晴れ時々スターウォッチング

昔の出来事もたま~に紹介

落下予報衛星 CAPELLA-2 観望記録 2/28

2023年02月28日 | 宇宙開発
昨夜は一晩中快星だったので落下予報が出ている CAPELLA-2 のウオッチングをしました~。

仙台で通過が見られるのは2回ほど… 23時54分頃と04時33分頃のパスです。

 見られると言っても、23時54分のパスは地球の影を通過する光らないパスなので大気圏に突入すれば見られるというパスです。そこで自宅庭でカメラを23時33分からインターバル撮影をスタートさせて、双眼鏡片手に時報を聞きながら空を見上げてじっと待っていたのですが…

 結局、光る物体はなにも見えませんでした。23時54分は落下予報中央時刻の4周前で時間にして6時間も前なので、さすがに大気圏にはまだ突入していないと思われるので明朝04時33分のパスも引き続き観望です。明朝のパスは可視通過部分があるので見えれば大気圏突入前だということが分かります。

2023/2/27 23h54m30s D810A NIKON f28mm ISO5000 F2.8 1.6sec (photo

 …ということで、ここからは2月28日04時33分の観望記録です。

 このパスは地球の影から出る高度がわずかに11°です。東の空が開けているところにプチ遠征しての観望ではありますが、この高度と衛星の大きさを考えると眼視での確認は限りなく不可に近いと思われます。なので落下が早まって大気圏突入が見られることを期待しながら待つこと十数分…


 時間です! 時報が4時33分を告げています。光る物体は見えませんがCAPELLA-2は北極星付近にいるはずです… 4時34分になりました。白鳥座付近を通過中のはずですが見えません。 う~む、4時35分になりました。わし座の下で地球の影から出る時間ですが…さっぱり見えません。すでに落下してしまったのでしょうか? …しかたありません、あとは自宅で撮影画像を確認です。

で、確認したら現地では気付かなかった明るい衛星が写ってます… なんだこれは? ISSか?

 ふ~む、よくよく調べたらCSS(中国宇宙ステーション)でした。インターバル撮影の設定を余裕を持たせて4時37分までにしていたので偶然写り込んだようです。紛らわしい!!

 あ~結局CAPELLA-2は写っていなかったなぁ~。すでに落下したのかなぁ…と思いながら画像を見返していると、横方向に移動するフレア状の衛星が2コマ写っていることに気付いてさらに確認すると…

 おおー、写ってました! 横方向に移動する衛星の下に通過図どおりに移動する光点があります! これはCAPELLE-2に間違いありません。まだ落下していなかったようです!(拡大GIFアニメ


 このあとCAPELLA-2が何時何分に大気圏に再突入したのか情報は得ていませんが今回も予報時刻の精度は高かったと感じます。以前に比べ人工衛星が落下する頻度は明らかに多くなっています。サテライト落下情報を見ると本日(2/28)の23時19分±5hour(JST)には2020年にリフトオフしたスターリンク1881衛星(ID:47166)が落下するようです。石垣島で目撃されたものと同じタイプのSZ-13 MODULEは3月13日に落下する予報がでています。日本上空で落下する予報が出ているものについてはできる範囲で紹介していくことにしましょう。

日本付近の上空で落下する人工衛星情報

2023年02月27日 | 宇宙開発
ここ最近、日本国内で短期間のあいだに人工衛星の落下目撃が2件ありました。
1件目は2月9日未明に石垣島で目撃されたSZ-12 MODULE(ID 49221)の大気圏再突入。


2件目は2月21日19時30分頃に北海道内で目撃されたSTARLINK-1353(ID 45537)の再突入です。

 STARLINK-1353は「なよろ市立天文台きたすばる」にて配信していたライブカメラ映像で捉えられており、オリオン大星雲M42の前を分裂しながら横切るSTARLINK衛星の姿が写されています。おそらく人工衛星落下の瞬間を望遠鏡で捉えた初めてのケースだと思われます。

