閑猫堂

hima-neko-dou ときどきのお知らせと猫の話など

蝸牛

2016-06-25 15:33:16 | 日々

このあいだ、ちびカタツムリを撮りそこなったことを書いたら、
すぐにMが2匹見つけてきてくれました。

 

 

このモデルさんたちはだいぶ大きく、2センチくらいあります。
殻がころんと高くて、右巻き。
ニッポンマイマイ、というのかな?

 

 

カタツムリを見ると、「でんでんむし」の歌をうたってしまう。
「ツノだせ ヤリだせ アタマだせ」
という唱歌ではなくてね。
 
「雨も風も吹かぬに 出ざかま打ち割ろう
でんでんむしむし でんでんむしむし…」

これは「蝸牛」という狂言に出てくる囃し歌です。
あやしげな山伏が登場して、自分はカタツムリだと主張し、おもむろに
〽あめもかぜもふかぬにィ~~
とうたいだすと、太郎冠者も主人も、催眠術にかかったみたいに、
扇で拍子をとりながら、
〽でぇーんでぇーん むっしーむっしー
と機嫌よく踊り出してしまうという…。
なんだかサッパリわからないんだけど、妙におかしくてしょうがない。
ナンセンスなコントって、昔からあったんですね。

この話は、ある人が祖父の長寿を願ってカタツムリを進上しようと
思い立ち、召使いに探しに行かせる、という設定なのですが、
縁起物としてカタツムリを贈るという習慣が昔はあったんでしょうか。
どういう状態で持って行くの? (三宝にのせて、とか?)
もらった側はどうするの? 飾っとくの? 食べるの?
ペットとして飼うの? と、いろいろ謎の部分も多いです。
「年を経たものは人ほどもある」って、ねえ、
悪名高いアフリカマイマイだってそこまで大きくはならないよ。

そして、「でんでんむし」は「出ん出ん虫」で、
「出ん」は「出む」で、「む」は推量の助動詞だから、
「でんでんむし」って、もともとはカタツムリの別名ではなく、
「虫さん出ておいで~」という呼びかけの言葉だったんだ!
ということにも(いまごろやっと)気づく。

 


<6月26日追記>

時鳥さん情報で、カタツムリは薬にしたのではないか、と。
こういうものの黒焼きを売る専門店が今でもあるそうです。
腎臓・糖尿に効く。なぁるほど。
陸に棲んでるけど、れっきとした「巻貝」ですからね。
海のサザエみたいなもの。大きく分ければ。
そして、カタ様のみならず、ナメ様だってほんとは貝なんだけど、
殻がないと「出ん出ん」といって遊べないから人気がないわけだ(笑)
 

 

 

 

 

「ことば」がモノクロだとしたら、それに色をつけたのが
「うた」なんだねえ、というようなことも考える雨の午後。

 

 

 

ゴハン皿の定位置。
むこうの額は、Mが描いた、ありし日の茶々姫。

毎日欠かさず来ているウラシマです。
毛が短く、身体はがっちりして骨太。
さわった感じ、やっぱりクレよりは年上で、
もしかしたら3歳か4歳くらいの猫かもしれない。
声がとても高い。
男子のテノールというより、かん高いようなピーピー声で、
「ピャーッ! ピャーッ!」と大声を出してゴハンをねだる。
こんな猫は初めて。 
こちらが床に座ると、ピーピーいいながら周囲をくるくる回って、
ゴンと頭突きしてきたり、ずかずかと膝にあがりこんで爪出したり。
早くも甘たれ猫の本性を発揮しつつあり。  

性格は、いまのところ、「落ち着きのない奴」。
食事中にもすぐお皿を離れて、くるくるせわしなく動く。
テーブルに上がる。台所のドアが開くとすぐ入る。2階にも上がる。
新参者は遠慮しておとなしくしていればいいものを、
ビビリつつも動きまわるから、しょっちゅうさんちゃんと目が合って、
うなり合いがとまらなくなってしまう。
一度、真鈴にまで飛びかかったために、株価が大幅に下落した。
黒いので、さんちゃんと間違えたのかもしれない。
さんちゃんのほうも、間違えてすももに「シャーッ!」と威嚇したり、
気が立っているせいもあるだろうけど、猫の個体識別能力って
意外と低いのかもしれない。

 

玄関の網戸のむこうにやってきたところ。
昨夜はひどい雨だったので、結局お泊りしていきました。

「ウラちゃん」という呼び名が、いまひとつしっくり定着しない。
どこかにかすかな違和感が残っている。
もともと、よそ猫の名前としていい加減につけたせいだろうか。
きょうなんか、間違えて「ハマちゃん」と言ってしまった。
 

誰ですか、ハマちゃんて。

 


本日の鳥さん。

ペティロホ(スペイン語で「コマドリ」)というチリワイン。
ひと瓶あけたのはわたくしではありません(笑) 

 

 

本日の「いいね!」
(資料として)


世界の文字


日本の文字のひらがな・カタカナは、
「現在世界で使用されている唯一の純粋な音節文字」
だそうです。  

コメント
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