パピルス池のカメキチは、このところまったく姿を見せない。
いつのまにかひとりで冬眠に入ったらしい。
自然(に近い)環境では初めての冬だ。
どこにいるのか、まったくわからないのが心配だけど。
春になったら、うっかり踏まないように気をつけよう。
ノイバラの枝の先の先。
アジサイの葉に、不思議な二重水玉。
見たことがないくらい大粒だったけど、一瞬で落ちてしまったので、
どうしてこうなったかは謎のまま。
高い木の下に、広い範囲でこういうものが落ちている。
何かの実の皮のようで、不規則に裂け、中はからっぽだ。
キウイの皮にちょっと似て、銀色の毛が生えている。
ビー玉より大きく、ピンポン玉より小さい。
自然にはじけたものか、鳥などが食べてこうなったのか、わからない。
何の実か、ご存じの方は教えてください。
またわけあって、こんどは「住吉物語」を読む。
古文は高校で習ったきりなので、注釈本が頼りの閑猫。
この「住吉」、本によってあっちこっち微妙に違っているため、
(写した人が書き換えたり書き間違えたりしているんですね)
3種類くらい並べておいて、そのつど納得のいくのを選択する、
という変な読み方にどうしてもなってしまう。
四位の少将が、「二葉の小萩」の姫君にあてた恋文を、
紅葉の歌に合わせて紅葉がさねの薄葉に書きつける。
ストーリーよりも、そういうディティールに心ひかれる。
いまの世だったら、こういう男はどうするのだろう。
便箋に凝ったりは、しないと思う。
しかしメールではだめだろう。
紅葉の画像付きメールもよけいにだめだろう。
電話をかける。
もちろん声の良いことが前提だ。
かける時と場所は慎重に選ぶ。
居酒屋からスマホで、などは論外。
静かな部屋で、趣味のよいBGMを流しておく。
途中で会話が3秒くらい途切れたとき、はじめて彼女の耳に
かすかに聴こえるくらいのさりげなさが大事。
クラシックだろうか。ジャズだろうか。
紅葉に合う曲は・・と考え始めると、きりがなくなる。
この本は図書館で借りてきた。
古典文学全集に「落窪物語」と一緒に入っていた。
ここの図書館は、調べものに行くと、わたしの必要とする資料は
たいてい「ない」のだが、古典だけは間違いなく「ある」のだ。
全集が購入されてから20数年たつらしいが、この巻は
読んだ人は10人もいないのでは、と思うほどきれいな状態だ。
ぱらぱらめくっていたら、前に借りた人の貸出し票(というのかな?
スーパーのレシートみたいな紙)がはさまっているのをみつけた。
日付は3か月ほど前で、これと同時に貸し出された2冊は
どちらも書名から幼児(たぶん男の子)向けの本だとわかる。
読んだのは若いお母さんだろうか。
それとも祖父母世代の人だろうか。
1枚の紙片から想像はさまざまにふくらむ。
電子書籍だったら、こうはいかない、と思う。
子どもの頃、最寄の駅から電車に乗ると、
次の駅の名が「すみよし」だった。ということを思い出した。
興味をもった理由は、意外とそんなことかもしれない。
しかし、シンデレラにしても白雪姫にしても、
継母が悪役だと面白くなるのはなぜでしょうね。
映画「スノーホワイト」なんか、ほとんどお妃が主役で、
白雪姫は、すごくがんばってるのに気の毒な感じでありました。
しかも、王子様が出てこない。
あれ? 出てきたっけ?
いや、出てきたのは「白雪姫と鏡の女王」のほうだっけ??
(と、早くもごちゃごちゃになっております)
本日のにゃんこ。
いろにいでけるわが思ひかな