 かねてから人工衛星の落下を見てみたいと思って大気圏突入が近い人工衛星をチェックしてしていましたが、大気圏突入の予報時刻には数時間から十数時間の幅があるのでこれまでその瞬間を目撃できたことは一度もありません。

 しか~し、最近は精度が上がって予報時刻の誤差が少なくなっているので、予測Re-entry地点が日本上空になっているものは(その時間が夜間で晴れていれば)目撃できる確率が以前より高くなっていると考えられます。こ~れはチャンスと思って大気圏再突入情報をチェックしていると…

 2月9日と2月21日に日本上空で大気圏突入があったばかりですが、なんと、2月28日に日本上空で大気圏に突入する予報が出ています。CAPELLA-2という小さな衛星ですが、中国地方-四国地方上空で大気圏に再突入するようです。

日本上空を含むエリアで大気圏再突入情報が出ている人工衛星CAPELLA-2(ID 46269)の軌道 


 CAPELLA-2の大気圏再突入中央時刻は2月28日06時03分となっています。もしこの時刻どおりの大気圏再突入であれば中国地方と四国地方の上空で光る尾を引きながら落下する様子を目撃できることになりますが、予測時間には18時間の幅があるので時間が前後することは十分考えられます。 

 もし、大気圏再突入が予測時刻より遅くなるのであれば日本から見ることはできませんが、早くなった場合、下記のタイミングで4回ほど日本上空を通過するので日本各地で見られる可能性はあります。

 CAPELLA-2落下予報時刻1周前~4週前の通過地上軌跡(拡大図) 

 今回の衛星CAPELLA-2はとても小さな衛星なので燃え尽きずに地上に落下する可能性はないと思われるので、その点は全く心配ありません。詳しい通過情報等はHEAVENS ABOVEの衛星データベースにCAPELLA-2のID「46269」を入力して更新をクリックすると見ることができますので、ご自分の地域でどのように見えるか通過経路を知りたい方はそちらをご覧ください。

三日月と金星、木星の接近 2/22

2023年02月23日 | 
2/22の三日月と金星、木星の接近観望記録です。

 観望を始めたのは午後2時過ぎ… ここ最近、日没後は奥羽山脈越えの雪雲で西の空が見えないことが多いので、月高度が高いうちに見つけて撮影するという作戦です。

 …とは言っても青空の中の三日月はそう簡単には見つかりません。しかも今日の三日月は月齢2.1なのでかなり細めです。双眼鏡で探すこと10分… やっと見つかりました。

 ふむ、想像してたより明るく見えるので望遠レンズの手持ちで撮影できそうです。で、焦点距離600mmで月を探しましたが、う~む、そう簡単には写野に入りませんね~。

 と思った直後に写野に飛び込んできたのは… 白い球状の物体です。おっ、これは今話題のあれか~? またしてもやって来たのか~? と思ったのですが、よく見たら金星でした~。 

2023/2/22 14h55m47s D810A SIGMA150-600mm f5-6.3 f600mm ISO200 F10 1/400sec

 いや~、金星ってこんなに明るいんですね~。立体的な球体に見える感じもするのですが、それは思い込みのようです。さて、金星が見つかったということはその左下に三日月があるはずなので…

 とカメラを下に向けたとき、ブロロロ…と力強いプロペラ機の音が、 おっ、これは軍用機だ~と体が勝手に反応して撮影した画像がこちら… なんと、P3Cオライオンです! 海上自衛隊の哨戒機ですね~。

2023/2/22 15h02m47s D810A SIGMA150-600mm f5-6.3 f600mm ISO200 F8 1/400sec

…と、なかなか三日月にたどり着けませんでしたが、ここからは三脚にカメラを載せて本格的に撮影開始です。青空の中の三日月はコントラストが低いですね。金星の輝度の高さが分かります。(photo

15h25m26s D810A f600mm ISO200 F10 1/640sec+0.7段(トリミング)

