新聞に公立高校の入試問題が出ていた。
けっこうむずかしそうに見える。
生まれて15年かそこらの、ちょっと前まで赤ちゃんだった子たちが、
もうこんなややこしいことを頭いっぱいに詰めこんでいるのかしら。
とても信じられない。
数学の最初の計算問題を1つ2つ解いてみたけど、
それだけでもうくたびれてしまい、理科も社会も
「チョット何言ってるかワカンナイ」状態。
かろうじて英語と国語だけはできそうな気がしたけれど、
その英語のヒアリング問題が、変。
中学生の男子「ケンタ」と、留学生の(どこから? アメリカ?)
「ジェーン」が会話するのですが、それがこんな感じ。
問1
「ハーイ、ケンタ。きょう、ひま?」
「えーと、きょうはやることがいっぱいあってさ。
いま家の掃除してるんだけど、
そのあと昼ごはん作らなきゃならないし」
「お昼のあと、いっしょに映画行かない?」
「ごめん、午後は弟の宿題みてやることになってて」
「わかった。じゃ、またね」
わあ、なんなの、これ。
男の子が家事をやることにぜんぜん異論はないけれど、
女の子から映画に誘われたんでしょ?
「とりあえず断る」か?
問2
「学校の近くの郵便局には、どうやって行けばいいのかしら」
「 まず学校の正面の道を歩いていきます。
左に書店が見えてくるけど、そのまま歩きつづけます。
右手に公園が見えたら左に曲がります。
次に、コンビニの角を右に曲がると、左手に郵便局があります」
「サンキュー」
外国人に道を聞かれたとき答えられなかったら恥ずかしい、
というので、英会話を習う人が急増した…っていうのは、
「半世紀前の」東京オリンピックのときの話なんだけど、
「英語」=「道案内」というイメージは変わってないらしい。
わたしだったら、これ聞いただけで歩くと確実に道に迷いそう。
問3
「明日、ケーキを買いに行きたいの。いいお店知らない?」
「 駅の近くにあるよ。一緒に行こうか。(よしよし、そうこなくちゃ)
でも、すごく人気の店だから、開店30分前に行かないと。(えー?)
そこ、開店は9時半なんだ。(早いナ)
駅から歩いて10分かかるから、開店40分前に駅で待ち合わせしよう」
「オーケー」
さて、明日、ジェーンとケンタは駅で何時何分に会うのでしょうか。
次の中から正しいものを選びなさい。
(と、時計の絵が4つ並んでいる)
英語の問題なのか、算数の問題なのか、どっちなんだ。
問4
「ケンタ、この紙、何が書いてあるの?」
「各クラスの生徒が、どれくらい新聞を読んでるかってことが、
これを見るとわかるんだよ。
うちのクラスは、毎日新聞を読む子はちょっとしかいないし、
ぜんぜん読まない子も10人くらいいる」
「でも、20人以上がときどき読むって答えてるから、いいほうじゃない。
わたしのクラスは、ぜんぜん読まない子が20人以上いる」
「うーん、そうだね。でも、きみのクラスは、10人が毎日読んでるんだから、
まあわるくないよ」
この「ケンタ」君は、まじめな中学生なので、別の問題でも
「ぼくは読書好きで、去年は50冊読みました。姉は80冊読みました」
なぁんて言っており、試験問題らしいといえば、いかにもらしいけど、
ねえ、もうちょっと心はずむ話題はないもんでしょうか。
(上の和訳はかなりテキトーなので、信じないでください)
試験といえば、むかし、高校入試だか大学入試だか忘れましたが、
模擬試験の英語の問題に(大学かな、やっぱり)
アガサ・クリスティの短編の一部分が出たことがあって、
模試の結果よりも、その続きが気になって読みたくてたまらず、
入試がぜんぶ終わってから、すぐさま洋書店をまわって、
それの入っているペーパーバックをみつけて買いました。
ハーリー・クィンシリーズの「ヘレンの顔」。
インターネットで検索して洋書を通販で買うなんてことは
まだできない時代だったので、何軒でも歩いて探すしかなく、
みつけたときは、ものすごく、ものすごーくうれしかったです。
クリスティは特に好きにはならなかったけど、
その本、今でも持ってる。
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