弁理士の日々

特許事務所で働く弁理士が、日常を語ります。

笹子トンネル事故と打音検査

2013-05-06 19:13:47 | 歴史・社会
「笹子型」トンネル、打音検査では劣化見抜けず
読売新聞 5月6日(月)9時26分配信
『中央自動車道・笹子トンネルで起きた天井板の崩落事故で問題となったアンカーボルトの接着具合について、国が定める「打音検査」と呼ばれる従来の手法では、安全確認が十分できないことが国土交通省の調査でわかった。
崩落原因とされる接着剤の劣化を正確に把握できないためだ。同省は、全国13か所の同構造のトンネルについて、専用機器でボルトを引っ張って強度を確認する「負荷試験」を追加し、改めて安全確認を行うよう道路管理者に求めた。』

そりゃそうでしょう。
この点については、昨年12月3日付けの私の記事「笹子トンネル崩落事故」の中で、私のコメントとして
『合成樹脂であれば当然に経年劣化は存在するわけで、打音検査をすれば済むという問題でもありません。経年劣化が進行する前に樹脂接着剤そのものを入れ替えなければならないはずです。』
と書いたとおりです。
事故発生からすでに5ヶ月以上が経過しました。事故の評価が遅々として進まないのはなぜなのでしょうか。国交省の調査検討委員会3月27日配布資料については、その1その2その3で検討しましたが、打音検査では安全確認できない点までは明らかにされていませんでした。その後の追加資料はアップされていません。
「打音検査では十分に安全確認できない」程度の評価結果は、もっと早く出してもらわなければなりません。
コメント
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