 本日の日没は17時22分。日没直後のビーナスベルトの中で輝く三日月と金星はまさにフォトジェニックです。(photo

17h30m58s D810A f600mm ISO640 F7.1 1/640sec -0.3段


 木星も輝き始めました。-2等級の木星は透明度が良ければ日没直前から肉眼で見ることができます。さあ、ここからは空の色が刻一刻と変わっていきます。マジックアワーで輝く宵の明星・真夜中の明星・三日月の競演天体ショーの始まりです。(photo

17h33m38s D810A f150mm ISO640 F7.1 1/80sec


 残念ながら高度が低くなるにつれて雲が通過する時間が多くなりました。雲間を待っての撮影です。この時期はほぼ毎日がこのような天気なのでむしろ今日は良く見えているほうですね。(photo

17h49m45s D810A f150mm ISO800 F5 1/5sec

 こちらは雲間を待ってやっと撮れた写真です。(photo

17h54m55s D810A f500mm ISO800 F6 1/25sec

 写真ではそれほど感じませんが、この時が肉眼で見て一番きれいに感じました。やはり金星と木星と並ぶ細月は月と惑星の接近の中ではダントツできれいですね。圧巻の美しさがあります。(photo

17h55m48s D810A f155mm ISO800 F5.6 1/8sec


 こちらが本日のラストショット。(photo

17h59m51s D810A f165mm ISO800 F5 1/8sec

 この後は雪雲に隠されて三天体が同時に姿を現すことはありませんでした。昨日の月齢1.1の月は見ることができなかったので今日は見られてラッキーでした。

 さて、次回の「月と惑星の接近」は3月23日です。やや離れていますが金星と木星の間に二日月が入ります。春霞の中でやさしく輝く月と二大惑星の接近ですので趣のある星景になりますね。

〈関連ブログ〉
2023年見たい天体現象「月と惑星の接近(1月~6月編)」
2023年見たい天体現象「月と惑星の接近(7月~12月編)」

露出アンダーのISS画像をデジタル現像で画像処理!

2023年02月22日 | ISS(国際宇宙ステーション)
長く続いた寒さが緩んで 庭の雪も溶けたので、いよいよISS拡大撮影2023の開幕で~す。

 記念すべきファーストショットは2月17日の早朝… この日はほぼ同時刻にISSとCSSの通過があるという贅沢な日でしたが、シーズンオフという長いブランク明けなので焦点距離を1500mmにして捕獲率優先で撮影しました。(拡大図

 CSSもISSも05時50分頃の通過なので04時過ぎにゴソゴソと起きて、まずは望遠鏡を外に出して温度順応です。重~い望遠鏡をセットしてCSSが通過する北の空を見上げると… ほひょ、星がたくさん見えます。薄雲があるように見えますが透明度は抜群にいいようです。

 北斗七星は泉岳で見るように明るく輝いて… こぐま座のβ星コカブとγ星もクッキリ見えます。それだけではありません。北東の空ではりゅう座の頭が小さな正三角形の星並びとしてはっきり見えます。目が慣れてくるとこぐま座を回り込んでいるりゅう座の星並びが尻尾まで全部見えます。

 仙台市の郊外でここまで見えるのは年に数回もありません。急いで Tool Box の底からスカイクオリティメーター(SQM)を取り出してソラノクラサを測ってみると… ピッ、おー 19.22です。これは自宅における最高レベルのソラノクラサです。そりゃたくさん星が見えるわけだ…。〈拡大図

 しか~し、ISSとCSSが通過するのは太陽高度 -6°~-7°で、ほぼ青空になっている市民薄明なのでなんの恩恵もありませ~ん。もったいないですが仕方ありませんね。 (^^ゞ

 で、肝心の拡大撮影ですが、まさかの大失敗でした~。先日のH3初打ち上げ延期では、シッパイか中止かで大論争が起きましたが、私の場合は、予期せぬ機械トラブルによる動画キャプチャーソフトの停止と思ったら実はノートPC内蔵HDが空き容量不足になっていたという基本的な確認ミスで、言い訳のしようがない正真正銘のシッパイでした。トホホ…

