島のテール>シリーズ最終巻。⑤『光のカケラ』できました。

 

カバーイラストはやっぱり①巻と⑤巻が好き。
黒ねこが入ると画面が締まる。とくに⑤巻のサンゴロウは、悪役っぽくて良いなあ。
テールは、笑うとコマ吉に似ている…とこのごろ思う。

 

もとの絵では笑ってなかった。というのは内緒の話ね。

***

『ドルフィン・エクスプレス』から20年、『光のカケラ』から15年。
本の中の登場人物は年をとらない。本を開けば、いつも変わらない海があって、おなじみの顔が見える。
わざわざ手にするまでもなく、本棚にちらっと目をやり、ああ、そこにいるね、って、それだけで安心する。
そんなふうに自分で自分の書いたものに支えられてきた日々でした。
本の中では、作者も年をとらない。でも、ふと気がつくと、現実世界ではちゃんとそれなりに年齢を重ねている自分がいて、あらあら、とあわてたり。

ちょうど昨年のいまごろから、5巻すべて一字一句打ち直し、読み直し、こまかい修正をしていました。刊行が決まってからは、初校で読んで、再校でまた読んで。その間、頭はほとんど三日月島に行ったままで、楽しかったなあ。
『光のカケラ』は、いくつかどうしても気になるところが出てきて、他の巻より手直しが多くなりました。ちょっとした思い違いとか、文章の落ち着きの悪いところとか。作者以外にはどうでもいいようなことかもしれないけれど、またとない機会なので、思い残すことのないようにと、直しました。間に合ってよかった。
(新旧並べてどこがどう違うか調べたりしないでね。すーっと普通に読んでいただけるとありがたいです)

三日月島は三日月島で、独立した物語ともいえるし、サンゴロウシリーズとの微妙なつづきぐあい、重なりぐあいや、「そうか、あれは、あれだったんだ!」など、裏の楽しみ方もできるので、いろいろお試しくださいませ。
念願の復刊プロジェクトに力を貸してくださったみなさま、待っていてくださったみなさま、ありがとうございました!

 



あまぞんさんの分類では、①~④巻が「こどもの冒険読み物」で、⑤巻だけ「こどものSF・ファンタジー」になってるけど、何なんだろうね?(笑)

 

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« いつかの雲 | トップ | 山百合など »