弁理士の日々

特許事務所で働く弁理士が、日常を語ります。

鳥人間コンテスト2007

2007-09-09 00:46:09 | 趣味・読書
今年の鳥人間コンテストの様子が9月6日にテレビで放映されました。去年の様子が印象的だったので、今年も観戦しました。

今年は早めにテレビをつけたので、《滑空機部門》も観戦することができました。
優勝したのは大木祥資氏、37歳 みたか+もばらアドベンチャーグループ、出場回数22回、飛距離483.47mです。
高さ10mから飛び出し、上昇気流も期待できない湖面を滑空して500m近い距離を飛び続けるとは、まさに驚異的です。滑空比(飛距離/降下距離)が48ということですからね。
今回の優勝記録は大会新記録だったようです。またこの大木氏は、今までも優勝経験が豊富で、最近は出場すれば優勝か準優勝をさらっていたようです。

《人力タイムトライアル部門》は、去年から始まった競技であり、スタート台を飛び出したあと、スタートラインを通過し、スタートラインから1000m先のブイを周り、もとのスタートライン(ゴールライン)に到達するまでの時間を競う競技です。
去年の様子はこちらに書きました。ゴールまでたどり着いたのはただ1機、チームエアロセプシーが堅実な記録(7'02")で優勝をさらいました。大阪府立大は驚異的な記録でゴール100m手前までたどり着きながら、パイロットが酸欠となって失速しました。

今年、チームエアロセプシーは参加していません。大阪府立大が去年の雪辱を狙って出場しています。
ゴールへの到達が1機もない中、大阪府立大が最後に発進します。他のチームが周回マークを大回りするのに対し、大阪府立大は周回マークの外側をぎりぎりで通過する最短コースで、あわや旗門不通過かと思わせる飛行でした。そして余裕でゴールし、記録は4'37"62という大記録でした。飛行距離が最短であったこともあり、この記録はしばらく破られないかも知れません。

そして《人力ディスタンス部門》です。
過去の優勝記録をおさらいします。

開催年 回 優勝距離 優勝チーム
        m
1986  10   512 チームエアロセプシー
1987  11   436 日本大学
1990  14  1,810 日本大学
1991  15   500 日本大学
1992  16  2,020 チームエアロセプシー
1993  17  2,181 日本大学
1994  18  2,372 日本大学
1995  19  8,764 チームエアロセプシー
1996  20  9,762 大阪府立大学
1998  22 23,688 チームエアロセプシー
1999  23  4,913 大阪府立大学
2000  24  7,946 大阪府立大学
2001  25  3,824 東京工業大学
2002  26  6,201 東京工業大学
2003  27 34,654 日本大学
2005  29 22,813 日本大学
2006  30 28,628 東北大学

今年は、各チーム記録が伸び悩みました。スタートからは向かい風2~4mで、途中で風に煽られているのか迷走します。飛距離1000mを超すのがやっとの状態です。
そんな中、我が母校の東京工大は3,998.51mという距離を出し、結果的に優勝しました。
去年優勝の東北大は最後の飛行で、東工大を抜くかと思われたのですが、飛行中に突然主翼が破壊し、3,672.71mという記録で準優勝に終わりました。人力飛行機は、極限まで細く軽い機体とし、なおかつ強度を維持するという競争です。重すぎて失速するチーム、機体が弱すぎて空中分解するチームが続出する中、飛行性能と強度のバランスに成功したチームが優勝するということです。

東京工大の優勝は3回目ですが、上の記録を見ると、優勝記録が20kmを超すような年には優勝できていません。「苦しい条件の年に優勝する」ような性能を持っているのでしょうか。

東京工大Meisterのページには、代表やパイロットのブログが掲載されています。これらを見ると、子どものときにテレビで鳥人間コンテストを観て、「東京工大に入学し、Meisterに参加して琵琶湖で翔ぶんだ」との夢を膨らませ、その夢を実現していることがわかります。

去年の東京工大チームは、コースアウトしてパイロットが大けがを負いました。苦しいリハビリを続けた末に、何とか日常生活に復帰しているようです。何よりでした。
コメント
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