 動画キャプチャーソフトに画像を取得する気がまったくないので撮影はムリだと分かりましたが、何もせずにただ通過を見過ごすのは本意ではないので、ファインダーを覗いて追尾の練習をしました。CSSもISSも… ハイ、とても楽しかったです…。(_ _)

 CSSとISS通過後に不用ファイルを削除するため動画フォルダを開いてみると、あら、ところどころでソフトが動いてたようです。フレームレート2FPSで… 2FPSは1秒間で2コマ撮影なので、どんだけやる気がないソフトなの~と思いましたが、とりあえず確認してみました。

 写っていた動画はごく短時間で、しかもCSSは露出オーバー、ISSは露出アンダーで、気流も良くないのでほぼ判別不明の動画でした。*共通撮影データ、30cmドブ+ASI290MC+UV/IR cut 、

CSS(中国宇宙ステーション)2/17 *Shutter=0.857ms Gain=190 (31%) 


ISS(国際宇宙ステーション)2/17 *Shutter=0.857ms Gain=101 (16%)


で、ここからが本題で~す。(前振りが長い!)

 この超アンダー露出でダメダメなISS画像をステライメージのデジタル現像でどこまで再現できるか挑戦してみました。以下、その画像処理プロセスの一挙大公開です。

↓ ISSオリジナル元画像(ご覧のとおり露出不足でほとんど写っていません)〈photo

① 始めに見えない部分をレベル調整で浮かび上がらせます。(ごく狭い範囲の部分にある階調部分をレベルの範囲を狭めて見えるようにする作業です。たぶん…)〈拡大図


↓ レベル調整で浮かび上がったISS画像〈photo

② 次にレベル調整で露出オーバーになった部分の階調をデジタル現像で元に戻します。〈拡大図


↓ デジタル現像で階調が整ったISS画像〈photo

③デジタル現像でコントラストが弱くなった部分をトーンカーブで調整します。〈拡大図


↓ 完成したISS画像〈photo

*このあとは、お好みでシャープ処理やノイズ低減処理等を行いますが、今回は気流が悪くてさしたる効果がなかったのでこれにて終了です。


露出オーバーだったCSS(中国宇宙ステーション)もデジタル現像を用いて画像処理してみました。こちらはデジタル現像を3回繰り返しています。GIFアニメでご覧ください。


 今回は2023年初回とあってスムーズではありませんでしたが、本格的にエンジンがかかったという感じです。ISSはシーズンオフの間に新しいiROSAが2か所増設されて太陽電池パドルの形状が変わっているので、今年はどんな姿を見せてくれるか楽しみですね。

 撮影したISSとCSSは随時ブログで紹介していきますので、どうぞお楽しみに~。


ZTF彗星(C/2022 E3)と火星の接近 2/11

2023年02月12日 | 彗星
昨夜の南岸低気圧通過で8年ぶりの大雪となった仙台の積雪は21cmでしたが、日中の最高気温が3月上旬並みの9℃まで上がったのであっという間にとけて夕方には積雪が5cmまで減りました~。

 さて、2月11日は火星とC/2022 E3の接近日ですが…そのこと、すっかり忘れてました~。(^^ゞ

…ということで、21時過ぎに急いで常設赤道儀の周りの雪かきをして撮影準備開始です。火星はすでに西の空で薄雲もあるので期待できる要素は何もありませんが、とりあえず撮影してみました。

2023/2/11 22h15m02s. 22h15m17s. D810A SE200N ISO2500 10sec×2 コマコレクター(photo

 ふむ、たしかに火星と並んでいます。離角は53′のようです。撮影をしながら双眼鏡でZTF彗星を探したのですが…どこにあるのか全く分かりませんでした。どうして見えないの~?

2023/2/11 22h20m39s. D810A SE200N ISO2500 5sec コマコレクター(photo

 こちらはISO3200の20秒露出を4枚コンポジットした写真です。火星は飽和してますが右下に伸びている彗星のテイルが僅かですが写ってます。(火星と彗星の間にあるドーナツ状の模様は火星のゴーストです)

2023/2/11 22h25m10s~22h26m45s D810A SE200N ISO3200 20sec ×4 コマコレクター(photo

 とりあえずはZTF彗星(C/2022 E3)と火星の接近を写すことができましたが、どれも付け焼き刃的な撮影でダメダメですね。月が昇って東の空が明るくなってきたので22時30分をもって撮影会は終了です。久々に見た火星はだいぶ暗くなりましたが、本日の光度はなんと0.0等星でした。ジャスト0等星の星を見たのは初めてかも…

2月9日に石垣島で目撃された人工衛星落下について

2023年02月10日 | 宇宙開発
2月9日未明に石垣島で目撃された人工衛星落下は、2021年6月17日に中国の有人宇宙船「神舟12号」を打上げた長征2号Fロケットボディの大気圏再突入である。

 人工衛星落下情報を提供しているAEROSPACEによると、長征2号Fロケットボディ(SZ-12 MODULE ID49221)の落下予測場所は下図のライン上で、落下予測時刻は日本時間の2月9日04時42分±1時間となっていた。(青ラインは予測中央時刻前の1時間、黄色は中央時刻後の1時間を示している。)


 このライン上であればほぼ予測どおりの落下となるのだが、今回は予測時刻(04時42分)にかなり近い時間に落下したことから、予測がかなり正確だったことが分かる。

 こちらは石垣島付近の地上軌跡拡大図である。石垣島の真上を通過したことが分かる。

 こちらは石垣島から見た長征2号Fロケットボディの通過コースだ。落下を撮影したビデオを見ると月のすぐ脇を通過する様子や明るい星(たぶんアルクトゥールス)の近くを通過する様子が映っていたので赤ラインが撮影された範囲と思われる。

 SZ-12 MODULEは本州の南岸を通過するコースだったので大気圏突入があと5分遅かったら南東方向の低いところで燃え尽きる様子を東京から見ることができたと思われる。


 仙台はどうかと思って調べてみると、最大高度が13°だが天気が良ければ見ることのできる条件だったようである。SZ-12 MODULEは2週間前にチェックしてリストに入れていたのだがまさか日本上空で大気圏突入するとはまったく思ってなかった。見たかったなぁ~。

 下記写真は長征2号Fロケット・リフトオフ2か月後の2021年8月27日に撮影した「神舟12号」である。3人のクルーはCSSに3ヶ月滞在した後、2021年9月17日に帰還している。


 さて、現在CSSにドッキングしている有人宇宙船は神舟15号のはずだが、神舟12号のロケットボディが落下したとなると神舟13号、14号、15号を打上げた長征2号Fロケットボディもそのうち落ちてくるのか?…と思って調べたところ意外なことが分かった。

 現在CSSドッキング中の神舟15号を含めて全てのロケットボディはすでに落下済みだったのである。
そう、神舟12号も…
・神舟12号 2021年6月17日リフトオフ → 2021年7月3日落下(ID48853)
・神舟13号 2021年10月15日リフトオフ → 2021年11月1日落下(ID49327)
・神舟14号 2022年6月5日リフトオフ → 2022年6月20日落下(ID52798)
・神舟15号 2022年11月29日リフトオフ → 2022年12月12日落下(ID54380)
 え!? じゃ~昨日落下した神舟12号のロケットボディってなに?

 詳しくは分からないがリフトオフの1ヶ月以内に落下するのはたぶん巨大な第1段ロケットだと思うので、今回落下したのは神舟12号の第2段ロケットだと思われる。

 …となると神舟13号、14号、15号の第2段も今後大気圏へ再突入するのだろうか? 
この件については今後調査をすすめていくことにしましょう。

〈ロケットボディ目撃関連ブログ〉
CZ-2F R/B and CSS 観望記録(10/28) 2021.10.28
大気圏再突入直前のCZ-7ロケットボディ 目撃記録 2021.10.5
まもなく落下か?CZ-7 ロケットボディー目撃記録 2021.10.3
長征5号Bロケット・コアボディ 目撃記録 2021.5.13
ロケット・ボディー大気圏再突入 2016.7.30

96P/マックホルツ第1周期彗星 捜索隊 2/6

2023年02月06日 | 彗星
 1月31日に近日点を通過して明け方の東空に現われた96P/マックホルツ第1周期彗星を探してほうき星捜索隊が出動しました~。その1回目の記録です。

 2023/1/31.2:02UTCに0.12395AUの近日点距離をMax speed 118km/sで通過した96P/Machholz 1 は急速に太陽から離れて東の空にやって来ているはずですが、太陽に近すぎると見えないのでいつから見えるかをデータから推測してみると…

 ふむふむ、日ごとのデータはざっとこんな感じなので捜索できる時期は2月4日~2月8日までかな…と思って計画を立てたのですが、2/4と2/5は曇りで断念、もうあとがない本日はダメ元で決行!

日付  太陽離角 等級 日心距離 彗星高度2°の太陽高度
2月1日  4°  1.8等  0.12AU 
2月2日  7°  2.7等  0.15AU 
2月3日  10°   3.8等  0.18AU -7°(市民薄明) 
2月4日  12°   4.8等  0.21AU -10°(航海薄明)←曇でプチ遠征断念  
2月5日  14°   5.7等  0.25AU -11°(航海薄明)←曇でプチ遠征断念  
2月6日  16°   6.4等  0.28AU -13°(天文薄明)←雲はあるがダメ元で決行! 
2月7日  17°   7.1等  0.31AU -14°(天文薄明) 
2月8日  18°   7.6等  0.35AU -16°(天文薄明)
2月9日  19°   8.1等  0.38AU -17°(天文薄明)
2月10日  21°   8.6等  0.41AU -18°(天文薄明)

しか~し、結局、雲に阻まれ撃沈でした~。(_ _)

 こちらが本日のファーストショットです。雲量はこんな感じでした~。

2023/2/6 05h31m46s D810A SIGMA150-600mm f5-6.3 f185mm ISO1600 f5.3 1.3sec

 こちらはラストショット。ずっと変わらずの雲量でした…トホホ

2023/2/6 05h42m08s D810A SIGMA150-600mm f5-6.3 f185mm ISO1600 f5 1.6sec

 家に戻ってから、そういえば一瞬だけ明るい星が見えてカメラを向けて撮影した写真があったなぁ~と思い出して画像を確認すると…

ありました。一瞬だったので飛行機かなとも思ったのですが…、水星でした。

2023/2/6 05h40m08s D810A SIGMA150-600mm f5-6.3 f340mm ISO1600 f5.6 1sec(Photo

 この10秒後に撮影した写真にも雲に隠れる直前の水星が写っていたのですが、よく見るともう一つ星が写っています。ステラナビで調べてみると… なんと、いて座の恒星で明るさが4.87等級です。

2023/2/6 05h40m18s D810A SIGMA150-600mm f5-6.3 f420mm ISO1600 f6 1sec(Photo

 恒星はどこにも写っていないと思っていたのですが、カメラは星の光をしっかり捉えていたようです。ということは、写っている星を同定すればマックホルツ彗星の位置を特定できるはずです。

 ということで、写っている星の同定をすること数十分… おお、うわ~、6.68等級の恒星も写っています。ということは、雲さえなければ96Pマックホルツ1彗星を捉えることができたかもしれません。

2023/2/6 05h41m56s D810A SIGMA150-600mm f5-6.3 f150mm ISO1600 f5 1sec(Photo

 う~む、ざんねんです。明日は天気が悪いので捜索隊の出動はないと思いますが、まだ2~3日はマックホルツ1彗星観望のチャンスはあるので天気の具合を見ながらチャレンジしてみることにしましょう。